昨夜、住んでいるマンション管理組合の理事会があり、遅くなって戻ってきてニュースを見た。どこもこの2つが焦点だったようだ。だからかもしれないが、この二つのニュースに妙なコラボを感じたのだが、それは私だけだったのだろうか。

 

 沖縄の投票は意義のあるものだった。「反対」と「賛成」が対抗する中で、どちらかを選べといわれても困るという県民がそれなりにいたことは確かであり、だから「どちらでもない」を選択肢に加えたのは正しかったと思う。

 

 同時に、それが選択肢に加わったことにより、「反対」と「賛成」と「どちらでもない」を目の前に提示され、県民はより深く考えることになったのではないか。そして、迷っていた人の多くも、「どちらでもない」ではないなあ、やはり「反対」だという意思表示をしたのだろう。

 

 政府が結果を無視することは、そういう迷いを深めた層をも敵に回すことになる。結果を尊重しないならば、国家の運営を誤ることになるに違いない。

 

 そして30年式典。ニュースを見る限り、その沖縄のことが式典の最大のテーマだったように思えた。天皇がつくった詩に皇后が曲を付け、沖縄出身の歌手が沖縄の言葉でそれを歌うなんて、ちょっと想像さえ出来なかった出来事だ。安倍首相の存在感は果てしなく薄かった。

 

 県民投票の日と30年式典とが同じ日になるのは偶然だろう。同じ日になってもその二つがコラボするなんて、式典を計画した政府の人たちも考えもしなかったのだと思う。ましてや、天皇が沖縄への連帯のメッセージを発する日になるなんて、悪夢としても想像の範囲外だったのではないか。

 

 共産党は、この式典を、安倍政権による天皇の政治利用だとして、出席を拒否した。しかし、私の目には、言葉は悪いけれど、天皇による沖縄のための式典の利用のように感じられた。共産党の議員も、式典に出席したら、同じ思いにかられたのではなかろうか。