年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座

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知れば知るほど奥深い年金制度!
僕も日々勉強ですが、一人でも多くの方に年金の事を知って欲しいと思います。
年金は…正確に書くように努めてはいますが、少しでも年金の事を知っていただければ幸いであります。
一緒に年金について考えてみませんか?

hirokiです。
主に年金の事に関して記事にしてます。
ちょくちょく個人的な話もします。
どうぞごゆっくりしていってくださいね^ ^


こんにちは!
年金アドバイザーのhirokiです。
 
 


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11月4日第475号.離婚で元配偶者から年金を分割してもらう事と、その分割の流れ。


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離婚した時に元配偶者から年金を最大で半分分割してもらう年金の離婚時分割という制度があります。

この制度は平成19年4月から始まったものですが、あれからもう20年近く経ちました。

利用する人はそこまで多くは感じませんが、結構世間には浸透してきたようにも思います。

よく熟年離婚という言葉が流行った時期がありましたが、それを機に年金も分割してもらおうという話になります。

元配偶者(多くは夫ですかね…)から妻に年金を半分もらうという方向が多い気がします。


さて、半分の年金を貰うというと以下のようにイメージします。

夫が200万円の年金もらってるから、その半分の100万円を分けてもらおうと。

多くの人がそのような認識であります。

しかしそのようにはできていません。


分割するのはあくまで老齢厚生年金の厚生年金記録です。

よく言う、標準報酬月額とか標準賞与という給与記録ですね。
年金でいうと老齢厚生年金の報酬比例部分という部分です。

それを最大半分して分割してもらいます。
老齢基礎年金とか他の部分は分割しません。

例えば夫の老齢厚生年金(報酬比例部分)が120万円、老齢基礎年金が80万円ならその老齢厚生年金120万円の部分を最大半分の60万円を分割してもらうようなイメージです。


ですが分割する時はあくまで、「夫婦が婚姻していた期間の給与記録」しか分割しません。


例えばその120万円のうち、夫の独身時代に40万稼いで、残り80万円が夫が婚姻していた時であれば、その80万円を分割対象とします。

つまり、老齢厚生年金120万円のうち、80万円が分割対象となり、その80万円を最大半分するという流れになります。


例えば夫が120万円の老齢厚生年金があり(うち80万円が婚姻期間のもの)、妻が20万円(婚姻期間のもの)の老齢厚生年金だった場合。

夫の80万円を妻に最大半分分割するイメージですが、妻にも厚生年金記録があるので、夫の80万円と妻の20万円を足した100万円を最大半分こして両者が50万円になるように分割します。


そうすると、夫は80万円から30万引いた50万円になり、妻は夫から30万円もらって50万円になります。
両者とも、婚姻期間中の年金額は50万円ずつとなりました。


夫の年金総額は200万円から、老齢厚生年金90万円(←独身時代の40万円+婚姻期間の50万円)+老齢基礎年金80万円=170万円に減額します。

…なんかちょっと最初と思ってたのと違いますね^^;


このように離婚分割は最初思ってたのと違う!という事になりやすいのですが、上記のようなイメージを持っていただければと思います。

さて、上記は年金額から分割の方法を見てみましたが、11月4日20時発行の有料メルマガでは給与記録からあらためて計算をして示します。

離婚分割の正式な計算をやっていきます。

正式な計算では2つほど公式を使わないといけませんが、まあ覚える必要はありません^^

こんな流れになっているんだなあと感じてくださればいいです。
基本的には実務での計算はコンピューターがやるくらい複雑ではありますが、手計算ではわかりやすいように示します。


なお、分割には合意分割と3号分割というのがありますが、その両方を使っていきます。

 

 
 
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10月14日の第472号.縮小されていく在職老齢年金による年金停止と、65歳以上の人の在職老齢年金事例。

 

10月21日の第473号.健康保険からの傷病手当金の受給と障害厚生年金事例。



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(過去に発行したものの再投稿です)

