誰もが考えつく企画だろうけれど、やはりこれは欠かせない。10年目も予定していたのだが、2011年といえば3.11が起きて、秋の9.11など簡単に吹っ飛んでしまったしね。

 

 柳澤協二さんが監修。昨夜から、柳澤さんが書いた執筆依頼文を関係者にお送りしたところだ(メールだけね。郵送する分はこれから)。

 

 一晩が過ぎて、すでに10名の方から「了解」のお返事が。国際政治学者、憲法学者、元幹部自衛官、ジャーナリスト、市民運動家など多彩な顔ぶれで、退職後の柳澤さんが広範囲の方々と深い関係を築いてきたことを思い起こさせる。

 

 まだまだこれから増えていく予定。400ページくらいの大型本になりそうな勢いである。

 

 9.11は、世界の様相を大きく変えてしまった。それまでも国家間の戦争は大幅に減っていたが、いまや戦争といえば国家対非国家の間の非対称な戦争を指すことが常識になった。それに伴って、国家間の戦争を前提としていた抑止への依存も再検討することが問われたし、交戦法規、国際人道法への対応も変容を迫られている。

 

 とりわけ日本にとって9.11は、自衛隊の海外派遣をPKOの枠組みから日米同盟下の派遣に変える契機となり、どういう立場であれ日米関係を問い直すことが求められるようになる出来事だった。これをきっかけに市民運動も新たな地平が築かれた。

 

 それぞれにとって重たい意味を持った9.11。20年が経って、世界と日本、そしてそれぞれの人生まで考える企画になったらいいな。