お店がカード払いを嫌がる理由 | 好感度ゼロ上等のクセが強い不動産ブログ

お店がカード払いを嫌がる理由

世の中、カード大氾濫であります。

会社が顧客囲い込みのためにいろいろポイント大作戦で使わないと損!なかんじ。。


ところがこのクレジットカード、お店としてはあまりうれしくないものなのです。

商売にかかわったことがない方はあまりこのあたりの事情をご存じないようなのでちょっと裏話。


まずお会計の際の手間が面倒なのです。


現金ならお代をいただきおつりとレシートをお返しするだけで終わり。


しかしカード計だとキャットと呼ばれる読み取り機を操作し電話線を通じてセンターとのやり取りがあるので数十秒かかります。

カードが無効になっていたりした場合はお客様に恥をかかせられないので小声でこちらが申し訳なさげにお伝えしなければなりません。

さらに伝票がお店用、お客様用、カード会社送付用と3枚あるので整理しなければなりません。


そして入金は最短でも2週間ごとになりますので、資金繰りが自転車操業状態の場合はこのサイト差に結構悩まされたりします。


終業時のレジ〆の際も現金とカード会社別にきちんと分けて記帳せねばなりません。


そしてこれが一番の理由なのですが、実は我々はカード会社に「カード割引手数料」なるものを売上から引かれてしまうのです。

飲食業は利幅が大きいと勘違いされているようで他業種より高めの6%が相場です(大手は4.5%くらい)。

「6%なんてどってことない」などと思わないでいただきたい。

飲食業はとにかく経費がかかる業種でなんだかんだで利益なんて10%残れば良しです。

安売り競争に巻き込まれているお店などは収支トントンなんて珍しくもないでしょう。

その薄利の中から6%も持っていかれたら。。。


仮に会費5千円・20名様の宴会の場合、売上は10万円。

スタッフの人件費は単純計算で3人×3時間×時給1000円で9千円とします。

この支払いがカードでなされた場合、カード会社に持っていかれる割引手数料は6千円です。

どうですか?なんとスタッフ2人分の経費と同じ額が消えてしまうのです。

(実際にはこんなに単純な話ではありませんが、例としてです)


つまり、まじめな価格設定をしているお店としてはカード支払いに関しては損こそすれどメリットはないのです。

カード会社は「現金持ち合わせのないお客様の利用機会を逃さないで済む」といいますが、

ウチは入り口に「カード使えます」とは書いていないのでそれでお客さんが来ているとは考えられません。

ではなぜカードを受け付けているのか。

これはもう「身銭を切った顧客サービスの一環」としか言いようがありません。


ちなみに今、「まじめな価格設定をしているお店」と書きましたが、合コン仕様専門店などカード支払い割合の高いお店などは最初から割引かれる分以上のコストをお客様への請求金額に上乗せしていると思いますよー。


お気に入りのお店、店主さんと仲良くなりたいお店などをお使いの際はこのカードのお話、ちょとだけ気にかけていただけるとお店としてはありがたいかもしれません。