【7】

 



生活費をおろしたい

 

 

父がバイクで農協に行ったのは

このためだったから

早くお金をおろして 渡してあげたかった

 

 

見つかった通帳とキャッシュカードと


父が

これが届出印だ っていう印鑑を持って

父を連れて農協に行ったのだけれど

 

その印鑑は

届出印ではなく・・・

 

お金の引き出しはできなかったんだよ

 


念の為に… って 

家で見つかった印鑑を

いくつか持って行っていたので


じゃぁ 

その印鑑を届出印にしてもらおう ‼️ 

 

◆届出印の変更を申し出た

 

やっぱりいくつも持って来ていて良かったなぁ

って 内心思いながら。

 

 

けれど

届出印の変更手続きには

父の身分を証明する

免許証か保険証が必要 だった のよね

なにも無い💦

探したけれど見つからなかったよね💦💦

   ↓


住民票でも良いけれど

本人(父)が役所の窓口に行けない場合は

委任状が必要 (氏名は本人自筆)

 

でも

住民票による確認の場合は

記載の住所に住んでいることを証明するために

郵送して確認する ので日にちがかかります 

とのこと

1日では できないってことかぁ💦💦

 

じゃぁ

キャッシュカードは?


何枚もあるうちの一枚位は

使えるんじゃないかな?

 

そう思った私は


家の中で見つかった

◆何枚ものキャッシュカードのうちの 

どれが使えるか調べてもらった


 

カード末尾の番号は発行回数を表す んですって

農協だけで3枚あった

 

そのうちの1枚は

その前年に

父が カードのトラブル を起こしており

使用止め  なっていると言われたため


◆その解除手続きをした



 暗証番号は累積で

6回間違えると使用不可となる


その時点で 

父は既に

5回 間違っていた ことがわかったけれど


正しい番号で操作すれば

累積はリセットされるとのこと

15年前の当時の農協の話ね



キャッシュカードを使うための暗証番号は

父に聞いてもわからない


 

◆暗証番号の照会 ができるか聞いたところ


できますよ と


私の身分証明が必要だったため

私の保険証でお願いした

 

調べてもらったところ

3枚のキャッシュカードは

3枚とも

違う暗証番号が設定されていて… 目



え?・・・ 


いやいや 父よ


やり過ぎでしょ ガーン



暗証番号って

カード一枚一枚みんな変えるものなの?


よくそんな面倒くさいこと

今まで きっちり やっていたよね

 

几帳面で 細(こま)かい 父らしい 

とは思ったけれど・・・



今後のことも考えて


◆使える3枚のカードの暗証番号は

すべて同じ番号に変更した


 

暗証番号は 照会はできるが 

職員が口頭で利用者に伝えることはできない

 

メモ書きを見せることはできるが

それを渡すことはできない


そう Sさん は教えてくれた

 


その当時 父に必要な通帳が見つからず

父の手元に無かったため


◆無くした通帳の 紛失届けの手続きと 

再発行の手続きもした

 

発行手数料は当時¥1050


 

そして

◆通帳の届出印も同じにする手続きをした

 

◆残高確認と記帳もしてもらった


 


キャッシュカードは使えるか?


◆暗証番号を変更したキャッシュカードが

使えるかどうか確認する 

ために

払い戻し機を使ってやってみたい

 

と申し出ると

 

Sさんも一緒に来てくれて

操作できることを確認してくれて


おろしたお金を父に渡すことができた

 

 

なんとか1日で やり終えたけれど

ここまで終わらせるのに


その日 

実家と農協を

3往復もしちゃったよ😨


けれど

これと同じことを

父の郵便局 と 父の銀行 でもやらないといけない

 

そのあと母の分も やらないといけない…

 


うわぁぁぁぁぁぁぁ ガーン💧💧

 

 

その日 一日中 

父のことに 

かかりきりで手続きをしてくれた

農協のSさん


あの時は

本当にありがとうございました ‼️‼️


 


帰り際


うちも大変でしたから…

 

Sさんが ぽろっ と言った

その一言に 泣きそうになった


Sさん

認知症だったお母様を

施設に入れたばかりで 

色々 お聞きしていたけれど


 

そこに至るまでにあった 色々なこと

それが

同じような経験をしている者には


共通言語のようになって


多くを聞かなくても


どれだけ大変だったか

そこに込められている重みが 

よぉくわかった



お母様の色々なことで 

苦労された Sさん 

多分 見ていられなかったんだと思うよ


父と私のことを・・・



その直前に



投げつけられた石を まともに受けて


それだけでも私は 泣きたい気分だったから

Sさんの言葉が とっても沁みた

 

 


40年もの介護の中では


鋭利な刃物で

切りつけられるような言葉で

傷だらけになった ことも 随分 あるけれど

 

Sさんのように

助けてもらった人も

本当に たくさん たくさん いて


どれだけありがたかったことか・・・


 

八方塞(はっぽうふさ)がり で


どこから手をつけたらよいか 

全くわからずに

途方にくれたこともあるよ


もっともっと 

色々なことができるようになりたいと


悔しくて 悔しくて・・・

ぼろぼろ泣いたこともある


 

今でも 

そんな時の自分を思い出すと 泣けてくる


もう 泣く必要もないのにね



何十年も前のことなのに

いまだに 

小さな熾火(おきび)のように

消えずに

残っていることもあるんだよ

 

 





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Caption 

🌱父の好きだった福寿草🌱