トランプさんは3倍とか5倍とか言っているらしい。それに対して日本政府は、すでに米軍の日本駐留にかかる経費の73%を払っているのだから、もう増やせる余地はないということで防戦に励んでいるとのことだ。

 

 だけどそれでは、トランプさんの攻勢をかわせないだろう。だって、日本がアメリカの抑止力に依存しているという立場に立てば、在日米軍の経費だけでは済まなくなるからである。

 

 抑止力とは、いざという時にはアメリカの核兵器に頼るという立場である。あるいは、いざという時にはアメリカの本土から何十万もの援軍が来てくれることを期待する立場である。

 

 ということは、その核兵器を開発し、維持し、いざというときに展開するのは、アメリカにとっては日本防衛のためということになる。本土にある空軍や海軍を高い金を出して維持するのも日本防衛のためということになる。

 

 日本政府の抑止力に依存するという立場は、それを肯定することなのだ。日本防衛のための費用なのに、そのお金は払えませんでは、とっても通用しない。

 

 抑止力依存はその意味でも転換点に来ている。いや、日米関係そのものが転換点に来ているのかもしれない。安倍さん、少しは自覚しているのかなあ。