昨日、朝は東京にいたのだが、新幹線に乗って京都駅へ。そこでこんな素敵な特急に乗り換えて福知山まで行った。

 

 「日韓が和解する日」と題して講演するためだが、現地に着いてみると、スタッフの方々が怪訝な表情。自分たちは演題を「日本の安全保障をどうするのか」と思っていたのだが、私が本や資料などを入れて送った宅急便を開けてみたら、「日韓が和解する日」となっていて、話が違うということだったのだ。一年ほど前に演題を決めるときは安全保障でお受けしたのだが、その後、情勢が激変し、本も書いたことだからということで、京都市内に拠点のある主催者に変更をお願いし、了解を得ていたのだが、講演する現地までは何かの事情で伝わっていなかったらしい。

 

 そこで、急遽、両方をコンバインした講演に変更した。無理矢理という側面もあったけれど、じつはこの2つ、無関係とも言えない。だって、戦後の日本の安全保障が日米韓の軍事一体化でやっていくことになったせいで、韓国では日本の植民地支配の過去を追及することのない軍事独裁政権だけがアメリカに許され、日本では植民地支配の過去を反省しないですむ政権が続くことになったのだから。

 

 それが、韓国の民主化によって、ようやく過去の追及ができる政権が誕生し、現在の日韓問題につながっているのである。それは当然、日米韓の軍事一体化という、戦後の安全保障の仕組みを根本的に転換しなければならないことにもつながっていく。だけど、日本の安全保障論議は、いつまでも70年続いた過去の枠組みにしばられている。だから、新しい安全保障論が求められているのである。

 

 なあんて書くと、よく練られていると思う人もいるだろうが、昨日、講演開始前の10分間で必死で考えました。ちゃんと話せて良かった。

 

 質問もいろいろあった。明日以降に書くけれど、慰安婦問題での河野談話の評価とか、日韓の現在の問題にもつながっている。安倍政権の後継政権のこととか、つい一か月前なら、話題にもならなかっただろう。

 

 香港問題でも質問があったので、私なりに答えたけれど、この問題、12.21の「中国は社会主義か!?」シンポジウムでも議論されるだろうね。一両日中に定員に達するので、締め切りです。ご希望の方は、本日中にということです。

 

 それと、香港の選挙監視員として日本人で唯一参加した伊勢崎賢治さんを新年の4日、わが高槻市にお呼びして、香港問題を語るジャズセッションをやります。午後は、その会場視察です。詳しくは、明日。