いやあ、びっくりしました。朝起きたら、この論文のことを知らせてくれるメールがあって、書記局次長の名前のものだからというので、「きっとあの人だろう」と顔・名前が浮かびました。しかし、想像とはまったく違う人でした。

 

 書いているのは共産党学術・文化委員会責任者の土井洋彦(うみひこ)さん。共産党の学術文化の仕事を代表し、知識人との関係も律する責任を負ってい方です。その方が書くのなら、きっと論理的であって、建設的な議論ができるのではと、多少は期待を持って読み始めたのです。でもこれも想像とは違っていました。共産党の学術文化の水準って、いまはこうなのかとびっくりです。

 

 今回の除名処分問題での私の考え方の全般は、近く、まとまったものを公表するつもりです。昨日書いたように、党規約で「被除名者が処分に不服な場合は、中央委員会および党大会に再審査をもとめることができる」(第55条)とあるので、党大会に向けて再審査を求める文書を書かねばならないからです。この土井論文についても、そのなかで本格的な批判と考察を述べるつもりです。

 

 でも、1つのことだけは、本日、言っておきます。大会での再審査とかかわるので。

 

 最後の見出しに「党内に自らの同調者をつのると言い放つ」とあり、私が昨日のブログで、大会における再審査の場で、大会に参加する代議員は「除名には反対だという意思を表示してほしい」と書いていることについて、こう批判していることです。

 

 「これはまさに党内に松竹氏に同調する分派をつくるという攻撃とかく乱の宣言にほかなりません」

 

 ちょっと待ってください。私は党規約に定められた再審査を求めているのです。私は大会代議員に除名は不当だという判断を下してもらいたいので、何らかの訴えかけをするつもりなのですが、それはできないということなのでしょうか。

 

 当然、党中央は、再審査の場で除名は妥当だという議案でも出して、代議員に諮るのでしょう。除名は妥当だという長大な報告もあるかもしれません。

 

 でも、大会で再審査がやられても、代議員には私の訴えは届けずに、党中央の言い分だけを知らせて、妥当か不当かという判断をさせるのですか。大会代議員が私に訴えを聞きたい、見たいと言っても、それは認めないのですか。

 

 「学術文化」というのは、反対論も含め、あらゆるものに目を通し、深く分析し、その上である仮説を立てたりして、それを試したりしながら、少しずつ真理に近づいていくものです。共産党の「学術文化」はそういうものとは縁遠く、自分の出した結論に都合のよい材料だけを集め、不都合な材料は隠し通すものだ。土井論文はそれを告白したようなものです。今回の問題に対して知識人文化人からの批判が高まっている理由は、それを感じ取っているからでしょう。

 

 論文を書いたのが、たとえば党員の規律や思想を担当する書記局次長ならまだしも、学術文化を担うのが土井さんなんです。除名がおかしいという訴えを審査する場で、除名された人の言い分は聞かないと、別の書記局次長が言い張っても、土井さんはそれに反対しなければ、共産党の学術文化の「知的権威」は地に落ちてしまいます。

 

 それに、私のこの主張を「分派」って言いますが、分派というのは党員がつくるものです。私はすでに分派だとして除名されているのであって、党員ではないので分派はつくれないんです。それとも国民全員に対して党規約を適用し、党員に支持・同調を呼びかける国民がいたら、「規約違反だ」「分派だ」と批判を浴びせかけるのでしょうか。

 

 本日くらいはブログを休みたいと昨日のブログで書きましたが、ちょっとあきれかえったので、それだけは言っておきます。

 

 ついでですが、ネットの世界では、党員らしい人たちが、今後は私が反共雑誌などに登場し、党攻撃をするだろうという「観測」情報が回っています。昨日も本日も書いているように、私は共産党員に私の立場を伝え、除名は不当だし、党首公選を実現してほしいと訴えをしていきます。だから、党規約にある再審査も求めるのです。

 

 そんな私が反共雑誌に登場したら、党員は間違いなく離反するでしょう。だから、そんなことはするはずもありません。実際、最近も雑誌『正論』からさっそく執筆依頼がありましたが、ていねいにお断りしました。では、あす、また。