『安倍政権は「倒れた」が「倒した」のではない』が「赤旗」の広告掲載で事前点検の対象になったということで、いろいろな方から反響があった。共産党の体質から当然でしょ、という人もいたが、少なくとも今回の本は、心から野党共闘の前進を願って書いたものなので、「まさか」という思いだった。結局、広告が掲載されて良かったのだけれど。

 

 この種の問題をめぐって一番緊張したのは、『改憲的護憲論』を書いたときだった。ある人は、「こんなことを書いたら、除名間違いない」と電話してきたし、別の人は、「こういう書き方なら大丈夫だろう」と励ましてくれた。共産党のことを何も知らないある若い女性からは、「こんなことがあったのだったら、志位さんはすでに謝りに来られたのでしょうね」との感想が寄せられ、「そうか、普通の人はそう感じるのだね」とびっっくりもした。

 

 

 結局、何の問題にもならなかった。その結果をふまえ、ある要職に就いている人からは、「松竹さんのおかげで民主集中制の幅が広がってうれしい」と感謝され、ある党員学者からは「松竹さんがいるから、党の幅が広がっている」と喜ばれた。

 

 まあ、この種の問題は、そう簡単ではないよね。民主集中制の幅が広がったかどうかはともかく、どんな決まり事も、時代の中で変化していかねばならない。ところが、古い解釈にしがみつく人もいて、どんどん時代から取り残される危険もある。

 

 絶えざる見直しと革新。革新政党だからこそ、一人ひとりが不断に真剣に取り組まなければならないと感じる。

 

 明日は早朝から、池田香代子さんと一緒に秋田の大館へ。夜遅くまで忙しいので、記事は書けないと思います。合間に紅葉の八甲田も通過する予定ですが。