既存原発すべて不適合 | 松浦 さとしの奮戦メモ

 日本共産党の吉井衆院議員は、7日の衆院経済産業委員会で、原子力規制委員会が発表した放射性物質拡散予測によっても、旧原子力安全委員会が設けた原発敷地境界での放射線量の基準値100ミリシーベルトをすべての原発が超えることを示し、「日本の全原発が審査指針に不適合になる」とただしました。それに対し、原子力規制委員会の田中俊一委員長は「一般論としては、ご指摘の通り」だと認め、「基準を満たさないものは動かさない」と述べました。

 吉井議員は、福島原発敷地境界では年間956ミリシーベルトに達しており、今回の拡散予測でも、すべての原発で10キロ以上離れた地点でも1週間累積で100ミリシーベルトを超えていることを指摘して、不適合になるのは明らかだと強調しました。それに対し、田中委員長は、「大変納得できる質問だ」と述べ、福島原発事故のような放出量を仮定しなければならないような原発の稼働は「困難だ」と表明するとともに放射能放出量を防ぐためにどうすべきか、さかのぼって適用規定を含めて検討していると答えました。

 問題は、答弁した通りに実行するかですが、田中氏は「原子力村」の出身ですから、よくよく注意をしてみていかなければなりません。