千葉リハビリテーションセンター・千葉こども病院視察



12月定例会で千葉リハビリテーションセンターの建替え工事の契約が上程されており、センターの現状や問題を把握できていませんので、まずは状況を知らなければと現場に視察に行きました。
山中議員と共に。湯浅議員は都合がつかず残念。
今回は行かなかったお隣の特別支援学校には一緒にいって当事者視点からの意見を聞きたいと思います。

築40年を迎え、雨漏りや老朽化などの問題を解消するために、建て替えの検証が行われてきて、現場建替え、移転建て替え共に検証し、現場建替えに決定し、これまでに基礎設計、実施設計が行われています。12月上程議案で、工事を行う業者との契約が決定します。

千葉リハビリテーションセンターはリハビリテーション医療施設(病院)、総合療育センター(愛育園・児童発達支援センター)、障害者支援施設(更生園)、ならびに補装具製作施設をもつ千葉県で唯一の総合リハビリテーションセンター。病院施設と居住施設が一つのセンターとしてある事が特徴です。
道路を挟んで向かい側には千葉こども病院があり、居住施設側からは渡り廊下で特別支援学校に繋がっており、生徒さんはそこから登校できます。
ロボットを使用した歩行や、上肢のリハビリの機材

大きさや性能が高く、患者さんの状況に細やかに対応できるとのこと








ロボット類は建て替え時にそのまま移動して使われる予定。

リハビリ室は1.5倍ほどに広がる予定。


ドライビングシステムは多病院にはあまりない、大きさでよりリアルになっているとのこと。高次機能障害の方などは障害を負った後運転を希望する場合、医師の診断書が必要となり、その際の診断や練習に使われるとの事です。




一面にリハビリ器材が並んでいるのですが、これらは購入しているのではなく、メーカー側が展示用として無料で置いているとの事でした。
支援側の体調管理のためにもリフトなどの使用を普及する目的をリハビリテーションセンターは持っています。





愛育園の空間は床がやわらかい素材でできており、過去には動ける患者さんたちが、這って移動することもあり、動きやすいように柔らかく作ったようなんですが、今は車いすが通行する事が多いので、非常に使いにくいそう。建て替えでは通常の床になります。



義手や義足
病院内に義肢がおり作成できる病院は非常に少なく、千葉県内ではここのみ。



令和4年にオープンしたばかりの医ケア児等支援センターぽらりす




主に相談業務を行っており、特に各市町村に支援コーディネーターを育成する事を目指しているそうです。

かなり時間を超過してお話を伺ってしまいました。

丁寧に説明を頂きセンターの現状や、抱えている課題を知る事が出来ました。


その後、千葉こども病院に移動し、説明を頂きました。
こちらも築35年ほどたっており、そろそろ建て替えの議論がでてくるのではと気になります。
産科医はじめとする医師不足、PICUの感染症対策など、現場の課題はじめ状況を説明頂きました。こども病院は議案には関係ありませんが近場である事や、委員会視察で大阪府立病院の母子支援などを見てきましたが、そもそも千葉の実態を知らなくてはと視察に行くタイミングを待っていたところでした。
説明の中で、意外だったのが千葉こども病院に次いで新生児疾患、先天性奇形の受け入れ件数なのが松戸の総合医療センターでした。小児疾患では松戸市が県内で受け入れ件数1位でした。その様なPRは聞いたことがなかったので驚き。この状態で数年前に慢性的な医師不足などを理由にPICUの数を松戸は減らしたのですが、適切だったのか疑問です。
施設全体の老朽化、狭小が課題であり、特にICUは現在の基準を満たしていないとのこと。
議会での精神科の診断が何カ月も待つ状況であることが問われていましたが、医師不足は大きな課題とのことでした。
ハード面、ソフト面共に、どこに目標を置くかがはっきりしないと、どこまでも投資が必要となってしまうのが病院関係事業の特徴。県のビジョンと福祉的役割、財政的負担のバランスをみてチェックを続けていきます。