さすがに昨日は疲れました。午前中に生まれて初めての裁判所への提訴、午後いちばんにこれも初の司法記者クラブでの会見、そして平裕介弁護団長との対談と、濃いめの仕事がずっと続きました。

 

 私の提訴に対して、共産党の広報部がコメントを出しています。常識的に言うと、こういう場合、「訴状が届いていないのでコメントできない」とするものですが、届いていないのに読まないでコメントするのは、訴状を読むまでもないぞという意思表示なのでしょう。ネットニュースでコメントの一部は出ていますが、私は相手の言い分をすべて紹介する習わしなので、いつものように全文を以下に。

 

「松竹伸幸氏の提訴はまったく不当なものである。松竹氏の除名処分は、党規約にもとづいて厳正かつ適切だったことは、党の最高機関である党大会で再審査請求が審査され却下されたことによって、最終的に決着済みの問題である。

 そもそも、政党が「結社の自由」にもとづいて自律的な運営を行うことに対し、裁判所の審査権が及ばないことは、一九八八年一二月二〇日の最高裁判決でも確認されていることでもあり、このような提訴は、憲法にてらしても成り立たないものである。」

 

 はい、裁判で堂々と争いましょうね。

 

 本日は、『訂正する力』(朝日新書)が評判の哲学者、東浩紀さんとの対談があります。文藝春秋ウェビナーで午後7時から8時半頃までオンライン配信されます(有料です)。月刊「文藝春秋」の五月号にも掲載される予定です。

 

 

 『訂正する力』は刊行後まもなく読みまして、「訂正する力」のない共産党の事例の一つとして、私の除名問題が取り上げられていてびっくりしたわけですが、それよりも全体の論旨に感銘を受けました。現代は、ぶれないこととか、すぱっと言いきることなどが流行ですが、果たしてそれでいいのかということですよね。正しいと思っていても、新しい事情が生まれたら、いまの政策や方針を見直していかないとだめだということです。

 

 共産党って、昔は「訂正する力」の宝庫だったと思います。だって、共産主義政党なのに、資本主義の枠内で改革するということ自体が、その象徴だったのですね。だから私としては、そういう共産党がどうやったら復活するのかを、本日の対談で提示していきたいと思います。

 

 この本を読んで、東さんと会ってみたいと思って、パソコンの住所録を見ていたら、東さんのメールアドレスがあったのですね。名刺交換した記憶はなかったのですが、これ幸いをメールを出してみたら、二つ返事で引き受けてくださいました。ありがとうございます。

 

 明日はすべての仕事が終わって家に帰ります。メルマガの申込方とか、「松竹伸幸応援隊」の加入要件とか、いろいろと問い合わせが来ていますので、それにまとめてお答えします。なお、カンパは200万円に近づいています。本当にありがとうございます。