昨日、「連作短歌のテーマは『離党』へ」という記事を書いたところ、コメント欄で記事のテーマにふさわしい反響があった。コメント欄に直接反応することはあまりしないけれど(メッセージには必ずお答えしています)、ちゃんと読んでいることを知ってもらうためにも、一部を紹介しておきたい。

 

 パトラとソクラさんは、寺山修司の『空には本 祖国喪失』から以下の短歌を紹介してくださった。

 

地下室に樽ころがれり革命を語りし彼は冬も帰らず

群衆のなかに昨日を失いし青年が夜の蟻を見ており

党員の彼の冬帽大きすぎぬ飯粒ひとつ乾涸らびつけて

 

 ikuchan-72さんは、「初めて短歌らしきものを作ってみました」として、それを紹介してくれた。

 

虐待と 気づくことなく 大声で 同志罵る 哀れさよ

公開の パワハラ見せて 従えと 拍手求める 独裁者

 

 うれしかったのは、私が紹介した連作短歌「パルタイの月」「除名」の作者からのコメントであった。私は、ご迷惑になるかなと思って作者のお名前を紹介しなかったのだが、まったくの杞憂であった。というか、短歌作者は、覚悟をもって作品に向き合っているのだと分かった。そこを気づかないで名前を出さなかった自分が恥ずかしくなるくらいだ。以下がコメント欄である。昨日の記事と半年前の記事には、ちゃんとお名前を入れさせてもらった。

 

「ブログでは私の拙い短歌をご紹介いただきありがとうございました。歌人として、創作者としては歌人・大葉清隆の実名でご紹介いただけるといっそう幸甚に思います。私は怯むことはありません。文化芸術について、党の介入はあってはならないと考えます。その観点で堂々と胸を張りたいと思います。「まひる会」同人 千葉県松戸市在住大葉清隆」