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年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座

知れば知るほど奥深い年金制度!
僕も日々勉強ですが、一人でも多くの方に年金の事を知って欲しいと思います。
年金は…正確に書くように努めてはいますが、少しでも年金の事を知っていただければ幸いであります。
一緒に年金について考えてみませんか?

こんにちは!
年金アドバイザーのhirokiです。

 
 
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では本題です。
本日のブログは過去の無料メルマガ記事のアレンジです。

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1.民間保険や金融商品を売るために公的年金に対する不安が煽られてしまいがち。
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年金の話になると国の年金は当てにならないとか、どうせ将来は年金もらえないという憶測が飛び交う事があります。
そんな話はもう50年くらい前から言われてましたが、偶数月になると滞りなく支払われ続けてきました。


公的年金は当てにならないけど、民間保険には入らないと不安だよねって事で、民間保険会社や金融機関の商品を物色して頑張って保険や金融商品を探す。

あまりにも種類が多すぎて何が自分にとって最善なのかわからないけど、営業マンのおすすめに乗って加入したりする。

国民年金保険料は払わずに未納にするけど、民間保険は加入して滞納せずに一生懸命保険料を支払うというパターンの人も存在します。


果たしてこれは賢い選択なのか。


結論から言うと適切ではなく、力をいれる順番が間違っています。


まず国の年金をしっかり支払う事を優先した上で(払うのが厳しければ免除制度を利用する。なお、厚生年金保険料は免除不可)、余力があれば民間保険に入るのが正常な流れです。


そうしないと将来何か起きた時に後悔する事になりかねないです。


よく、保険会社とか金融機関の営業マンの営業トークで年金は当てにならないとか、年金だけでは生活できませんからねえというような不安を投げかけてきます。

ニュースで年金不安な事が流れると、それをネタに金融商品や保険商品を売ろうとします。


その方が商品売りやすいからですね。

どうしても公的年金に対しての不安を民間会社は語りがちです。


しかし、それにまんまとはまってしまうと将来後悔しかねないし、無駄に高い出費を強いられる事になりかねません。
そもそも本当に国の年金が立ち行かなくなるような社会になった時に、民間会社の保険商品や金融商品が大丈夫なんて事はないでしょう。


▼ 
さて、民間保険商品というのは何か起こったらいくら払いますという事を決めますよね。
最近は高齢者の有病者でも入れる保険の広告を見かけたりしますが、亡くなったら100万円とかそういうのが多いですね。


簡単な告知で入れてよさそうに見えますが、実際はいろんな注意書きがあるはずなのでしっかり確認しないと払われない事になりかねないので注意です。
重要な部分ほど小さな字でギュウギュウに何か書いてありますからね^^;あの大量の小文字はしんどい。


また、一定期間保険を使わなかったらお祝い給付金を支給とかいうのがありますが、払い戻しをするという事はそれだけ多くの保険料を納めてもらうという事になります。

何年か病気も怪我もしなかったら給付金もらえてお得だー!と錯覚しそうですが、その分高めの保険料を払う事でそこから給付金を出すだけの話です

そんな給付金などいらないから、月々の保険料を安くした方がいいんじゃないかって思います。

基本的に民間保険は掛け捨てで十分です。


あと、民間の個人年金保険商品が人気ですが多くは終身ではありませんし保険料が高額です。


世の中には保険商品が多すぎて訳わかんないのが多いですが、基本はシンプルに掛け捨てでいいのではと僕は思っています。


そして、積立の保険商品は世の中の物価などが上がってもそれにスライドする事はありません。
例えば将来死亡したら2000万円貰うとか、満期を迎えたら2000万円という金額を決めていたとしても将来は物価が上がり、必ずしもその貨幣価値とは限りません。


例えばもし今後50年後に物価が10倍になれば、その2000万円は200万円の価値しかない事になります。
そうなると十分な保障にはならないかもしれないですね。


いやいや物価が10倍なんてそれは言い過ぎでしょう(笑)と思われそうですが、過去日本でも物価が200倍とか300倍になった事がありましたからね。
第二次世界大戦後ですが、昭和10年から昭和30年までの間に300倍になったりしました


よって、その時に蓄えていた人のお金はただの紙切れ同然になりました。

戦前の昭和17年から始まった厚生年金も最初は積立方式の年金でしたが、ハイパーインフレでその価値を失いました。


あと、民間保険で老後保障ならその商品、死亡ならそのための商品や特約、障害ならその商品や特約などいろいろ付けないといけないでしょう

把握するのが大変ですね。



まあ、民間の会社だから収益を出す事が最優先なのでさまざまな商品を出して買ってもらうようにするしかありません。
そのためには国の年金は当てにならないなどという不安が漂ってくれた方が彼らには都合がいい。


老後資金2000万円問題という馬鹿馬鹿しい話が以前ありましたが、もう金融商品売るための格好のネタでしたよね。
たまにその文言が未だに使われたりしますが。

その不安が漂ってる最中こそ彼らにとっては書き入れ時となります

彼らが商品を売るためには公的年金は不安の種であって欲しいのです。
悲しい事ですが。


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2.公的年金は毎月1つの保険料で3つの人生リスクをカバーする。
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さて、そんなめんどくさい民間保険ですが、公的年金はどうかというと少なくとも20歳になると強制的に国民年金の被保険者になり、60歳前月までは保険料支払い義務が課されます。


自営業や農家、学生、自由業のように国民年金のみ加入の人は毎月17,510円(令和7年度)の国民年金保険料を自ら支払う必要があり、サラリーマンや公務員は厚生年金に加入してるので厚生年金保険料が毎月給料やボーナスから9.15%の保険料が天引きされます。
会社も同じだけ9.15%の保険料を負担します。


公的年金に強制的に入ってますが、多くの人はこれが約40年以上先の60歳台になってから貰う老齢の年金のためと思っています。

だからそんな先の想像も付かない将来のために保険料を払い続けるなんてダルいなあと思うのでしょう。


しかし、毎月国民年金保険料や厚生年金保険料を払うだけで、老後の年金だけでなく、死亡時、障害を負った時の3つをカバーしているのです。


民間保険だとあれこれ特約付けたり、他にそういう保障をする保険に入って別に保険料を払う羽目になるでしょうけど、公的年金は1つの保険料を払えば人生の3大リスクである老齢、死亡、障害に対応しているのです。


しかも国民年金保険料は約17000円程度でそれらを保障する(厚生年金保険料は給料が高い人ほど保険料高いですが、一番高い人で月59000円くらい払う)。

もちろん17000円という保険料はなかなかの負担ですけどね…


まず老齢の年金ですが、今から約40年前の昭和60年に女性の平均寿命が80歳に到達し、それから人生80年時代と言われ始めましたが、今の令和の時代を生きる人は人生90年どころか100年時代と言われる事が珍しくなくなりました。


今60代や70代の人であっても、その後20年とか30年を生きても全然珍しくない時代を生きています。


そうなるといつまで生きるかわかんないですよね。


若い時は「いやもう自分はそんな長生きするつもりないからさあ(笑)」と冗談混じりに話す人がいますが、そうは言っても寿命をコントロールなんてできないし将来は思いのほか長生きするかもしれません。


60代になって、そこから20年も生きる事はないだろうと勝手に予測して、民間保険で20年契約にしていた場合に、もしそれ以上長生きしたらどうするのでしょうか。

お金の心配が絶えない中で長生きしても毎日穏やかに暮らすなんてできません。

もちろん長生きは良い事だと思われますが、いつまで長生きするのかわからないというのはリスクでもあります
生きている間は当然お金がかかります。


ではそのいつまで長生きするのかわからないという不確実性の中を生きる上で必要なのは終身の年金でしょう。

それが公的年金です。


いつまで長生きしようが、死ぬまで定期的に年金を支払続けます。

老齢の年金は必ず終身で支払います。


超高齢の現代において、終身で支払ってくれる公的年金は欠かす事はできません。


原則として有期支払か一時金払いである民間と、国が終身で支払う公的年金はどちらが心強いでしょうか。


公的年金は何かこう積立金か何かと勘違いされますが、いつまで長生きするかわかんないからもし思いのほか長生きした場合のための保険に入っているわけです。


保険なんだから、何歳まで生きたら元が取れるか?というよくある議論など意味がありません。
敢えていうなら貰い始めて10年くらい受給すれば元は取れますが、だからなんなんだって話です。

保険で最も重要なのは、「安心感」です。


例えば皆さんは車を買ったら必ず自動車保険に入りますよね。
任意保険も非常に重要です。

こういう事故はもし起こったらとんでもない事になるので、その万が一の事態が起こっても安心が欲しいからこれらの保険に入っている。

結局、何の事故も起こさなかったから保険料の払い損だね~、元が取れなかったね~なんて話はしませんよね。

年金もそれと同じです。


ーーーー
3.経済変動しても実質価値を維持して、貧困を防ぐ機能を持つ。
ーーーー

次に年金を受給し始めてもその金額が、将来の経済変動についていかなければとても貧相な給付になりかねません。

前述したように、物価が将来10倍になれば2000万円もらっても200万円の価値になります。


民間保険はその経済変動のリスクには対応できませんが、公的年金は物価変動率や賃金変動率にスライドするので、実質価値を維持する事ができます。

遠い昔、年金制度は積立の年金から始まりましたが、昭和30年以降の高度経済成長を迎え年率10%の賃金の伸び、物価は約5%の伸びが昭和50年ごろまで続きました。
物価は平成10年までは大体ずっとプラスでした。


年金はまだ積立の年金だったから、将来は金額的には例えば昭和40年改正時に月1万円を支給しますと決めて、それを目指すための保険料を徴収しました。

ところが経済成長で現役世代の賃金は年が変わるたびに伸びていく事で、年金額と現役世代との給与の差が広がっていきました。


積立金というのは物価や賃金の伸びには連動せずに運用利回りなので、物価よりも運用利回りが低いとどうしても積立金の価値が下がってしまいます。

もし積立のままで年金は月1万円ですって頑なに変えなかったら、現代で大層貧相なものとなり、高齢者の貧困問題で大問題になっていたでしょう。


積立方式では貧困という問題に対応できないため、多くの国が年金の「実質価値を維持するため」の賦課方式に早い段階で移行していきました。
日本も昭和48年改正の時から正式に物価や賃金にスライドする方式に移行しました。

これにより、現役世代の賃金の何%を維持するという形になったのです。


ここは非常に重要なんですが実質価値を維持する形にすれば、今後どれだけ経済成長で物価や現役世代の賃金が伸びても、それに合わせとけばいいですからね。

物価が将来10倍になっても100倍になっても、年金はそれに連動していく。

実質価値を維持するというのは公的年金ならではの強みです。


なお、賦課方式というのは働いてる人の給料から払う保険料を受給者に送る形の方式のため、もし働く人たちの給料(賃金)が上がれば年金も上がる事になります。

賃金が上がるというのはモノに対する需要が増える事になり、物価が伸びていく事にもつながりますが、現役世代の賃金が上がれば年金も上がるので物価の伸びに自動的に対応する事になります。


今の国民年金の満額(20歳から60歳までの480ヶ月間完璧に納めた場合)は831,700円(昭和31年4月1日以前生まれの人は829,300円)ですが、将来の物価や賃金が変わればこれらももちろん変わってきます。


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4.死亡リスクや障害リスクにも対応する。
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最後に、死亡したり障害を負った時ですね。

民間保険だと特約やら、別に保険に入る事が必要になるかもしれませんが、公的年金は毎月払っている保険料でこれらもカバーします。

国民年金の遺族保障は18歳年度末未満の子(障害等級2級以上の子は20歳まで)がいた場合は遺族基礎年金という年金が保障されます。


例えば35歳時の令和5年7月16日に妊娠中に夫が死亡し、その後の9月4日に出産した場合はその翌月である10月分から遺族基礎年金831,700円+子の加算金239,300円=1,071,000円が支払われます。

最大18年間受給するとすれば(妻が53歳まで)、総額19,278,000円の受給となります。


あと、夫死亡時に夫が厚生年金加入中であり、その時の給与が43万円(男子平均収入)だったとします。
厚年加入期間は加入して間もなかったとして50ヶ月とします。


そうすると、上記の遺族基礎年金と一緒に遺族厚生年金が43万円×5.481÷1000×300ヶ月(最低保障月数。300月より多い場合はその月数で計算)÷4×3=530,286円となり、これは終身年金(再婚などしなければ)なのでもし35歳から女子の平均余命90歳くらいまで生きるとすれば、総額29,165,730円を受給します。


なお、18歳年度末を迎えた以降は遺族基礎年金は消滅しますが、その後は遺族厚生年金に中高齢寡婦加算623,800円(令和7年度価額)が53歳から65歳までの12年間(7,485,600円)支払われるとします。

そうすると7,485,600円が上記の約3000万円にプラスとなります。


妻が65歳になると妻自身の老齢基礎年金と老齢厚生年金と遺族厚生年金を受給します。
ただし、遺族厚生年金は妻の老齢厚生年金分が差し引き支給されるので、65歳以降は必ずしも遺族厚生年金年額530,286円になるとは限らないので注意。



で、最後に障害を負った時ですが、これは初めてその病気や怪我で病院に行った日(初診日)を基準として、1年6ヶ月経った日(障害認定日という)以降に診断書書いてもらって障害年金を請求して障害状態を確認し、障害年金の受給を決定します。

状態がそこまで悪くなければ障害年金の受給に繋がらない事もありますが、その後に悪化したというような時は受給可能になってきます。


例えば22歳の大学生の時にスポーツの練習に励んでいる時に脊椎を損傷してしまい、脚がうまく動かなくなってしまったとします。
脊椎損傷は障害が残ってしまう事が多いので、今後の生活や就労に対して大きな不安が生じます。


ですが、国民年金加入中の時に初診日があり、1年6ヶ月が経過すると障害年金が請求できるようになります。
原則は1年6ヶ月待ちますが、もうこれ以上治りようがないと医師が判断した場合は、1年6ヶ月経つ前から請求できたりします。

仮に初診日から3ヶ月で治らないと判断された場合は、そこから障害年金を請求できます。


ちなみに、初診日までに国民年金の被保険者期間がある場合は初診日の属する月の前々月までにその3分の1を超える未納、または前々月までの直近1年間に未納がない事が必要ですが、20歳から22歳まで学生免除(学生納付特例免除)により1円も保険料を払っていなかったとします。


