ようやくメドが付いたので、ご報告します。総選挙の行われる来年の初頭に、華々しく売り出す予定です。「支え合う社会研究会」編です。

 

 この種の本が求められているのではないか。そう相談を受けたのは、いまから一年半程前。

 

 私も必要性は痛感していました。安全保障政策の対案は「自衛隊を活かす会」で何年も議論して提示できたという自負はありますが、経済政策はできていませんでした。だけど、もうそれに挑戦する年でもないからと、半ばあきらめていたのです。

 

 ところが、相談にやってきた人たちが、「松竹さん、人生一〇〇年時代ですよ、まだまだ挑戦してください」というのです。それで、「みなさんが真剣にやってくれるなら」と、老体にむち打って重い腰を上げたという次第です。

 

 そこから、毎月、若手の経済学者を中心にした議論を開始しました。大企業に勤めていた理系、文系の方々にもアドバイザーのような役割で議論に加わってもらいつつです。そういう人びとに共感してもらわないと、日本で多数を獲得することはできませんから。

 

 「このテーマが必要だ」となったら、お会いしてお願いしたりもしました。もっと分野も広げる必要があるし、今回刊行するテーマをさらに深める必要もあるけれど、まずはこの本を世に問うて、議論を巻き起こせればと思います。チラシに書いたコピーをご紹介しておきます。

 

 「小泉改革で本格化した新自由主義は、国民の暮らしと福祉を破壊しただけでなく、日本経済を脆弱にしてしまった。それがコロナ禍で誰の目にも明らかになった。新自由主義に代表される資本主義の収益性原理こそ日本経済が抱える問題の根幹にあるとの視点に立ち抜本的な改革の方向性を提示する。」

 「経済の意思決定に人々が参加できる社会。資本主義を改革した先にあるのは、そんな「支え合う社会」だ。」