 
僕の記事は大抵は年金額の計算をするのですが、その中で書きながら気になる事があります。
 
 
それは厚生年金の計算時です。
 
計算する時にその数字の中で、7.125とか5.481という数字をよく使います。
 
 
計算時には当たり前のように使うものですが、もしかしたら読者様の中には「いきなり何の数字?!どこから引っ張ってきた数字なの!?」と混乱してる方もいるのではないかと思うからです。
 
 
僕も日常で数字が出てきたら、どこから導き出された数字なのかを考える事がよくあるので、突然どういう理由で出てきた数字なのかという事がわからないとストレスになる事があります^^;
 
 
よって、同じような気持ちになられてる読者の方がいたらと思うと心配になります。
 
 
さて、7.125とか5.481という数字は、結論から言うと厚生年金の給付乗率です。
 
 
給付乗率だから大体この数字で厚生年金の計算を用いれば大丈夫です。
 
 
もちろん例外はあり、この乗率だけしか知らないと年金相談の現場では金額が合わない事になったりします。
 
とはいえ、この給付乗率が用いられるまでの経緯というのは昭和60年から話さないといけないので、その辺は割愛します^^;
 
 
7.125の乗率は平成15年3月までの厚生年金期間に対して用いる乗率で、5.481は平成15年4月以後の厚生年金期間に対して用いる乗率です。
 
 
下記のような感じになります。
 
平成7年8月から平成22年11月までの184ヶ月間厚生年金に加入したものとします。
 
 
で、この時に平成7年8月から平成15年3月までの92ヶ月間と、平成15年4月から平成22年11月までの92ヶ月間でわざわざ分けます。
 
 
何が違うのかというと、平成15年3月以前と4月以後では、賞与が入るか入らないかの違いです。
 
 
平成15年4月からの期間は賞与も年金額に反映するようになったから計算を分けてるのです。
 
 
しかし、7.125から5.481に引き下げるという事は、平成15年4月以降の場合は年金額が下がる事になりますよね。
もちろんこれには訳があります。
 
 
給付に賞与が入るようになるという事は、賞与が反映する期間というのは年金額がアップしますよね。
 
加入した期間の違いで年金額に不公平が出てしまいます。
 
 
もし、乗率を7.125にしたままで賞与を年金額に含める事になれば、必然的に平成15年4月以降の期間に対する給付のほうが高くなります。
 
 
これじゃ不公平ですよね。
 
 
だから、平成15年3月以前と4月以前での給付が不公平にならないように、つまりは年金額が平行になるように配慮されてるわけです。
 
 
 
厚生年金に加入してる間は毎月給料を支給されてると思いますので、例えば毎月50万円支給されてたとします。
 
で、7月と12月に各90万円ずつ賞与が支払われていたとします。
 
 
平成7年8月から平成15年3月までの92ヶ月間は賞与は関係ないので、給与50万円(年収600万円)だけが厚生年金に反映します。
 
 
 
年金計算に使う時は(92ヶ月間×50万円=4600万円)÷92ヶ月=50万円として平均給与(平均標準報酬)を使います。
あ、平均しても50万円ですね^^;
 
だから50万円×7.125÷1000×92ヶ月=327,750円の厚生年金額になる。
 
 
ところが、平成15年4月からは賞与年間180万円も入るようになったから、平成22年11月までの92ヶ月間の年収としては600万円+180万円=780万円になりましたよね。
 
 
780万円を月単価に直すと、780万円÷12ヶ月=65万円
 
 
65万円を平均として、65万円×5.481÷1000×92ヶ月=327,764円
 
 
少し誤差はありますが、平成15年3月以前と4月以後の年金額がほぼ一致しましたよね。
 
 
ーーーー
※参考
少し誤差が出ますよね。
これは四捨五入しない7.125÷1.3=5.48076923の数字を使えば誤差が縮まる。
65万円×5.48076923÷1000×92ヶ月=327,749.999…円になる。
ーーーー
 
