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年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座

知れば知るほど奥深い年金制度!
僕も日々勉強ですが、一人でも多くの方に年金の事を知って欲しいと思います。
年金は…正確に書くように努めてはいますが、少しでも年金の事を知っていただければ幸いであります。
一緒に年金について考えてみませんか?

こんにちは!
年金アドバイザーのhirokiです。
 
お久しぶりです!
右肩関節を動かすとズキンとした痛みが続くようになり、もしかして40肩というやつかもと思っています。
いや、結構痛いもんなので整形外科にそろそろ行かなければと考えています^^;

今回は過去記事のアレンジ再投稿です。

※以下は夫に加給年金、妻に振替加算が付くパターンにしてますが夫を妻に、妻を夫に変えてもらっても構いません。
 
ーーー
 
厚生年金期間が20年以上ある夫(妻)が65歳になり、その時に65歳未満の生計維持している配偶者がいると、夫(妻)に配偶者加給年金という加算が付く事があります。
 
年額415,900円(令和7年度価額)なのでなかなか貴重な年金となっており、年金受給者の人は関心が高いです。
 
 
 
とはいえ加給年金が一生加算されるわけではなく、配偶者が65歳になると消滅します。
 
 
 
配偶者が65歳になるまでの有期年金となります。
 
 
 
ちなみに、仮に夫が65歳になって自分自身の老齢厚生年金に配偶者加給年金が付くという時に、妻がすでに65歳以上であると配偶者加給年金が付く事はありません。
 
 
 
なので、結婚するなら年下がいいという声もあったりします。
例えば10歳以上の年下の人と婚姻して、将来は配偶者加給年金をたくさん貰うという野望を抱く人も居ます(笑)
 
 
ちなみに、なぜ65歳になると配偶者加給年金は消えるのかというと、配偶者が65歳になると国民年金から老齢基礎年金が支給されるからです。
 
 
65歳からは少なくとも老齢基礎年金がどんな人にも支給される年齢になるので、老齢基礎年金を貰うようになったらもう家族手当としての配偶者加給年金は支給する必要は無いだろうという事ですね。
 
 
また、配偶者が65歳前から20年以上の期間がある厚生年金を貰えるようになったら、その時にも配偶者加給年金は全額停止してしまいます。
 
 
なお、夫に配偶者加給年金が加算されてる時に、妻が20年以上の厚生年金期間のある(共済期間含む)厚生年金を受給できるようになると夫の配偶者加給年金は全額停止します。
 
令和4年3月31日までの仕組みだと、配偶者が20年以上の厚生年金を貰い始めても、それが在職中とか失業手当受給中でその厚生年金が全額停止した場合は、夫の配偶者加給年金は全額停止しませんでした。
 
しかし令和4年4月以降からは20年以降の厚年期間のある配偶者の厚生年金が全額停止したとしても、夫の配偶者加給年金は全額停止したままになる事になりました。
ちょっと配偶者加給年金への制限が厳しくなったのですね。
 
 
さて、配偶者加給年金への関心は高いですが、同じくらい有名なのが振替加算という加算金です。
 
 
 
例えば夫に加給年金が付いていた場合に、妻が65歳になると妻の老齢基礎年金に振替加算という加算が妻の生年月日に応じた額が加算されます。
 
 
夫の加給年金から妻の老齢基礎年金に振り替えられるので、振替加算といいます。
 
 
なお、振替加算は「昭和41年4月1日以前生まれの配偶者」にしか付く事はありません。
 
なんで昭和41年4月1日以前生まれの人だけそんな優遇してるの!?ズルい!って思いますよね。
もちろんそれには理由があります。
 
 
これは昭和61年3月31日までのサラリーマンの専業主婦の取り扱いが関係しています。
 
 
例えば昭和28年度生まれの専業主婦の人だったら、昭和61年度時点で33歳になります。
 
 
 
サラリーマンや公務員の専業主婦って昭和61年3月31日まではどのように取り扱っていたでしょうか?
 
 
そう、国民年金には強制加入させなかったんですね。
 
 
 
なぜサラリーマンの専業主婦は強制加入させなかったかというと、夫が加入する厚生年金で老後の「夫婦」の生活費の面倒を見る制度だったからです。
 
 
夫の厚生年金で老後の夫婦の生活費の面倒を見るから、わざわざサラリーマンの専業主婦に国民年金強制加入させる必要は無いよねという事で加入させていませんでした。
 
あと、もし夫が途中で亡くなったら夫が受給していた厚生年金から遺族年金を出して、その遺族年金で妻が終身受給してれば夫死亡以降も妻の生活が保障されたのです。
だから、専業主婦を国民年金に無理に加入させませんでした。
 
 
ところが、そのような専業主婦も昭和61年4月からの改正で、国民年金強制加入にしました。
 
専業主婦も国民年金に強制加入にしたから、将来は専業主婦の人の名義で年金が貰える事になりました。
 
 
65歳になれば国民年金(老齢基礎年金)が自分の口座に振り込まれるようになったわけです。
 
 
 
その国民年金は20歳から60歳までの40年間保険料を支払った人は、満額の831,700円(令和7年度満額)を支払いますよという事になりました。
 
 
昭和61年4月からの改正で、20歳から60歳まで強制加入して保険料を支払えば満額の老齢基礎年金が貰える。
 
 
 
専業主婦も65歳から老齢基礎年金が貰えるようになったから、夫に付いていた配偶者加給年金415,900円は不要だろうと。
 
(昭和61年3月31日までの旧年金制度は一生夫に加給年金が加算されました。現在そのようになってる人は原則として大正15年4月1日以前生まれの人)
 
 
 
 
うーん…じゃあ先ほどの昭和28年生まれの人は昭和61年3月までは年金に加入してなかったけども、昭和61年4月から強制加入させてもその時点で33歳なのに、60歳まで頑張って強制加入しても27年間しか保険料支払えませんよね。
 
 
 
40年で満額なのに、いくら頑張っても27年分しかもらえない。
始めからサラリーマンの配偶者でも国民年金強制加入にしておけばそんな問題は生じなかったんでしょうけど、国の都合で加入させてなかっただけなので配偶者本人には責任がありません。
 
 
 
老齢基礎年金が貰えるようになった代わりに、配偶者加給年金は消えましたけど27年分の老齢基礎年金にしかならない。
 
 
本人の責任ではないので、じゃあどのように老齢基礎年金の低下を補うか考えたわけです。
 
 
 
 
そこで、先ほどの昭和28年生まれの妻であれば、20歳から33歳まで加入していなかった期間に応じた配偶者加給年金の一部を振替加算として支払おうという事になったわけです。
 
 
ちなみに配偶者加給年金本体は415,900円ではなく239,300円(令和7年度価額)が本体であり、176,600円は特別加算として加算されています。
 
 
 
この239,300円に生年月日に応じた率を掛けて振替加算を支払っています。
 
 
 
もう一つの理由は、昭和61年4月から妻に支払う老齢基礎年金よりも、消滅する事になった配偶者加給年金の額のほうが多くなる場合が生じる事を防ぐためでもありました。
 
こちらが振替加算を作った本当の理由ですね。
 
 
 
例えば昭和16年4月2日生まれの妻が、20歳時点でサラリーマンの夫と結婚したら国民年金に加入する必要はなかったわけですが、昭和61年4月から強制的に加入させられた時点では妻は45歳になってますよね。
 
 
 
45歳から60歳まで保険料納めたら、老齢基礎年金額は831,700円÷40年×15年=311,888円ほどになりますよね。
 
 
でも夫に付いてる配偶者加給年金は40万円ほどだったら、妻が65歳になった事で40万円が消えて、妻には老齢基礎年金約30万円が支払われるようになりますよね。
 
 
 
そうなると世帯収入は、妻が65歳になる事で10万円減る事になります。
 
 
 
年金というのは65歳前の年金額より、65歳以降の年金が減ってしまう事を嫌う場合が多いため(既得権の保護をしたい)、65歳前より減らないように配慮される事があります。
 
 
なので、先ほどの妻の老齢基礎年金約30万円に振替加算143,160円(まだ令和7年度価額。この妻の生年月日による)を加算する事で、65歳前以上の年金となりました。
 
※加給年金と振替加算額(日本年金機構)
 
 
このように加給年金よりも、妻の老齢基礎年金が減ってしまう場合があるために振替加算を作ったという事ですね。
 
 
というわけで年金には一見不公平そうに見えるものもありますが、それには往々にしてワケがあるのであります。
 
 
では本日はこの辺で。

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7月23日の第409号.年金受給期間が本来より少ないのにどうしてあの人は年金が貰えていたのか。


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こんばんは!
年金アドバイザーのhirokiです。
 
今回は短めに振替加算の復習記事です。
アレンジして再投稿してます。
 
では本題です。
 
厚生年金期間が20年以上ある人に65歳未満の生計維持している配偶者がいた場合は、65歳から配偶者加給年金415,900円(令和7年度価額)が加算される場合があります。
この件については今までもよく記事にしてきた事であります。
 
 
金額が高いので結構気にされる方が多いのですが、基本的には配偶者が65歳に達すると配偶者加給年金は消滅してしまいます。
 
 
それはなぜかというと、配偶者が65歳になると国民年金から老齢基礎年金が支給されるようになるからです。
 
つまり老齢基礎年金を貰うまでの繋ぎとして機能しています。
 
でも急に415,900円もの金額が減ってしまうのはとても損をする気がしますが、老齢基礎年金は満額が831,700円もありますので、まあ金額は人によりますけども世帯収入で見ると増えている事が大半であります。
 
なので配偶者が65歳になったら損をするわけではないです。
 
 
ところで配偶者が65歳になった時にその配偶者加給年金が消えると同時に配偶者にとある加算が付く事があります。
 
それを振替加算といいます。
 
配偶者加給年金が消えた時にそのような加算が付くのであれば多少は嬉しいものですよね。
 
しかしながら配偶者加給年金と比べると随分と金額的には少ないものであり、また、昭和41年4月1日以前生まれの配偶者にしか加算される事はありません。
 
この時にどうして昭和41年4月1日以前生まれの人にしか付かないのかという疑問が生まれます。
 
なぜ振替加算とかいう加算が昭和41年4月1日以前生まれの人に限って付くのかを歴史的な面で見てみましょう。
 
 
本人に加給年金が付いていた場合、配偶者が65歳になると加給年金の代わりに配偶者の老齢基礎年金に振替えて加算される年金です。
 
 
振替加算は生年月日が大正15年4月2日生まれ~昭和41年4月1日以前の人にしか付きません。
なんでこんな事になっているのでしょうか。
 
 
この経緯としては、昭和61年4月1日の年金大改正が関係します。
 
 
昭和36年4月1日以降20歳になると厚生年金や共済年金に加入している人以外は原則としてみんな60歳までは国民年金に強制加入する事になりましたが、昭和61年3月31日までのサラリーマンや公務員の配偶者(専業主婦とか)だった場合は国民年金には強制加入ではありませんでした。
 
 
しかし、そんな配偶者も昭和61年4月1日を機に国民年金に強制加入となりました(このサラリーマンや公務員の扶養に入ってる配偶者を現在、国民年金第3号被保険者という)。
 
 
例えば、振替加算の付かない昭和41年4月2日以降生まれの人なら昭和61年4月1日以降の強制加入時点で20歳になれるから、国民年金に強制加入する60歳までは40年間完璧に国民年金保険料を納める事により、満額の老齢基礎年金(令和7年度価額831,700円。昭和31年4月1日以前生まれの人は829,300円)を受ける事が可能な年齢の人達です。
 
ーーーー
※補足
昭和41年4月1日生まれの人の新しい年齢到達日は前日の昭和41年3月31日になります。
という事は昭和61年3月31日に20歳になるので、大改正した昭和61年4月1日時点では20歳過ぎという事です。
 
昭和41年4月2日生まれの人は4月1日に年齢到達日だから、昭和61年4月1日から20歳。
この年齢到達日は誕生日の前日という考え方はしっかり覚えておいてください^^
ーーーー
 
 
しかし昭和41年4月2日より前に生まれた人、例えば昭和25年4月2日生まれの人は20歳になるのは昭和45年4月1日で、仮に20歳からサラリーマンや公務員の専業主婦(主夫)だと国民年金に加入してもしなくても良かった時代でしたよね。
 