障害年金は請求できるのか。


この場合は未納ではなく、免除制度を利用してたので問題なく障害年金を請求できます。


請求する障害年金は初診日が国民年金のみの加入中だったので、障害基礎年金のみとなります。
年金は2級と1級のみですが、2級は831,700円で1級は1.25倍の1,039,625円となります(令和7年度価額)。


障害年金は病気や怪我が軽快してくると、年金が停止になる事がありますが(1~5年間隔で診断書を提出しないといけない)、障害が続く間は年金が支給され続けます。
 

脊椎損傷により半身不随となったため1級の1,039,625円を終身受給と認定(永久認定という)されました。

もしこの人が85歳まで生きたとしたら、約60年間受給するので総額約6000万円の障害基礎年金を受給します。
65歳以降は障害基礎年金と老齢厚生年金は併給可能。

 
このように毎月1つの公的年金の保険料を支払ってるだけで、これだけの保障が用意されているのです。

特に若い働き盛りの世代にとっては遺族年金や障害年金は非常に重要な年金であります。


民間保険がダメだというのではなく、あくまで公的年金をベースとして、その上に足りない部分を民間保険で補うような形で考えるのが正常な順番となります。

公的年金は当てにならないとか、将来はどうせ貰えない…という言葉に騙されて、下手に未納にしてしまうととんでもない損を被る事になりかねません。
特に遺族年金や障害年金は死亡日や初診日までの過去の保険料納付記録を見なければいけません(原則として過去に3分の1を超える未納があると請求不可)。


よって、民間保険などを考える時は公的年金の事も合わせてプランを考えた方が良いですね。


(それでは本日はこの辺で)
 
 
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4月2日の第392号は、厚生年金の乗率が人によって異なる場合がある理由と、事例計算。


(3月発行済み)

3月5日の第388号は厚生年金期間の多い人の年金ライフ。 

3月12日の第389号は、厚生年金と共済期間のある人の年金事例と、昔貰った退職金を年金として受給する。

3月19日の第390号は、サラリーマンの妻としての期間が長かった場合の年金額、そして年金記録の訂正と手取り。

3月26日の第391号は、年金額が非常の少なかったけども、離婚時に夫から年金を分割してもらって増やす。



(以降の予定記事)

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こんにちは!
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国民年金の保険料の徴収の始まりは昭和36年4月1日からですが、基本的には年金計算をする時はこの期間以降を老齢基礎年金の計算に加えます。
 
この年月日は国民年金の始まりとして非常に重要なので、できれば覚えておいて欲しいものであります。
 
さて国民年金の計算をする時は上記の期間以降を考えればそれでいい事がほとんどですが、国民年金の歴史を考えた時に始まりがそこであるというと間違いになります。
 
実際の国民年金の創設は昭和34年4月になります。
 
あー、2年間くらい準備をしていたのねと思ってしまいそうですが、実は国民年金の支払いは昭和35年3月3日から始まっていました。
 
まだ保険料を徴収し始める前から年金を支払ったのですね。
 
 
じゃあどうやって支払ったのかというと、全額税金で支払いました。
 
 
何がそんな事をさせたのか。
 
 
国民年金というのは昭和36年4月に本格的に始まった時に、20歳から60歳までの間に25年以上保険料を払ったもしくは免除期間などがある人に65歳から支給されるというものでした。
 
また、一つの理念として国民はみんな年金を受けるようにしたいというものでした。
 
 
昭和30年代というのは実は自営業者や、農業、零細企業などに勤めてる人などには何の年金もありませんでした。
 
厚生年金は昭和17年6月から始まりましたが、年金といえばサラリーマンや公務員が受けるものという認識でした。
 
それ以外の人には何の年金もなかったのです。
 
 
という事は老後になれば自分の蓄えで何とかするか、主に子供に扶養してもらうしかありませんでした。
 
 
親子3世代で暮らしていた時は、主にその機能が働いていました。
 
老齢になっても子供の給料で生活していく事ができた。
 
介護になれば子や嫁が面倒見てくれるという家族の機能があったのです。
 
 
ところが、その子供は日本が高度経済成長で工業化していくうちに、田舎から都会に出ていく子供が急増していきました。
 
子供が都会に行ってしまったのです。
 
そうすると残された親は老後はどうしたらよいのやら…と頭を抱える事になります。
核家族化の進行ですね。
 
 
そこで昭和30年代初期になると、我々庶民にも年金を作って欲しいという声が増加していきました。
 
これにより昭和33年の自民党と社会党の2大政党率いる総選挙は国民年金の創設が目玉となりました。
 
 
この総選挙では投票率が79.99%という戦後最も高い投票率の中で、自民党が勝利して早速国民年金の創設に動き出します。
 
突貫工事で国民年金を作り昭和34年4月から国民年金が創設される事になるのですが、この時に国民はみんな年金を受けましょうという事でした。
 
国民皆年金を目指したのです。
 
 
昭和36年4月からの国民年金は20歳か60歳までの間に25年以上の保険料納付や免除期間などを合わせて、65歳から年金を受けるという事にですね。
 
まあ、昭和36年4月から20歳とか遅くとも35歳くらいまでの人なら25年納めて年金を受ける事ができますが、中には全く保険料を支払う事ができない人がいました。
 
 
例えば国民年金ができた時にすでに60歳とか70歳以上の人などは全く保険料を支払う余地がありません。
 
 
ではこの人たちはしょうがないから年金は支払わないのかというと、そうすると「国民皆年金」にはなりませんよね。
 
 
よってこのような、すでに高齢になってる人には全額税金で年金を支払うしかない。
 
 
そこで国民年金が正式に昭和36年4月から始まる前に、すでに高齢者(70歳以上の人)には全額税金で国民年金を支払うという事を始めました。
 
それを老齢福祉年金といいます。
 
今ほとんどの人が受給してるのは国民年金の老齢基礎年金ですけどね。
 
これは保険料を支払ってきた対価となっています。
 
 
昭和34年4月に国民年金が創設され、初回支払いが昭和35年3月3日の桃の節句に一斉に200万人の人に支払われました。
月額としては1000円程度でしたが、まさか自分たちに年金が支払われるとは思っていなかったので、非常に喜ばれる事になりました。
 
なお、この全額税金で支払う福祉年金は昭和36年4月時点で50歳以上の人までに限られています。
 
当時50歳だったら今は110歳は超えてますね。
 
受給者は現在はもう10人程度となっており、その役目を終えようとしています。
 
 
ところで、国民年金は「国民年金保険」と呼ばれてはいません。
 
厚生年金は厚生年金保険ですが、国民年金は国民年金法と呼ばれています。
 
 
何となく国民年金は保険であるという感じに思えないとか、払った保険料は国が大事に積み立てているかのように錯覚するのはこのような呼び方になっているのが原因ではないかと思います。
 
国民年金は保険であるという事を多くの人が忘れてしまっている。
 
 
それは上記で申し上げたようにまず最初に全額税金で年金を支払うという事をやらざるを得なかったので、まず保険料を払っておいて、いざとなったらお金を受け取るという原則から逸脱してしまった事が原因であります。
 
国民年金が国民年金保険法と呼ばれていないのは過去の歴史において、全額税金から始まった事が影響しています。
 
 
よって、そろそろ老齢福祉年金の役割が終わろうとしているので、受給者の人がもう存在しなくなった場合はその後は名称を国民年金保険法と変えてもいいかもしれませんね。
 
まだまだ国民年金が積立金か何かと勘違いしてる人もいるので、この際にちゃんと保険料を支払っておいて万が一何かが起こった時にお金が支払われる保険だよって事を認識してもらう必要があると思います。
 
 
それにしても、年金保険といえば主に高齢者になったら年金を貰うという認識が強いですが、もちろんその認識で良いのですが「万が一の時に年金が支払われる」という考えとは少しおかしな気もしますよね。
 
 
老齢になった時がなんだか、万が一の時に年金が支払われるというのと合わないというか。
 
 
 
老齢において万が一の事態というのは、予想外に長生きした時です。
 
 
現代は65歳の人の平均余命は男性が84歳、女性は90歳となっていますがここまで長生きとなるといつまで長生きするのか全くわかりません。
 
もちろん予想外に早死にしてしまう人もいますが、多くは平均的に90歳前後まで生きるような時代になったのです。
 
 
もちろん長生きは素晴らしいですが、長生きが嬉しいのは健康でありお金に困らない事。
 
生きている限りお金はかかり続けます。
 
いつまで生きるかどんな頭の良い人がどんな学問を持ってしても予測不可なこの時代において、お金が尽きてしまったら不幸でしかないです。
 
よって終身でいつまで予想外に長生きしても、お金が支払われ続ける年金制度は今現代は欠かせないのです。
 
そう。
 
ここでいう万が一というのは、万が一予想外に長生きしてしまった場合に備えて、今皆さんは年金保険料を支払っているのです。
 
 
ちなみに人生においての万が一というのは予想外に長生きだけでなく、死亡、障害に陥るという3大リスクがありますがそのような万が一にも対応しています。
 
そして、物価や賃金が上がってもそれに連動し(今現在は少しそれより上昇幅は抑制されていますが)、購買力などが維持されています。
 
物価に連動するというのは民間保険ではできない事であります。
 
今後、物価がどれだけ上がろうと購買力を維持する事ができるというのも公的年金の強みであります。
 
 
さて、今現在はあまり「年金を廃止しろ!」とか「年金はもう破綻する」というような暴論は消えてきたような気がします。
 
平成20年前後あたりは本当にそのような話が多くて困ったものでしたが、いろんな間違った議論が適切ではないという事が浸透してきたからです。
 
 
まあ、今は手取りを増やそう!というような話が人気ですが、そのために社会保険料を削ったり、税を緩和させたりというような方向に政策が向いています。
 
手取りを増やすのは果たしていい事なのでしょうか。
 
目下の上では一瞬嬉しいかもしれませんが、万が一の事になると困った事になるのではないか。
 
 
例えば健康保険料が高いからって健康保険料を削減するとします。
 
確かにそれで一時的には嬉しいかもしれません。
 
 
ですが、病気や怪我をした時に病院にかかると、これまでは3割負担で良かったものが4割5割くらいに自己負担が増えるかもしれない。
 
もしくは高額療養費の基準が厳しくなったり。
 
高額療養費というのは例えば、100万円の医療費がかかる場合は3割負担で30万円で済む事になります。
しかし30万円でもとても高額ですよね。
 
そこで高額療養費の基準に照らし合わせると、標準的な所得の人で約9万円弱なのでそれを超える21万円は支払わなくて済むという制度です。
100万円は普通はかかるものが9万円で済むという事ですね。
 
 
これは治療が長引くとか、高度な医療を受ける場合は高額になりやすいので非常にありがたい制度です。
 
しかし、社会保険料を削って手取りを増やした結果、自己負担の部分が増えて、巡り巡って困る事になります。
 
 
日本人は政府の役割を減らせ!と言う割には、何かあった時に「政府の責任はどうなってるんだ!?」といいます。
 
 
それは政府の役割を減らせば、それだけ自分自身で何でもやる必要が出てくるので自己負担で何とかしなければならない事が増える事を意味します。
 
 
以前よく話題になった、年金廃止しろみたいな話になれば、老齢の親の年金が支払われなくなる事になり、子は子自身の給料で親の面倒を見るという昔の役割に戻る事になります。
 
まあ、自己責任の時代なのでそれが本来の姿なのかもしれませんが、世の中には自分の力ではどうしようもないという事も存在します。
 
その時に自分だけの力ではどうしようもない時に、被保険者みんなで助け合う保険の力が必要なのかもしれませんね。
 
 
(類似記事は有料メルマガの4月9日の第393号.社会保険料を引き下げる事は国民にとって本当にプラスなのか。で発行します)
 
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3月12日の第389号は、厚生年金と共済期間のある人の年金事例と、昔貰った退職金を年金として受給する。
 

(発行済み)

3月5日の第388号は厚生年金期間の多い人の年金ライフ。

 
(以降の予定記事)

3月19日の第390号は、サラリーマンの妻としての期間が長かった場合の年金額、そして年金記録の訂正と手取り。

3月26日の第391号は、年金額が非常の少なかったけども、離婚時に夫から年金を分割してもらって増やす。

4月2日の第392号は、厚生年金の乗率が人によって異なる場合がある理由と、事例計算。
 
4月9日の第393号.社会保険料を引き下げる事は国民にとって本当にプラスなのか。

4月16日の第394号.新たな在職老齢年金の基準額による計算と、60歳以降の新たな高年齢雇用継続給付金。

4月23日の第395号.国民年金保険料の毎年の変化と、まとめて保険料を払う事で割引が受けれる前納制度。

4月30日の第396号.未支給年金と遺族年金事例


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こんにちは!

年金アドバイザーのhirokiです。
 
 
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3月2日Vol85.退職して失業手当を申込んだ後の年金の支払い時期と、停止された年金は何ヶ月分が支払われるのか。



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では本題です。
 
ーーーー
1.その月の1日生まれの人はやや異なる。
ーーーー
 
 
あっという間に2月が終わり、早々に3月に入りましたね。
 
3月は別れと出会の季節ですが、個人的にはどことなく寂しい季節というイメージです。
でも寒かった季節からようやく春めいた気温になってくるので、これから過ごしやすくなるのが嬉しいものです。
 
さて、今日は3月1日ですが、1日生まれというのは年金相談においては少し気をつけなければならない日とされています。
 
それは年金受給開始月や、保険料を支払う月などがそれ以外の生年月日の人と比べてズレるからです。
 
 
例えば昭和36年3月1日生まれの男性であれば、10年の受給資格期間を満たし1年以上の厚生年金があるとするならば、64歳から厚生年金を受給する事ができます。
 
 
ここまでは普通ですが、問題は年金が支給される月分です。
 
3月生まれの人が受給権発生したのならば、その翌月である4月分から年金が支給され始めます。
 
4月分からなので4、5月分の年金が6月15日に支払われます。
 
 
では3月1日生まれの人はどうなるのかというと、この人も4月分からでしょうか?
 
