スコットランドのサンカ地方に古く伝わるサンカ・グローヴ。写真はこれを元に編まれたと考えられる今から100年以上前の20世紀初頭のドライビング・グローブです。

普通サンカグローヴは、綿や麻などが混じった強くて細い糸で編まれるのだけど、この写真のものはシェトランドウールで編まれていてとてもやさしい風合いです。

このドライビング・グローブ、カフスの部分が折り返されて、親指をかけるように仕立てられてとても素敵で感激しつつ眺めていました。

サンカグローブは昨年のわたしのテーマだったので実際に古典的なデザインを再現したり、今の生活にあったデザインで仕立て直してつくったり、いろいろと編みましたが、このカフス(袖口の折り返し)の編み地がとっても素敵でどうやって編むのか自分でいろいろと試行錯誤した結果、2段1段のボーダー柄のゴム編みということがわかりました。別段、難しい配色でもないのになんだかとっても雰囲気のある編み地で、これをなにかに使えたらいいなあと考えをあたためていました。

シーズン中はなかなか自分のものや家族のものが後回しなのだけど、シーズンが終わったらまったりタラタラと、試行錯誤して編むのがなんとも面白いです。

今回は、相棒くんにずっと頼まれていたニットキャップか、自分のレッグウォーマーを編もうと考えていました。



だって、この伸縮性!なにかにせずにはいられません…!

つくり目の数を変えて、試行錯誤してやっぱりこの糸は足元には高級すぎなので摩擦や汚れの少ない帽子にしようと決めました。

…まずこれを決めるのにすごく試作して時間がかかってしまいました。

次に迷ったのは色。

糸はジェミーソンアンドスミスのナチュラルヤーンを使いましたが、濃い茶の黒羊の糸かもう少し薄い茶で迷って実際編んではほどいてを繰り返し、薄い茶とベージュの糸の組み合わせがしっくりしていていいなと思って色が決まりました。

ここでもまた試行錯誤して日数が経ってしまいました…。

ゴム編みは、表2目、裏1目のゴム編みにしました。これはあっさり決まりました。もともと好きな編み地で、わたしはしょっちゅうこのゴム編みを使っています。



わたしはこの編み地のB面(裏地)が気に入っているので裏地を表にしようと思って編みました。



なんともザクザクとして好きな雰囲気なんです。

一度完成したものが若干大きい気がして、思い切って全部ほどいて目数を変えて編みなおしました。

晴れて完成しましたが、このなんてことないキャップで、結局1か月近くを費やしてしまいました!

完成したキャップを眺めていてつくづく、自分のニットはパッと見「わーかわいい!」ってものではないなあと、よくも悪くも思いました。。。でも、自分では、とっても気に入ってます。

まず、すごーーーく糸がよくて編地がなんともいえずいい風合い。羊感が結構残ってるこの糸、一度よさを知るとぞっこんになっちゃいます。



2月に編んだ、ベレー。これもシェットランドヤーンなんだけど、もっと太い並太糸。これを2か月くらい使ったんだけど、すごくやわらかくて素敵な風合いに変化していっています。



うっとり。

…編み物がシーズンオフになって、図書館では編み物の本がどっさり並んでいます。最近は2週間に一度相棒くんが図書館に行くときについて行くようにしています。

秋口から春先までは編み物の本がとっても少なかったです。

先日、「ながくて風土」でもご紹介させていただいた、ニッターの三國万里子さん。

三國さんの2014年の新しい本を見つけました。

それを読んでいるとシェトランドのことがいっぱい載っていました。三國さんもシェットランドウールに魅せられて深い愛情をもってみえるのがわかりました。

-------シェットランドには固有種の動物がたくさんいます。人の生活に近いところでは、牛、馬、豚、そしてセーターの「もと」である羊。

彼らはよその地域の仲間よりも小柄です、その昔、外の世界からやってきたときにはスタンダードサイズだったのが、島の厳しい環境に適応して、ここでやっていくのにちょうどいい大きさになったのです。

シェットランドのニットは、この独自の進化を遂げた羊がいたからこそ生まれたものでした。

体格に比例して細い繊維、それがもともとのスポンジッシュな性質とあいまって、柔らかいのにこしがあって、編みやすい糸になります。この糸で編まれたセーターは、ひとことで言うと「ふかふか」です。

カシミアのようなとろんとしたやわらかさとは違う、少しざらっとしていて、弾力のある、素朴な感触。セーターになっても羊の野性を感じられるようで、着ていて心がなごみます。

文化出版局 「アラン・ロンドン・フェアアイル 編み物修学旅行」三國万里子著より--------


この本全体から、とても「風土」というものを感じることができて、かわいいデザインの図案がたくさんある編み物の本とはまた違った、素敵なテーマの本だなあと思いました。

フェアアイルのセーターや、クリケット用のトラディショナルなVネックセーターなど図案がいくつか載っていましたがやっぱり三國さんは天才だと思いました。

それと、スコットランドのケイトさんの事も載っていました。三國さんもネットでケイトさんを知って彼女の存在を励みにされていたそうです。

毛糸やセーターのお話が続きましたが、畑はすごい暑さです。



早生の新玉も収穫始まっています!

毎日新玉サラダやスープを食べることができて幸せです。



隣の地主さんからも先日タケノコをいただきました。

まだ出荷には早いけれどウチで食べるには十分のニラ、そしてキヌサヤも徐々に収穫はじまっています。

長女が友だちを連れてきて、一緒にラQで野菜をつくったと大笑いしながら二人で持ってきました。



長女はわたしが野菜をつくっていて、家に大きなタライやバケツ、苗なんかがならんでいるのをよそのお宅とはちょっと違うのでお友だちが来た時ちょっと恥ずかしいなという気持ちがあるみたいです。

先日、「野菜づくりは流行っているんだよー」というと、「ええ!そうなんだ!」とちょっとうれしそうにしていました。

乙女心はいろいろだね


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