 
このように、賞与が含まれても年金額は平行になるようにされているわけです。
 
 
なお、7.125を1.3で割ると、5.481になります。

賞与が含まれる事で1.3上がった分を省くため。


給与を1として、賞与が3.6ヶ月分支払われる事を基準としている。


こうするとさっきの月給与50万円に対して、50万円×3.6ヶ月=180万円が年間支払賞与額ですよね。


給与が年間50万円×12ヶ月=600万円と、賞与180万円の合計780万円になる。


つまり、600万円×1.3=780万円(月平均65万円)となる。

このまま旧乗率の7.125で計算してしまうと、65万円×7.125÷1000×92ヶ月=426,075円。


しかし計算過程にて1.3で割ると、65万円×(7.125÷1.3=5.481)÷1000×92ヶ月=327,764円になる。

そうすると賞与を含めない平成15年3月以前のやり方である、「50万円×7.125÷1000×92ヶ月=327,750円」と給付がほぼ同じになり、平行になる。



まあ賞与分年金額が増えちゃうから、その分下げちゃおうという事ですね。
 
 
いやいやいや、賞与からも保険料取るようになったのに年金引き下げたら何のために、賞与も含み始めたんだって話ですよね。
 
 
 
賞与からも保険料を徴収するまでは、以前こういう事があったんですね。
 
 
会社側としては負担の大きい厚生年金保険料をできるだけ安く支払いたいから、給与(標準報酬月額)を低く支給して、その代わり賞与をドカンと支払って保険料徴収を逃れようと。
 
こういう事もあったので賞与からも保険料を徴収すれば逃れられなくなるからですね。
 
 
とはいえ…現代は非正規雇用者が2000万人ほどに急増したため賞与が支払われない従業員や、支払われても少額という場合だと、給付乗率の引き下げは実質的な年金額の引き下げのようなものではありますが…^^;
 
※追記
平成15年4月から賞与にも保険料率を掛けて徴収するようになったが、それまで月給与(標準報酬月額)にのみ掛けていた17.35%の保険料を、賞与が含まれても月収ベースにするために13.58%の保険料率に下げた。


なお、厚生年金保険料は平成10年頃の金融大不況の影響で平成8年10月から引き上げは凍結されていたが、平成16年10月から毎年0.354%ずつ引き上げながら平成29年9月で上限の18.3%を迎えて現在に至る。
 
 
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健康保険からの給付には傷病手当金というものがあります。

傷病手当金というのは病気や怪我で休んだ日数分が給付されるありがたい給付であり、仕事を休まざるを得なくなって収入が途絶えた時に非常に強力な社会保障となっています。

会社を休んだらすぐに支給してもらえるのかというと、そうではなく一定の条件があります。

それは3日間連続で休むという事です(土日祝が入ってもいい)。


3日間連続で休み、4日目以降の休み分から給付が行われます。
なお、毎日支給してもらうものではなく、早くて1ヶ月分ずつ支給してもらうようになっています(初回支給は2ヶ月くらいかかる)。
またお医者さんにも労務不能だったという事を申請書に毎回書いてもらわないといけません。


じゃあいつまで支給してもらうのかというと、支給開始日から通算して1年6ヶ月間は支給されます。

例えば支給開始日から3ヶ月間休んだとして、その後に10ヶ月間復帰していて、またそれから8ヶ月休んだとします。

そうすると11ヶ月分の給付になります。

よって、まだ残り7ヶ月分は支給されますね。


ではいくらくらい支給されるのでしょうか?


給付日額の考え方としては支給開始月以前の直近の継続した12ヶ月の標準報酬月額の平均を30で割った額を3分の2した額です。
例えば平均の標準報酬月額が50万円だったらそれを30で割ると、16,666円になりますが、十円未満を四捨五入して16,670円になります。

さらに16,670円を3分の2にすると11,113円(一円未満四捨五入)になります。


この日額が休んだ日数分支給されます。
90日休んだら1,000,170円が支給されますし、最大1年6ヶ月(180日)休んだら2,000,340円が支給されることになります。

会社で元気に働いている時は病気や怪我をして長期間休むなんて考えられないと思ってる人はもしかしたらいるかもしれませんが、万が一の場合は健康保険からそういう給付が行われている事を知っておくと良いでしょう。