 
実は3月分から貰う事ができます。
 
よって、3月2日から31日(厳密には4月1日までに)までに生まれた人より、1ヶ月早く年金が貰えるのですね。
 
 
なぜそんな得な事が起こるのかというと、これは生年月日の話に繋がります。
 
 
新しい年齢到達日は誕生日の前日である事は今までも申し上げてきましたがここにヒントがあります。
 
 
この条件に照らし合わせると、3月1日生まれの人は2月28日に新しい年齢に到達したとされ、2月28日に受給権が発生して3月分からの年金を受給する事になるのです。
 
 
じゃあ1日生まれの人は得してるのか!許されない!改革が必要だ!となりそうですが、得はしてません^^;
 
 
国民年金に強制加入になるのは20歳到達日となりますが、国民年金保険料は20歳到達月分から納める事になります。
 
例えば上記の3月生まれの人で言えば、3月2日から31日までの生まれの人は3月分から保険料を納める事になりますが、3月1日生まれの人は2月28日に20歳に到達するので、2月分から保険料を納める事になります。
 
つまり、1日生まれの人は1ヶ月早く保険料を納める事になるのですね。
 
 
年金も1ヶ月早く受給するけど、保険料も1ヶ月早く納める。
 
よって、他の生年月日の人に比べて何も得はしていません。
 
 
とはいえ、年金相談の上では1ヶ月ズレる事になるので、少し気をつけて話を進める事にはなります。
 
というわけで、今回は1日生まれの人の年金事例を簡単に見ていきましょう。
まあ…あまり1日生まれ関係なく年金計算していきます^^;
 
今日は短めです。
 
ーーーー
2.とある男性の年金計算。
ーーーー
 
◯昭和21年6月1日生まれのA男さん(令和7年は79歳になる人)
 
・1度マスターしてしまうと便利!(令和7年版)何年生まれ→何歳かを瞬時に判断する方法。
https://ameblo.jp/mattsu47/entry-12880900646.html

・絶対マスターしておきたい年金加入月数の数え方(令和7年版)。
https://ameblo.jp/mattsu47/entry-12881662406.html
 
 
20歳になる昭和41年5月(6月ではない)から昭和44年3月までの35ヶ月間は大学生でしたが、国民年金には強制加入にはなりませんでした。
学生は支払い能力がないと判断されていたので、強制加入にはしていませんでした。
 
A男さんは任意で加入はできたのですが、お父さんがA男さんの将来のために代わりに35ヶ月間の保険料を任意加入で支払ってくれました。
 
昭和44年4月から平成7年8月までの317ヶ月間は厚生年金に加入しました。
この間の平均給与は38万円とします。
 
自己都合退職し、平成7年9月から平成9年6月までの22ヶ月間は退職特例免除(将来の老齢基礎年金の3分の1に反映)。
 
平成9年7月から平成15年3月までの69ヶ月間は未納。
 
 
平成15年4月から60歳前月の平成18年4月までの37ヶ月は妻の扶養に入って国民年金第3号被保険者となりました。
なお、A男さんは6月1日生まれなので、5月31日に60歳到達日を迎えるので、その前月の4月までが強制加入期間となります。
 
 
さて、A男さんは年金受給資格があれば60歳から厚生年金を受給する事ができますが、受給できるか確認するために年金記録を整理します。
 
・任意加入→35ヶ月
・厚年加入→317ヶ月
・退職特例免除→22ヶ月
・未納→69ヶ月
・3号期間→37ヶ月
 
 
A男さんの60歳当時は年金受給資格期間は300ヶ月必要でしたのですが、見た感じ300ヶ月は余裕で満たしていますね。
厚年期間も1年以上あり。
 
ちなみにA男さんの生年月日であれば20年以上の厚年期間があっても受給資格期間を満たします(昭和27年4月1日以前生まれの人)。
 
60歳(平成18年6月分から)の年金総額を計算します。
 
 
・60歳からの老齢厚生年金(報酬比例部分)→38万円×7.125÷1000×317ヶ月=858,278円
 
あと、63歳からは定額部分という、厚年の加入期間に比例した年金も支給され始めます。
 
・63歳からの老齢厚生年金(定額部分)→1,729円(令和7年度定額単価。昭和31年4月1日以前生まれの人の単価)×317ヶ月=548,093円
 
・63歳からの配偶者加給年金→415,900円(令和7年度価額)
加給年金は定額発生時点から加算されるので注意。
やや昔の生年月日の人の年金計算は気を付けないといけないです。
 
よって、65歳までの年金総額は1,822,271円
 
 
ーーーー
3.65歳からの年金総額と、金額の違いは?
ーーーー
 
では65歳(平成23年6月分から)からの年金総額はどうなるでしょうか。
 
まず国民年金からの老齢基礎年金が支給されます。
 
・老齢基礎年金→829,300円(令和7年度老齢基礎年金満額。昭和31年4月1日以前生まれの人)÷480ヶ月×(任意35ヶ月+厚年317ヶ月+3号37ヶ月+退職特例免除22ヶ月÷3)=829,300円÷480ヶ月×396.333ヶ月(小数点3位まで)=684,748円
 
 
あと、定額部分の厚年期間は65歳になると老齢基礎年金の厚年期間(国民年金第2号被保険者)に移行するため、消滅します。
その時に生じる老齢基礎年金と定額部分の差額を計算して支給します(65歳前と65歳後で金額が変わらないように)。
 
・老齢厚生年金(差額加算)→定額部分548,093円ー829,300円÷480ヶ月×317ヶ月(20歳から60歳までの厚年期間)=409円
 
 
よって、65歳からの老齢の年金総額は老齢厚生年金(報酬比例部分858,278円+差額加算409円)+配偶者加給年金415,900円+老齢基礎年金684,748円=1,959,335円(2ヶ月分は326,555円とします)
 
 
ちなみに定額部分が消滅した時に、65歳以降も年金額が変わらないように差額を支給すると申し上げましたが、65歳以降の方がずいぶん増えてますよね。
137,064円分増えた。
 
これは免除期間だったり、3号期間分、任意分が新たに加わったからです。
 
829,300円÷480ヶ月×(免除22ヶ月÷3+3号37ヶ月+任意35ヶ月)=137,064円 
 
 
 
ーーーー
4.年金にも税金はかかるがかからない人も多い。
ーーーー
 
さて、A男さんは現在はこの年金額を受給中ではありますが、まず税金や社会保険料がかかっていますので手取り額は異なっています。
 
社会保険料については割愛し、税金がかかっているかどうかを判定します。
 
判定はまずは65歳以上の人は年額158万円以上の人かどうかを見ますが、それを超えていますので所得税の課税対象者となります。
 
この場合は毎回の年金振込時に源泉徴収されている場合があるので、源泉徴収されているかどうかを確認してみましょう。
 
なお、課税対象者には毎年9月ごろに送られてくる扶養親族等申告書というものが送られてきて、控除対象者などを確認するために期限までに提出が必要です。
 
扶養者などが存在しないとか、障害者でもないなどの場合は申告書は提出する必要はありません。
 
A男さんには63歳の妻(所得は95万円以下とする)と、A男さん自身に障害があるとします。
 
 
これで源泉徴収税を計算してみましょう。
 
 
まず基礎控除を計算します。
 
・基礎控除→2ヶ月分の年金額326,555円×25%+65,000円×2ヶ月=211,638円
ただし、基礎控除には最低保障額135,000円×2ヶ月=27万円があるので、これを使います。
 
配偶者控除月額32,500円、障害者控除月額22500円
 
・課税所得→326,555円ー基礎控除27万円+配偶者控除65,000円+障害者控除45,000円=0円
 
よって課税されてる所得税はありません。
 
 
最後に住民税を計算してみましょう。
これは市区町村によっても違うので、詳細はそこの市区町村に確認する必要があります。
 
 
・某市の住民税均等割の非課税基準→35万円×(本人+控除対象配偶者+扶養親族数)+21万円=35万円×二人+21万円=91万円
 
A男さんの年金は1,959,335円ー公的年金等控除110万円=859,335円
 
よって91万円>859,335円なので、住民税は非課税。
均等割が非課税なら所得割も非課税。
 
まあ、税金はかからないようですが、社会保険料は非課税者であってもある程度はかかりますので、それは気にしておく必要はあります^^;
社会保険料徴収の計算は割愛します。

 

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3月5日の第388号は厚生年金期間の多い人の年金ライフ。


(以降の予定記事)

3月12日の第389号は、厚生年金と共済期間のある人の年金事例と、昔貰った退職金を年金として受給する。

3月19日の第390号は、サラリーマンの妻としての期間が長かった場合の年金額、そして年金記録の訂正と手取り。

3月26日の第391号は、年金額が非常の少なかったけども、離婚時に夫から年金を分割してもらって増やす。

4月2日の第392号は、厚生年金の乗率が人によって異なる場合がある理由と、事例計算。



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こんばんは!

年金アドバイザーのhirokiです。
 

では本題です。
今日のブログ記事は少しアレンジして再投稿したものです。
 
 

ーーーーーーーー

1.年金を批判されるためだけに利用され続ける「100年安心」という曲解された言葉はどこから出たのか。
ーーーーーーーー
 
今から20年前の年金改正過ぎたくらいから激しく批判されるようになった事があります。
 
それは「年金は100年間安心というのはウソだったのか?!」という事ですね。
 
よく野党辺りが与党を追及する時に使っていた言葉です。
 
 
その言葉が国民にも浸透していき、年金の改正があるたびに「100年安心だというのはウソだったのか!」と批判の対象になります。
この言葉から、年金はもう破綻してるとか年金はもう貰えなくなるみたいな話に発展していく。
 
まさに年金不安を煽るためだけに存在してるだけの有害でしかない言葉が「100年安心」。
 
この言葉がどこかで使われるたびに、まだそんな無知な事言ってんのか…とウンザリしてしまいます。
 
 
そういえばこの間の国民年金保険料加入期間を40年から45年に延ばすという話の時も、年金が持たなくなってきてるからとかいう憶測が飛び交いました。
年金は今の仕組みでは破綻しないのでご安心を。
 
こういう話題が出るとね、「昔、政府は年金が100年安心だと言ったのに許せない!」とか必ず湧いてくるのが100年安心がどうのこうの言ってくる人達^^;
 
 
いやもうなんていうか未だにこの言葉言ってる人達は愚かですね…
 
 
結論から言うと、「年金が100年安心です」なんて事は当時の政府も言っていないし、その後も政府はそんな大盤振る舞いな事言っていません。
そんな事言ってた記憶あります?ないでしょ?
 
まあ、言ってるのはせいぜい野党側のみではなかったでしょうか。
与党側で年金は100年安心になってますが…のような類の話は聞いたことありませんよね。
 
年金はそんな単純なものではなく、世界情勢もいつどうなるかさえわからないのが当然なのにわざわざ政府がそんな大見得を切るような事言うわけない。
 
言ったらそれはまさに「失言」でしかない。
 
 
でも、火の無いところに煙は立たないわけで、じゃあどっからそんな100年安心ですなんて言葉が始まり、それが今も批判の常套句として使われ続けているのか。
 
 
この「100年安心」とかいう言葉は政府が一言も言ってなくて、今の今まで言った事もない言葉がどうして発生してしまったのか。
 
ーーーー
2.政府は言った事がない100年安心。
ーーーー
 
それは平成15年11月の総選挙時に、公明党の議員がうっかり100年安心という言葉を使ってしまったから、一斉にマスコミやら野党が飛び付いたわけですね。
 
当時、舛添要一さんが当時の厚生労働大臣の時に旧民主党議員から執拗に「100年安心」という言葉で追及されました。
 
野党にとっては最高の批判ネタになったわけです。
 
 
だから、舛添さんがその時に「それは一体誰が使った言葉なのか」と、公文書の調査などで徹底的に出所を調べた結果、先ほどの公明党議員が選挙の際ウッカリそのような発言をしたという事が判明しました。
 
なのでハッキリと平成21年3月31日の衆議院本会議で「政府は100年安心とうたった事はございません」と答弁されました。
 
よって、政府は誰もそんな「年金は改正しなくても100年安心です」なんて一言も言った過去がありません。
 
ちなみに僕は政府の回し者でも何でもないですが、事実を申し上げてるだけです。
 
 
何でもそうですが、その情報が一体どこから出たものなのかという一次情報を把握する事は本当に大切です。
 
誰かから又聞きした、そんな噂がある…とかいう話を簡単に信じちゃいけませんよ。
 
そんな事を簡単に信じる人は簡単に騙されます。
 
 
散々、マスコミや野党関係者が「年金100年安心はウソだったのか」という事を言ってきたがために、多くの人がその100年あんしんとかいう言葉を聞いた事が無い人はほぼ居ないかもしれません。
 
でも、政府が「100年安心」を肯定したところを見た事はあったでしょうか。
政府から積極的に100年安心とかいう話を聞いた事は無いですよね。
 
少なくとも僕はこの10年以上見たことも聞いた事も無いですね。
野党やらマスコミはよく使ってましたが。
 
 
そう。
政府がこんな事を言えるわけがないし、言った事もない。
 
言った事無いのに、そんな事問いただされても「何の話よ!?」って思いますよ。
 
 
そもそも100年安心のネタとなった平成16年の年金大改正はそういうものじゃなかったから。

 

 

もうね、100年安心ガ~とかいう話を聞くたびにウンザリですよ。

 

 

当の昔に、政府は一言も言ってない事が当時の徹底的な調査で判明してるんだから、未だに100年安心がどうのこうの言ってる人は何も信頼に値しない。

 

年金って面倒くさいなあ…と思う所は、権威ある人たちが本質とは関係ない事で議論を行い、それに多くの人々が翻弄されてしまう。

だから、まずそのような誤解を解くところから始まるのがしんどいところです。

 

例えば年金は積立にすれば人口減少に影響がないとか、年金積立金が無くなると年金が貰えなくなるとか、バランスシートでは赤字だとか、未納者が4割で破綻してるとか…etc

100年安心も本当にバカバカしい誤解で振り回してくれます。

 

 

まるで変な新興宗教に洗脳された人を、まず普通の感覚に戻さなければならない事に時間を取られ、本当に必要な事が後回しにされてしまうのが年金制度。

他の社会保険はそこまでないのに、年金に関してはこういう話題に事欠かない。

 

まず年金は保険という所から認識してもらう必要があるのだろう。

ちょっとかわいそうになってくる。

 

