デンマーク社会についての本
「なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか」
ケンジ・ステファン・スズキ 2008年 合同出版
を読んだ。
この本を読んで、デンマークという国は、人々が幸福に暮らせる社会システムというものを本当に良く考えてつくりだしているという感じがした。
教育システム、公平な税の徴収方法、地方自治、医療制度、職人の労働条件を守るシステム、高齢者の社会福祉等々、あらゆる面で人々が安心して暮らせるような社会システムがつくられ機能していて、本当に素晴らしいと思った。
いくつかあげると、
教育は原則無料。大学はすべて国立。18歳からは国の扶養を受けることができ、大学に通う国民には「国庫」から「就学支援金」として月額(日本円にして)約10万円が支給される。大学入学試験もなく、高校卒業資格がそのまま大学入学資格になる。だから、高校卒業後社会で働いて何年か実務経験を積んでから大学に入ることも自由。
地方自治が確立しており、企業も日本のように首都に本社をもつという考えがない。中央政府に迎合しないので、官僚の天下りもない!
医療費は無料。難病で億単位の医療費がかかる治療でも全部国が負担してくれる。子供が入院して付き添いが必要な場合でも、病院のそばに付き添い者用の無料の宿泊施設があり、無料の食事が提供される。また、付き添いのため仕事を休んだ場合の給与も国庫から補填され、長期入院の介護のために家族の誰かが仕事を辞めざるを得なかったりすることもない。
個人が起業するとき、日本のように連帯保証人を求められることなく、銀行から資本融資を受けることができる。
なんか読んでいて、デンマークのような国ならば、人々が本当に安心して生きていけそうに思った。このような社会システムなら、年間3万人以上もの自殺者が出ることもないし、安心して年を取ることができるだろう。
日本は経済的に豊かになったといっても、どうしてこんなに生きにくい社会なのだろう。教育費は高いし、正社員になれないなれずに将来に希望を持てない若者が増えているし、年金記録が消えて泣き寝入りせざるを得ない高齢者もいる。
税金を納めても、その使われ方があまりにひどい気がする。
たった5分~20分くらいの時間短縮のために、莫大な税金を使って新幹線をつくる。地元の人にとっては在来線の方が生活に便利という声があっても、あの手この手を使って反対派を封じ込める。こんな狭い国土で、電車の移動で充分な地方にまた莫大な税金を使って、飛行場をつくる。
どうせつくるなら、高齢者のための施設をたくさんくつくってほしいのに、福祉予算は削られる一方…。
なんだかな~。
日本も、みんなが生きやすい社会になってほしい。