 
もし任意加入で国民年金に加入せずに、強制加入となる昭和61年4月1日を迎えるとこの時点で昭和25年4月2日生まれの人は36歳です。
 
 
つまりサラリーマンの専業主婦が国民年金強制加入となった昭和61年4月1日から、全力で納める期間は60歳までは24年しかありません。
 
 
となると、いきなり昭和61年4月1日に専業主婦を強制加入にして、国民年金に加入させても40年満額の老齢基礎年金は受け取れないですよね。
 
 
昭和25年4月2日生まれの人が20歳になる昭和45年4月1日からサラリーマンの専業主婦として、昭和61年3月31日までの16年間国民年金に加入していなかったら、昭和61年4月1日から強制加入です!としても、24年が限界という事になります。
 
本来はサラリーマンの専業主婦も20歳から強制加入させておくべきだったかもしれませんが、それをしなかったのは国の都合なので本人には責任はありません。
 
どうしてサラリーマンの専業主婦は国民年金に強制加入させていなかったのかというと、昭和61年3月31日までの厚生年金というのは夫婦二人分の生活保障を行う世帯単位の年金だったので、夫の厚生年金に守られている妻をわざわざ国民年金に強制加入させなくていいよねという考えだったから。
 
 
だから、せめて国民年金に加入していなかった期間の割合分の配偶者加給年金を支給して、低額になってしまう老齢基礎年金を補おうというのが振替加算。

昭和25年4月2日生まれの人なら、振替加算額は加給年金額234,100円(令和6年度価額)×0.360(妻の生年月日に応じた政令で定める率)=84,276円→毎年度に金額が出るので金額だけ確認すればOKです。
 

・加給年金と振替加算額(日本年金機構)

 
ちなみに、国民年金に強制加入してなかったとしたら将来離婚をしたりした時に、その専業主婦だった妻には何にも年金が出ない事態になるから昭和61年4月に強制加入にして、妻が自分名義で将来は国民年金(老齢基礎年金)が受け取れるように制度を変えたんですね。
 
 
だから、任意加入で国民年金に加入してなかったと仮定したならば期間分に応じた配偶者加給年金を老齢基礎年金に振り替える形で、老齢基礎年金に加算して支給するのが振替加算なのです。
 
 
まあ、昭和60年時点で強制加入の1800万人と合わせて745万人(国民年金出来た昭和36年4月時点で強制加入1488万人で任意加入は約220万人だった)がくらい任意加入してたから、あんまし必要なかったかもしれないですね^^;
結構みんな積極的に保険料納めていたんですよ。
 
 
この不安定要素である任意加入の専業主婦の人達が国民年金財政を支えていたとも言われます。
加入しなくてもいいけど積極的に加入して保険料を納めてくれたから。
 
 
もちろん任意加入していた人も振替加算が生年月日に応じて加算されて、その分高い年金が受け取れます。
 
 
※追記
自分自身に厚生年金期間や共済組合期間、または両方合わせて20年以上の年金がもらえる人は振替加算は付かない。
 
また、離婚分割で年金記録分けてもらってそれが20年分以上になると振替加算は付かない。
 
 
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おはようございます!
年金アドバイザーのhirokiです。
 

最近の年金制度改革法案による年金改正が非常に多いものになっています^^;

本格的には令和10年度辺りからの変化が激しいですが、特に遺族年金の改正は未だかつてないものになろうとしています。

60歳未満の人が新しく遺族厚生年金の受給資格を得た場合は原則5年間の有期給付になるからですね(改正前に今すでにもらってる人は影響なし)。

今は30歳未満の人が遺族厚生年金の受給資格を得た場合は5年間の有期給付というものがありますが、それ以外は基本的に終身の年金だったので大変な改正になります。


まあ、遺族年金は女性に有利な制度ではありましたが、それは今もなお昭和の価値観が根強い制度設計だったからです。
それを今の時代に合わせてきたといったところでしょうか。

昭和時代は男は外で働いて厚生年金に加入し、女性は家の事をするという性別役割分担が強いものでした。


夫が亡くなると、妻の生活が危うくなるので遺族年金で後は生活していってねというものでありました。

ところが令和の現代は女性は家事を主にするという考えではありません。

むしろ共働きが一般的になっています。
そして家事は分担しようねと(そうはいっても女性の負担の方が家事や介護ではまだまだ多いですが…)。

そうすると必ずしも遺族年金を終身で必要というわけでは無くなるので、もう遺族年金は基本的には5年給付にしてその間に生活を立て直してくださいという期間にしようとされたのです。

とはいえ、まだ改正は3年後あたりなので、すでに遺族厚生年金もらってる人や60歳以上で遺族厚生年金もらう人には影響はありません。

令和10年度から60歳未満で新たに遺族厚生年金をもらうような人に影響が出てくる形となります。

経過措置もありますし、詳しい事はその時にまたいろいろ事例などを作っていきたいと思います。

 



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本日6月18日の第403号.65歳以上の人が働いて年金額が変わるタイミングと70歳以上の人の就労。

 

(発行済み)

6月4日の第401号.「失業手当と年金の調整と、アルバイトを日雇いでやった場合と継続してやった場合の年金停止期間」

 

6月11日の第402号.65歳前の在職老齢年金と、共済組合期間と民間厚年の期間がある人の年金停止額。

 

 

(以降の予定記事)

6月25日の第404号.比較的若い人が遺族年金を受給する場合の気を付けたい事例等。

 
7月2日の第405号.老齢、障害、遺族年金の3つをもらう事例計算
 
7月9日の第406号.20歳前障害基礎年金受給者が婚姻や子が生まれた場合や所得が高い場合と、一般の障害年金との違い。
 
7月16日の第408号. 老齢基礎年金の計算とやや特殊な事例
 
7月23日の第409号.年金受給期間が本来より少ないのにどうしてあの人は年金が貰えていたのか。


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では本題です。
 
ーーーー
1.国民年金保険料は所得に関係なくみんな同じ保険料。
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日本国民の中には会社に雇用されて働いてるサラリーマンや公務員、そして自分で事業をやってる自営業や農業その他の人がいます。
 
前者は原則として厚生年金に加入して、支払われる給料(標準報酬月額)から一定率の保険料が徴収されています。
 
厚生年金保険料率は18.3%ですが会社がその半分を負担しなければならないので、9.15%の率の保険料を社員が負担します。
健康保険も半分負担しており、雇用保険はやや多めに会社が負担し、労災保険は会社が全額負担しています。
 
サラリーマンや公務員として働いてる人は社会保険料の負担の面で非常に恵まれています。
 
 
また厚生年金は厚生年金だけに加入しているわけではなく、国民年金にも同時に加入しているので、将来は給与に比例した厚生年金(老齢厚生年金)だけでなく国民年金から加入期間に応じた老齢基礎年金が受給できます。
 
この2つが基本として受給できるので、手厚い給付を受ける事ができます。
 
 
逆に自営業などの人は国民年金のみに加入しているので、将来は国民年金のみである老齢基礎年金だけを受給する事になります。
 
なので国民年金以外に何か老後のための給付を用意しておく必要があります。
 
 
ちなみに国民年金のみの人は厚生年金のように一定率の保険料ではなく、全ての国民年金のみの人が定額の保険料を納める義務があります。
 
 
その額は令和7年度は17,510円となっています(令和8年度は17,980円)。
 
もちろん会社が半分負担というものはないです。
 
よって、どんなに所得が低かろうがこの保険料を納めてもらう必要があります。
 
 
国民年金保険料は最近の物価や賃金の伸びが大きいので、保険料も上昇しています。
 
国民年金保険料は物価や賃金の伸びに影響するのです。
 
 
約17000円というのは結構高い保険料ですよね。
 
厚生年金のように給与に一定率の保険料率を掛けて徴収してくれれば良いのですが、所得があろうがなかろうが平等に定額の保険料を支払う必要があります。
 
 
ーーーー
2.国が一方的に保険料額を決めてしまうと支払えない人への配慮ができない…ならどうするか。
ーーーー
 
そうすると所得が低い場合は納められないという人も当然現れてきます。
 
所得が低い場合というのは、単に給料が低いというだけでなく、病気や怪我で労働ができないとか突然の災害で財産を失ってしまったというようなどうしようもないケースもあります。
 
よってそのような場合を想定して、国民年金保険料には免除という制度が設けられています。
 
 
国側で一方的に保険料額を決めてしまったから、もしそれを払うのが厳しいなら免除を利用してくださいねという事で、国民年金が始まった昭和36年4月から導入されました。
 
当時は所得税が払える人は国民年金の被保険者となる人の約2割程度しかおらず(被保険者3000万人ほどのうち600万人ほど)、そのように大半が保険料が払えない人が想定されていたなら、給与に比例した保険料を取ってくれればいいじゃないかという声もありました。
 
 
そもそもそんなに所得が低い人が多いなら国民皆年金なんて不可能だろうとも言われました。
外国の専門家からは単に費用ばっかりかかるだけだと冷ややかに見られました。
 
 
とはいえ厚生年金や共済年金、恩給から外れていた大半の国民は自分たちにも年金を作ってくれという声が強く、全ての人を年金に加入させ、将来は誰もが年金を受給するという制度を実現させました。
 
核家族化が進む中、扶養する家庭の力が弱くなっていく上ではどうしても国が面倒を見る必要が出てくるからですね。
 
 
しかしながら、国民年金のみの加入者というのは多くが農家や自営業などの正確には所得がわからない人がほとんどを占めていたので、サラリーマンのように毎回の給与支払いがわかってそれから保険料を徴収するのとはワケが違いました。
 
今現代の令和でも会社で働いてる人以外の正確な所得がよくわからないのに、今から60年も前なんてわかるはずないですよね。
 
 
だからあれからずっと国民年金保険料は所得にかかわらず定額保険料を支払ってもらうというやり方をとっています。
 
先ほども申しましたようにそれだと支払いが困難な人は困るので、そういう人は免除をしてもらって、もしその後に払えるようになったら払ってくださいという事になりました。
 
 
免除にしたところは過去10年以内であれば追納ができるので、その間に払えるようになったら払ってくださいよと。
 
 
しかし、結局払わなかった場合は年金受給資格期間の25年(平成29年8月からは10年)には組み込み、また、国が国庫負担(税)を3分の1投入しているのでその税金分に相当する年金は受け取れるという仕組みになりました。
 
平成21年4月以降の期間は国庫負担が3分の1から2分の1に引き上がりました。
 
 
ーーーー
3.免除の種類。
ーーーー
 
さて、免除制度には主に全額免除と半額免除、4分の3免除、4分の1免除の4段階があります。
 
 
所得によって使える免除は変わってくるのですが、特に所得が低い人は全額免除を利用する場合が多いです。
もちろん全額免除じゃなくて他の免除を選択する事も可能です。
 
ちなみに国民年金のみの人は約1400万人ほどいますが、そのうち600万人ほどが全額免除者となっています。
割合としては43%ほどの人が全額免除。
 
逆にその他の免除を利用してる人は約40万人ほどであり、3%弱程度となっています。
 
免除者の大半の人が全額免除を利用しています。
 
 
なお、厚生年金の被保険者約4500万人は必ず給料が支払われるので、免除制度は産前産後免除などの特殊な場合を除いて原則としては存在せず、納付率はほぼ100%となります。
 
さて、免除は大まかに4つの種類がありますが、もともと4つあったわけではありません。
 
 
昭和36年4月から平成14年3月までの約40年間は全額免除のみが存在しました。
 
だから、それまではキッチリ払うか、それとも全く払わないかの2択しかありませんでした。
 
 
高度経済成長期、安定成長期、バブル期、停滞期などを経て給与水準もずいぶん変化していったため、人々の所得水準に応じた保険料を納めてもらおうとして、免除にも段階をつける事で所得水準に応じて保険料を払ってもらおうとしたためです。
 
 
中には少しでも支払いたい人もいるからですね。
そういう要望に応えて免除に段階をつけたわけです。
 
 
半額免除は平成14年4月から始まり、4分の1や4分の3免除は平成18年7月から始まったという事は覚えておいてほしいと思います。
 
他に学生が利用する学生納付特例免除は平成12年4月以降、30歳未満の若年者猶予特例は平成17年4月から始まりました(納付猶予は平成28年7月からは50歳未満に拡大)。
 
