日韓関係の現状を打開していくため何ができるのか。『日韓が和解する日』という本を書いて満足という程度で止まっていてはいけない。在日の方と話し合うことも大事だということで、11月17日(日)、ジュンク堂書店難波店で李信恵さんと対談することは、すでにお伝えした。

 

 それに続いて12月22日(日)、兵庫県の民団の団長である李圭燮(イキュソプ)さんとも対談する予定である。場所はジュンク堂書店三宮駅前店。

 

 李さんは、G20大阪サミットの際、文在寅大統領にも日本との関係改善を求めたという。当時の神戸新聞が「民団兵庫、文大統領と面会へ「日韓関係改善」訴え」という見出しで、以下のように伝えていた。

 

 「(6月)28日開幕の20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)出席のため、来日する韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領が27日夜、大阪市内で在日本大韓民国民団兵庫県地方本部の幹部らと面会する。関西は多くの在日コリアンが暮らすが、同国大統領が大阪に滞在するのは21年ぶり。面会を前に、同本部の李圭燮(イキュソプ)団長は「両国関係がぎくしゃくした状態が長く続いている。来日を関係改善のきっかけとするよう伝えたい」と話している。

 在日韓国大使館によると、文大統領が日本で在日コリアンらと交流するのは就任後初めてという。」

 

 李さんが文在寅大統領に何を伝えたのか、とっても知りたい。だって、両国関係の改善ということで、日本人の多くから聞こえてくるのは「韓国が態度を正すべきだ」というものであり、韓国の人々から聞こえてくるのは「安倍政権が態度を正すべきだ」というものだ。ごく一部の人だけが、「悪いのは自国の指導者だ」と考えていて、相手国の指導者は間違っていないと考えている。

 

 要するに、両国のほとんどの人は、「どちから一方だけが悪い」という見地で発言しているのである。そういう中で、李さんは、もちろん安倍政権に言いたいことはいっぱいあるのあろうし、実際に言っておられるだろうが、韓国の指導者にも何かを伝えたわけだ。

 

 現在のような両国関係の断絶を打開するには、そういうバランス感覚が大事だと感じる。「どちから一方だけが悪い」という発言は、悪いとされた人々を怒らせ、断絶の悪循環を生み出すだけである。

 

 日韓関係を打開する具体的な道筋が、在日の方から生まれてくるとしたら、素晴らしいことだと感じる。在日の方がもっと堂々と日本で生きていく上でも大事なことだ。

 

 イベントの詳細が決まったらお知らせしますね。乞うご期待です。