なお、自営業の人などが加入している国民健康保険には傷病手当金はないので、民間保険などに加入しておく必要があります。


さて、万が一病気や怪我で長期間休むことになった場合の強力な社会保障に、公的年金からは障害年金が用意されています。

障害年金は今までも事例などにしてきたものですが、簡単にいうと、その病気や怪我で初めて病院に行った日から1年6ヶ月経った日以降に請求して受給するという流れになります。

過去の保険料納付要件を見たり、診断書を取ってもらったりやる事は多い年金ですが、病気や怪我で働けなくなった時は非常に強力に生活保障されます。

これにより治療に安心して専念することができるようになったりもします。


健康保険から傷病手当金、公的年金からは障害年金と2つの強力な社会保障があるわけですが、なんかこの2つに似ているところがなかったですか?

そう、1年6ヶ月という数字ですね。

健康保険から休んだら1年6ヶ月分保障されますが、1年6ヶ月が過ぎたら保障はなくなります。

ただし、その後は年金にバトンタッチして障害年金が保障を行います。

それはなぜかというと社会保障が重複しないようにするためです。

傷病手当金も障害年金も支給されちゃったら過剰な社会保障になってしまうので、この両者が被らないようにしているわけです。


しかしながら、この両者って支給期間が被る事がよくあるんですね。

被ってしまったらどうしましょうか。


その場合は傷病手当金を返済してもらいます。

例えば傷病手当金日額が9,000円で、障害年金が6,000円だった場合は、その差額の6,000円を返済します。

差額の3,000円は貰っていいです。

ではその受給した期間が100日になったら600,000円の返済が必要になります。
まあ、貰った障害年金をそのまま協会けんぽに返すような流れですけどね^^

結構な返済が必要になる時があるのですが、往々にして障害年金と傷病手当金の受給がある人はそのような事が起こりえます。

よって、今回の有料メルマガは傷病手当金受給と障害年金受給の事例、そしてその後の返済額までの流れを考えていきます。

 
 
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(前回からの続き)

 
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3.とりあえず厚年や共済加入者以外の全部を国民年金の加入にしたが、低所得層が多すぎて。
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当時全就業者4200万人の内年金に加入出来てなかった人がとりあえず全て国民年金に加入する形にはなりましたが、所得が低くて所得税納税者なんて国民年金加入対象になった2500万人の内400万人くらいしかいなかったんですよ。
 
でも、所得がある人だけに加入させるとすれば二割の人程度しか加入できなくなってしまう。
 
 
 
だから国民皆年金で国民年金強制加入の形を作ったものの保険料支払えない人が多いんじゃ、国民全てを国民年金に加入させれたとは言えないから、保険料免除制度で保険料支払えない人もカバーしたんです。
 
 
国民年金の3分の1は国庫負担(税金)だから、せめてその税金分くらいは受け取れるように(平成21年4月からは国庫負担2分の1に引き上げ)。
 
 
その保険料払えない人まで含めるとすれば確かに保険としてはどうなのかなという面はありますが、20歳から60歳まで40年もあるから、支払える時に支払ってもらって支払えない時は免除しようとなりました。
 
普通は長期保険で保険料を何年も免除したのに年金を出す仕組みは民間ではありえない事ではありますが…
 
国民全員に適用を広げる事が出来たのは、やはり免除制度の存在が大きいですね。
 
 
 
最初は無拠出制の形で国民年金を支給するようにはなりましたが、昭和36年4月1日に正式に保険料を支払う形の国民年金が実施されましたが、大きく2つ問題があったんですね。
 
 
一つは年金積立金の問題です。
 
 
 
保険料徴収が始まるにしても、その徴収される保険料の使途が明確ではなかったし、もしかして再軍備に使われるのではないか!?という不安で保険料徴収される事にすごく反発が起きたんです。
(積立金のお金を戦争のために使ったという事は無く、結局そのような証拠も見つかりませんでしたので戦費調達説は現代では完全に否定されています)
 
だから他の資金とは区別して、集めた国民年金保険料は別に管理して、その保険料の使い道などを明確にしました。
 
 
▼
2つ目の問題がこの時に国民年金、厚生年金、共済年金と分立していましたのでそれをどうするかでした。
 
 
 