 
今回は免除期間が多い人の年金額を計算してみましょう。
 
 
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4.免除期間がやや多かった人の年金額の一例。
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◯昭和57年2月7日生まれのA太さん(令和7年に43歳)

・1度マスターしてしまうと便利!(令和7年版)何年生まれ→何歳かを瞬時に判断する方法。
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・絶対マスターしておきたい年金加入月数の数え方(令和7年版)。
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20歳になる平成14年2月からは国民年金に強制加入となり、A太さんはまだ大学生でしたが国民年金保険料を納める義務が発生しました。
当時は13300円の保険料はなかなか負担が大きくて、払えないと思ってそのまま無視していました。
 
ところがそのうち督促状や催告状などが届くようになり、このままだと財産差し押さえという事になるとの事だったので、平成15年9月になってようやく市役所の国民年金課に相談に行きました。
(財産差し押さえは所得が300万円以上で、7ヶ月以上の滞納の人は強化されています)
 
 
アルバイトはしていたものの収入としては払うのが困難である事を伝え、学生納付特例免除を利用する事にしました令和7年現在は所得の目安は128万円)。
 
 
学生納付特例免除は当時は申請月の前月から翌年3月までの免除だったので、4月になったらまた申請をしに行きました。
A太さんは大学院にまで進学しました。
 
平成15年8月から平成18年3月までの32ヶ月間は学生納付特例免除(この間は老齢基礎年金には反映しない)。
 
ーーーー
※参考
免除サイクルは平成17年改正により、その年の7月に申請したら前年7月から翌年の6月までの2年を免除承認となりました(学生は前年4月から翌年3月までの2年)。
なお、7月を過ぎて申請した場合は申請した年の7月に遡って翌年6月まで免除。
それ以降も免除したい場合はまた申請しに行く。
 
平成17年改正以前は申請月の前月以降6月までを免除としました(学生は申請月の前月から翌年3月まで)。
 
平成26年4月になると免除サイクルは申請月から最大2年1ヶ月前と翌年6月までが免除承認期間となりました(学生は最大2年1ヶ月前と翌年3月まで)。
ーーーー
 
 
平成18年4月からは就職したものの、正社員になれずに非正規雇用者としての勤務だったため、厚生年金加入になれませんでした。
そのため国民年金保険料を自ら納付する必要があり、平成25年6月までの87ヶ月間は納付しました。
 
 
平成25年7月から平成26年12月までの間の18ヶ月は未納にしていました。
 
未納にしているといろいろ催告が来るので、市役所に相談しに行って免除手続きをしに行きました。
 
 
免除が承認され、過去の2年1ヶ月以内の未納の期間のうち平成25年7月から平成27年6月までの24ヶ月間が全額免除となりました(老齢基礎年金の2分の1に反映)。
 
 
平成27年7月から令和6年6月までの108ヶ月間は少しでも保険料を納めようと4分の3免除(老齢基礎年金の8分の5に反映)。
 
 
令和6年7月から60歳前月までの令和24年1月までの211ヶ月間は厚生年金に加入。
なおこの間の平均標準報酬額(給与と賞与を合計して平均したもの)は58万円とします。
 
さて、60歳までのこの年金記録では65歳からはどのくらいの年金が受給できるでしょうか。
やや免除期間が多いですが。
 
 
まず年金記録をまとめてみます。
 
・未納期間→平成14年2月から平成15年7月までの18ヶ月
・学生納付特例免除→平成15年8月から平成18年3月までの32ヶ月(年金には反映しない)
・納付→平成18年4月から平成25年6月までの87ヶ月
 
・全額免除→平成25年7月から平成27年6月までの24ヶ月(老齢基礎年金の2分の1に反映)
・4分の3免除→平成27年7月から令和6年6月までの108ヶ月(老齢基礎年金の8分の5に反映)
・厚年期間→令和6年7月から令和24年1月までの211ヶ月
 
 
また、老齢の年金を受給するためには年金受給資格期間10年以上(120ヶ月以上)ないといけないですが、A太さんの場合は未納期間18ヶ月を除く462ヶ月間あるので満たしています。
 
 
これで65歳からの年金総額を計算してみます。
 
 
・老齢基礎年金→831,700円(令和7年度基礎年金満額)÷480ヶ月(国年加入上限)×(納付87ヶ月+厚年211ヶ月+4分の3免除108ヶ月÷8×5+全額免除24ヶ月÷2)=831,700円÷480ヶ月×377.5ヶ月(小数点3位未満四捨五入)=654,097円
 
・老齢厚生年金(報酬比例部分)→58万円×5.481÷1000×211ヶ月=670,765円
(差額加算は微額なので割愛します)
 
よって、年金総額は1,324,862円(月額110,405円)
 
 
というわけで、免除期間がやや多かったり未納期間も少しあったので老齢基礎年金が満額よりも20万近く少ないですが、実務上はもっと免除期間が多い人がいるので今回はまだマシな方でしたね^^;
 
 
ちなみにもっと年金を増やしたい場合は、免除期間は過去10年以内は追納して保険料を納める事ができますので、積極的に追納を利用するといいです(未納期間は過去2年1ヶ月以内)。
 
なお、追納が3年度以前の場合は当時の保険料よりやや高い保険料を支払う必要があります(利息みたいなもの)。
古い保険料になればなるほど当時の保険料より高めになります。
 
追納する場合は一番古い期間から納める必要があります。
 
 
あと、60歳から65歳までは国年加入の最大480ヶ月になるまで国民年金に任意加入する事もできます(厚年加入中は不可)。
 
厚生年金は480ヶ月縛りはなく最大70歳まで加入できるので、それにより厚生年金額が増加します。
 
※追記
4分の3免除はどうして老齢基礎年金の8分の5に反映なのか。
 
全額免除は国庫負担(税)が2分の1投入されていますので、保険料を全く支払わなくても老齢基礎年金の2分の1がもらえます。
 
国が2分の1を税で負担し、もう2分の1は個人の保険料を支払って満額の老齢基礎年金になります。
 
個人が払う保険料を2分の1として、それを4分の3免除するという事は4分の1は払うという事。
 
そうすると個人が払う分は2分の1×4分の1=8分の1となり、国の負担2分の1+個人が8分の1=8分の5となる。
 
 
では本日はこの辺で。
 



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6月18日の第403号.65歳以上の人が働いて年金額が変わるタイミングと70歳以上の人の就労。

 

(発行済み)

6月4日の第401号.「失業手当と年金の調整と、アルバイトを日雇いでやった場合と継続してやった場合の年金停止期間」

 

6月11日の第402号.65歳前の在職老齢年金と、共済組合期間と民間厚年の期間がある人の年金停止額。

 

 

(以降の予定記事)

6月25日の第404号.比較的若い人が遺族年金を受給する場合の気を付けたい事例等。

 
7月2日の第405号.老齢、障害、遺族年金の3つをもらう事例計算
 
7月9日の第406号.20歳前障害基礎年金受給者が婚姻や子が生まれた場合や所得が高い場合と、一般の障害年金との違い。
 
7月16日の第408号. 老齢基礎年金の計算とやや特殊な事例
 
7月23日の第409号.年金受給期間が本来より少ないのにどうしてあの人は年金が貰えていたのか。

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6月4日の第401号.「失業手当と年金の調整と、アルバイトを日雇いでやった場合と継続してやった場合の年金停止期間」


(概要と少し記事を)
60歳以降に継続して働いてる人がとても多い時代になりましたが、もちろん途中で退職する人もいます。

 
退職すると真っ先に考えるのは雇用保険からの給付である失業手当ではないでしょうか。
 
退職後は失業手当をもらおうと。
 
 
しかし、退職後に再就職する意思がない人には原則としては失業手当は給付されません。
 
なぜなら失業手当は「就職する意思と能力があるにも関わらず、職に就けていない人に対して支給されるもの」だからです。
 
よって、ハローワークで失業手当の申請をした後は約1ヶ月の間に2〜3回ほどの就職活動実績というものが求められて、その上で定められた失業認定日に出向いてその後に失業手当が支給されます。
 
 
さて、60歳以上になると昔ほどではないですが、65歳前にすでに老齢の年金などを受けている人も多いと思います
 
そうすると年金と失業手当をもらうという重複が生じる事があります。
 
ではどちらも給付してもらえるかというとそれはできません。
 
年金の方が全額停止になります(障害年金、遺族年金、繰上げ老齢基礎年金などは止まらない)
 
 
ハローワークに行って求職の申し込みをすると、その翌月分からの年金は全額停止となり、失業手当を貰い切るか退職日の翌日から1年間のうちどちらか早い方が到来するまで年金は停止されてしまいます。
 
どうして年金の方を一方的に停止するのでしょうか。
 
 
それは年金というのはそもそも引退した人に支払うものという性質があり、失業手当は上記に書いたような人に支給される事になります。
 
なので失業手当の方を優先して支給するのです。
 
失業手当を受給してる最中は年金は全額停止したままとなるのですが、場合によっては年金を止め過ぎたりする時があります。
 
その場合は止め過ぎた年金を支給するために、失業手当を受給した若しくは1年経ってからは事後精算をして、止め過ぎた年金を後で支払うという独特な事をします。
 
 
例えば求職の申し込みをすると、その後は7日間の待機期間という期間があり、その後に給付制限期間約1ヶ月の間は給付がされません(会社都合退職の場合は給付制限は無い)。
 
しかしながら、この期間は「失業手当を受給した日に準ずる期間」として年金は停止されてしまいます。
 
年金も手当ももらえない期間が生じるのであります。
 
 
そのような期間があると何の給付もされてないので、失業手当を貰い終えたような後に事後精算をして年金も手当ももらっていない期間に対して年金を後で支払うという事をします。
 
どのような事なのかは文章だけではわかりにくいのでここでは簡単に事例を考えてみましょう。
 
 
◯昭和37年3月5日生まれのA子さん(令和7年は63歳)
 
62歳から特別支給の老齢厚生年金月額5万円を受給開始し、65歳からは老齢基礎年金月額6万円を受給予定。
 
62歳の年金受給開始以降も継続して就労していましたが、63歳時の令和7年3月31日をもって自己都合退職しました。
退職したので、老齢厚生年金の金額は退職改定により令和7年4月分から月額51,000円に増額したとします。
 
なお、在職期間は15年間でした。
 
 
A子さんは令和7年5月29日にハローワークに行き、求職の申し込みを行います。
 
求職の申し込みを行ったので翌月の令和7年6月分の年金から全額停止となります。
 
ちなみにA子さんは自己都合退職をしたので、1ヶ月間の給付制限期間(令和7年度から1ヶ月に短縮)があります。
 
 
よって、在職期間が15年なので失業手当は120日分(4ヶ月)分であり、給付制限期間が1ヶ月なので、順調にいけば令和7年10月分まで年金が止まります。
 
11月分以降はまた年金が復活し、毎回偶数月に前2ヶ月分の通常運転になります。
 
まあ、令和7年12月15日に11月分51,000円の1ヶ月分が支払われるという事ですね(10月は停止されてたので支払いなし)。
 
 
ところで、年金も手当もどちらももらえていない期間がある場合は、年金を支給するために手当をもらい終えた後に事後精算を行います
 
・年金停止期間→5ヶ月
・実際に手当をもらった期間→4ヶ月
 
◯事後精算→年金停止期間5ヶ月ー手当給付日数120日÷30(1未満の端数は1に切り上げ)=1ヶ月
 
よって、1ヶ月分の年金の停止を解除して年金を支給します。
 
 
この時、どこの1ヶ月分の年金を支払うのかというと、直近の年金停止月に遡って停止解除するので令和7年10月分の年金の停止を解除して年金を支払います。
 
なので、令和7年12月15日に11月分の通常の年金51,000円と、事後精算分の令和7年10月分51,000円の計102,000円を支払います。
 
 
このように年金をもらいつつ、失業手当をもらう場合は原則としてはこのような事をします。
 
 
ちなみに今夜6月4日の20時の有料メルマガでは、求職の申し込みを行った後にアルバイトなどを行う場合を考えます
 
アルバイトといっても、たまたま何日か日雇いで働いたりとか、もうそのまま連日働くというケースがあります。
 
 
失業手当をもらってる最中は働いてはいけないというような誤解はありますが、アルバイトする程度なら構いません(申告は必要)。
 
アルバイトした日は手当をもらわないですが、その日数分は先延ばしされる事になりますので、年金停止期間が伸びてしまう事があります。
 
また、アルバイトをしてるからもう手当を全くもらわないという場合もあります。
 
この2つのケースで事例を考えていきます。
 
 
6月4日の「第401号.失業手当と年金の調整と、アルバイトを日雇いでやった場合と継続してやった場合の年金停止期間」。



(発行済み)
5月7日の第397号.年金の繰上げによる年金減額と、障害年金や遺族年金はどうなるのか。

5月14日の第398号. 遺族厚生年金に加算される経過的寡婦加算と、その事例。

5月21日の第399号.初診日が在職中にあるか、退職後にあるかで全く障害年金額が異なる事例。


5月28日の「第400号.日頃あまり使わないカラ期間を使っての年金計算事例と、過去に在日外国人を排除していた国民年金事情」

(以降の予定記事)

