昨日書いたように、会社の仕事をこなしつつ、また除名問題再審査のための必要な活動も展開しつつ、もう1つ重視しているのは、「自衛隊を活かす会」事務局長としての仕事です。ウクライナ戦争が開始されてすぐ、集英社新書から『非戦の安全保障論』を出して増刷になるなど公表を博しましたが、その続編を準備しています。

 

 タイトルは未定ですが、いまのところ、『戦争はどうすれば終わるのか? ウクライナ、ガザ 21世紀の停戦論』という感じです。いかがでしょうか?

 

 もともとは、ウクライナ戦争の終わりが見えないなかで、どうやったら停戦が可能になるのかという問題意識で出発しました。ロシアを追いだすまでは停戦などあり得ないという立場も幅を利かせていますが、それだとウクライナ側も含め犠牲が積み重なっていくだけだという現実が見えています。

 

 もちろん、侵略した側が得をするという停戦であってはならないわけですが、そこを回避しつつも、何らかのかたちで停戦を実現しないといけない。それはどうしたら可能なのかという模索をする本です。

 

 それで本をつくりだしたら、ガザ人道危機という事態に直面することになり、それを抜きにして停戦論の本を出せないということで、この問題が加わりました。もともとスッキリとした結論を見いだしにくいテーマだったのですが、より難しくなったと思います。

 

 でも、こうして二つの戦争に直面している時代に生きるわれわれだからこそ、「戦争はどうすれば終わるのか?」という問いに向き合っていかねばならないと思います。その苦闘抜きに戦争を終わらせることはできません。

 

 著者は、前著と同じく、自衛隊を活かす会の柳澤協二(代表)と呼びかけ人の伊勢﨑賢治、加藤朗、さらに元防衛研究所戦史部長の林吉永が加わります。私は、本全体の編集、構成を担当しつつ、まえがきを書いています。

 

 2月10日刊行予定。ウクライナ戦争2周年に当たる2月24日には、出版記念イベントを国会で開催するつもりです。お楽しみに。

 

 なお、私自身は、この間、あすなろ書房から刊行される「狙われた国と地域」という共通タイトルで、「ウクライナ」「台湾」「韓国」のシリーズ本の監修をしてきましたが、それに急遽「パレスチナ」(仮)が加わり、大あわてです。学校図書館向けの大型本です。