それは、国民年金は単独で25年以上納めないと貰えない、厚生年金や共済年金は単独で20年以上無いと貰えない制度でした。
 
例えば19年厚生年金加入してた人が退職してイチから国民年金に加入したら国民年金だけで25年満たさないと国民年金は貰えないし、厚生年金も20年満たないから厚生年金からも年金出ない事態になります。
 
そのため国民年金、厚生年金、共済年金それぞれの期間を通算して25年や20年を満たせば加入期間分は年金を出そうっていう年金制度の期間通算制度が出来たわけです。
 
 
 
年金制度がみんな単独でバラバラだったのを、みんな手を繋いでそれぞれの期間を繋ぎ合わせて期間を通算したから通算年金と呼ばれていました。
 
今は昭和16年4月以降はすべての人が国民年金の被保険者となったので各年金制度を通算するというのは廃止されてますが、経過的に支給されてる人も今も結構居ます(例えば大正15年4月1日以前生まれの人は基礎年金制度ではない人が対象)。
 
対象15年4月1日以前生まれの人は昭和61年3月31日までに60歳になってしまうので、その後の国民年金被保険者にもならないし基礎年金も受けない人として区別されています。
 
 
昭和61年4月に厚生年金や共済年金に加入してる人も全て国民年金に加入させて職種に関係なく国民共通で負担する年金(基礎年金)とした事で産業の変化の影響を受けなくなり、その国民年金(建物で言えば1階部分)の上に2階部分として報酬に比例して年金額も変動する厚生年金や共済年金を乗っけた形にしたから通算もする必要は無くなりました。
 
 
結局みんな国民年金に加入してる状態にしたのでとりあえず国民年金の被保険者として25年以上(平成29年8月1日からは25年以上から10年以上に短縮された)があり、その間1ヶ月でも厚生年金期間や共済年金期間があれば国民年金(基礎年金)と一緒に例えば1ヶ月分でも厚生年金期間あればその分の老齢厚生年金出しますよ!ってなったんです。
 
 
これは、昭和36年4月1日以降の20歳から60歳までの厚生年金期間や共済年金期間も遡って二重に国民年金に加入という形にして、今もその形で年金制度が運営されています。
 
二重に加入してる状態ではありますが、別で国民年金保険料17,920円(令和8年度)が含まれているわけではなく、厚生年金保険料であれば厚生年金保険料のみ給与から天引きされています。
 
 
ーーーー
4.子が親を扶養していた時代から、現役世代みんなが保険料を出し合って公的に高齢の親を扶養する時代へ。
ーーーー
 
ちょっと長くなってしまいましたが…つまり何の保障もない人達が自助努力で老後に備え、「昔の扶養の在り方だった子供が高齢の親を私的に扶養するやり方から、国が高齢の親を公的に扶養する」ために国民年金は作られたわけであります。
 
まあ、年金というと老齢の人が受けるものだという認識が強いですが、遺族年金や障害年金があるので若い人にとっても十分関係する話なんですけどね。
 
そういう事態のために強制的に年金に加入してるわけで。
 
 
ちなみに公的年金は元々生活費の全てを賄うという考えで作られてはいません。
老後の有力な収入ではあるけれど、あくまで所得の一部であるという事です。
 
その考えは昔から変わってはいませんが、なんとなく「基礎年金」という言葉が生活の最低限度の保障をすべきという誤解を生んでいるような気がします。
 
生活の最低限度を保障しろっていうなら、本当に最低限度の人なのか調査しないといけないでしょう。
生活保護みたいに。
 
 
年金という収入の流れだけでは、その人の資産や他の収入はわからないからですね。
年金が低いからって資産もない人とは限らない。
 
そのため、今やってる低年金者向けの年金生活者支援給付金も、低年金者だからってその他の資産も無いから困窮者とは限らない。
資産家だけど、低年金者ってだけで給付金の上乗せ給付していいのかって話です。
 
 
話を戻しますが、時代が目まぐるしく変わる中で年金不安も高まり、単に不安を煽るだけの破綻論や年金なんてやめろ!みたいな声も多かった時がありましたが、もし年金が無い世界であれば「今はもの凄い長寿国になったけど老齢になった両親や祖父母の方はそれぞれ子供なり親戚が自己負担で面倒みてやってね」って話になるだけです。
 