6月11日の第402号.65歳前の在職老齢年金と、共済組合期間と民間厚年の期間がある人の年金停止額。

6月18日の第403号.65歳以上の人が働いて年金額が変わるタイミングと70歳以上の人の就労。

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2017年から発行してますが、意外と長くやってきてるなあ…といった感じです。

何記事まで目指すとかいう考えはなくて、とにかく目先の1記事を書き上げる事が毎回の目標でした。

そして、いつも読んでくださる読者様がいるからですね、それが励みとなっています。

これからもまた、目先の1記事を書く事を淡々と目標にしていきます。

いつもお読みくださり本当にありがとうございます。


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5月28日の「第400号.日頃あまり使わないカラ期間を使っての年金計算事例と、過去に在日外国人を排除していた国民年金事情」

(概要)
年金受給資格があるかどうかを見る時に、保険料納付期間や免除期間だけではなくカラ期間と呼ばれる年金特有の期間があります。

納付期間や免除期間、カラ期間を合わせた期間で年金受給資格があるのかを判断します。

まあ、今は昔(平成29年7月31日までは25年)と違って最低10年あれば老齢の年金もらえるから、あんまりカラ期間まで使って年金受給資格を発生させるという事は随分少なくなりました。

最低25年必要だった時期は、よく長すぎる!と言われましたけど、そこまで無年金者が居たかというとそうでもなかったです。
25年足りてないけど、「この人は貰える」という場合が多かったですね。


それの原因としては「カラ期間」の存在があったからです。


一般的にはこの期間はほとんど知られていませんが、年金の世界では非常に重要な期間であり、必ず知っておかなければならないものであります。

例えば代表的なものとしては昭和61年3月31日以前のサラリーマンの専業主婦だったような人ですね。

昭和時代はサラリーマンの専業主婦を国民年金には強制加入させていなかったのです。


その理由としては夫の厚生年金が世帯単位の年金であり、夫が年金貰う時に妻の生活費分としての加給年金をつけて支給するから、老後は夫に支給する厚生年金と加給年金で生活してくださいねという事になっていました。

だから、わざわざ妻を強制的に国民年金に加入させる必要がないと考えられていたわけです。


ところがそうなると、離婚した場合や障害になった時に妻には何の年金も貰えないという事態になってしまうので、昭和61年4月以降は妻も強制的に国民年金に加入させておこうという事になりました。


しかしながら老齢の年金って当時は25年は加入しないと貰えないよっていうものでしたので、それまで加入していなかった妻も多かったのです(昭和50年代は任意で加入していた専業主婦が7~8割ほどもいましたが…)。


そうすると25年に満たない人が出てきますよね。
となると年金が貰えない。

じゃあどうするか。


今まで国の制度により強制加入させていなかった期間をせめて「カラ期間」として、受給資格期間に組み込んで25年の一部にしたのです。


特に昭和61年3月31日までの年金の旧制度はこういう強制加入させていなかった人が存在しました。


よって本日の20時の有料メルマガ400号は、在日外国人だった人に焦点を当てたいと思います。


国民年金が本格的に始まった昭和36年4月以降は在日外国人は加入させないようにしていました。
ですが昭和57年1月になると国籍要件は撤廃して、在日外国人も国民年金に加入できるようになったのです。

なぜ在日外国人を国民年金加入から排除していたのか。


日本が昭和56年になってようやく難民条約を批准したのも、実は国民年金から在日外国人を排除していた事と関係があります(アメリカ人は日米友好通商条約により日本人と同じく加入対象でした)。


なので、今回の有料メルマガでは在日外国人だった人の年金事例とともに、どうして外国人を排除しなければならなかったのかの歴史を見ていきます。

同時にカラ期間の存在理由を過去に遡って考えていきます。


それは国民年金が全額税金で年金を支給していた最初の頃と関係がありますが、ここはカラ期間とともに非常に重要なのでぜひお読みください。



5月28日の「第400号.日頃あまり使わないカラ期間を使っての年金計算事例と、過去に在日外国人を排除していた国民年金事情」



(発行済み)
5月7日の第397号.年金の繰上げによる年金減額と、障害年金や遺族年金はどうなるのか。

5月14日の第398号. 遺族厚生年金に加算される経過的寡婦加算と、その事例。

5月21日の第399号.初診日が在職中にあるか、退職後にあるかで全く障害年金額が異なる事例。


(以降の予定記事)

6月4日の第401号.失業手当と年金の調整と、アルバイトを日雇いでやった場合と継続してやった場合の年金停止期間。


6月11日の第402号.65歳前の在職老齢年金と、共済組合期間と民間厚年の期間がある人の年金停止額。

6月18日の第403号.65歳以上の人が働いて年金額が変わるタイミングと70歳以上の人の就労。

6月25日の第404号.比較的若い人が遺族年金を受給する場合の気を付けたい事例等。


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こんにちは!
年金アドバイザーのhirokiです。
 
お米が相変わらずビックリするほど高いですね…^^;
5キロで4,500円前後するから、最近は3.5キロとかで3200円くらいにして買ってます。

さらに、ごはんはおかわりせずに1杯だけにとどめています。
ダイエットしてるわけではないのになんとなくダイエット中みたいになってます(笑)

物価が高騰する前は5キロで1500円〜1800円くらいで買えていたのに、とんでもない高騰ですよ(汗)

備蓄米効果なんて全く無いですね…

いつまでこんな価格が続くのやら…



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5月21日の第399号.初診日が在職中にあるか、退職後にあるかで全く障害年金額が異なる事例。


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(以降の予定記事)

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6月25日の第404号.比較的若い人が遺族年金を受給する場合の気を付けたい事例等。


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では本題です。

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1.過去に厚生年金や共済記録がある人が65歳になると付いてくる謎の加算。
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今日はですね、65歳から老齢厚生年金に加算される経過的加算についてお話ししようと思います。
 
経過的加算は差額加算ともいいます。
 
 
年金を知ろうとする時に、皆さん嫌がる部分でもあります。
 
 
名前からして難しそうですもんね。
 
 
僕も嫌でした^^;
 
 
そんな経過的加算は老齢厚生年金を支給する時は付いて回る加算なので、ここで覚えて欲しいと思います。
 
 
まず、経過的加算(差額加算)とはなんぞ?って話ですよね。
 
 
 
これは昭和60年改正(昭和61年4月1日施行)まで遡るんですが、この60年改正が行われるまでは年金制度って厚生年金、共済年金、国民年金と独立した制度でした。
 
 
 
で、その時の厚生年金の年金の内訳は報酬に比例して年金額が決まる「報酬比例部分の年金+加入期間に比例して年金額が決まる定額部分」という年金の2階建ての給付でした。
 
 
 
つまり、「厚生年金=報酬比例部分年金+定額部分」という中身になっていました。
 
 
1階部分の定額部分の上に2階部分の報酬比例部分を乗っける形。
これを終身支払う。
 
昭和61年3月31日までに年金受給できるようになった人は今現在もその内訳で支給されてます。
 
 
制度が変化する前日である昭和61年3月31日までに年金を貰えた人はその形で今も年金が支給されている人はそれなりにいます。
こういう人達は旧法の年金受給者といいます。
 
その人たちは国民年金から支給される老齢基礎年金という年金は受給されていません。
 
令和7年現在に老齢の年金だったら100歳以上くらいの人が該当します。
 
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2.昭和61年4月1日から年金の形が変わった。
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さて、昭和61年4月1日(新年金制度)になると何が変わったのか。
 
まず、記事冒頭で言った厚生年金、共済年金、国民年金は昭和61年3月31日(旧年金制度)まではみんな独立した年金制度だったと言いました。
 
それが新年金制度になるとすべての人が国民年金の被保険者になりました。
 
サラリーマンであろうが公務員であろうが、自営業であろうが主婦であろうがどんな立場の人であろうが国民年金の被保険者になりました。
 
そして65歳になったらみんな平等にその国民年金から共通の老齢基礎年金を貰いましょうという事で統一したんです。
 
 
その時に、厚生年金は昭和61年4月1日で1階部分の定額部分は廃止したんです。
なぜかというと、厚生年金の1階部分を支給していた年金(定額部分)から老齢基礎年金がその役目を担う事になったからです。
 
 
つまり、「厚生年金=報酬比例部分年金+定額部分」だったよって言いましたが、昭和61年4月1日以降に新規で年金が貰えるようになった人は「老齢厚生年金(報酬比例部分)+国民年金(老齢基礎年金)」と内訳が変わりました。
 
 
みんなが国民年金に加入し、65歳になったらみんな共通として老齢基礎年金を貰おうという事になったから、現在厚生年金や共済組合に加入してる人も同時に国民年金に加入してるんだって言われるんです。
 
ちなみにサラリーマンや公務員は給与に比例して保険料を納めているので、報酬に比例した年金(老齢厚生年金)を老齢基礎年金の上乗せとして同時に受給する事が出来ます。
 
 
余談ですが、昭和61年4月1日に共済組合も1階部分は共通の基礎年金にするという話に便乗してきて(昭和50年代から官民格差の指摘も強くなってきたし、国鉄共済組合も破綻寸前だったからという理由もある)、共済年金も老齢基礎年金の上に報酬比例部分の年金を支給する形に厚生年金と合わせました。
 
共済組合の年金は厚生年金のように報酬比例年金+定額部分という内訳ではなく、完全に報酬に比例する年金のみでした。
 
昭和61年4月1日以降に新規で年金を貰う人はすべて、「老齢厚生年金(報酬比例部分)+国民年金(老齢基礎年金)」となります。
 
 
これが今の年金の形。
 
 
このように見てみると、従来は定額部分が担っていた年金を老齢基礎年金にバトンタッチしたような形になってますよね。
 
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3.昭和61年4月から年金の形が変わったけど、従来の年金との差が発生した。
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そうすると、昭和61年4月1日以降の年金からは旧年金法からの定額部分は消滅して、新年金制度からである国民年金の老齢基礎年金が代わりに支給されるわけですが、この定額部分から老齢基礎年金に代わる時に「差額」が発生してしまうんですね。
 
 
改正して、定額部分→老齢基礎年金となった時に差が出てしまったんです。
 
 
それは計算式が異なるから。
異なる計算式であり、更に定額部分が老齢基礎年金より多かったので、65歳から老齢基礎年金を支給すると年金総額が減ってしまう。
 
 
この差額を埋めるのが経過的加算(差額加算)。
 
 
 
また、定額部分は全ての厚生年金期間を含めて計算しますので、加入が早い人は中学卒業したらすぐ労働に就いた人も居れば、加入が長い人は今現代は最大70歳まで加入ができるわけです。
加入が長い人は50年ほどになりますね。
 
 
しかし、国民年金に加入するのは「20歳から60歳までの40年」と決まっているから、定額部分の代わりに国民年金を支給するね!って言ってもまた差額が出てしまう。
 
 
 
定額部分の代わりに支給される事になった国民年金(老齢基礎年金)とはいえ、こうなるとまた差額が生じてしまいますよね。
計算式も違うし、加入期間も違う。
 
 
そういう差を経過的加算(差額加算)で埋める。
 
 
 
