二日目。

昨日の境港では、大雨についてはそれほど被害はなかったようだったが、出雲は違った。

一畑電車はしばらく復旧しそうにないし、ニュースで報道されている場所はまさしくこれから行こうとする場所だった。

 

松江駅構内で昼に食べた鳥ラーメン。これがなかなかうまかった。

 

昼からは時間があったため、14:00からレンタカーを借りる。

あとで聞けば、このスケジュールが功を奏した。午前中に出雲に向かうと、そこら中通行止めだったらしい。

 

まず、目指すべきは日御碕神社。

ここが一番遠く、険しい場所。

何しろ島根半島の西の先。

 

ナビを設定し、宍道湖の上を通るルートを選択し、走り始めた。

これが実はよくなかった。

宍道湖の上の道はもしかしたら初めてだったかもしれない。

 

スイスイと走る。

ナビの言う通り走ると、右へ曲がれという。

道がカーブしているので大体の方向感覚だけど、宍道湖から遠ざかり、必要以上に右へそれていっている。

 

なるほど、島根半島の上の道、日本海沿いから日御碕へ向かうルートなのか。

途中で気づいたが、それならそれでいい。

そんな道、もう一生通らないだろうし。

 

車は全くと言っていいほどいない。

スイスイと単独で走る。

 

日本海に出た。

雨は小降りではあるが、海は泥っぽい色をしている。

おお。これはかなり雨の影響があるな・・

 

とか思いながら走っていると・・

かなり日本海を見ながら走ったあと、不自然に道が閉ざされている・・?

 

がけ崩れ。

道路の半分を岩と泥がふさいでいた。

 

幸いなことに自分が第一発見者ではなく、もう立て看板が立っていた。

しかし、それを事前に知らせる電光掲示板はなかった。

 

しょうがない。

引き返すか、峠の道を超えるか。

絶対峠の選択はない。

あんながけ崩れの爪痕を見た後に、山の中に入っていく勇気はなかった。

 

ここまでの行程の3割くらいを戻り、宍道湖の下の道へ。

そこから改めて日御碕神社を目指す。到着予定は15:27。

夕方18:00には仕事がある。

焦ってきた。

 

出雲大社を横目に、海まで突きあたり、島根半島の西の海沿いを上がっていく。

この辺の道路は完全に最近まで冠水していたに違いない泥の色をしていた。

 

右は山。

いつがけ崩れがきてもおかしくない状態ではあったが、道が通っているなら大丈夫だろう。

ナビの時間通りに到着した。

 

 

 

 

伊勢神宮が昼を治め、日御碕が夜を治める。

それほどの格の神社でありながら、出雲大社のメジャーさが目立ってこの日御碕はあまり話に上がらないことが多いと聞く。

 

アマテラスオオミカミ・スサノオがこの見事な朱塗りの社に祭られている。

出雲大社のオオクニヌシは、スサノオの5代あとの孫。

それはこちらに先に参拝しないといけない。そう決めていた。

 

想像通り、荘厳で格式の高い雰囲気を纏う神社だった。

 

次は出雲大社。

途中、通る伊佐の浜にも降りて写真を撮りたい。

時間がない。

 

出雲大社。

ここには何度か来たことがある。

しかしその時は古事記も御朱印も知らなかった。

それを知ってからくると、まったくその意味が違う。

 

ほかには例のない、下り参道。

 

松の根保護のため、現在は中央の参道は通れない。

しかしもともと、参道の中央というのは神様の通る道で、人は端っこを通るべきと教わったことがある。もし中央が通れたとしても、おそらくは通るべきではない。

 

2礼4拍手1礼の作法は、出雲と伊勢と、宇佐神宮のみだったと思う。

しめ縄が普通と逆巻きであること、下り参道など、出雲は特別感がある。

 

国譲りの後には、それまでの大国主の功績を称え、高さ400mほどの神殿を立てたらしい。

その階段は天に通ずるほどの長さで、それはそれは凄い神殿だったたという。

 

 

 

そして次に伊佐の浜に。

 

ここが、昨日の美保神社の祭神・兄の事代主神、弟のタケミカヅチ、父のオオクニヌシが、高天原からの使者・タケミカヅチと国譲りの交渉をした場所。

 

また、ここ出雲以外では10月は神無月、ここのみで神有月といわれる話で、全国の八百万の神はこの浜から出雲に入ると言われている。

 

さて、このあとは松江に戻って仕事。

1時間弱で帰れたが、かなり9号線が混んで焦った。

 

翌日も出雲で仕事。

その出雲の中心地にむかう途中にも参拝したい神社があった。

 

万九千神社。

八百万の神が出雲で会議をした後、最後にここに集まり「直会(なおらい)」という打ち上げを行ってここで解散する。といういわれの神社。

 

 

 

非常にきれいにしていて、手入れの行き届いた神社だった。

さすがに出雲。神の国。

 

仕事を終え、松江に戻る。

ちなみに仕事の講演でも、古事記ネタをつかみで使わせてもらった。

だって、スサノオとヤマタノオロチのその川のすぐそばの場所だったので。

講演時間は70分だったけど、その70分まるまる古事記でもいけると思う。(笑)

 

夕方、最後にここもということで、玉作湯神社へ参拝。

ここは古事記のストーリーとは直接は関係ないっぽいけど、なんと勾玉を作るという。

勾玉といえば天の岩戸の時から続く三種の神器の一つ。

 

 玉作湯神社

 

そういう意味では関係がないとは言い切れない。

由緒ありそうな温泉街の中にある神社。

 

松江市内に戻り、レンタカーを返す前に思い出の「まるなかうーめん」へ。

 

 

ここだけはなくなってほしくない。

なにしろ自分が24歳の時、松江担当の頃からここの麺を食べているから。

 

という出雲満喫シリーズ。

仕事で来ているとはいえ、それ以外の時間をいかに充実させるか。

これは楽しんだもん勝ちだと思う。

 

古事記特別御朱印帳もかなり進んできた。

この出雲は古事記においてはかなり重要な部分を担う。

 

次は・・宮崎・高千穂かな。

 

行く用事ないわー。