ボヘミアン・ラプソディーを観てきました。遅ればせながらというしかありませんが、話題になっていた昨年中は余りに忙しく、全然余裕がなかったんですよね。

 

 人によっていろいろな見方が可能な映画だと思います。いろいろなテーマを感じ取れるというか、音楽を聴くだけでも十分感動できるのに、それに大きなプラスがある感じ。

 

 私にとってそのプラスは、この記事のタイトルにあるものです。フレディの口から発せられる言葉、I decide who I am.

 

 自分の生き方、特性、考え方について、まわりからいろいろな評価がある。それに落ち込む場合もある。だけど、自分の生き方なんだから、それは自分で決めるし、そこに責任を負うのは自分だということですよね。

 

 この言葉が、一直線に登り詰める時期ではなく、挫折を経たあとに出てくるので説得力があります。クイーンの他のメンバーもやはり、I decide who I am.で、お互いに衝突しちゃうわけです。だけど、メンバーから離れ、I decide who I am.を貫こうとすると、結局、芸術的な高みに到達できない。

 

 フレディがメンバーに戻ってきてこの言葉を述べるだけれど、要するにみんなが、I decide who I am.を貫き、衝突し、一致し、家族になる。それがクイーンをつくったんですね。

 

 そう考えると、この映画は、個人と組織の関係という、われわれが常に直面する問題にも解答を与えているように思います。トップ(フレディ)がメンバーの誰からも文句を言われない関係というのは、健全なものをつくりださないということですよね。I decide who I am.の立場で全員がぶつかりあって、ようやく組織が健全に動くような、そんな関係をつくりあげたいなということでもあります。

 

 ということで、この5日間、楽しく過ごしたので、本日は仕事。といっても会社の仕事ではなく、『北朝鮮問題というジレンマを「戦略的虚構」で乗り越える』の最後の校正です。明日には手放して、23日に出来上がるのを待つということになります。

 

 写真は、徒歩25分ほどで行ける茨木の総持寺。お年始でした。