というわけで、1つ事例。
 
 
◯昭和33年1月17日生まれのA男さん(令和7年現在は67歳)
・1度マスターしてしまうと便利!(令和7年版)何年生まれ→何歳かを瞬時に判断する方法。
https://ameblo.jp/mattsu47/entry-12880900646.html

・絶対マスターしておきたい年金加入月数の数え方(令和7年版)。
https://ameblo.jp/mattsu47/entry-12881662406.html
 
 
20歳になるのは昭和53年1月からですが、大学生だったため昭和55年3月までの27ヶ月間は国民年金には加入しませんでした(平成3年3月までは昼間学生は任意加入でした。ただし、この期間はカラ期間)。
 
昭和55年4月から昭和56年5月までの14ヶ月間は国民年金保険料を支払い、昭和56年6月から令和3年3月までの478ヶ月間は厚生年金に加入しました。
 
 
なお、昭和56年6月から平成15年3月までの262ヶ月の平均標準報酬月額は36万円とします。
平成15年4月から令和3年3月までの216ヶ月の平均標準報酬額は47万円とします。
 
 
ちなみに、A男さんは60歳到達月である平成30年1月以降も厚生年金に加入している人です。
20歳から60歳前月までは国民年金に強制加入の期間だから、平成29年12月までの厚生年金期間は国民年金にも同時に加入の状態です。
 
 
さて、A男さんの年金記録をまとめてみましょう。
 
・カラ期間→27ヶ月
・厚年期間→478ヶ月
・国民年金保険料納付→14ヶ月
 
全体の期間としては519ヶ月有りますが、カラ期間は年金額に反映しません。
 
 
ちなみに老齢基礎年金は20歳になる昭和53年1月から60歳前月の平成29年12月までの記録でしか計算しません。
 
A男さんの生年月日からだと63歳(令和3年1月)の翌月分から厚生年金が貰えますが、それは割愛して65歳(令和5年1月)の翌月の年金からのを計算しましょう。
 
 
まず老齢基礎年金から計算してみましょう。
 
・老齢基礎年金→831,700円(令和7年度満額。昭和31年4月2日以降生まれの人の場合)÷480ヶ月(20歳から60歳まで)×451ヶ月=781,451円(1円未満四捨五入)
 
なお、451ヶ月というのは14ヶ月の国民年金保険料納付期間と、20歳月から60歳到達月の前月までの厚年期間(昭和56年6月から平成29年12月までの439ヶ月)の合計。
 
次に老齢厚生年金。
 
まず、65歳から支給される老齢厚生年金(報酬比例部分)→36万円÷1000×7.125×262ヶ月+47万円÷1000×5.481×216ヶ月=672,030円+556,431円=1,228,461円(1円未満四捨五入)
 
 
というわけで年金総額は、老齢厚生年金(報酬比例部分)1,228,461円+老齢基礎年金781,451円=2,009,912円(偶数月に2ヶ月分334,985円←1円未満切り捨て。切り捨てた端数は2月支払いでまとめて支払う)
 
これで終わりかというとまだです。
 
今日のテーマである差額加算が支払われていません。
 
 
・経過的加算(差額加算)1,734円(令和7年度定額単価)×478ヶ月(上限480ヶ月)ー831,700円÷480ヶ月×439ヶ月(20歳から60歳までの国民年金同時加入中の厚年期間)=828,852円ー760,659円=68,193円
 
この式が何を意味してるかというと、1,734円(定額単価)×厚年期間478ヶ月というのは昔の定額部分の計算式です。
すべての厚年期間を使ってますね。
 
それに対して右側の式は老齢基礎年金を計算する時の厚年期間は国民年金同時加入中である20歳から60歳までの期間しか使わないので、その範囲内の439ヶ月しか使っていません。
 
昔の定額部分は厚年期間全体を使って計算していたのに、定額部分からバトンタッチした老齢基礎年金に使う厚年期間は20歳から60歳の間でしか老齢基礎年金に反映してくれない…。
 
 
これだと昔の計算より不利になってしまうので、定額部分の計算と老齢基礎年金の計算の39ヶ月分の差額を差額加算として支給しています。
 
 
よって、先ほどの金額2,009,912円+差額加算68,193円=2,078,105円(2ヶ月分346350円)という事になります。
 
 
A男さんの生年月日だと定額部分が支給される人ではないですが計算しないといけない。
 
 
ちなみに、定額部分の加入月数上限が480ヶ月かというと、国民年金加入上限も480ヶ月だし国民年金自体が定額部分からバトンタッチされた年金だからそれとの整合性を保つため。
公平にできるところは公平にしたわけですが、従来の計算式とか加入期間の違いから出てくる差額は上記のように計算して、65歳前と65歳後で年金に差が出ないようにされています。
 
 
なお、A男さんの生年月日の人は63歳から報酬比例部分のみの受給が始まり、65歳からは老齢基礎年金と差額加算の受給が始まりました。
 
定額部分が支給される人ではありませんが、現在も上記のような計算を用いて差額を支給しています。
 
 
 
※追記1
厚年加入者は国民年金第2号被保険者といい、自営業者などは国民年金第1号被保険者、2号被保険者の扶養に入ってる人を国民年金第3号被保険者と言います。
 
この中で2号被保険者だけが20歳前から加入が出来て、60歳から最大70歳まで加入が出来ます。
 
よって、2号被保険者だけ長く加入できるのにその分が老齢基礎年金に反映されたら、1号や3号の人達に対して不公平になるので厚年や共済加入してる人も20歳から60歳までの期間を老齢基礎年金の計算の基礎としています。
 
 
※追記2
20歳から60歳までの厚年期間で支払った保険料18.3%(これを労使折半)は厚生年金だけでなく、老齢基礎年金にも反映します。
しかし、例えば60歳後の期間は老齢基礎年金には反映しませんよね。
 
つまり保険料を18.3%支払っても、貰える年金は老齢厚生年金のみにしか反映されない事で不公平ではないかとの批判があります。
 
しかしながら差額加算は国民年金保険料を納めたのと同じ効果があります。
 
事例では39ヶ月分の差額加算68,193円が出ましたが、39ヶ月で国民年金(老齢基礎年金)を計算すると、831,700円÷480ヶ月×39ヶ月=67,575円となります。
 
なので、差額加算が老齢基礎年金の代わりになってるわけですね。
 
若干金額の違いが出るのは、計算式の違いの差によるものです。
 
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5月21日の第399号.初診日が在職中にあるか、退職後にあるかで全く障害年金額が異なる事例。


(発行済み)
5月7日の第397号.年金の繰上げによる年金減額と、障害年金や遺族年金はどうなるのか。

5月14日の第398号. 遺族厚生年金に加算される経過的寡婦加算と、その事例。

(以降の予定記事)

5月28日の第400号.日頃あまり使わないカラ期間を使っての年金計算事例と、過去に在日外国人を排除していた国民年金事情。

6月4日の第401号.失業手当と年金の調整と、ハローワークで手続きをしたのに結局は手当を貰わない場合。

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年金の話題を出す時に「子」がよく登場しますよね。
 
一応「子」という関係であればいいのではなく、年金でいう子というのは18歳年度末未満の子を指します。
 
なお、未支給年金や国民年金の掛け捨て防止である死亡一時金等の「子」は年齢制限はないです。
 
 
つまり高校卒業までは子という扱いですね。
遺族年金や障害年金、老齢厚生年金に子の加給年金(令和7年度年額239,300円)が加算されてる人は18歳年度末までの加算という事になります。
 
でも、18歳年度末未満の子でも、婚姻した場合は子とはみなされません。
 
18歳年度末になるまでに、たとえば17歳で婚姻した場合は子の加給年金は17歳までという事になります。
 
 
逆に本来は18歳年度末未満までしか加算されない子の加給年金が20歳到達するまで支給される場合というのもあります。
 
 
それは障害等級1級、または2級の障害をお持ちのお子さんがいる場合です。
 
障害(障害というと大袈裟ですが、何らかの病気や怪我で長期的に日常生活に支障がある場合を指します)をお持ちのお子さんがいる場合は例外的に20歳までの加給年金を認めています。
 
 
というわけでそういう点を踏まえてちょっと簡単に一例を見ていきましょう。
 
 
◯昭和45年8月11日生まれのA男さん(令和7年は55歳)
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https://ameblo.jp/mattsu47/entry-12880900646.html

・絶対マスターしておきたい年金加入月数の数え方(令和7年版)。
https://ameblo.jp/mattsu47/entry-12881662406.html

 
20歳になる平成2年8月から平成5年3月までの32ヶ月間は大学生でした。
 
なお、平成3年3月までの8ヶ月間は国民年金に加入する必要は無かったですが、平成3年4月からは強制加入となりました。
 
平成3年4月から平成5年3月までの24ヶ月間は学生免除を使って国民年金保険料を全額免除していました(この期間は老齢基礎年金の3分の1に反映する)。
 
ーーーー
※参考
平成3年4月から平成12年3月までの学生免除は国庫負担が含まれているので、老齢基礎年金の3分の1に反映。
ーーーー
 
 
平成5年4月から令和元年5月現在は厚生年金加入中。
年収は毎年600万円くらい。
 
 
当時一緒に住んでいた家族は17歳(平成14年5月18日生まれ)の子1人と、A男さんの70歳超えの年金受給者の父母。
子には先天性の病気があり、障害手帳3級が交付されている。
 
 
なお、平成27年7月5日に国民年金第三号被保険者だった妻(当時41歳)が病気により死亡。
 
 
第三号被保険者だった妻の死亡により、A男さんには国民年金から遺族基礎年金が支給されていました。
 
遺族基礎年金は「子のある配偶者」、または「子」のみに支給されます。
 
 
ちなみに平成26年3月31日までの妻の死亡だったら、夫には遺族基礎年金は支給対象外でした。
平成26年4月1日からの改正で、夫にも遺族基礎年金の支給が認められるようになりました。
 
 
 
・令和元年度当時に夫に支給される遺族基礎年金→831,700円(令和7年度定額)+子の加算金239,300円=1,071,000円(月額89,250円)
 
 
原則としてこの金額が子が18歳年度末(令和3年3月31日)まで支給されます。
 
 
令和3年4月分以降の年金は0円になります。
つまり消滅する(失権という)。
 
 
ただし、A男さんの子には障害手帳3級が交付されてますよね。
 
 
障害等級が1、2級だったら遺族基礎年金と子の加算金が子が20歳になるまで延長されると聞いていたから、障害手帳3級では無理だと思っていました。
 
 
しかし、年金で言う障害等級というのは障害手帳の等級の事ではなく、障害年金に使われてる年金の等級を指す。
 
 
障害年金を請求するとすれば1、2級に該当するか?が問題となります。
 
 
子が18歳年度末になるまでに年金専用の診断書を医師に書いてもらって提出してもらいます。
 
 
その結果、子の障害等級は2級に該当する事となり、子が20歳に到達するまで遺族基礎年金が延長される事になりました。
 
 
 
子が20歳になるのは令和4年5月なので、5月分まで遺族基礎年金と子の加算金が支給される(A男さんへの年金振り込みは令和4年6月15日で最後)。
 
 
その後(令和4年6月分から)はA男さんへの遺族年金は消滅する。
 
 
とはいえ子が20歳になるまで延長されたけど、子に障害があるのになんだか保障としてはそこで打ち切るなんて酷い!って思ってしまいますよね。
 
 
ところが、子は20歳になると国民年金からは障害基礎年金の保障に代わります。
 
 
障害基礎年金は定額で、2級は年額831,700円(令和7年度定額月額69,308円)で1級は2級の1.25倍の1,039,625円(月額86,635円)が支給されます。
 
 
 
子は今まで年金保険料納めた事ないですが、20歳までに負った障害は20歳前障害基礎年金で保障される事になります。
 
 
なお、20歳になったら障害年金専用の診断書を医師に書いてもらって障害基礎年金の請求を年金事務所または市役所でやってもらう必要はあります。
 
 
20歳到達月の翌月分から障害基礎年金を子の名義の銀行口座に支払います。
 
 
障害基礎年金は子の障害が回復するまで保障されますが(1~5年間隔で年金機構に診断書の提出が必要ですが)、回復の見込みが無ければ一生永久に障害基礎年金が支給される事になります。
 
 
※追記
20歳前の障害を負った人には昭和61年3月31日までは社会保険としての障害年金は保障されませんでした。
それまでは障害福祉年金として、給付はかなり低かった(月2万円くらい)ものの福祉的な年金として税金で給付していました。
 
年金は保険だから、社会保険の理論から言えば年金に加入してなかった人は助けようがないので、年金は支給する事ができないという認識だったからです。
 
 
しかし、昭和61年4月(昭和60年改正)から基礎年金制度が導入されて、20歳前の年金に加入しない時に負った障害も国民が支払う保険料と税金を使って20歳以降になると障害基礎年金で保障する事になりました。
 
 
障害基礎年金で保障する事になり、障害福祉年金よりも3倍くらい高い給付が実現しました。
障害年金の大幅な給付改善でした。
 
なお、昭和61年3月まで障害福祉年金を貰ってた人は4月以降は障害基礎年金に変更(裁定変え)されました。
 
 
これは年金保険料の納付義務が無い20歳前に負った障害は、本人が保険料納付義務を怠ったわけではないから年金を出すという考え方になったからです。
 
 
昭和60年改正は全体的には年金額を大幅に抑制した大改正でしたが、せめて障害者の人には喜ばれる年金を作ろうとして20歳前の障害も給付の高い障害基礎年金を支払おうと改正されたのであります。
 
 
なお、20歳前障害は年金に加入しない時の障害なので、
一定の所得がある場合は停止されたり、国内に住んでないなら支給しないなどの給付制限はあります。
 
それでは今日はこの辺で!


