画像を見ていただければ分かるように、自衛隊中央病院の三村敬司呼吸器科部長の論考である(表紙だけ)。「新型コロナウイルス感染症 自衛隊中央病院における感染防御策と治療例」がタイトルだ。

 

 自衛隊のコロナ対策が優れていることについては、いくつか報道があったが、当事者が実践例を紹介したものは初めて見た。医療を知らない私には評価できないことも多いが、関係者にとっては必読なのだと思う。

 

 これがどこの雑誌に出たかも大事だ。ページのいちばん下を見ていただければ分かるが、「診療研究」という雑誌なのである。これって、東京保険医協会が発行しているもの。

 

 いや、時代は変わったなあと感無量である。いまでも平和勢力を自称する人々の中では、自衛隊が病院を開設するというだけで反対運動を起こす場合があるのに、自衛隊の実践から学ぼうとする人々も現れているということだ。本当に医療や人の命を真剣に考えれば、これで当然だと思うのだけれど。だから、こんなことに「感無量」と言っていてはいけない。それが当然の時代がやってくると思う。

 

 雑誌のあとがきには以下のようにあった。

 

 「三村敬司医師による自衛隊中央病院での感染防御対策はじつに簡潔で、このように毎日の業務を見直し整理するだけでも次のインシデントを防ぐことに役立つ。我々医療者は間違いを指摘し合ってすぐに正すという姿勢を身につけなくては患者の命にかかわる。この姿勢を政治家たちにももっていただきたいと思うのは私だけだろうか。」

 

 そう。政治家には患者の命のために変わってもらわねばならない。それは自衛隊中央病院であれ保険医協会加盟の病院であれ、共通の思いであろう。

 

 全文のPDFファイルを読みたい方は私までメールをどうぞ。「診療研究」編集部にお願いすれば、雑誌を売ってもらえると思いますが(FAX 03-5339-3449 info@hokeni.org)。