100年安心と曲解された平成16年改正は、今の若い人の将来の年金の給付水準を高めようとするために必要で重大な意味があるのにくだらない批判に時間を取られる。

 

ーーーー

3.平成16年改正から始まった5年ごとの100年後まで見据えた点検。

ーーーー

 

年金は5年に一度財政検証という点検を行います。

 

平成16年改正以降から5年ごとに最新の数値の高齢化率や少子化率、経済状況などを用いて今後100年間に財政が均衡するかどうかを検証しています。

収入である保険料+国庫負担+積立金が、支出である年金給付と均衡するかどうかですね。

 

 

5年ごとにそれを検証するわけですが、今の状況であれば今後100年の収支は均衡する見込みとなったとしても、将来はどうなるかわからないので5年ごとに年金財政をチェックしていこうとするのが財政検証です。

 

平成16年改正の時に「これから5年ごとに向こう100年間も想定しながら年金の財政チェックやっていきますよ。もし問題があったらその都度対処していきますよ」って話だったのが、「もう今後何も改正しなくても年金は100年安心だよー」みたいに曲解されてしまった。

 

 

人間で例えるなら、今の健康診断ではそれほど問題はないけどもずっとそれが続く保証はないですよね。

5年後はどうなってるかわからないので、健康診断をして体の健康チェックをします。

 

それと同じで、5年ごとに年金の健康診断をするのが財政検証であり、その時に今の状況において向こう100年間も見据えながら年金収入(保険料+国庫負担+積立金)と支出である年金給付が均衡するのかを検証していくのであります。

 

将来はこうなる!っていう予測ではなく、今の状況で考えると今後100年間はこんな感じっていう投影(将来への影響)ですね。

 

未来なんてどんな手を使ってもわからないのでですね。

例えば今から100年前なんて医療保険も社会保険の年金もなかった1925(大正14年)当時に、2025年のこんな便利な時代になるとは誰もわかんなかったでしょうし。

 

ちなみに未来予測のような事を言う学者の言う事は全く信用しません。

権威だけは一丁前で人々に不安を与えるような予言を言う人の話はほぼ当たる事はないから聞かないようにしています。

 

 
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2月26日の第387号.国民年金からの遺族基礎年金事例と、夫に隠し子が存在した場合。

(発行済み)2月19日の第386号.国民年金からの障害基礎年金事例(糖尿病による)。

(発行済み)2月5日の第384号.在職老齢年金と繰下げの組み合わせ事例。

(発行済み)2月12日の第385号.国民年金のみの加入期間が多い人の年金額の一例と、長年漏れたままだった厚生年金の統合。

(以降の予定記事)
3月5日の第388号は厚生年金期間の多い人の年金ライフ。

3月12日の第389号は、厚生年金と共済期間のある人の年金事例と、昔貰った退職金を年金として受給する。

3月19日の第390号は、サラリーマンの妻としての期間が長かった場合の年金額、そして年金記録の訂正と手取り。

3月26日の第391号は、年金額が非常の少なかったけども、離婚時に夫から年金を分割してもらって増やす。

4月2日の第392号は、厚生年金の乗率が人によって異なる場合がある理由と、事例計算。



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こんにちは!
年金アドバイザーのhirokiです。

 
陥没事故により転落された運転手の方がまだ救出されない事に関してのニュースを見ると、もう気の毒で仕方ありません。
待ってるご家族の気持ちだって毎日心配で心が潰れる思いだと思います。
 
このニュース見てると自分事だったらと考えてしまうので、胸がとても苦しくなります。
救助隊の人があの危険な現場で懸命に捜索作業をされていますが、とにかく運転手の方が早く見つかってほしいと願うばかりです。
 
これはとても辛い事故。
 
 
あともう一つの事故で飲酒運転による予備校生ひき逃げがあり、予備校生の女の子が亡くなったニュースがありました。
こういう飲酒運転を見て思うのはなぜ今までこんなに飲酒運転の悪質な事故があり、飲酒運転はやってはいけないと周知され続けているのに、いまだに酒飲んで運転するバカがいるのかという事です。
 
酒飲んで車を運転する人があとを絶たない事に全く理解できないんですよね。
 
これだけ飲酒運転による悪質事故が相次いできたのに、相変わらずお酒飲んで車を運転する人間がいる事に。
どうして酒飲んで運転するの?
 
もう全く理解ができない。
毎回困惑してしまう。
 

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(発行済み)2月12日の第385号.国民年金のみの加入期間が多い人の年金額の一例と、長年漏れたままだった厚生年金の統合。

次回2月19日の第386号.国民年金からの障害基礎年金事例(糖尿病による)。

2月26日の第387号.国民年金からの遺族基礎年金事例と、夫に隠し子が存在した場合。



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◯では本題です。
 
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1.2月振り込み年金額額が若干違うのは何でだ!?
ーーーー
 
2月15日(令和7年は2月14日)は年金振り込み日ですが、2月の振り込み日というのはいつも振り込まれている金額と数円違ったりします。
 
なので、あれ?数円違うけどどうしてだろうと疑問に思われる事があります。
 
年金を振り込む際は少なくとも6月に向こう1年間の年金額を記載した年金振り込み通知書を送付するので、理由はそれを見ていただければいいのですがあまり見ない人もいます^^;
 
なぜ2月の振込額はいつもと少し違うのでしょうか。
それは端数処理の関係によるものです。
 
 
年金を振り込む時の年金額は前2ヶ月分の年金を振り込みます。
 
2月振り込みであれば1月と12月分の2ヶ月分ですね。
 
偶数月にそのように前2ヶ月分を支払うので、年間6回の支払いがあります。
 
 
毎回の支払額を算出する時は、年金年額を6で割った額を出せばいいのですが、この時に端数が出ます。
 
例えば老齢厚生年金120万円を6で割れば20万円の年金が振り込まれるわけですが、年金額が125万円だったらどうでしょうか。
 
125万円÷6=208333.33333…円となります。
 
この時の1円未満の端数はどうするのかというと、これはバッサリ切り捨てます。
よって振込額は208333円となります。
 
 
振込額を年額に直すと、208333円×6回=1,249,998円となります。
 
 
あれ?本来の年金額125万円より2円低くなりましたね。
 
 
そう。
毎回の振込額の度に1円未満の端数を切り捨てると、本来の年金年額より低い年金が支払われるという現象が起こるのですね。
 
 
という事は損してるじゃないか!という事になりますが、この切り捨ててきた端数分をを2月の振り込み日に足して調整するのです。
 
 
先ほどの125万円を6で割ると208333円になりましたが、その度に切り捨ててきた端数を2月15日振り込み日に足して208334円とします。
 
実際は0.333333円(小数点以下6位未満四捨五入)×6回=1.9999998円(1円未満切り捨て)=1円として加算します。
だから先ほどのは1249999円になりますね。
 
処理上は1250000円になるように、さっきの208334円ではなく208,335円で支払います。
 
だから2月の振込額は数円違うという事が起こっています。
 
 
なお、このような処理になったのは元々そうだったのではなく、平成27年10月の被用者年金一元化法改正の時からであります。
 
その改正前までは厚生年金や国民年金も年金振込のたびに端数を切り捨てて、そのままでした。
2月に切り捨てた分を支払うという事はありませんでした。
 
 
しかし、平成27年10月の被用者年金一元化の時に、端数処理は共済年金の処理に合わせた事で2月振込に足すという事を厚生年金も国民年金もやり始めたのです。
 
 
よって、2月振込は端数の切り捨て分の加算という事を覚えておいてほしいと思います。
 
 
ーーーー
2.毎回の年金振込額の1円未満の端数を切り捨てて、2月期に切り捨ててきたのを合算して支払う。
ーーーー
 
それだけの話なんですがとりあえず例を出します。
 
例えば老齢厚生年金100万円、老齢基礎年金70万円、付加年金1万円、配偶者加給年金408,100円(令和6年度価額)だったとします。
 
 
すべて老齢の部類に入るので、合計して2,118,100円を6で割ると353,016.6666…円となり、1円未満を切り捨てて353,016円を偶数月の15日(15日が土日祝日だった場合は14日とか13日にズレる)に振り込みます。
 
切り捨てられた0.666667円(小数点6位未満は四捨五入)×6回=4.000002円≒4円になるので、2月15日振り込みは353,020円となります。
 
 
そうすると年額と一致します。
 
 
ちなみに年金には様々な種類がありますが、年金を支払う時はそれらの種類を全部足して6で割っているわけではありません。
 
実際はそれぞれの年金を6で割って足しています。
(僕が事例を書く時は無駄に煩雑にしないように合計から割りますが^^;)
 
つまり、以下のようになります。
 
・老齢厚生年金100万円÷6=166,666円.6666…円
・老齢基礎年金70万円÷6=116,666.6666…円
・付加年金1万円÷6=1,666.6666…円
・加給年金408100円÷6=68016.6666…円
 
(すいません、なんか6ばっかになってしまいました…苦笑)
 
 
それぞれ端数を切り捨てて、166666円+116666円+1666円+68016円=353,014円を毎回偶数月に振り込みます。
 
切り捨てた0.666667円(小数点6位未満四捨五入)×4つの年金=2.666668円となり、それが6回支払いなので2.666668円×6回=16.000008円≒16円(2月支払い期は1円未満完全切り捨て)
 
そうすると2月15日払いは353,014円+16円=353,030円となりました。
年金総額は353,014円×5回+353,030円=2,118,100円
 
ぜーんぶ年金を足して6で割った時と振り込み時の金額が異なりましたが、支払い年金総額は一致しました。
 
このように、実際はそれぞれの年金ごとに6で割って端数処理をして、端数処理して切り捨ててきたのが2月に加算されてるという事です。
 
 
なお、2月振り込みの時に何らかの原因で年金が全額停止している場合は端数の加算はありません(その後の支払い期に加算もない)。
 
 
※追記
年金年額を6で割った額の1円未満の端数を小数点6位未満を四捨五入したものを、2月支払い期に合算します。
 



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こんにちは!
年金アドバイザーのhirokiです。
 
 
では本題です。
 
ーーーー
1.厚生年金始まりの時の状況。
ーーーー
 
社会保険としての年金ができたのは昭和17年6月にできた肉体労働者への労働者年金保険法が最初と思われがちですが、昭和14年4月(昭和15年6月施行)にできた船員保険が始まりであります。
 
 
船員は戦時体制中の輸送力の増強と、海上という特殊な環境での仕事、長時間労働等で船員を確保するのが容易ではなく、そのために年金の給付を作る事が優先されたのであります。
 
 
また、海軍などの船が沈没させられても恩給などの給付が国から出ますが、その他の普通の船員の船が沈められても何の保障もありませんでした。
 
 
なので船員の保障をするために、医療保険だけでなく年金も保障される事になった。
 
 
なお、船員保険ができた当初の年金は50歳からの支給だった。
 
 
その後、昭和16年3月に労働者年金保険法が公布され、昭和17年6月に施行となりました。
近衛文麿内閣の時に公布され、東条英機内閣の時に施行された。
 
 
ちょうど大東亜戦争が始まった昭和16年12月8日の社会保障なのでもしかしたら戦費調達に使われたのでは?と思われるかもしれませんが、労働者の士気を高めるためでありました。
 
 
老後も死亡した場合も、障害を負った場合も保障するから憂慮する事なく働いてくれ!と。
 
 
そういえば昭和17年6月というのは日本が戦争での敗戦への転換期となったミッドウェー海戦があった時でもあります。
 
 
それまでは日本は無敵の強さで各アジアを植民地化して支配していたアメリカ、イギリス、オランダ、フランスなどの欧米列強を倒していった。
正直、アメリカ以外は日本の敵ではありませんでした。
 
 
しかしアメリカ軍とのミッドウェー海戦での大敗でその後、日本は運命が狂い始める。
 
 
日本は大敗したけど、日本本土では相手の戦艦を沈めた!という様な勝ったような間違った情報を流していて、国民は騙されていった。
 
 
日本は昭和17年6月5日のミッドウェー海戦で主力艦やベテランの精鋭兵士を失って、以後負け続ける事になりますが、同じころに労働者年金保険法を始める事により、国民の士気上昇を狙った。
 
 
ーーーー
2.女子も昭和19年10月から適用されるようになったが…
ーーーー
 
その後、昭和19年10月には厚生年金保険として事務系の男子や、女子にも保険が適用されるようになりました。
 
 
当時は女子に年金保険をかけるとは何事だっ!って話でしたが、戦時真っただ中で女子も戦争に協力するために各軍需工場などに徴用されました。
 
 
徴用期間は約2年でした。
 
 
東条英機首相がサイパンをアメリカから守れなかった責任で昭和19年7月に小磯国昭内閣となり、その後サイパン陥落でついに日本本土が空襲の的になってきました。
 
 
昭和19年10月というのはあの有名な神風特攻隊という戦法が取られ始めた頃でしたが、より一層国民の士気を高めるために厚生年金保険法の給付条件を良いものにしました。
 
 
当時特に問題だったのは脱退手当金でした(年金貰う期間満たさない人に今までの保険料返すみたいな制度)。
 
 
女子の勤労動員(女子が工場労働に従事する)として働かされ始め、その徴用期間が2年間でした。
しかし、脱退手当金は3年以上の被保険者期間が無くてはいけなかったので、不満が強くなり、厚生年金保険法に改正した時に脱退手当金は6ヶ月で貰えるようにした。
 
 
更に遺族年金は10年の有期年金から終身年金へと変更。
 
 
 
 
昭和20年8月に日本は敗戦し、厚生年金も壊滅状態だった。
 
 
日本の各主要都市は戦争で焦土となっていて、何もない世界となっていました。
 
 
そんな中、満州国などの他の国に居た日本人が引き揚げてきて、兵士だった人も帰ってきました。
 
その数は約700万人。
 
 
しかし、何もモノがない日本にそんなに人が帰ってきたらたちまちインフレの猛威が始まった。
 
とてつもないインフレのせいでまだ給付の始まっていない老齢の年金は凍結。
 
 
昭和27年の日本独立まで、アメリカの占領下に置かれる事になる。
 
ーーーー
3.高度経済成長の始まりと賃金と年金額の引き上げ競争。
ーーーー
 
さて、年金は昭和の時代は昭和30年頃から始まった高度経済成長により、経済の成長が著しく、現役世代の賃金が毎年のように引き上がりそれに伴って年金給付が上がっていくような時代でした(実際は昭和40年代から年金額が上がり始める)。
 