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5月7日の第397号.年金の繰上げによる年金減額と、障害年金や遺族年金はどうなるのか。

(以降の予定記事)

5月14日の第398号. 遺族厚生年金に加算される経過的寡婦加算と、その事例。

5月21日の第399号.初診日が在職中にあるか、退職後にあるかで全く障害年金額が異なる事例。

5月28日の第400号.日頃あまり使わないカラ期間を使っての年金計算事例と、過去に在日外国人を排除していた国民年金事情。

6月4日の第401号.失業手当と年金の調整と、ハローワークで手続きをしたのに結局は手当を貰わない場合。

6月11日の第402号.65歳前の在職老齢年金と、共済組合期間と民間厚年の期間がある人の年金停止額。

6月18日の第403号.65歳以上の人が働いて年金額が変わるタイミングと70歳以上の人の就労。

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英会話の勉強をもう3年ちょいくらいコマ切れ時間で勉強し続けているんですが、そう簡単に喋れるもんじゃないですね^^;

今のところ英語は必要ないのですがいつか必要になるんじゃないかと思って、一応10年後にはペラペラになりたいなあと思ってコツコツやっています。

とにかく普通に喋れるようになりたいので、試験のための勉強のような点取りのための勉強はやっていません。
試験勉強みたいなのはもう懲り懲りです(笑)

英会話ができるようになるにはとにかく、ネイティブの英文フレーズの暗記をひたすら繰り返す事やリスニングと発音が必要という事を教えてもらったので、負担にならない程度にひたすら毎日30分くらいを勉強に充てています。

地味な勉強ですが、遊び感覚で良い息抜きになっています^^

英会話の勉強って学校で習ってた時や試験勉強のようなものとは全然違うんだなあと思いました。




 

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本日4月30日の第396号.未支給年金と遺族年金、そしてやや高齢の人の年金計算事例。


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4月2日の第392号は、厚生年金の乗率が人によって異なる場合がある理由と、事例計算。

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4月16日の第394号.新たな在職老齢年金の基準額による計算と、60歳以降の新たな高年齢雇用継続給付金。

4月23日の第395号.国民年金保険料の毎年の変化と、まとめて保険料を払う事で割引が受けれる前納制度。


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ーーーーーーーー
では本題です。
 
20歳になるとすべての人が国民年金に加入する事になります。
 
しかし中には厚生年金とか共済年金などに加入という人が居ますよね。
 
厚生年金は主にサラリーマンとして働いてる人であり、共済は公務員として働いてる人が加入します。
 
 
という事は国民年金と厚生年金は別物なんだねと思ってしまいそうですよね。
 
 
昭和61年3月31日までの年金制度だとみんな別物の制度として考えて良かったんですが、今の制度はすべての人がまず必ず国民年金に加入しており、その上で厚生年金や共済年金に加入しています。
 
昭和61年4月以降はどんな職業の人であろうと必ず国民年金に加入して、20歳以上60歳までは必ず国民年金の被保険者になったのです。
 
昭和61年3月までは国民年金、厚生年金、共済年金、その他の細々とした年金制度は独立したものでしたが、これらがすべて国民年金にまずは加入するのが義務となりました。
 
 
昭和50年代から、もう年金制度がバラバラだといろいろ弊害が出始めてきたからですね(年金制度による金額の違いが不公平だとか、どこかの共済組合が破綻しそうだとか…)。
 
だから、まずはみんな共通した基礎的な部分として国民年金を共通給付として統一したのです。
 
 
なお、公務員が加入していた共済年金は平成27年10月以降は厚生年金に統合されましたので、公務員の人も厚生年金の被保険者となります。
 
さて、年金に加入している人と言ってもその中身は分けられているため、やや複雑となっています。
 
今回はその被保険者の違いをおさらいしてみましょう。
 
 
ーーーーーーーー
1.国民年金第1号被保険者
ーーーーーーーー
 
20歳になると全ての人が国民年金に加入しますが、国民年金に加入するというと毎月決まった保険料である17,000円(令和7年度17,510円)ほどの保険料を毎月支払わないといけないというイメージがあると思います。
 
国民年金保険料の納付書が送られてきて自分で支払わなければならない人は「国民年金第1号被保険者」と呼びます。
 
 
どういう人が国民年金第1号被保険者になるのかというと、主に自営業者の人や自由業、農業、学生、フリーター、失業者の人などです。
 
国民年金というのは毎月保険料を支払う事が始まったのは今から64年前の昭和36年4月から始まりましたが、この時の対象者が主にサラリーマンや公務員の人ではない人を加入させようとして始まりました。 
 
 
その加入者の主な人達が自営業者や農業者、そして5人未満の零細企業に勤めてるような人達でした。
 
 
今から60年ほど前というのは、通常では年金なんて無いのが当たり前の時代であり、とりあえず何も年金に加入していない人達を加入させて老後の保障をしなければならないとして始まったわけです。
 
 
国民がみんな年金に加入する事を目指したので、所得が低い人も強制的に加入する事になりました。
 
保険料に関しては本当は所得に応じて徴収したほうがいいんでしょうけど、自営業者や農業者のような人の所得を把握するのは非常に困難だったので、とりあえず国のほうで定額の保険料額を決めざるを得ませんでした。
 
 
国のほうで一方的に保険料を決めたわけですが、中には失業や病気などで保険料を支払える能力が無い人も含まれる事になるので、そのような所得が無い人にも定められた保険料を支払って下さいっていうのは酷な事ですよね。
 
 
ではどうするかというと、その人たちの保険料を免除するという方法を取りました。
 
なお、20歳以上の大学生などの昼間学生やサラリーマンの専業主婦などは国民年金に加入自体させませんでした(任意ではできた)。
 
 
免除にはするけども、老齢の年金を受給資格するための最低限の期間である25年(平成29年8月からは10年)の中には組み込むようになりました。
 
さらに国の税金である国庫負担を3分の1(平成21年4月以降の記録は2分の1)入れる事により、全額免除してもその税金分は貰える事になりました。
 
 
しかしながら税金分は国民年金額の3分の1程度の低い金額になってしまうので、免除期間は過去10年以内の分は追納する事で国民年金額を増やす事が出来ます。
 
 
なお、国民年金第1号被保険者の人は自分から保険料を支払うという事が必要なので、支払いたくないのであれば滞納とか未納にするという問題が発生します。
 
 
時々その未納問題が発生しますが、未納問題はこの自ら保険料を支払う必要がある国民年金第1号被保険者の人達の中でのみ起こる問題であります。
 
 
国民年金保険料は20歳から60歳前月までの480ヶ月間は強制加入となり、保険料を支払う義務がありますが、あまりにも悪質な未納者(概ね300万円以上の所得があり、7ヶ月以上の滞納者)は銀行口座などの資産を差し押さえて国税滞納処分により強制徴収されます。
 
 
この国民年金第1号被保険者数は全体としては1400万人程の人が居て、保険料を全額免除してる人は約600万人程、一部免除者は約40万人程、未納者は110万人程となっています。
 
国民年金第1号被保険者数のうち、未納者の割合は約8%ほどとなっています。
 
 
全額免除者は40%くらいを占めてますが、バブル崩壊してからは免除者が急増していき、概ね30~40%くらいの間で推移しています。
 
 
昭和時代は免除者割合は10%くらいのもんでしたけどね…
 
 
国民年金額は20歳から60歳までの480ヶ月間完璧に納めた場合、令和7年度現在の満額は831,700円(月額69,308円)となっています。
(昭和31年4月1日までの人は829,300円)。
 
 
20歳から60歳までの480ヶ月間の間に480ヶ月に到達しなかった人は、60歳からは国民年金に任意に加入して最大65歳まで加入する事が出来ます(480ヶ月になるまで)。
 
 
 
ーーーーーーー
2.国民年金第2号被保険者
ーーーーーーー
 
次に国民年金の第2号被保険者ですが、この人たちは厚生年金に加入しているサラリーマンや公務員の人達を指します。
2号全体の被保険者数は約4500万人です。
 
なお、厚生年金に加入してる人は更に4パターンに分けられています。
 
・民間会社で厚生年金に加入してる人→第1号厚生年金被保険者(男子が2500万人程で、女子が1500万人程)
・国家公務員共済組合→第2号厚生年金被保険者
・地方公務員共済組合→第3号厚生年金被保険者
・私立学校教職員共済組合→第4号厚生年金被保険者
 
 
ん?厚生年金に加入してるのに厚生年金被保険者ではなくて、「国民年金第2号被保険者」という呼び方に違和感を覚える人も居るかもですね。
 
そう、サラリーマンや公務員の人も国民年金の被保険者になるんですね。
 
 
サラリーマンや公務員は国民年金にも加入してるし、厚生年金にも加入してるような状態です。
 
つまりは年金に2重加入という事です。
 
 
2重に加入してるって事は、国民年金保険料約17,000円とその上に更に厚生年金保険料も支払ってるって事なの?と思われたかもしれませんが、保険料は厚生年金保険料のみです。
 
 
厚生年金保険料は保険料「率」で取っており、給料(実際は標準報酬月額というものを使う)や賞与(実際は標準賞与額というものを使う)に対して18.3%の半分である9.15%の保険料を支払います。
 
 
という事は例えば100万円の給料の人は9.15%取るから91,500円の保険料を支払うって事ですね。
 
ただし、徴収する給料にも上限があって65万円を超える人は65万円に9.15%掛けて59,475円の厚生年金保険料を支払います。
 
 
賞与は例えば7月に200万円支払われたらそれに9.15%かけて…ではなく、1回の支払い賞与の上限150万円に9.15%掛けた135,225円の保険料を支払います。
 
 
保険料を徴収する給料や賞与に上限を設けてるのは、上限が無いと年金貰う時に格差が大きくなってしまうからですね。
 
収入の差ほど年金の差は付かないようになっています。
 
 
あと、18.3%の保険料なのに、残り半分は誰が支払ってるのかというとそれは皆さんがお勤めの会社が支払っています。
 
 
会社が皆さんの厚生年金保険料と同じ額を負担してるわけですね。
 
 
厚生年金に加入させると会社側としては負担が増える事になるので、しばしば会社側としては厚生年金に加入させないような悪質なケースが発生したりします。
 
 
厚生年金加入はいくら給料を貰ってるかというよりも、働き方(月の勤務日数とか1日の勤務時間等)が重要な指標となっています。
 
昔から、正社員の1ヶ月の勤務日数の4分の3以上、かつ、1日の勤務時間の4分の3以上というのが厚生年金加入の目安でありました。
 
 
しかし、この指標の外に、平成28年10月からは緩和の方向に向かうようになりました(内容はこの記事では割愛します)。
 
 
厚生年金に加入すると年金保険料は半分会社が負担してくれるし、将来は国民年金だけでなく厚生年金からの給付も上乗せになるので年金が手厚くなります。
 
 
給料が低かった人ほど、厚生年金に加入したほうが高い給付を受けられるので、今の非正規雇用者を厚生年金に加入させる事を促進する事は将来の貧困を回避する上では非常に効果があります。
 
