ロゼワインの名手ドウェル 家を後にし

マヴィとはもう10年の付き合いになり、来日回数も生産者の中で一番多い、

ジャン・ポール・カバニス さんの家へ向かいました。


ニームの駅から降りてバスにのり、着いたバス停でカバニスさんが待っていてくれました。

この間の3月にマヴィ設立10周年記念の為来日したので、たったの3ヶ月ぶりです。

既に何度も会っていますが、訪問するのは初めての私です。


降りたバス停のあたりを見回すと、普通の住宅街。

こんなところにブドウ畑があるのか??

と思いましたが、

バス停から車で10分ほど行くと、森に囲まれたカバニス家のドメーヌが現れます。

なぜか懐かしささえ感じる、ちょっと寂寥感漂うカバニス家周辺。

遠くから今まで聞いたことのないような野鳥の鳴き声が聞こえてきて、

近所の家なども全く見えず、孤立したような雰囲気です。



カバニスさんは他の生産者の中でもひときわ、自然を自然の状態にしておく人、

例えばドウェルさんの畑は整然とブドウが植えられ、手間のかかる雑草抜きも

きちんとなされて絵画のような美しい風景ですが、

カバニスさんはもっと荒々しい。

庭も自由に(?)草がはえ、獣が行き交い(?)、野性味溢れます。



使っていない農耕具もそのまま。





そんな風景にとてもぴったりなカバニスさんです。



肝心の畑見学です。


訪問した際は、働きに来てる職人さんも大汗をかきながら

雑草取りをしていました。

(カバニスさんのところでは常時1人の方が働きに来ています)

もちろん機械で行っていますが、どの生産者も言っていたように、

骨の折れる作業のようです。


ぷっくりと膨らんだブドウの実。

6月の時点ですでに35度を越していた気候の中で

すくすく実っています。

今年の春は例年になく雨が多かった・・・と口々に生産者は言っていますが、

この暑さでその分取り戻しているよう。

この時点ではブドウも概ね良好なようです。

カバニスさんは、グルナッシュ、シラー、クレレット等6種類の品種を育てています。

1番古いのが樹齢60年のグルナッシュだそう。


鳥の巣発見。

オーガニックならでは。

カバニスさん曰く、もう雛鳥は巣立っていったみたいです。



続いてカーブを見学。

カーブは畑から車で5分くらいのところにあります。

他のマヴィの生産者よりも小さいカーブですが、

1850年に建てられたというだけあって、とても赴きある建物です。



ワインに合わせて様々なタンクを使用。



今は空っぽのタンクの中から顔を出すカバニスさん。

もうじき中を掃除するのだそうです。



カバニスさんのお母さんがこの醸造所の隣の家に住んでいます。

お母さんは、すでに何度か紹介してますが、帽子のアーティスト。

私が訪れた時も、結婚式用の帽子のオーダーをしていた女性が着ていました。



日本に対しては特別な思いがある、と話すカバニスさん。

また日本に行くことを考えているとのことですので、

次回の来日をお楽しみにしていてください。



!!カバニス家おすすめの1本はこちら
コスティエール ド ニーム白

最近入荷した、比較的新しいワイン。フルーティで、さわやかで、心地よくのどを潤してくれる白は、夏には欠かせません。コスパも◎!

【おまけの写真】


芸術家・カバニスさんの家の内部。

写真に写っていなくて申し訳ないのですが、

いたるところにあえてアンバランスにデザインされたタイルが

いい味を出していました。