 
そういう攻めの方向だった年金は徐々に抑制の方向へと転換し、主に給付の削減と保険料負担をいかに抑えるのかという事が課題となっていきました。
 
 
それは昭和の時代に上げすぎた年金が次第に財政としては重荷になっていったという事もありますが、何といっても急激な高齢化と少子化が原因でした。
 
 
今の年金の財政が悪いのは国が年金を引き上げすぎたのがいけないじゃないか!って思ってしまいそうですが、その引き上げというのは必要な事だったんです。
 
 
昭和36年4月に池田勇人首相の掲げる所得倍増計画と同時に、国民年金制度と国民健康保険が始まり、皆年金と皆保険が実現しました。
 
 
その時の所得倍増計画は確実に達成されて、昭和40年代は現役世代の賃金が毎年10%ほど上がり続けていって、年金と現役世代の賃金の差が開く一方でした。
 
 
昭和40年には従業員30人以上の会社の給与が月4万円だったのが、昭和45年には月75,000円になり、昭和50年には月額17万円、昭和55年には月額25万円、昭和60年には月額30万円というふうに年が経つにつれ勝手に給与が上がっていったんですよ^^;
 
 
 
その賃金の伸びに対して年金は引き上げないままだと、老後保障としての年金の役割が果たせなくなってしまいますよね。
 
 
 
だから、昭和40年までは月額約3,500円程度だった厚生年金水準を、昭和40年に1万円に引き上げて、昭和44年に2万円、昭和48年に5万円(ここで現役時代の60%以上を給付する方向になった)、昭和51年に9万円、昭和55年に13万円に引き上がった。
 
 
 
現役の頃と引退した後の年金額があまりにもかけ離れていると年金の意味を果たさなくなってしまうからです。
 
 
その差があまりにも開かないように年金も引き上げる必要がありました。
 
 
 
お金の話に事欠かなかった田中角栄内閣の時に、昭和48年改正の時にこの現役時代に対して、年金額はおおむね60%以上の確保を目指すというものに変わっていきました。
物価にも対応するように物価スライドを導入して、物価が上がった年の翌年の年金を物価上昇分引き上げるという事も決まった。
 
あと、同じ年に70歳以上の老人医療費を無料とする事も導入されたが、後に無料化の弊害が強くなって財政を圧迫させることになる。
 
 
 
この現役時代の60%以上は確保するように、その年金に見合うために保険料をいくら徴収するかという考えだった。
 
 
ただ、昭和45年からすでに高齢化は始まっていて(当時65歳以上人口7%)、昭和50年からは合計特殊出生率2.0を割り始めて少子化も本格化してきた。
 
 
なお、昭和45年時点ではまだ年金給付費は1兆円もいかない9000億円程だった。
 
 
昭和40年代に上げすぎた年金がこれからは少子高齢化の進行とともに耐え切れなくなるのではないかと懸念され始め、昭和50年代になるとこの引き上げ過ぎた年金を抑制の方向に変わり始めた。
 
 
共済年金と厚生年金の給付格差も大きかったのでその格差の解消も問題となった。
格差は例えば、厚生年金は60歳支給だけど共済は55歳支給というようにですね。
 
 
厚生年金は過去の若い頃からすべての給与の平均を取りますが、共済は退職前1年のすっごく高い年齢の時の平均給与を使うから給付格差がありました。
 
 
そして老齢の年金が昭和40年には20万人ほどだったのが、昭和50年になると100万人になり、昭和55年には200万人になり、昭和60年には330万人と徐々に受給者数のペースが上がってきました。
 
 
年金給付費も昭和55年には10年前の9000億円から、10兆円に跳ね上がっていた。
この時の65歳以上の高齢化率は9%。
 
 
ーーーー
4.昭和50年代から無駄の削減の方向に転換。
ーーーー
 
昭和50年代は年金給付が本格化し始めた頃でもあり、年金を引き上げる方向から一転して増税はせずに徹底的な無駄の削減が課題となった。
 
 
増税なき財政再建という言葉が叫ばれるようになった。
 
 
昭和10年頃の戦前は平均寿命がまだ男女とも50歳前後でしたが、厚生年金の大改正が行われた昭和29年には平均寿命が男62歳、女67歳ほど上がっていました。
 
 
しかし昭和55年には男73歳と女78歳と昭和29年から10年ほども伸びていた。
 
 
また、平均余命(その年齢からいつまで生きるか?というもの)は平成2年(昭和に直すと65年)になると60歳の人であれば、男女とも20年を超えてきた。
 
 
つまり平均余命であれば80歳以上は生きるであろうという事。
 
 
少子高齢化と年金給付が本格化し始めてきたのであります。
 
 
よって昭和55年からは昭和29年に60歳支給開始年齢であるとした厚生年金を20年かけて65歳に引き上げるように法改正をしたかったのでありますが、
昭和50年代はまだ定年が55歳という企業がほとんどであり、労働組合が強く反発して自民党も反対し、実現できなかったのであります。
 
 
支給開始年齢引き上げは叶わなかったですが、昭和60年の年金大改正により年金の給付水準を大幅に引き下げました。
 
 
なぜ大幅な引き下げに踏み切ったかというと理由は、加入年数が増えればその分年金が増えてしまう構造になっており、現役時代の60%以上を確保するどころか80%を超えてしまうような状況が心配された。
80%も給付したら過剰給付になってしまうのです。
 
現役世代の負担の力を超えてしまう。
 
 
 
それまでの厚生年金はおおむね30年加入を想定されていましたが、時代の変化と共に自営業から会社に雇用されるという人が急激に増えて(昭和30年は850万人、昭和40年は1800万人、昭和50年は2400万人、昭和60年は2700万人)、更に40年加入というのが普通になってくるだろうと。
 
 
30年加入だと60%あたりになりますが、40年加入だと現役時代の80%とかそういう過剰給付の状態になる仕組みになっていた。
 
当時の平均給与にてモデルとされた年金額があります。
 
 
当時の平均給与が254,000円でした。
 
そして厚生年金(報酬比例部分)の乗率が1000分の10だったんですよ。
 
254,000円×10÷1000×30年=76,200円→76,200円は254,000円に対して3割。
 
254,000円×10÷1000×40年=101,600円→101,600円は254,000円に対して4割。
 
 
そして、国民年金(基礎年金)の前身である定額部分(加給年金込みで)も報酬比例部分の比率と概ね同じ給付をする設計になっていたから、前者は60%で後者は80%となる。
 
 
こうなると80%以上もの給付をしたら、現役世代から徴収する保険料が莫大になってしまいますよね^^;
 
 
昭和60年改正が行われる前は、将来は厚生年金保険料は最高で38.8%支払ってもらわないといけない見込みになってしまった。
 
 
だから、1000分の10を1000分の7.5に引き下げる事によって、38.8%を28.9%まで下げる事ができた。
 
なぜ10から7.5かというと、給付を4分の3にするため。
30年÷40年=0.75
 
30年を40年の給付とイコールにするためには0.75にするという事ですね。
 
 
国民年金保険料もピークの19,500円から13,000円まで下げる事ができる見通しとなった。
 
 
そして、この昭和60年改正にて国民年金をどんな職業であれ共通の給付の部分として加入させて基礎年金を導入し、その基礎年金の上に厚生年金や共済年金のような報酬に比例する年金を支給するという今の年金の形の骨格を作った大手術をした改正でした。
 
 
国民年金は主に自営業の人や農業の人などの、会社で雇用ではない人が加入するものとして昭和36年4月1日から始まりましたが、時代の変化と共に会社に雇用されるという人が急激に伸びていき、国民年金の被保険者が少なくなっていきました。
 
 
被保険者が少なくなるという事は支え手が少なくなって財政が厳しくなるという事です。
産業構造も自営業から雇用の方向へと変化し始め、自営業者が主な支え手だった人が少なくなり、国民年金財政が厳しくなってきました。
 
 
だからもう職業に関係なく、共通の年金を作るためにも基礎にあたる年金を導入して、将来はどんな人でも基礎年金を受給しようという形を作ったのです。
 
 
つまりサラリーマンであろうと、公務員であろうと国民年金に加入しようと。
 
 
そしてその国民年金の財政はそれぞれの被保険者で頭割りで負担していこうねと。
 
 
頭割りっていうのは例えばタクシー代が1万円で、4人居たらそれぞれ2500円ずつ出してもらうという事。
 
 
例えば今の基礎年金の給付費は20兆円ですが、その半分の10兆円は税金です。
 
残りの10兆円を各被保険者数に応じて負担してもらう。
 
 
これにより、国民年金は産業の変化に影響を受けずに安定した制度運営が可能となった。
 
 
 
給付水準もなんとか60%台に留まり、保険料ピークもなんとか社会の暗黙の了解だった年収の30%以内に留まり、国民年金も安定したものとなった。
 
 
 
ところがです。
 
 
この時は昭和56年の将来人口推計の22.2%(高齢化ピーク)を用いてのものだったんですが、昭和61年将来人口推計は上方修正されて24.2%に上がってしまいました。
 
 
先ほどの保険料では収まらない事になっていくんですね。
 
 
ーーーー
5.平成に入り、すべてが停滞の時代に入る。
ーーーー
 
そして平成の時代を迎えます。
 
 
昭和64年1月7日に昭和天皇が崩御し、平成元年となり明仁皇太子殿下が天皇に即位しました(即位の礼は平成2年11月17日に行われた)。
 
平成の始まりはまだバブル景気に沸いていた時期でもありました。
 
 
平成元年12月最後に日経平均株価38,915円の最高値を記録し、翌年からは4万円超えか?!といわれましたが、そうはならなかった。
 
 
バブルはその名の通り泡のようなものであり、近いうちに弾けてなくなるものであります。
 
 
ちょっと年金の話に移る前に時代背景をお話しします。
 
 
 
昭和60年に竹下登大蔵大臣(平成初めの首相でもある)がニューヨークのプラザホテルにて、アメリカ、イギリス、フランス、西ドイツ(1990年に東西ドイツ統一)の先進国が集まり、ドルを安くしようという方向に決めた。
 
 
これをプラザ合意といいますが、ここから日本は急激な円高となっていった。
1ドル=240円くらいあったのが、1990年には120円まで円高になってしまった。
 
 
こうなると日本の輸出産業にとっては大打撃になってしまう。
 
 
なんでかというと日本商品がアメリカで売れなくなる。
 
例えばアメリカで5ドル出せば240円×5ドル=1200円のものが買えていたのが、120円まで円高になった事で今まで1200円のものが5ドルで買えたモノが10ドル出さなければならなくなる。
120円×10ドル=1200円になるから、アメリカとしては今まで5ドルで買えたモノが10ドルも出さなければならなくなるという事ですね^^;
 
日本では値段が変わらなくても、あっちの国では値段が高くなってしまう。
 
 
となるとアメリカ人は日本商品を買わなくなってきますよね。
 
 
日本の景気が悪くなるから、日銀が公定歩合(今は公定歩合はないです)を引き下げます。
 
公定歩合というのは日銀が銀行に貸す時のお金の金利の事。
 
 
公定歩合が引き下がると各金融機関がお金を日銀から借りやすくなります。
 
 
そして銀行が日銀から借りたお金で、安い金利で企業に貸し出す。
 
 
そうすると企業にお金が潤うから、設備投資や雇用が増えて景気が刺激される。
 
 
景気を良くしようと日本にお金がジャブジャブになっていきました。
 
 
ジャブジャブになっていきながら、円高になった事で海外の商品が安くなったから日本で沢山海外のものが売れるようになり空前の消費ブームも起こって好況になった。
 
 
そして企業の中には本業以外でも儲ける事を考え始めるわけです。
 
そのお金が土地や株に流れていったんですね。
 
 
多くの人が土地や株に走るから、みるみるうちに値段が上がるわけです。
 
 
銀行からお金借りて、そのお金で土地や株を買う。
 
 
土地や株を買ったらすぐに値上がりするから売って儲けを得る。
 
 
財産を増やすテクニックといって「財テク」という言葉も流行しました。
 
 
当時は東京23区の土地代でアメリカ全土が買えるとも言われました^^;
 
 
しかし、日銀がバブルを止めるために公定歩合の引き上げを2.5%から徐々に6%まで引き上げていき、更に銀行が不動産会社にはお金を貸すのを規制するようになった。
 
だから今までのように土地や株を簡単に買い占めれなくなってしまった。
 
 
買ってもらうためには値段を下げないといけないですよね。
 
 
しかし銀行から借りたお金よりも、土地や株の値段が下がった状態で売ってしまったら残るは借金だけ。
 
 
 
この投資家の借金(不良債権という)が銀行にとって莫大なものとなってしまった。
 
 
投資家に貸したお金が戻ってこないから不良債権。
 
 
銀行の経営が悪化します。
 
 
 
銀行の経営が危うくなってきたので、今までのようにはお金が貸せなくなりました。
 
 
バブルは平成3年に終わり、平成は長い長い不況に入ってしまったんですね。
 
これを失われた10年とか失われた20年とも言います。
 
実際は今もそんな感じなので失われた30年かもしれません^^;
 
 
長い間日本経済は停滞する事になりました。
 
 
デフレ経済に陥るわけです。
 
 
デフレっていうのはお金の価値がモノの価値より上がる事になります(インフレは逆に物価が上がって貨幣価値が下がっていく)。
 
それっていいんじゃないの?って思われますが、そうじゃない。
 
 
お金の価値が上がるならもう少しモノを買うのを待とうという人が多くなる。
モノが安くなるのを待つ。
 
 
そうすると企業は買ってもらうためにモノの値段を下げる。
 
モノの値段が下がるから企業の利益が下がる。
 
 
利益が下がるから社員の給料が増えない。
 
 
給料が増えないからますます、モノを買おうとしなくなる。
 
 
消費者がモノを買わないから、企業は更にモノの値段を下げる…利益が減る…給料少なくなる…余計にモノを買わない…のでスパイラルにハマるんですね。
デフレスパイラルっていいます。
 
 
デフレが続く事は国の経済の停滞を招く。
 
 
それが20年以上も続いてきたわけです。
 
 
 