もちろん高い保険料を支払った人のほうが年金額が多くなりますが。
 
 
しかしながら会社側としては非正規雇用者の厚生年金加入促進という事は、先ほどのように会社の負担が増えるという事になるので、非正規労働者を多く雇っている産業(外食産業や小売業など)などからは長い間強く抵抗されてきました。
 
 
会社側としてはいかに利益を出すかが大切なので、こういう社会保険料の負担は遠い昔から忌々しいものと捉えられがちです(だから必要な保険料がいつも低く抑えられてきてしまった)。
景気が悪くなったからって社会保険料は税金のように税収が落ち込むというのはあまりないですからね。
 
しかし、従業員の将来の貧困を防ぐためにも今からでも厚生年金に加入を増やしたほうが良いのであります。
 
 
本当は厚生年金加入の促進は平成16年改正からの目標でしたが、以後3回も抵抗されて結局平成28年10月からの運びとなりました。
 
緩和は令和4年10月、令和6年10月と徐々に緩和されました。
これからも緩和していく方向であります。
 
 
ちなみに厚生年金加入してる人は同時に国民年金に加入しているので、厚生年金だけでなく65歳になると国民年金からの給付である老齢基礎年金満額831,700円(令和7年度満額。20歳から60歳前月まで完璧に加入した場合)を受給する事が出来ます。
 
 
厚生年金(国民年金第2号被保険者)の加入は国民年金第1号被保険者と違って20歳から加入という縛りは無く、20歳未満から最大70歳まで加入する事が出来ます。
 
 
ただし、国民年金額を計算する際は20歳から60歳前月までの加入期間で計算します。
 
 
例として、18歳から70歳まで厚生年金加入した人は、過去の給与記録に応じた老齢厚生年金を52年分受給し、国民年金からの老齢基礎年金は20歳から60歳までの40年間の期間で計算します。
 
 
 
ーーーーーーー
3.国民年金第3号被保険者
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では最後に国民年金第3号被保険者です。
 
 
この人達は現在は800万人程居ますが、どういう人達なのかというとさっきの国民年金第2号被保険者に扶養されている人達を指します。
被保険者の99%が女子となっています。
 
 
よって、国民年金第3号被保険者と呼ばれる人は必ず、その配偶者が厚生年金に加入しています。
3号被保険者になれるのは20歳から60歳までであり、最初の国民年金第1号被保険者と加入期間は同じです。
 
 
この第3号被保険者の大きな特徴は個別に年金保険料を支払わなくても、65歳になれば被保険者期間分の国民年金からの老齢基礎年金が受給できるという事です。
 
 
どうして年金が受給できるのかというと、その年金財源分は国民年金第2号被保険者が支払う厚生年金保険料に含まれているから。
 
なのでわざわざ個別に保険料を負担してもらう必要はありません。
 
 
健康保険も同じで、個別に健康保険料を支払わなくても病院で3割負担で受診できますよね。
 
 
ちなみに、国民年金第3号被保険者になろうとする人は年収が130万円未満が見込まれる人等でないといけません。
 
 
年収の基準があるので、よく会社では年収130万円を超えないようにしないと!みたいな話があったりしないでしょうか。
 
それは国民年金第3号被保険者が関係するためですね。
130万円を超えるとなると、3号から外れて国民年金第1号被保険者となって個別の国民年金保険料を支払う事になるからです。
だから130万円未満に抑えて働くという事があったりするのですね。
 
 
ところで、個別に保険料を支払わなくても年金が受給できるというシステムに対して不公平だ!という批判が平成9年あたりから強くなってきました。
 
 
時代としては働く女性が増えてきて、共働き世帯数が専業主婦世帯数を上回り始めたあたりからそのような批判が強くなりました。
 
働く女性からの批判が強くなっていった(私は働いて保険料払ってるのに、なんであの人は保険料払わなくても年金貰えるんだ!って)。
 
 
まあ、見た目は不公平そうなんですが、中身自体は別に不公平ではないんですけどね。
 
 
例えば共働き世帯で夫婦で合計50万円稼いだ場合と、専業主婦世帯で夫(もしくは妻)1人で50万円稼いだ場合の保険料負担総額は同じであり、将来貰う受給年金額も同じになります。
 
世帯の負担も年金額も同じになるのに、更に国民年金第3号被保険者に個別に保険料を負担してもらうと、その分の更なる年金を支給するような事をしないといけなくなったりします。
 
 
合理的な制度なのに、不公平だという感情的な声ばかりが先行したので、パートなどの専業主婦の厚生年金加入を促進する事でこの問題の解消になっていくでしょう。
 
まあ、特別に不公平ではないという説明は昭和61年3月31日までの厚生年金制度からどのように変わったのかという事を説明しないといけません。
 
この話をすると、旧年金制度の計算をしながらの非常に長くなる話なので簡単に概要だけ説明します。
 
 
※3号被保険者が不公平というわけではないという事を旧法年金から考えてます。
有料メルマガバックナンバー(2019年7月)
昭和時代の厚生年金制度は世帯単位で面倒を見る制度であり、夫一人で厚生年金に加入して老後は夫婦の生活保障をするというものでした。
まあ、夫の厚生年金で妻の生活保障もするようなものでしたので、国は妻をわざわざ強制的には国民年金に加入させませんでした。
 
 
よって、昭和時代は国民年金に加入していなかった妻が大勢いたわけです(任意で加入は出来た)。
 
 
つまり、夫一人の厚生年金保険料を支払いつつ、夫が100%の厚生年金を受けて、その夫にすべて支払われる厚生年金で夫婦の生活をしてくださいねというものでした。
 
 
夫が死んでも、妻には遺族年金で終身保障されますしね。
 
 
しかし、夫だけで厚生年金をすべて握ったら、万が一にも妻が離婚して1人になった時に何の保障も無いですよね。
 
 
それじゃあ妻の将来が不安定だし、我慢してでも夫へ依存しなければならなくなってしまう危険性があります。
 
 
昔はよく亭主関白という言葉を聞きましたが(今もそういうところがあるかもしれませんが…)、夫に収入をすべて握られていたからそれでも妻は我慢するしかなかったんだと思います。
 
介護にしても、介護保険が無かったので妻がほとんどをこなしていた時代です(介護保険が無かった西暦2000年前は介護地獄と呼ばれました)。
 
 
そういうの嫌だからって、熟年離婚なんかしたら生活費どうすればいいのって事になりますからね。
 
 
なので、夫が100%の厚生年金を貰っていたのを、昭和61年4月から専業主婦も強制的に国民年金の被保険者にさせて、将来は国民年金から妻の名義で老齢基礎年金が貰えるようにしたわけです。
 
 
例えると、従来は夫が全て厚生年金支払って100%の厚生年金を夫が受給していたのを、昭和61年4月からの国民年金第3号被保険者導入時においても夫が全て厚生年金は支払うけども、受給は例えば夫が60%で妻は40%というふうにして夫が100%すべて年金貰わないようにしようねという形になったのであります。
 
 
ちなみに、平成19年4月からは離婚時年金分割ができるようになったので、夫から更に厚生年金記録も貰えるようになりました(妻から夫へ分割もあり得ます)。
 
 
まあ…でも中身がこういう難しい話なのでどうしても「保険料支払わなくても年金を受給できる!許さん!」って話だけが先行していきました。
 
今現在はパートなどで働いてる妻を厚生年金加入促進にて、結果的に国民年金第3号被保険者縮小へと向かっています。
 
 
さて、このように国民年金の被保険者は3通りに分けられますが、必ず覚えておいて欲しいと思います。
皆さんは何号被保険者(だった)でしょうか^^
 
※追記
以前、未納問題として40%もの人が未納にしてる!年金制度は破綻する!とかいう話が取り上げられていて、一時期話題になりました。
 
今の全体の被保険者数約6700万人に対して、未納者は100万人程ですが割合としては1.5%ほどの未納割合です。
 
 
何が未納率40%だったのかというと、国民年金第1号被保険者だけの人数で、当時の最も納付率が低かった平成23年の58%ほどの納付率にてそのような表現が使われました。
 
しかしながら、国民年金被保険者全体で見ないといけないものを1号被保険者の間のみで取り上げ、それで40%も未納がある!というのは悪意しか感じなかったですね。
とんでもない誤報でしたね。
 
 
ちなみに4500万人いる厚生年金加入者は給料から強制的に保険料が徴収されるし、3号被保険者も未納しようがないため、この人たちは納付率100%となります。
 
なお、仮に未納者が増えたところで未納の部分の年金は支払わないため、未納者がどんなに増えようがその分の年金を払わないだけなので破綻する事は無いです。
 
普通に考えたらわかる話であります。
 
未納が増えたところで年金は破綻しないというのが常識となっています。
 
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では本題です。
本日のブログは過去の無料メルマガ記事のアレンジです。

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1.民間保険や金融商品を売るために公的年金に対する不安が煽られてしまいがち。
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年金の話になると国の年金は当てにならないとか、どうせ将来は年金もらえないという憶測が飛び交う事があります。
そんな話はもう50年くらい前から言われてましたが、偶数月になると滞りなく支払われ続けてきました。


公的年金は当てにならないけど、民間保険には入らないと不安だよねって事で、民間保険会社や金融機関の商品を物色して頑張って保険や金融商品を探す。

あまりにも種類が多すぎて何が自分にとって最善なのかわからないけど、営業マンのおすすめに乗って加入したりする。

国民年金保険料は払わずに未納にするけど、民間保険は加入して滞納せずに一生懸命保険料を支払うというパターンの人も存在します。


果たしてこれは賢い選択なのか。


結論から言うと適切ではなく、力をいれる順番が間違っています。


まず国の年金をしっかり支払う事を優先した上で(払うのが厳しければ免除制度を利用する。なお、厚生年金保険料は免除不可)、余力があれば民間保険に入るのが正常な流れです。


そうしないと将来何か起きた時に後悔する事になりかねないです。


よく、保険会社とか金融機関の営業マンの営業トークで年金は当てにならないとか、年金だけでは生活できませんからねえというような不安を投げかけてきます。

ニュースで年金不安な事が流れると、それをネタに金融商品や保険商品を売ろうとします。


その方が商品売りやすいからですね。

どうしても公的年金に対しての不安を民間会社は語りがちです。


しかし、それにまんまとはまってしまうと将来後悔しかねないし、無駄に高い出費を強いられる事になりかねません。
そもそも本当に国の年金が立ち行かなくなるような社会になった時に、民間会社の保険商品や金融商品が大丈夫なんて事はないでしょう。


▼ 
さて、民間保険商品というのは何か起こったらいくら払いますという事を決めますよね。
最近は高齢者の有病者でも入れる保険の広告を見かけたりしますが、亡くなったら100万円とかそういうのが多いですね。


簡単な告知で入れてよさそうに見えますが、実際はいろんな注意書きがあるはずなのでしっかり確認しないと払われない事になりかねないので注意です。
重要な部分ほど小さな字でギュウギュウに何か書いてありますからね^^;あの大量の小文字はしんどい。


また、一定期間保険を使わなかったらお祝い給付金を支給とかいうのがありますが、払い戻しをするという事はそれだけ多くの保険料を納めてもらうという事になります。

何年か病気も怪我もしなかったら給付金もらえてお得だー!と錯覚しそうですが、その分高めの保険料を払う事でそこから給付金を出すだけの話です

そんな給付金などいらないから、月々の保険料を安くした方がいいんじゃないかって思います。

基本的に民間保険は掛け捨てで十分です。


あと、民間の個人年金保険商品が人気ですが多くは終身ではありませんし保険料が高額です。


世の中には保険商品が多すぎて訳わかんないのが多いですが、基本はシンプルに掛け捨てでいいのではと僕は思っています。


そして、積立の保険商品は世の中の物価などが上がってもそれにスライドする事はありません。
例えば将来死亡したら2000万円貰うとか、満期を迎えたら2000万円という金額を決めていたとしても将来は物価が上がり、必ずしもその貨幣価値とは限りません。


