『〈全条項分析〉日米地位協定の真実』の刊行を記念して、集英社新書プラスのサイトで、「日米の支配・従属関係の根源を撃つ!」を共通テーマにして続いてきた対談。最後の第5回目が2日にアップされたのですが、ボヤッとしていて、ここでの紹介は本日になりました。

 

 対談相手は古谷経衡(ふるや・つねひら)さん。冒頭、以下のような対談趣旨が紹介されています。

 

 「著者・松竹伸幸氏が、愛国派でありながら、……いや愛国派であるからこそ対米従属右翼やネット右翼の欺瞞を鋭く批判する論客・古谷経衡氏と激論」

 

 古谷さんって、まだ40歳になっていないと思いますが、雑誌全盛時代はともなく、イマドキ文筆だけで食っている珍しい人です。私が読んだことのある著作は、『草食系のための対米自立論』(小学館新書)、『左翼も右翼もウソばかり』『日本を蝕む『極論』の正体』(新潮新書)など。小説の『愛国商売』(小学館文庫)も面白かったです。

 

 右翼論壇から出発したけれど、トンデモ右翼の論調にはついけいけず、常識的な議論をしたいと願っていることが、その著作からは伝わってきます。それが、左翼論壇から出発したけれど、トンデモ左翼の論調にはついていけないという、この私と共通するところがあるなあと、以前から感じていたのです。それで、本が出る直前だったでしょうか、地位協定の問題に強い関心を示しているツイートを集英社新書の編集担当者が見つけ、話をもちかけたら即OKで実現することになりました。

 

 とっても楽しかったです。左右の極論(極論を主張する人にとっては「理想」なのですが)は極論として、左右がどこかで共通の議論のベースを持たないとだめだとつねづね考えており、そのためにいい機会となりました。この私の考え方の詳細は、次に刊行する本で紹介したいと考えております。

 

 13日午前10時の時点ですが、アマゾンの「米軍基地」のカテゴリーで、まだ1位をキープしています。どうぞお買い求めください。

 

 これでとりあえず連続対談は終わりです。これまでのものも、まとめて紹介しておきますね。ある共産党中央委員会の関係者と飲んだのですが、本より対談が面白いと言われました。それって喜んでいいのかどうか知りませんが、読者にとってはタダで得をすることができるので、うれしいことでしょう。

第一回 内田樹さん

第二回 池田香代子さん

第三回 伊勢﨑賢治さ

第四回 布施祐仁さん

みなさん、ありがとうとございました。