物件契約へ
さて、この麻布十番の物件、どんな物件だったのでしょうか。
立地的にはなんとも言えません。
当時の麻布は駅がなかったので街全体が「駅から遠い」わけで。
ただ、一応「麻布十番商店街通り」に面した一階でした。
ものすごく端っこでしたが。
まわりに飲食店はといえば、小さなのが2,3軒点在しているだけ。
家賃は現在も営業中であり差しさわりがあるといけないので伏せますが、近隣に比べて格安だと思います。
ただひとつ思い悩んだのは保証金でした。
通常、この界隈の相場は家賃の10か月分でした。
好立地で強気なところで15ヶ月分くらい。
ところがこの物件はなんと30ヶ月だったのです。
保証金と仲介手数料、前家賃で32か月分です。
これは非常に大きな負担でした。
なにしろ手持ちの資金がほとんどこれで吹っ飛んでしまうのですから。
これから発生してくる工事代金やその他もろもろの費用を全て借入れでまかなわねばならないということを意味します。
借入れがうまくいかなかった場合は工事停止、あるいは開業を目前にしながら資金が足りずにアウトということになります。
ほとんどの人はここで止めてしまうのではないでしょうか。
常識があったら、あるいは少しでも商売というもの、お金の怖さというものを知っていたらとてもできる相談ではありません。
私は悩みました。。。
そして決断しました。
~つづく~