例えばもし今後50年後に物価が10倍になれば、その2000万円は200万円の価値しかない事になります。
そうなると十分な保障にはならないかもしれないですね。


いやいや物価が10倍なんてそれは言い過ぎでしょう(笑)と思われそうですが、過去日本でも物価が200倍とか300倍になった事がありましたからね。
第二次世界大戦後ですが、昭和10年から昭和30年までの間に300倍になったりしました


よって、その時に蓄えていた人のお金はただの紙切れ同然になりました。

戦前の昭和17年から始まった厚生年金も最初は積立方式の年金でしたが、ハイパーインフレでその価値を失いました。


あと、民間保険で老後保障ならその商品、死亡ならそのための商品や特約、障害ならその商品や特約などいろいろ付けないといけないでしょう

把握するのが大変ですね。



まあ、民間の会社だから収益を出す事が最優先なのでさまざまな商品を出して買ってもらうようにするしかありません。
そのためには国の年金は当てにならないなどという不安が漂ってくれた方が彼らには都合がいい。


老後資金2000万円問題という馬鹿馬鹿しい話が以前ありましたが、もう金融商品売るための格好のネタでしたよね。
たまにその文言が未だに使われたりしますが。

その不安が漂ってる最中こそ彼らにとっては書き入れ時となります

彼らが商品を売るためには公的年金は不安の種であって欲しいのです。
悲しい事ですが。


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2.公的年金は毎月1つの保険料で3つの人生リスクをカバーする。
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さて、そんなめんどくさい民間保険ですが、公的年金はどうかというと少なくとも20歳になると強制的に国民年金の被保険者になり、60歳前月までは保険料支払い義務が課されます。


自営業や農家、学生、自由業のように国民年金のみ加入の人は毎月17,510円(令和7年度)の国民年金保険料を自ら支払う必要があり、サラリーマンや公務員は厚生年金に加入してるので厚生年金保険料が毎月給料やボーナスから9.15%の保険料が天引きされます。
会社も同じだけ9.15%の保険料を負担します。


公的年金に強制的に入ってますが、多くの人はこれが約40年以上先の60歳台になってから貰う老齢の年金のためと思っています。

だからそんな先の想像も付かない将来のために保険料を払い続けるなんてダルいなあと思うのでしょう。


しかし、毎月国民年金保険料や厚生年金保険料を払うだけで、老後の年金だけでなく、死亡時、障害を負った時の3つをカバーしているのです。


民間保険だとあれこれ特約付けたり、他にそういう保障をする保険に入って別に保険料を払う羽目になるでしょうけど、公的年金は1つの保険料を払えば人生の3大リスクである老齢、死亡、障害に対応しているのです。


しかも国民年金保険料は約17000円程度でそれらを保障する(厚生年金保険料は給料が高い人ほど保険料高いですが、一番高い人で月59000円くらい払う)。

もちろん17000円という保険料はなかなかの負担ですけどね…


まず老齢の年金ですが、今から約40年前の昭和60年に女性の平均寿命が80歳に到達し、それから人生80年時代と言われ始めましたが、今の令和の時代を生きる人は人生90年どころか100年時代と言われる事が珍しくなくなりました。


今60代や70代の人であっても、その後20年とか30年を生きても全然珍しくない時代を生きています。


そうなるといつまで生きるかわかんないですよね。


若い時は「いやもう自分はそんな長生きするつもりないからさあ(笑)」と冗談混じりに話す人がいますが、そうは言っても寿命をコントロールなんてできないし将来は思いのほか長生きするかもしれません。


60代になって、そこから20年も生きる事はないだろうと勝手に予測して、民間保険で20年契約にしていた場合に、もしそれ以上長生きしたらどうするのでしょうか。

お金の心配が絶えない中で長生きしても毎日穏やかに暮らすなんてできません。

もちろん長生きは良い事だと思われますが、いつまで長生きするのかわからないというのはリスクでもあります
生きている間は当然お金がかかります。


ではそのいつまで長生きするのかわからないという不確実性の中を生きる上で必要なのは終身の年金でしょう。

それが公的年金です。


いつまで長生きしようが、死ぬまで定期的に年金を支払続けます。

老齢の年金は必ず終身で支払います。


超高齢の現代において、終身で支払ってくれる公的年金は欠かす事はできません。


原則として有期支払か一時金払いである民間と、国が終身で支払う公的年金はどちらが心強いでしょうか。


公的年金は何かこう積立金か何かと勘違いされますが、いつまで長生きするかわかんないからもし思いのほか長生きした場合のための保険に入っているわけです。


保険なんだから、何歳まで生きたら元が取れるか?というよくある議論など意味がありません。
敢えていうなら貰い始めて10年くらい受給すれば元は取れますが、だからなんなんだって話です。

保険で最も重要なのは、「安心感」です。


例えば皆さんは車を買ったら必ず自動車保険に入りますよね。
任意保険も非常に重要です。

こういう事故はもし起こったらとんでもない事になるので、その万が一の事態が起こっても安心が欲しいからこれらの保険に入っている。

結局、何の事故も起こさなかったから保険料の払い損だね~、元が取れなかったね~なんて話はしませんよね。

年金もそれと同じです。


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3.経済変動しても実質価値を維持して、貧困を防ぐ機能を持つ。
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次に年金を受給し始めてもその金額が、将来の経済変動についていかなければとても貧相な給付になりかねません。

前述したように、物価が将来10倍になれば2000万円もらっても200万円の価値になります。


民間保険はその経済変動のリスクには対応できませんが、公的年金は物価変動率や賃金変動率にスライドするので、実質価値を維持する事ができます。

遠い昔、年金制度は積立の年金から始まりましたが、昭和30年以降の高度経済成長を迎え年率10%の賃金の伸び、物価は約5%の伸びが昭和50年ごろまで続きました。
物価は平成10年までは大体ずっとプラスでした。


年金はまだ積立の年金だったから、将来は金額的には例えば昭和40年改正時に月1万円を支給しますと決めて、それを目指すための保険料を徴収しました。

ところが経済成長で現役世代の賃金は年が変わるたびに伸びていく事で、年金額と現役世代との給与の差が広がっていきました。


積立金というのは物価や賃金の伸びには連動せずに運用利回りなので、物価よりも運用利回りが低いとどうしても積立金の価値が下がってしまいます。

もし積立のままで年金は月1万円ですって頑なに変えなかったら、現代で大層貧相なものとなり、高齢者の貧困問題で大問題になっていたでしょう。


積立方式では貧困という問題に対応できないため、多くの国が年金の「実質価値を維持するため」の賦課方式に早い段階で移行していきました。
日本も昭和48年改正の時から正式に物価や賃金にスライドする方式に移行しました。

これにより、現役世代の賃金の何%を維持するという形になったのです。


ここは非常に重要なんですが実質価値を維持する形にすれば、今後どれだけ経済成長で物価や現役世代の賃金が伸びても、それに合わせとけばいいですからね。

物価が将来10倍になっても100倍になっても、年金はそれに連動していく。

実質価値を維持するというのは公的年金ならではの強みです。


なお、賦課方式というのは働いてる人の給料から払う保険料を受給者に送る形の方式のため、もし働く人たちの給料(賃金)が上がれば年金も上がる事になります。

賃金が上がるというのはモノに対する需要が増える事になり、物価が伸びていく事にもつながりますが、現役世代の賃金が上がれば年金も上がるので物価の伸びに自動的に対応する事になります。


今の国民年金の満額(20歳から60歳までの480ヶ月間完璧に納めた場合)は831,700円(昭和31年4月1日以前生まれの人は829,300円)ですが、将来の物価や賃金が変わればこれらももちろん変わってきます。


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4.死亡リスクや障害リスクにも対応する。
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最後に、死亡したり障害を負った時ですね。

民間保険だと特約やら、別に保険に入る事が必要になるかもしれませんが、公的年金は毎月払っている保険料でこれらもカバーします。

国民年金の遺族保障は18歳年度末未満の子(障害等級2級以上の子は20歳まで)がいた場合は遺族基礎年金という年金が保障されます。


例えば35歳時の令和5年7月16日に妊娠中に夫が死亡し、その後の9月4日に出産した場合はその翌月である10月分から遺族基礎年金831,700円+子の加算金239,300円=1,071,000円が支払われます。

最大18年間受給するとすれば(妻が53歳まで)、総額19,278,000円の受給となります。


あと、夫死亡時に夫が厚生年金加入中であり、その時の給与が43万円(男子平均収入)だったとします。
厚年加入期間は加入して間もなかったとして50ヶ月とします。


そうすると、上記の遺族基礎年金と一緒に遺族厚生年金が43万円×5.481÷1000×300ヶ月(最低保障月数。300月より多い場合はその月数で計算)÷4×3=530,286円となり、これは終身年金(再婚などしなければ)なのでもし35歳から女子の平均余命90歳くらいまで生きるとすれば、総額29,165,730円を受給します。


なお、18歳年度末を迎えた以降は遺族基礎年金は消滅しますが、その後は遺族厚生年金に中高齢寡婦加算623,800円(令和7年度価額)が53歳から65歳までの12年間(7,485,600円)支払われるとします。

そうすると7,485,600円が上記の約3000万円にプラスとなります。


妻が65歳になると妻自身の老齢基礎年金と老齢厚生年金と遺族厚生年金を受給します。
ただし、遺族厚生年金は妻の老齢厚生年金分が差し引き支給されるので、65歳以降は必ずしも遺族厚生年金年額530,286円になるとは限らないので注意。



で、最後に障害を負った時ですが、これは初めてその病気や怪我で病院に行った日(初診日)を基準として、1年6ヶ月経った日(障害認定日という)以降に診断書書いてもらって障害年金を請求して障害状態を確認し、障害年金の受給を決定します。

状態がそこまで悪くなければ障害年金の受給に繋がらない事もありますが、その後に悪化したというような時は受給可能になってきます。


例えば22歳の大学生の時にスポーツの練習に励んでいる時に脊椎を損傷してしまい、脚がうまく動かなくなってしまったとします。
脊椎損傷は障害が残ってしまう事が多いので、今後の生活や就労に対して大きな不安が生じます。


ですが、国民年金加入中の時に初診日があり、1年6ヶ月が経過すると障害年金が請求できるようになります。
原則は1年6ヶ月待ちますが、もうこれ以上治りようがないと医師が判断した場合は、1年6ヶ月経つ前から請求できたりします。

仮に初診日から3ヶ月で治らないと判断された場合は、そこから障害年金を請求できます。


ちなみに、初診日までに国民年金の被保険者期間がある場合は初診日の属する月の前々月までにその3分の1を超える未納、または前々月までの直近1年間に未納がない事が必要ですが、20歳から22歳まで学生免除(学生納付特例免除)により1円も保険料を払っていなかったとします。


障害年金は請求できるのか。


この場合は未納ではなく、免除制度を利用してたので問題なく障害年金を請求できます。


請求する障害年金は初診日が国民年金のみの加入中だったので、障害基礎年金のみとなります。
年金は2級と1級のみですが、2級は831,700円で1級は1.25倍の1,039,625円となります(令和7年度価額)。


障害年金は病気や怪我が軽快してくると、年金が停止になる事がありますが(1~5年間隔で診断書を提出しないといけない)、障害が続く間は年金が支給され続けます。
 

脊椎損傷により半身不随となったため1級の1,039,625円を終身受給と認定(永久認定という)されました。

もしこの人が85歳まで生きたとしたら、約60年間受給するので総額約6000万円の障害基礎年金を受給します。
65歳以降は障害基礎年金と老齢厚生年金は併給可能。

 
このように毎月1つの公的年金の保険料を支払ってるだけで、これだけの保障が用意されているのです。

特に若い働き盛りの世代にとっては遺族年金や障害年金は非常に重要な年金であります。


民間保険がダメだというのではなく、あくまで公的年金をベースとして、その上に足りない部分を民間保険で補うような形で考えるのが正常な順番となります。

公的年金は当てにならないとか、将来はどうせ貰えない…という言葉に騙されて、下手に未納にしてしまうととんでもない損を被る事になりかねません。
特に遺族年金や障害年金は死亡日や初診日までの過去の保険料納付記録を見なければいけません(原則として過去に3分の1を超える未納があると請求不可)。


よって、民間保険などを考える時は公的年金の事も合わせてプランを考えた方が良いですね。


(それでは本日はこの辺で)
 
 
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