昭和の時代は経済が順調に伸びて年金の額も攻めの方向でした。
 
 
しかし平成の年金は経済の停滞から始まったのであります。
 
 
平成元年に出生率が1.57となって1.57ショックと騒がれました。
 
そして翌年平成2年(1990年)の高齢化率は12%の65歳以上人口は1400万人、国民年金受給者約740万人、厚生年金や共済年金などの被用者年金受給者は620万人に達しました。
 
 
年金給付費も平成元年に22兆円になり、初めて社会保障給付費の半分を年金が占めるという大規模なものとなりました(平成2年社会保障給付費47兆円)。
 
 
何らかの公的年金を受けている世帯は全世帯の3分の1を占め、65歳以上の人がいる世帯はほとんど全ての収入の内の半分以上が年金であるというようになった。
 
 
経済の成長が停滞の方向に行ってしまったのに、公的年金は国民の老後の生活にはなくてはならないものとなったのであります。
 
 
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2月5日の第384号.在職老齢年金と繰下げの組み合わせ事例。
 
2月12日の第385号.国民年金のみの加入期間が多い人の年金額の一例と、長年漏れたままだった厚生年金の統合。
 
2月19日の第386号.国民年金からの障害基礎年金事例。
2月26日の第387号.国民年金からの遺族基礎年金事例。
 
 
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こんばんは!
年金アドバイザーのhirokiです。
 


ーーーー
1.令和7年度の年金額は1.9%上昇。
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令和7年度の物価変動率が2.7%、賃金変動率(名目手取り賃金変動率)が2.3%引き上がる事になりました。

それに対して高齢化による年金の負担増加や、少子化による現役世代の減少を数値化したマクロ経済スライド0.4%という事なので、年金額は賃金変動率2.3%からマクロ0.4%引いた「1.9%増加」となります。


マクロ経済スライドというのは簡単に説明すると、保険料率を平成16年改正時に上限を決めたため、毎年入ってくる収入が固定されてしまいました。
毎年入ってくる収入の面積は固定されましたが、高齢者の増加や少子化による現役世代の減少により、その収入の面積の範囲内では年金を賄えない事もあります。

よって、全体の面積を超える負担が生じてくる時に、収入の面積の範囲内に収めれるように支出をカットするのがマクロスライドです。
もっと重要な役割がありますが、今はそんなもんだと思っておいてください。



話を戻しますが老齢基礎年金満額でいえば、今の令和6年度は816,000円(69歳以上の人は813,700円)となっておりますが、令和7年度は831,700円(月額69,308円)。

70歳以上の人(昭和30年度以前生まれの人)は829,300円(月額69,108円)となっています。



どういう計算なのかというと、老齢基礎年金の場合は平成16年の額である780,900円を基準とします。


令和6年度は物価が3.2%上昇で、賃金が3.1%上昇、マクロが0.4%だったので物価変動率は2.8%(1.028)上昇とし、賃金変動率は2.7%(1.027)上昇でした。



平成16年度老齢基礎年金満額の基準額780,900円×改定率(令和5年度改定率1.018×令和5年度賃金変動率1.027=令和6年度改定率1.045)=816,040円≒816,000円(100円未満四捨五入)となっていました。
69歳以上の人(昭和30年度以前生まれ)は813,700円。


改定率というのは計算過程のように物価や賃金変動率(名目手取り賃金変動率)を加味した部分です。



で、令和7年度は新しい物価や賃金が発表されたので、それを用いて新しい年金額を算出します。
使うのは名目手取り賃金変動率1.9%。


・令和7年度老齢基礎年金満額(昭和31年4月2日以降生まれの69歳までの人)→平成16年度基礎年金基準額780,900円×(令和6年度改定率1.045×名目手取り賃金変動率1.019=令和7年度改定率1.065)=831,658円≒831,700円(基礎年金満額は100未満四捨五入)



なお、68歳以上の人は本当は物価変動率を使いますが、賃金上昇より物価上昇の方が大きい時は賃金変動率を使います。


物価を使うのは主に年金受給者の人ですが、その年金というのは現役世代の賃金から一定率を控除した保険料から支払いますよね。


支え手である現役世代の賃金上昇の力を超えてしまうと、年金財政としては支え手の力を超えた給付をする事になります。



例えば60キロの人が30キロの人をおんぶしていて、おんぶしてる人の体重が2.3キロアップしてもおんぶされてる人の体重が2.7キロアップになったら苦しくなります。



よって、令和7年度は賃金の上昇より大きい物価ではなく、物価より小さい賃金を使います。

令和7年度に70歳以上になる(昭和30年度以前生まれ)人は780,900円×(令和6年度改定率1.042×賃金変動率1.019=改定率1.062)=829,315円≒829,300円となります。


※参考

どうして70歳以上の人と69歳までの人で金額が分かれているのか。
 
年金の原則としては68歳以上の人は物価変動率で年金額を改定し67歳までの人は賃金変動率で年金額を改定するという原則があります(平成12年改正)。
だから普通はその原則を用いなければならないのですが、令和5年度にその原則を用いて年金額が2つのパターンになりました。
 
令和5年度は物価が1.9%(1.018)、賃金が2.2%(1.022)の上昇をしました。
そのため以下のように68歳前後で金額が分かれました。
 
令和5年の67歳までの人の年金額は780,900円×(令和4年度改定率0.996×1.022=1.018)=795,000円
 
令和5年の68歳以上の人の年金額は780,900円×(令和4年度改定率0.996×1.019=1.015)=792,600円
 
と、原則通り68歳前後で別れたんですね。


次に令和6年度は物価が3.2%と賃金が3.1%上昇となり(マクロ0.4により2.7%の上昇)、こうなると現役世代の力である賃金の伸びに68歳以上の人も合わせる事になります。
 
本当なら令和5年に67歳だった人が令和6年に68歳になれば賃金ではなく物価を用いなければならないのですが、令和6年は67歳までの人と68歳以上の人も同じく2.7%賃金変動に合わせますという事になりました。
 
なので68歳の人と67歳までの人は同じ金額になりました。
 
 
ところが令和5年度に物価で改定された68歳だった人は令和6年は69歳になっていますよね。
 
令和5年度の時は68歳以上の人と67歳までの人は違う数値を使ったけど、令和6年度は両者とも同じ数値を使ったら数値の差は変わらない。
 
令和7年度も同じ数値を用いて年金額を改定するので、差は変わらず。
 
・67歳までの人は令和5年度に1.018(賃金1.022)歳を取り68歳の令和6年度は1.045(賃金1.027上昇)→歳を取り69歳の令和7年度は1.065(賃金の1.019上昇)
 
・68歳以上の人は令和5年度に1.015(物価1.019)69歳以上の令和6年度は1.042(賃金1.027上昇)歳を取り70歳以上の令和7年度は1.062(賃金の1.019上昇)
 
令和5年度に差が生じましたが、それ以降は同じ数値を使っているので差が変わらないまま年齢だけが変わってますね。
 

ーーーー
2.厚生年金も上がるのか。
ーーーー


次に厚生年金は上がるのかというと、これももちろん上がります。


基礎年金とは計算が違うので物価や賃金を反映させる部分が違います。



厚生年金は過去の給与記録を使って計算します。


その過去の給与に物価や賃金の伸びを反映させて、現在の貨幣価値に直します。



これを賃金の再評価と言います。



再評価って何かというと、過去の給与って今の貨幣価値と同じではないですよね。


今の1万円の価値は昔の1万円とは違います。



例えば昭和30年代でいえば月給与なんて2~3万円くらいでした。

それでも1ヶ月の給料としては生活できましたが、令和6年現在に月給与2~3万円もらっても困りますよね(笑)


過去の給与がその程度だったからって、その金額のままで令和現在の年金計算したらとんでもない少ない年金になってしまいます。



あれから年々の賃金上昇率により貨幣価値も変動するわけであり、昭和30年代であればその2~3万円に再評価率13くらいを掛けると26万円とか39万円になります。


よって、年金計算する時は過去の給与を再評価した額で計算して、現在に相応しい年金額を支給します。



※再評価率(日本年金機構)←これは見方は難しいので参考程度に見てください^^;どっちかというと文字が小さくて見えづらい…
人それぞれの過去の全ての給与記録を再評価するので、機構のコンピュータが計算します。
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/kyotsu/nenkingaku/20150401-01.files/5_kounen.pdf



では令和6年度はどうなるのかというと例えば昭和50年度の給与で計算してみましょう。



昭和50年に給与が15万円だったとします。


昭和50年度の再評価率は大体2.0くらいですが、そうすると15万円×2.0=30万円で今の年金を計算します。

実際は給与(標準報酬月額)は過去の全体の平均を使います。



例えば1ヶ月で計算すると(15万円×再評価率2.0)×7.125÷1000×1ヶ月=2,138円の年金額になります。



では令和7年は年金額は1.9%上がる事になりましたが、この値を再評価率2.0に掛けます。


そうすると再評価率2.0×1.019=2.038になりますので、これを15万円にかけると305,700円になります。



その額で厚生年金を計算します。


そうすると(15万円×再評価率2.038)×7.125÷1000×1ヶ月=2,178円となって、賃金上昇率1.9%が反映されています。



というわけで、令和7年度からの年金額やその他諸々の給付も引き上げという事になります。



ーーーー
3.低年金者に支払ってる年金生活者支援給付金も1.9%反映なのか。
ーーーー


年金生活者支援給付金はいくらになるのでしょうか。

やはり1.9%増額なのでしょうか。


前年度の令和6年度は5310円となっていますが、令和元年に導入された当初の基準額は月額5,000円とされました。


これも賃金か物価を掛けているのでしょうか。


こちらは公的年金とは別の給付であり、給付金関係は賃金は使わずに物価のみを反映させています。

公的年金は現役世代の平均賃金の何割を支給するという「実質価値の維持」の考え方に対して、給付金関係は購買力の維持の考え。


公的年金は就労世代の賃金の一部である保険料を受給者に渡すので就労世代の賃金が上下すれば年金も自動的に上下する仕組みとなっています。
これで実質価値を維持しています。

これが賦課方式ですね。



しかし、給付金は税金から払っているので就労世代の保険料から払うという概念は無いので、とりあえず物価による上昇を加味して購買力の維持には努めています。


年金生活者支援給付金に限らず、市役所などから支給される手当の類も物価で変動させています。


という事は令和6年度の年金生活者支援給付金は5310円だったので、それに物価変動率であるを掛けて出してるという事になります。


年金給付を抑えるマクロ経済スライド0.4%は給付金には適用しません。



そうすると、単純に計算すると令和7年度の給付金は5140円×物価スライド1.027=5,453円≒5,450円(10円未満四捨五入)となります。
まあ単純にこのように計算してもいいんですけどね^^;



しかしそのようなやり方ではなく、最初の令和元年度の基準額である5,000円からの毎年度の物価変動率を掛けていく必要があります。



そうすると、5000円×(令和2年度1.005×令和3年度1.000×令和4年度0.998×令和5年度1.025×令和6年度1.032×1.027(令和7年度物価変動率)=1.090←小数点3位未満四捨五入)=月額5,450円(年額は65,400円)となります。



なので単純に前年度の金額に物価変動率を掛けるわけではないので注意しましょう。


※追記

マクロ経済スライドとは何か。

過去にも何度も書いてはきてるんですが短めに説明すると、年金額の価値を引き下げる値です。


平成16年改正前は年金は現役男子平均賃金の60%台の給付をするというのが目標でしたが、平成16年改正で50%以上という事になりました。



昔はその60%台の給付をするために、5年ごとの年金再計算で必要な保険料を決めていましたが、それだと少子高齢化の中では一体どこまで保険料負担が必要なのか不安になってきますよね。

以前は、将来は約38%の厚生年金保険料が必要になるという試算がされた事がありました(昭和60年改正する時)。



平成12年改正までは給付を抑制するやり方で保険料をできるだけ抑えようというやり方をやっていましたが、それも限界に来たため平成16年改正で保険料負担の上限を決めてしまいました。



平成16年改正によりその保険料負担の上限を厚生年金は18.3%、国民年金保険料は17000円×改定率という事に決めてしまいました。


保険料という収入の上限も毎年決まってしまうので、年金が現役男子平均賃金の50%水準のものになったので、60%台から50%まで下げていかないといけません。



そのため、年金水準を下げていかないといけないんですが、単純に下げていくとどうしても反発が強くて大変です。

年金額を変更する際は法改正をしなければいけません。



今回の記事に書いたように目に見えて金額に変化があると心理的な影響が非常に大きいのです。

法改正して下げるとかなったらまた無駄に大騒ぎになりますよね。

毎度毎度そんな事をしなければならない。


そこで年金は物価や賃金の連動する特徴があるので、それらが上がった時にその伸びを法改正によらずに自動で抑制する事で、年金価値を60%台から徐々に50%へと引き下げていく事になりました。



ただ、引き下げていくんだというだけだと「けしからん!」って誤解されそうなんですが、マクロ経済スライドは非常に重要な役割があります。


それは今の若い人の将来の年金水準を高めるためであります。


え?下げてるのに、将来上がる?と疑問に思われたかもですね。


まず、平成16年改正時に保険料収入を固定したわけですよね。



そうすると将来入ってくる収入の合計(イメージとしては面積)は概ね決まってしまったわけです。



今の人が受ける年金と将来の人が受ける年金の総額をどう分配するかを考えた時に、今の年金受給者の人の年金受給を抑制すると将来の人の年金の取り分が多くなるんですね。


これは例えると、1つの餅がありましたとします。



その餅を50%ずつ分ければそれぞれ同じだけ食べれますが、今の人が70%食べちゃったら将来の人は30%を食べるしかありません。


しかし、今の人が70%ではなく55%くらいで抑えとこうかなってすれば、将来の人は45%食べる事ができます。


まさにそういう事が行われるために、マクロ経済スライドという年金抑制が行われているのであります。
 
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1月29日の第383号.遺族年金の年金計算事例2つ(その2)
 
1月22日の第382号.遺族年金の年金計算事例2つ(その1)
 
1月15日の第381号.加給年金と振替加算、そして年金未請求による加給年金の過払い。を発行しました。

1月8日の第380号.国民年金が誕生して老齢基礎年金として国民全員に支給される形になるまでの歴史。を発行しました。


1月1日は第379号.60代になってからも年金を増やす方法の組み合わせ。を発行しました。

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(次回以降の記事)
 
