緊急事態宣言が解除されるということで、素早く出張を準備している。まあ、これまでも仕事での移動が制限されていたわけではないが、さすがに指定地域から感染者がいないところに行くのは憚れたしね。

 

 6月1日からは東京。あまり外に向かって言えない仕事が一つ。もう一つは、新宿若松町の総務省庁舎にある「産業革命情報センター」(画像)を見に行きたい。

 

 これは、ユネスコの世界記憶遺産に日本の明治期の産業革命遺産が登録されたことと関連する施設だ。日本の立候補に対して、韓国が「そこは強制連行された朝鮮人が働かされていた施設だ」と反発し、協議の上、日本側が過去のことを記録するための情報センターをつくることで合意し、ユネスコにそれを約束したことでできた施設だ。その際、日本側は、ユネスコの会議で以下のように発言し、了解を取ったのである。

 

 「日本は,1940年代にいくつかのサイトにおいて,その意思に反して連れて来られ,厳しい環境の下で働かされた多くの朝鮮半島出身者等がいたこと,また,第二次世界大戦中に日本政府としても徴用政策を実施していたことについて理解できるような措置を講じる所存である。」

 

 もしこの約束が守られるなら、深刻な日韓対立の中で、何らかの役割を果たすことができたはずである。朝鮮人が「意思に反して連れて来られ,厳しい環境の下で働かされた」ことが示されるわけだから。

 

 でも、このブログでも言及したことがあるが、どうもそういう施設ではないらしい。3月末に開所し、コロナの関係でずっと一般公開されていなかったが、東京で宣言が解除されたら公開されるだろうから、真っ先に見に行かなければならない。3日午前のつもりですけど、どなたかいっしょにいかがでしょうか?

 

 次の出張は中旬かな。沖縄県に行って、知事にインタビューする予定である。

 

 3回目は東京から秋田へ。バスも含む長距離移動になる。

 

 東京では、アベノミクスに替わる経済政策の研究会である。この間、6回ほどやってきたが、コロナ問題が起きたので、戦後の自民党の経済政策の誤りが露呈していて、資本主義をどう改革していくのか、切実に求められている。

 

 秋田では、6月30日が中国人徴用工が何百人も死亡した日である。この間、大館市が主催して、毎年慰霊祭が開かれ、中国から遺族なども参加してきた。今回、そういうやり方は無理だろうし、何もないかもしれないけれど、せっかく昨年、国が違うとはいえ、韓国の徴用工問題を主題とする本を書いて、是非行こうという気持になっていたので、その気持を大切にして行ってくるつもり。秋田といえば、イージスアショア問題でも盛り上がっているので、それが本にならないかも相談してきたいな。