出版の世界のコアな人にしか分からないだろうけど、書いておく。昨日来、これしか頭になかったので、これ以外には書くだけの中身が頭の中にないこともある。

 

 パソコンのOSとアプリの相性というのは、以前から大きな問題である。あるアプリに満足しているのに、OSがどんどん進歩していって、古いOSでないと動かないことが起きる。あるいは、新しいOSにしようとすると、アプリを買い換えなければならなかったりする。私が編集の仕事で使っているマックOSとアドビのインデザイン(いわゆる組版をするアプリ)やフォトショップの関係がそういうものだ。

 

 インデザインというのは、この業界に入る前のページメーカーと呼ばれていた時代から使っていた。20年近く前まで、子どもの保育園で父母会長などをやっていて、ニュースを作ったり、子どもの写真でカレンダーを作るのに使っていた。ワードなどよりよほど柔軟性があった。

 

 そのインデザインやフォトショップを含むアプリが、数年前、アドビCSからCCと名前を変え、問題が生じる。10万円するアプリだから正直、買い換えたくない。いや、これから何十年もこの業界で仕事するなら仕方ないが、あと数年で終わろうとしているのに、あまりにもったいない。

 

 それで、CSの最後のバージョンを使い続けているのだが、そのためにはOSを古いままにしなければならない。ギリギリCSが動くOSと言われているのだが、実際にはときどきクラッシュを繰り返す。それでもようやく使ってきた。

 

 ところが昨日、とうとう起動しなくなった。数日中に著者に送る組版を作っている最中なのにである。ウンともスンとも言わない。

 

 しかも、だ。アップルからは昨日、そのCSが動いているバージョンのOSは、もうこれ以降はサポートしないというお知らせが来た。要するに、ばく大なおカネをかけてCSからCCにしないと、OSそのものにというか、パソコンそのものに不具合が出ますとということではないか。

 

 GAFAの横暴が騒がれていて、アップルは「自分は違う」と主張していて、違う面があることは認めるが、本質的には同じだよね。GAFAにアドビも加えて、これからはAGAFAと呼んでもいいくらい。

 

 とりあえず離れ業で仕事は進めたけれど、出張から戻ったら、パソコンの環境を大幅に変えることにした。でも、アップルにもアドビにも、追加料金を一円も支払わない方法でね。