除名撤回のための裁判を行う宣言をした記者会見で、どこに訴状を提出するかについて、「東京地裁」だと述べた。これについて、除名を決定したのは京都南地区委員会と京都府委員会だから、提訴するなら京都地裁だろうと思っていたメディアもあったようで、いくつか質問があった。

 

 弁護団長の平祐介さんが答えたように、党員としての地位確認というだけでなく、名誉毀損で損害賠償を行うという要素も持つわけだから、誰が名誉を毀損したかとなれば、圧倒的に中央委員会(と「赤旗」)になる。私としては、この2つは別物ではなく、私が権力と結託しているというキャンペーンを行うことによって、党大会での再審査結果を確定しようとしたわけだから、名誉毀損と除名は一体のものであって、分離できないと考えている。

 

 加えて、なぜ中央委員会かと言えば、再審査での除名の確定は、京都の党ではなく、まさに中央委員会が主導したものだからである。かつ、私に対する調査における党側の発言その他により、京都の党による除名の決定も中央主導だということが明白だということもある。

 

 まあ、それらは今後、弁護団とよく詰めていくことになろう。本日これを話題にしたのは、中央委員会を訴えるといっても、それを代表する個人を訴えることになるのだが、それは誰かという問題があるからだ。

 

 私はこれまで、委員長こそが代表者だと思い込んでいた。議長が規約上は必置の役職だった時代は、議長が党首ということになっていたが、現行規約では議長は置いても置かなくてもいい役職になったので、委員長より責任は軽いのだという理屈が党内では通用していた。

 

 だから、記者会見のあと、ある放送メディアから、「具体的には田村さんということになるのですか」と聞かれ、「そうなんです」と答えていたのだ。そして、「本当なら志位さんを争いたかったから残念なのですけれどね」とつけ加えたのである。

 

 だって誰が見ても、私の除名を主導したのは志位さんである。田村さんは、「松竹パンフ」に名前が載っていないことでも明白なように、私に対する強烈な批判というか、名誉毀損になるような言動はなかったので、田村さんが相手なら「残念」な部分はあるのだ。

 

 ところが、昨日(1月25日)の「赤旗」を見て、びっくりした。

「各紙の日本共産党大会報道 鋳型にはめこむだけでいいのか 事実見ないマスコミ」

という2面の記事で、こう書かれているのだ。

 

「党指導部を選出した第1回中央委員会総会では、志位氏が中央委員会議長として、『党を代表するものの一人として、引き続き党の活動のあらゆる分野で必要とされる責任を果たす』ことを確認するとともに、田村氏が幹部会委員長として、『国政のうえで党を代表する』ことを確認しています。公的な職責についていないものが政治をろう断する『院政』などとは無縁です。」

 

 1中総でそんな決定があったという報道は目にしていないのだが、私の見落としだろうか。それはそれとして、私にとっては良いことだ。田村さんが党を代表するのは「国政のうえで」ということなので、裁判対応などは「党の活動のあらゆる分野」になって、志位さんが党の代表としてふさわしいということだ。

 

 私はすべての期日に出廷し、代理人弁護士だけに任せず、本人の弁論を行う予定である。志位さんも同様の対応をしてもらえれば、法廷での二人の対決が実現する。これって、共産党のブームをつくるほど話題になるかもしれない。楽しみだ。