1月29日の第383号.遺族年金の年金計算事例2つ(その2)
 
2月5日の第384号.在職老齢年金と繰下げの組み合わせ事例。
 
2月12日の第385号.国民年金のみの加入期間が多い人の年金額の一例と、長年漏れたままだった厚生年金の統合。
 
2月19日の第386号.国民年金からの障害基礎年金事例。
 

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おはようございます!
年金アドバイザーのhirokiです。
 
この年末年始はインフルエンザが猛威を振るっていますので、マスクは必ず付けつつ人混みを避けています。
病院によってはインフルエンザからエクモ(人工肺)を使ってるところもあるという例年ではみられない症状もあるようです。

どうか皆様もこの冬は十分にお気を付けください。
僕は喉の調子がおかしい時はよく殺菌用のトローチを舐めるのですが、これがよく効くので風邪予防には毎回利用しています。

もうコロナ禍以来、ずっと殺菌用トローチ買ってます^^;


ーーーー
1.昭和時代にサラリーマンや公務員の妻だった期間が長かった人の年金額は低くなりがち。
ーーーー
 
私はいくらの年金が貰えますかという時に、どの程度の年金が貰えるのかは本当に人それぞれであり、計算してみないとわからないものです。
 
国民年金の期間が多かったというのであればある程度の上限はわかりますが、厚生年金の期間が多かった人というのは過去の報酬に比例するのでどの程度になるかは幅が広いです。
 
さて、年金記録のうちで年金を掛けた事がほとんどないという人もいますが、そこそこ年金を貰えてる人がいます。
 
それはサラリーマンや公務員の配偶者だった人が該当する事がよくあります。
 
サラリーマンや公務員の配偶者(例えば妻)だった人は、夫が支払う厚生年金の中に妻の分の老齢基礎年金の財源が含まれているので個別に国民年金保険料(令和7年度は月額17,510円)を支払う必要はありません。
 
保険料を支払っていなくても年金記録としては支払ったものとして扱うので、将来の老齢基礎年金に反映します。
 
ところが昭和時代にサラリーマンや公務員の配偶者としての期間が多かった人は年金額としてはかなり少ないものになるケースがあります。
 
年金制度は昭和61年3月31日までの旧年金時代と4月1日以降の今現在の新年金時代に分かれます。
 
この年月日は年金においては非常に重要なので必ず覚えておいてほしいところであります。
 
 
昭和時代の年金記録の何が年金額を少なくする要因になっているのか。
 
ーーーー
2.昭和時代はサラリーマンの専業主婦は国民年金に加入しなくても良かった。
ーーーー
 
それは昭和時代は、国民年金に加入してもしなくてもいいよっていう任意のものという事が多かったからです。
 
 
昭和当時は男性が外で働いて、女性は家を守るものであるという性別役割分担の価値観が強かったので、女性が結婚するとそのまま寿退職という事も珍しくはありませんでした。
 
 
じゃあその後は女性は年金をどうするかというと、入ってもいいし入らなくてもいいというどっちでもいい立場でした。
 
それはつまり、女性の年金は低年金でもいいし、なんなら無年金でもいいという事でした。
 
 
どうしてそういう事が許されたのかというと、夫が加入する厚生年金が老後の夫婦の生活費を賄う世帯単位の年金だったからです。
 
夫に老後に支払う厚生年金で、夫婦の生活をしていってねという考えでした。
 
だからサラリーマンや公務員の配偶者だった女性は年金が貰えなくても、夫の厚生年金で生活をすればいいやっていう事で女性の年金は低年金でも無年金でも構わないものでした。
 
夫が途中で亡くなれば遺族年金を支給して妻が生活していけばいいと。
 
 
よって、この昭和61年3月31日の制度の時の専業主婦だった時代が長い人は年金額がかなり低い人が多いものです。
 
 
とはいえ、世帯で見ると年金額としては何とか生活できるかなというような金額になるので、世帯で考えてもらった方がいいですね。
 
昭和時代は国民年金に入っても入らなくてもいいっていうままにしておくと、妻が障害を負った時に障害年金がもらえなかったり、離婚した時に自分は年金が貰えないとか低年金のままという危険性がありました。
 
そのため、昭和61年4月以降はこのような女性も必ず国民年金に加入させて、妻名義で年金を貰うという事が徹底される事になりました。
 
ただし、年金保険料は夫が支払う厚生年金から財源を支払う事になり、個別に妻に保険料を支払ってもらわなくてもいいものになりました。
 
例えるなら昭和時代は夫が厚生年金保険料を100支払って、年金も夫が100受給するものというイメージです。
 
 
しかし、昭和61年4月以降は夫が厚生年金保険料を100支払って、年金は夫が60で妻が40貰うというような形になったのでわざわざ妻に個別に保険料を支払ってもらう必要がないのです。
 
これを国民年金第3号被保険者としてよく妻は保険料払わなくても年金もらえる事で廃止しろ!と問題にはなりますが、特別不公平というわけではありません。
 
しかしながら働く女性が今現代は非常に増加したのでどんどん国民年金第3号被保険者は縮小していっています。
 
廃止しろっていう声は多いですが、女性はまだまだ雇用においては不利な立場が多く、妊娠出産育児などで働けない時期があったりするのでそういう時の年金を保障するためにも3号被保険者の制度は残した方がいいと思われます。
 
 
さて、今回はそのサラリーマンの専業主婦だった人の年金の一例を考えてみましょう。
 
ーーーー
3.専業主婦の期間が多かった人の年金記録。
ーーーー
 
◯昭和30年2月18日生まれのA子さん(令和7年は70歳になる人)

・1度マスターしてしまうと便利!(令和7年版)何年生まれ→何歳かを瞬時に判断する方法。
https://ameblo.jp/mattsu47/entry-12880900646.html

・絶対マスターしておきたい年金加入月数の数え方(令和7年版)。
https://ameblo.jp/mattsu47/entry-12881662406.html


18歳年度末の翌月である昭和48年4月から昭和52年3月までの48ヶ月間は厚生年金に加入しました。
この間の平均給与は12万円とします。
(20歳になる昭和50年2月以降の26ヶ月が将来の老齢基礎年金に反映します。しかし以下の理由で年金額には反映せず)
 
A子さんは昭和52年の在職中にサラリーマンの男性と婚姻したため、3月31日をもって退職して専業主婦になりました。
 
この時に過去に働いた期間の48ヶ月分の保険料を返してもらう請求をしました。
 
これを脱退手当金といい、昭和時代は過去に働いた厚年期間の保険料を手当金として受給する事が多くありました。
 
今の制度では過去に加入した期間の保険料を返してもらうという事はかなりの例外を除いて不可能ですが、昭和時代は女性に対しては割と過去に納めた厚生年金保険料を返してもらうという事があったものです。
 
 
どうしてそういう制度があったのかというと、当時の厚生年金というのは20年以上ないと年金としては貰えないというのが原則だったので、特に期間が短くなりやすい女性に対しては掛け捨てを防止するために、支払った保険料を返すという制度を残していました。
 
返してもらった期間は厚生年金に加入しなかったものとし、年金記録では年金額には反映しないが年金受給資格期間最低10年には反映するカラ期間とします。
 
昭和52年4月からはサラリーマンの専業主婦になったので、国民年金には加入しなくても良くなりました。
 
昭和52年4月から昭和56年8月までの53ヶ月間は任意加入しなかったとします(カラ期間にはなる)。
 
しかしながら昭和50年代になると将来の事を考えて任意加入する女性が増加し(約700万から800万人ほどが任意加入していたと言われる)、A子さんも将来の事を考えて任意加入する事にしました。
 
 
昭和56年9月から昭和61年3月までの55ヶ月間は任意加入したとします。
ちなみに同時に国民年金の上乗せとして付加年金にも加入しました(月額保険料400円)。
 
 
昭和61年4月からはサラリーマンや公務員の専業主婦も国民年金強制加入となりました。
 
 
昭和61年4月からA子さんの夫が定年退職したため、その定年退職月の前月である平成21年5月までの278ヶ月は国民年金第3号被保険者とします。
 
夫はサラリーマンではなくなったためA子さんは60歳までは個別に国民年金保険料を納めなければならなかったのですが、平成21年6月から60歳前月の平成27年1月までの68ヶ月は国民年金保険料を全額免除としました(将来の老齢基礎年金の2分の1に反映)。
 
ーーーー
4.65歳からの年金総額と給付金。
ーーーー
 
A子さんは60歳になりそろそろ年金受給が近づいてきましたが、いつから年金が貰えるのでしょうか。
また、受給する権利はあるのでしょうか。
 
まずA子さんには厚生年金期間がないので60歳からは年金は貰えません。
受給できるのは65歳(令和2年2月)の翌月からとなります
 
年金記録を整理します。
 
・カラ期間→101ヶ月
・任意加入→55ヶ月(付加あり)
・国民年金第3号被保険者→278ヶ月
・全額免除→68ヶ月(平成21年4月以降は国庫負担2分の1)
 
 
年金受給資格期間は、保険料納付済み期間333ヶ月+免除期間68ヶ月+カラ期間101ヶ月≧10年なので受給資格期間は満たしています。
 
よって65歳から老齢基礎年金を受給する事ができます。
 
・老齢基礎年金→813,700円(令和6年度老齢基礎年金満額。69歳以上の人の場合)÷480ヶ月×(納付333ヶ月+全額免除68ヶ月÷2)=622,141円
 
・付加年金→200円(月単価)×55ヶ月=11,000円
 
年金総額は633,141円(月額52,761円)となります。
 
 
なお、令和元年10月からは一定の低年金者に対して年金生活者支援給付金が支給されるようになりました。
 
条件は65歳以上の住民税非課税世帯で、公的年金+前年所得≧789,300円(令和6年10月から令和7年9月までの所得基準)の場合です。
 
非課税世帯とした場合で計算します。
 
・年金生活者支援給付金→5,310円(基準額)÷480ヶ月×333ヶ月+11,301円(免除基準額)÷480ヶ月×68ヶ月=3,684円+1,601円=5,285円(年額63,420円)
 
他には夫に配偶者加給年金が付いていた場合は、A子さんが65歳になった時に振替加算59,227円(令和6年度価額。A子さんの生年月日による)も加算されます。
 
 
よって、年金総額は老齢基礎年金622,141円+付加年金11,000円+振替加算59,227円+給付金63,420円=755,788円(月額62,982円)となります。
 

ーーーー
5.手取りはいくらか。
ーーーー

さて、一応年金総額を出してみましたが、収入には税金や社会保険料がつきものであり、年金も例外ではありません。

どのくらいの税金や社会保険料がかかるのか計算してみましょう。
なお、社会保険料は各市町村で計算が異なるので大体の金額で計算してます。

まず税金ですが65歳以上の人は年金額が158万円以上なければ非課税者扱いです。
住民税も概ね150万円前後からかかってくるので、A子さんの年金からは税金は徴収されません。

ちなみに年金生活者支援給付金は非課税給付です。


では次に社会保険料です。

年金受給者にかかってくる代表的な社会保険料には介護保険料、国民健康保険料、75歳以上は後期高齢者医療保険料があります。

A子さんは非課税対象者ではありますが、社会保険料は非課税対象者でも支払う必要が出てきます。

非課税対象者の介護保険料を年間24000円(年金振込のたびに4000円)とし、国民健康保険料を30,000円(年金振込のたびに5000円)としましょう。

なお、国民健康保険料は世帯主から徴収されるものなので、とりあえずA子さんは世帯主ではないとして徴収はされないものとして話を進めます。

どのように社会保険料を徴収するのかというと、これは毎回偶数月に振り込む年金からの天引き(特別徴収という)となります。

年金振込は4月、6月、8月、10月、12月、翌年2月の6回で振り込みますが、社会保険料の天引きは一定の法則があります。

4月、6月、8月は仮徴収と呼び、10月、12月、翌年2月を本徴収と呼びます。


A子さんは令和2年2月に65歳になり、その後は天引きが始まるのですがすぐには天引きは始まりません。
市町村によるのですが大体6ヶ月から1年くらいで天引きが開始されます(天引きは原則として老齢基礎年金から)。

天引き開始までは納付書などで普通徴収されます。

10月からが本徴収なのでここから年金天引きが始まるとします。
10月、12月、翌年2月の本徴収の各介護保険料がそれぞれ3000円だったとします。

本徴収が終わるとその年の徴収は終わるのですが、新たな年の徴収をしなければいけません。


それは令和3年4月から翌年令和4年2月までの6回ですね。

4月から本徴収ではなく仮の徴収扱いなのですが、いくら徴収するかというと前回までの本徴収で徴収した金額をそのまま徴収します。

つまり3000円を令和3年4月、6月、8月と徴収する。

で、7月ごろになると令和3年の前年所得が確定するのでそこから導かれた令和3年の介護保険料が確定します。

その確定した令和3年の額を「24000円」とします。


しかし、令和3年にはすでに仮徴収で3000円×3回=9000円を徴収しているので残り15000円を10月、12月、翌年2月の3回で徴収します。

そうすると10月は5000円、12月5000円、翌年2月5000円となります。


…簡単に社会保険料の徴収までを示しましたが、特別徴収はこの繰り返しです。


よってA子さんの毎回の偶数月に振り込まれる年金62,982円×2ヶ月分=125,964円ー介護保険料5000円=120,964円となります。

国民健康保険料は世帯主である夫から徴収されてるとします。

なお、75歳になると後期高齢者医療保険料になりますが、その時にまた新たな天引きが始まって手取りが減ってきます。


A子さんの年金総額は低いですが、それでも社会保険料はかかってくるのですね^^;
いくらになるかは各市区町村に確認をお願いします。


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こんにちは!
年金アドバイザーのhirokiです。
 
ーーーーーー
1.年金はいつからいつまで加入するのか。
ーーーーーー
 
日本に住んでる人は20歳になると強制的に国民年金の被保険者になり、20歳到達月分の国民年金保険料から支払う義務が生じます。
 
自分の意思で加入しないという事は不可能となっています。
 
ではいつまで加入しなければならないのかというと、60歳までです。
 
正確には60歳誕生日の属する月の前月までが国民年金強制加入期間という事になります。
 
 
つまり、例えば12月10日が20歳誕生日であれば、その12月分から保険料を支払う義務があり、60歳の前月である11月分までの40年間(480ヶ月間)が強制加入期間という事になります。
 
