恥ずかしいことであるが、今回の事件が起きるまで、まったく知らなかった。聞いたこともなかった。京アニという言葉も、正式な京都アニメーションも。

 

 いや、もちろん、有名な作品は多いので、「ああ、あれをつくった会社か」と思いはした。だけど、1つの作品も観たことがなかったのだ。

 

 ところが、ニュースを見ていると、若い人たちが「苦しいときに助けられた」とか「生きる勇気をもらった」とか言っている。そんなすごいものなのかと思って、これは観なければと焦る。

 

 そして昨夜、ようやく「聲の形」を。ご飯を食べながら見始めたのだけれど、途中から終わるまで、お箸を持つ手が止まってしまった。

 

 こんな大事なことを知らないでゴメンナサイ。というか、観なかったことで損をしてきたなあというか、自分の人生に欠落しているものがあることを教えてもらった感覚というか。京アニさん、ありがとう。

 

 これほどの作品をつくってきた人たちが犠牲者になったのだと思うと、若者の嘆きも世界からの支援も理解できる。自分にできることは作品をできるだけ観ることしかない。次は「けいおん」かな。再生を願いつつ。