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予想通りに菅義偉氏が首相に選出された。

安倍前首相の政策を引き継ぐと見られ、またその人柄から高支持率を誇っている。

しかしながら、全く代り映えしなければ、飽きられるのもまた早くなる恐れがある。

どのタイミングで独自性を発揮するのか、難しい舵取りが求められる。

 

早期解散に踏み切るとの声が大きい。

自民党には、麻生首相の時に解散を封じたため、民主党に政権を奪われたトラウマがある。

再統合した立憲民主党が基盤を固める前に先手を打っておこうとの目論見もある。

だが、内閣総理大臣にとって解散カードは重要な武器である。

それを、就任早々切ってしまうのは得策だろうか。

それに、たとえ与党が勝利しても、それは前政権の功績であり、

菅首相の手柄とは見なされない恐れがある。

ある程度実績を作る必要があろう。

 

 

 

 

 

いつの間にか、緊急事態宣言時よりも、新規感染者数が多くなっている。

これは、日本とアメリカ特有の現象である。

にもかかわらず、政府には危機感が見られない。

GO TO トラベルキャンペーンから東京を除外した程度だ。

なぜか。

 

政府には、もう経済を止められないという思いが強いのだろう。

諸外国と比べて、わが国は休業補償には後ろ向きである。

財政破綻による激しいインフレを警戒しているのだろうか。

MMT理論などを持ち出す向きもあるが、あくまでも現状では少数意見である。

 

もうひとつは、経済苦による自殺の増加を恐れていることが挙げられる。

日本において、失業率が1%増加すると、自殺者が1,000人増える傾向がある。

現時点における、日本の新型コロナの死者は1,000人にとどまっている。

つまり、計算上では、失業率を1%以上悪化させると、自殺者がコロナの死者を上回ることになる。

疫病で亡くなった人と、自ら命を絶った人を、同じ尺度で扱っていいのかという議論はもちろんある。

しかしながら、経済重視の視点も確かに存在することは銘記しておきたい。

 

 

 

横田滋さんが亡くなった。

文字通り、娘のめぐみさんの救出に捧げた半生だった。

いつもは新型コロナ情報に時間を割くマスコミが、こぞってトップに報じた。

 

しかしながら、表面的な報道に終始したと言わざるを得ない。

1997年に拉致が明らかになったと報じているが、どうして、

80年代から北朝鮮の拉致の疑いがささやかれていた。

それを握りつぶし続けた者達がいる。

ある野党党首は、拉致被害者家族の必死の訴えを無視するどころか、

かえって弾圧を加えた。

暗黒の20年間が解決を困難にした。

 

安倍首相の責任を問う声がある。

父・安倍晋太郎氏の秘書時代から30年近くにわたって、真摯に取り組んできた事は、

多少なりとも拉致事件に関心のある者なら知っている。

そんな事も知らないで言っているのか。

それとも、知った上でわざと言っているのだろうか。

だとすれば、余計に恐ろしい。

いや、腹立たしい。

 

このところ、海外メディアの、日本の新型コロナ対策への報道が相次いでいる。

厳しいロックダウンを実施しなかったにもかかわらず、死者数が非常に少ない事が注目されているのだ。

人口10万人当たりの死者数では、イギリスの55.1人を筆頭に、イタリア54.6人、アメリカ30.3人、

優等生と言われるドイツでも10.0人に対して、日本はわずか0.6人とG7で最小である。

 

但し、日本の対策を称賛している訳ではないようだ。

オーストラリアのABCは、「日本の封じ込め成功は困惑を呼んでいる」と報じ、

イギリスのBBCは「専門家は不思議がっている」という具合である。

理由はわからないが、何となく上手く行っているという論調である。

 

先の10万人当たりの死者数だが、アジア諸国と比較すると全く印象が変わってくる。

韓国が0.5人、中国は0.3人、インドネシアは0.6人、シンガポールは0.4人と軒並み日本より少ない。

日本より多いのはタイのみで、これも0.8人と僅差に過ぎない。

しかも、日本の場合は死亡率が5.3%と非常に高い。

韓国は2.2%、中国は3.0%、インドネシア6.1%、タイ1.8%で、これもワースト2。

果たしてこれで、日本の感染対策は成功だと胸を張ってよいのだろうか。

 

 

緊急事態宣言の全面解除される見込みになり、ようやく新型コロナ騒動が一段落しそうである。

しかしながら、今後第二波の到来が想定されており、まだまだ油断できない。

そこで、約100年前に大流行したスペイン風邪が参考になろう。

 

スペイン風邪の第一波は1918年10月から1919年3月まで、第二波は1919年12月から1920年3月までとされている(所説あり)。

患者数は、第一波に比べて第二波は10分の1程度だったが、致死率では、第一波の1%台に比べて第二波では5%台に上昇していた。

従って、この間に突然変異による強毒化が発生した可能性がある。

今回もそうなるとは言い切れないが、あらかじめ想定しておく必要はあろう。

 

もし強毒化が発生するならば、ますます医療体制の充実が求められよう。

だが、どうもこの方面が心もとない。

実は全国の保健所の数は、1990年代と比較して半数近くも減少しているのだ。

行政改革の影響らしいが、要するにマンパワーが決定的に不足している。

これを第二波までに充実させる事など、とても不可能である。

諸外国に比べて、患者数、死者共に少ない日本だが、実際は綱渡り状態なのだ。