ヤフーニュースで私のFRIDAY紙インタビューが出ています。タイトルは、「『党の未来のためです…』党員vs.共産党の『異例裁判』を起こす元共産党員が明かした決意」

 

 ところで、京都市長選挙の投票日が目前に迫っています。私は福山和人さんを応援しています。

 

 これまで明らかにしてこなかったのは、昨年の除名以来の経過があるからです、統一地方選挙でも共産党の候補者に投票しましたし、個人的なつながりもあって選挙の手伝いをしたい候補者もいました。けれども、あれだけ松竹は党かく乱者だという攻撃がされているなかで、私が共産党の候補者の事務所にあらわれたりしたら、それこそ候補者と党組織にご迷惑をかけるような状態でした。党員に対して、機関からは「松竹は党かく乱者なのだから、会ったりすることは党員としての資格に関わることだ」という「忠告」もされていました。福山さんは共産党推薦ではないけれど、私が支持していると表明しても混乱させるだけで、いいことはないだろうと判断していました。

 

 でも、昨日、福山さんを応援して活動しているある別の党派の方(何十年も前にお会いしたことがあります)から電話があり、是非、福山支持を表明してほしいと言われたのです。いま書いたような事情を述べてお断りしたのですが、いやいや事情はまったく異なるのだと説得されることになります。

 

 その人が言うには、どの党派の推薦も受けないとして立候補した福山さんだったので、自分たちの党派も目立たぬように応援しているが、ここに来て共産党が前面に出てきて、それはそれで力にはなるのだが、他方、「ああ共産党の候補か」ということで離れる人も出始めている。共産党を除名された松竹さんでさえ公然と支持してくれていることが伝われば、そういう人を説得しやすいのだという論理でした。また、共産党は「共産党と市民の共同」を強調しはじめているが、自分たち別の党派の立場がなくなると嘆いてもおられました。そういう考え方もあるのだねと、OKすることにしたのです。

 

 ということで、ちょっと違った角度からの支持表明になります。あと数日ですが、福山和人さんをよろしくお願いします。

 

 関連して、内田樹さんが松井さんを応援していることについて、共産党関係者から批判というか失望の声が出ている問題です。前回の選挙では福山さんを応援した内田さんが、今回は松井さんを応援することは、4か月ほど前、斎藤幸平さん、石川康宏さんも交えた出版記念イベントのあとの懇親会で伺っていて、内田さんらしい決断だなと思っていました。

 

 前回の選挙で内田さんが福山さんの応援演説までしたのは、長い付き合いで信頼している石川さんからの依頼があったからでしょう。今回も、旧知で信頼している松井さんだからこそ、前回とは異なる判断をされたということでした。

 

 石川さんとの関係でも、最初に内田さんが出会ったときは、学生時代から殴り合ってきた共産党系の学者だからということで、スキー合宿の宿で夜を徹して論争した。その際の一歩も引かない石川さんの態度を見て、自分が嫌ってきた共産党だけれど、こいつは信頼できると感じ取って付き合うようになってきた。その信頼関係のなかで、共産党に呼ばれたり、「赤旗」に登場するようになったのです。

 

 そういう人とのつながりを大切にする内田さんだから、私の除名問題でも、応援してくださっているわけです。きっと私に対して異論をもつ部分はあるのでしょうけれど。

 

 共産党がもっとそういう部分を大事にしていたら、別の選択肢も生まれていたかもしれません。だけど、冒頭に紹介した懇親会の場で斎藤さんがおっしゃっていましたが、民青同盟の京都府委員会が斎藤さんを招いて講演会を企画したところ、共産党からだめ出しが来てボツになったということでした。そういうことをやっていて、選挙になったら応援してくれというのでは、余計に信頼度が低くなってしまいますよね。

 

 にもかかわらず、私は福山さんを応援します。しかし、内田さんが松井さんを応援する事情は、是非、理解していただければと思います。