昨年後半期からずっと、本業に全精力を傾けています。今年、本業以外でやることが多すぎるので、本業をしないで済むような状態に持って行こうとしているのです。

 

 そこで、1月に刊行する本が2冊、2月と3月に3冊ずつ、4月に4冊というスケジュールで作業を進めています。1月に最初に出るのは、昨年紹介しましたが、『志位和夫委員長への手紙』です。1月の2冊目後が、『米中関係の実像』。サブタイトルが、「『台湾有事』を両国の密談と闘争の歴史から読み解く」です。

 

 著者は末浪靖司さん。大阪外大(現在は大阪大学)の中国語科を卒業した中国問題の専門家ですが、アメリカ国立公文書館に保存された日米関係の極秘文書を多数発掘し、本も刊行した実績で知っておられる方もいるでしょう。

 

 米中関係って、いまのバイデンと習近平などのやり取りに目を奪われがちですが、戦前戦後からの長い歴史があって、そこから紐解かないと分からないことが多いです。とりわけ、70年代の米中国交正常化交渉で議論されたこと、約束し合ったこと、合意できなかったことがあって、それをよく知らないと、現在、なぜこんな動きになるか見えてこないのです。

 

 そういう問題を解明するのに、末浪さんほど適切な人はいないでしょう。両国語に通じているし、両国政治の実情にも詳しいのですから。その末浪さんが、この10年近く掛けて渉猟した資料を踏まえ、書き上げたのが本書です。

 

 1月末に発売されます。明日は、2月、3月に出す本について紹介します。