その月の保険料は翌月末までが納付期限となっています。
ただし、万が一納めなかったとしても保険料の時効は2年なので、2年以内であれば納める事が出来ます。
 
 
さて、日本国内に居住してる人であれば外国人(昭和57年1月から国籍要件撤廃して強制)であろうと必ず20歳から60歳前月までは国民年金の強制加入期間となります。
 
 
どうしても国民年金に加入するのはイヤ!というのであれば、海外に居住するしかありません^^;
 
 
日本国籍の海外居住者は国民年金に強制加入する必要は無くなりまして、もし加入したいなら任意で加入する事が出来ます。
もし日本国籍を失った海外居住者になったのであれば、任意で国民年金に加入する資格すらありません。
 
 
よって、国民年金なんか加入したくないよ!っていうなら、今のところは海外居住を目指すしかないですね…
 
 
このように20歳から60歳前月までの480ヶ月間は強制加入期間ですが、人によっては20歳前や60歳以降も加入してる人が居ます。
 
それはサラリーマンや公務員の人、そして任意で国民年金に加入してる人です。
 
 
 
まず、サラリーマンや公務員は厚生年金に加入しますが、この人達は最大で70歳まで加入する事が出来ます。
 
何歳から加入するという決まりはないですが、労働基準法では15歳年度末未満の子(義務教育終わってない子)を労働させる事は出来ないので、最低でも中学卒業後から最大70歳まで加入する事が出来ます。
 
ちなみに、サラリーマンや公務員は20歳から60歳前月までは国民年金に同時加入する事になります。
ただし、別途に厚生年金保険料と国民年金保険料の2つを払っているのではなく、厚生年金保険料のみを支払っています。
 
国民年金に加入していると、65歳からは老齢基礎年金という全ての人が受給する年金がありますが、その基礎年金の財源は厚生年金保険料の中から支払われています。
 
 
次に60歳以降も国民年金に加入する人というのは、任意で加入している人です(厚生年金加入してる人は任意加入不可)。
 
 
20歳から60歳前月までの480ヶ月間加入してしっかり保険料を納めている人は満額の老齢基礎年金約79万円(約65,000円)が貰えますが、月数が480ヶ月より少ないと基礎年金額が減らされてしまいます。
 
 
よって、480ヶ月に届かなかったから、60歳以降も任意で加入して月数を増やして基礎年金額を増やしたいという人が60歳以降も国民年金に加入して480ヶ月を目指します。
 
例えば60歳前月までに450ヶ月加入だった人は、60歳から65歳までの5年間の間に最大30ヶ月間加入する事が出来ます。
 
 
というわけで、まずは国民年金はどんな職種であろうと20歳到達月から60歳到達月の前月までは必ず加入するという事は覚えておいてください^^
 
ーーーーーーーー
2.年金加入月数を数えるのはなかなか苦労するところ。
ーーーーーーーー
 
 
さて、年金を計算する上ではもう必須といえる加入月数の数え方についておさらいしてみましょう。
生年月日の出し方とこの月数計算できたら、年金に対する苦痛は随分少なくなるはずです。
 
ちなみに年金計算は月数との戦いです。
何の期間が何ヶ月あるのかってとても重要なのです。
 
 
しかし多くの方が、この月数計算で随分苦労するんですよ。
 
 
特に昭和から平成、平成から令和に変わる時は「ん???わからない!」となって挫折していく事になったりします^^;
 
 
僕も年金を習う時は最初は苦労しました。
 
 
ただでさえ年金は数字との戦いなのに、辛かったです。
でも一旦コツを掴むと大したものではありません。
 
 
それでも記事を書いてる時にたまーに、数え間違って全ての計算やり直したりします(笑)
数学と同じで最初の小さいミスが全ての計算の狂いになるという事になります^^;
 
 
後で1ヶ月でもズレてた事に気付くと、最初から計算し直さなきゃいけない場合は泣きそうになる事がありますが…。
 
 
月数を数えるのは地道にやるしかないですが、数え方がわからないと苦労するので今回はそのおさらいをしましょう。
 
 
だから今日はそれに苦労しないテクニックです。
 
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3.年金加入月数はいつまで含むのか?
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その前に社会保険の月数はいつまで含むのかをサッと覚えましょう。
 
例えば令和6年1月9日に民間企業に就職して厚生年金(国民年金第2号被保険者といいます)に加入して、令和6年3月20日に退職したとしましょう。
 
 
この人の厚生年金期間は何ヶ月でしょうか?
3月まで加入してますから3ヶ月間ですかね。
 
答えは1月と2月の2ヶ月間が厚生年金期間です。
 
3月は厚生年金期間にはなりません。
 
 
社会保険の原則で言うと「厚生年金に加入した月から退職した日の翌日の属する月の前月まで」が厚生年金期間となります。
回りくどい言い方ですが非常に重要です。
絶対に覚えましょう!
 
 
なお、退職した日の翌日を喪失日といいます。
退職した日というのは一応、まだ厚生年金に多少なりとも加入してる日ではありますよね。
会社にギリギリ在籍してるから。
 
しかし、退職した日の翌日になると会社に在籍してる時間は1秒も無いから、厚生年金資格を完全に喪失したとして喪失日とするのです。
 
「はい、厚生年金の資格を完全に失いましたー」として、退職日の翌日を喪失日というのです。
 
厳密には、「この喪失日がある月の前月までを厚生年金期間」とします。
 
 
ココが大事なのです。
 
じゃあ、令和3年1月9日から令和3年3月31日まで働いた人はどうなるのか?
3月31日の月末退職。
 
月末退職はよくある事ですよね。
 
 
答えは、この場合は1月から3月までの3ヶ月間が厚生年金期間となります。
 
 
なぜかというと、3月31日に退職するとさっきの喪失日が4月1日になりますよね。
喪失日の属する月の前月までが厚生年金期間になるという原則に当てはめると、4月1日喪失日の前月は3月だから厚生年金期間は3ヶ月となります。
 
 
3月も厚生年金期間になるので当然、3月分の厚生年金保険料は払う必要があります。
 
なので、月末退職かそうでないかはよく問題になるのです。
ちなみに3月30日みたいに月末退職より少し前に退職を狙う人もいますが、なぜかというと3月分の保険料を支払いたくないからですね^^;
 
 
1ヶ月分の保険料をその時の一瞬のために節約するか、1ヶ月でも厚生年金期間を増やして将来の年金を貰う時は一生貰い続けるか…
1日の退職日の違いで加入月数が1ヶ月変わってきます。
 
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4.就職した月に退職。
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では次に、令和6年1月9日に就職したものの、令和6年1月25日の同月に退職してしまった!という人はどうするのか。
 
この場合の1月は厚生年金期間とはしません(平成27年9月まではこの月を厚生年金1ヶ月加入としていましたが平成27年10月改正以降の期間は1ヶ月とは計算しなくなりました)。
 
 
1月25日退職して、26日が喪失日ですが26日からは国民年金加入(国民年金第1号被保険者といいます)となります。
だから、1月は厚生年金保険料は納めなくていいですが、国民年金保険料を納める必要があります。
 
 
なお、20歳未満や60歳以降に働いてる人は1月9日に就職してその月の1月25日に退職しても厚生年金期間として1ヶ月カウントします。
ココは気を付けましょう。
 
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5.月数の数え方の例。
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さて、そういう基本を押さえた上で次に進みます。
 
退職は月末退職したものとして進めていきます。
 
 
 
それでは、昭和45年5月から昭和60年5月までの月数はいくつでしょうか?
 
 
15年間だから15年×12ヶ月=180ヶ月でしょうか。
 
 
うーん…1ヶ月足りないですね。
 
 
 
181ヶ月です。
 
 
5月から5月になってますが、12ヶ月を数える時は5、6、7、8、9、10、11、12、1、2、3、4月で12ヶ月ですよね。
 
 
年度を数えると4月から翌年3月までが1年度で12ヶ月というのはわかりますね。
 
4月から翌3月までだと考えやすい人はいるかもしれません。
 
でも、違う月となるとあまり見慣れない為か、ややわかりづらくなりますね。
 
 
これはもう慣れです。
先に「年数」をササっと出したら、次は月をまとめる。
 
 
60-45=15年(180ヶ月)
つまり、昭和45年5月から60年4月までをさっと出すと180ヶ月。
 
次に、昭和60年「5月」までの期間だから、1ヶ月足して181ヶ月となる。
 
じゃあ、昭和57年7月から平成13年10月までの月数はいくつでしょうか?
 
 
うわ!!違う元号が混ざってきましたね(汗)
面倒くさそうですね。
 
でも大丈夫。
 
 
 
西暦に直すと1982年7月から2001年10月になるから、2001年ー1982年=19年(228ヶ月)
 
 
228ヶ月+4ヶ月(←7、8、9、10月)=232ヶ月になります。
 
 
でもいちいち西暦に直してると時間かかるので、元号で計算してみましょう。
 
 
生年月日の記事でお話ししたように、昭和は63年までを用います(昭和64年1月7日まで存在しますがこれは無視して構いません)。
 
 
昭和63年の翌年はもう平成元年。
 
 
 
だから先ほどの昭和57年7月から平成13年10月の月数を出す時は、昭和63年ー昭和57年=6年として、平成は元年から13年までの13年間を足す。
 
 
だから19年を先に計算して、19年×12ヶ月=228ヶ月を出す。
 
 
で、年間からはみ出た「7月,8月、9月,10月」の4ヶ月を足して232ヶ月となります。
 
 
これだけですね。
しばらくは数えるのはぎこちないと思いますが、慣れると面白くなりますよ^^
 
 
 
じゃあ、平成16年8月から令和8年2月までの月数は何ヶ月か??
 
 
平成は31年4月30日まで存在しますがそれは無視して考えて良いです。
平成は30年までと考えましょう。
 
 
だから、平成30年ー平成16年=14年と、令和の8年間を足して22年間。
 
 
22年×12ヶ月=264ヶ月
 
 
264ヶ月ー5ヶ月(←令和8年の3、4、5、6、7月の5ヶ月を引く)=259ヶ月
 
 
これだけ。
 
 
西暦なら2004年8月から2026年2月だから、2026年ー2004年=22年ー5ヶ月=259ヶ月としてもいいですが元号が使われる事が多いので元号から弾き出せるようになりましょう^^
 
 
 
まあでも…好きなほうで月数を数えてもらえればと思います。
 
 
慣れたら何の苦労も無いので、この記事でマスターしてしまいましょう^^
月数を数えるのが楽になったら年金はグッと楽になります。
 
 
 
ところで、「平成は31年4月まであるけん、平成31年中に生まれた人はどうするんか!?」と思われそうですが、それはそのまま平成31年を使うといいです。
 
さっきの平成16年8月から平成31年3月までとしたら、31-16年=15年(180ヶ月)ー4ヶ月(7月、6月、5月、4月)=176ヶ月ですればいいかなと思います。
 
 
たとえ、平成31年を令和とみなしても平成16年8月から令和元年3月までは、平成の(30年ー16年)+令和の1年=15年(180ヶ月)となるだけですね。
 
180ヶ月ー4ヶ月=176ヶ月になるので問題はないです。
 
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6.最後に簡単に厚生年金と国民年金の加入月数を数えてみましょう。
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〇昭和30年1月1日生まれ(令和7年時点で70歳)
 
17歳の年の昭和47年5月10日から令和4年10月31日まで厚生年金加入しました。
 
この人の厚生年金加入期間と、国民年金加入期間を出してみましょう。
 
 
厚生年金加入期間は加入月から退職日の翌日の属する月の前月まで加入します(最大は70歳到達月の前月まで)。
この人は昭和と、平成と令和をまたいで加入してますね。
 
昭和は63-47=16年×12ヶ月=192ヶ月
平成は30年×12ヶ月=360ヶ月
令和は4年×12ヶ月=48ヶ月
 
まとめると、600ヶ月になります。
 
次に月をまとめますが、「5月から10月」までの加入なので、5、6,7,8,9,10月の6ヶ月なので、全体の厚生年金加入月数は606ヶ月となります。
 
この人の厚生年金加入月数は606ヶ月で終了…ではないです。
 
 
国民年金の加入月数を出さないといけません。
 
 
国民年金は20歳到達月から60歳到達月の前月までの加入となりますが、この人はいつから加入してますでしょうか。
 
 
20歳になるのは昭和50年1月1日となるから1月からの強制加入となります!
…はい、1月からは間違いです。
 
年齢到達日は誕生日の前日なので、昭和49年12月31日が20歳到達日となり、昭和49年12月分からが国民年金強制加入月となります。
 
そして60歳到達月の前月まで国民年金にも同時加入ですが、60歳になるのは平成27年1月1日なので、その前月である平成26年12月までの国民年金加入でしょうか。
 
これも違いますね。
 
先ほどの20歳時の考え方を用いると、平成26年12月31日が60歳到達日となるので、その前月である11月までが国民年金の強制加入月となります。
 
 
つまり、国民年金に同時加入中というのは昭和49年12月から平成26年11月までの480ヶ月という事になります。
 
 
よって、厚生年金加入期間は606ヶ月で国民年金加入は480ヶ月となり、それで厚生年金額や基礎年金額を計算します。
 
 
※追記
昭和61年3月31日までの制度は厚生年金や共済年金加入者は国民年金には同時加入していませんでした。
国民年金と厚生年金、共済年金は別々の年金制度でした。
 
しかし、昭和61年4月からはどんな職業の人も国民年金に加入する事になり、昭和61年3月31日までの厚生年金や共済年金期間は「国民年金に同時加入していたものとみなし」て、65歳からの老齢基礎年金の計算に使います。
 



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1月15日の第381号.加給年金と振替加算、そして年金未請求による加給年金の過払い。
 
1月22日の第382号.遺族年金の年金計算事例2つ(その1)
 
1月29日の第383号.遺族年金の年金計算事例2つ(その2)
 
2月5日の第384号.在職老齢年金と繰下げの組み合わせ事例。
 
2月12日の第385号.国民年金のみの加入期間が多い人の年金額の一例と、長年漏れたままだった厚生年金の統合。
 
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