 
それが出来る人が一体今の時代どの程度いるんでしょうか。
 
 
年金が無い、またはほとんど出なかった昔の人達は自分の収入で老齢の親だけでなく子供や配偶者も養ってたわけです。
 
 
公的な負担(国からの年金支給)が無いなら、その負担は単純に私的負担(自分の収入で老齢の家族の面倒を見る)に変わるだけだから、今の年金制度への不平不満どころの騒ぎではなくなり、世の中はより混沌とするでしょうね…
 
まさに貧困が蔓延して世の中が混沌として社会不安を起こす事を防ぐ機能が社会保障にはあるのであります。
資本主義社会は弱者切り捨ての社会だからですね…
 
その欠点を社会保障で補うという事です。
 
 
 
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10月21日の第473号.健康保険からの傷病手当金の受給と障害厚生年金事例。


(発行済み)

10月7日の第471号.遺族厚生年金や遺族基礎年金以外の遺族給付事例。

10月14日の第472号.縮小されていく在職老齢年金による年金停止と、65歳以上の人の在職老齢年金事例。



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こんにちは!
年金アドバイザーのhirokiです。
 
今年はとても時が経つのが早く感じますが、とうとうもう10月になってしまいました。
夜に寝てると流石に寒さを感じ始め、毛布を出しています。
 
意外とこの秋の季節というのは体調を崩しやすいので(自分もこの10月とか6月などの季節の変わり目に持病の潰瘍性大腸炎を再発させてしまう事が多かったです)、皆様もこの季節は特にお気をつけください。
 
 
そうそう、最近というか約2週間前に買った本で、斎藤一人さんの天国言葉を言うと奇跡が起こるという話を目にして、その本に書いてある天国言葉を1000回×100日続けるというやり方を早速やり始めて、10日経ちました。
 
1日の間でぶつぶつ言いながら過ごしたりしてます^^;
まだ何も変化はないですが、心なしかポジティブな言葉が自然に出るようになった気がする??
 


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10月7日の第471号.遺族厚生年金や遺族基礎年金以外の遺族給付事例。


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本日の内容は以前発行したもののアレンジ版です。

 
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1.昭和30年代の日本と国民年金創設まで。
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僕はよく昭和36年4月1日という年を出しますが、この日は年金にはものすごく大事な日で、国民年金と国民健康保険(国民健康保険は最初は昭和13年に農業や漁業に適用)が国民に同時に達成された日なんです。
 
 
 
ちょっと話が遡りますが、昭和30年の人口は約9000万人でした。
 
 
 
この9000万人の内、0~14歳の人口は約3000万人、65歳以上人口は480万人程度で、出生率は安定の2.4くらいでした(団塊の世代と呼ばれる昭和22~24年生まれの人の時は出生率は4.5ほど)。
 
 
で、全人口に対し全就業者が4200万人くらいでそのうち年金(厚生年金や共済、恩給)に加入出来ていたのは1200万人程度だったんです。
特に自営業や零細企業は年金がありませんでした。
 
 
 
つまり、年金でカバーされてたのは全就業者の3分の1程度だったんですね。
また、農林水産業のような第一次産業が全就業者の40%を占めていたような頃でした。
今は第一次産業は4%以下になっちゃってます。
 
 
だから、雇用者1200万人の人以外は何の年金もなかったわけです。
 
 
 
昭和17年6月から始まった厚生年金(最初の名称は労働者年金保険でしたが昭和19年10月に厚生年金保険法になりました)も戦争でほぼ壊滅しましたが、昭和26年あたりから生活水準が戦前の水準に戻り、昭和29年に厚生年金大改正で形を変えて再建されて厚生年金が復活しました。
 
 
なお、戦争が終わってからの物価上昇はすさまじく、例えば昭和10年あたりの物価を1とすると、昭和25年あたりは200倍で昭和29年の物価は300倍となっていました。
 
終戦の昭和20年から昭和24年までは70倍の物価上昇。
 
現在は物価が高くなって生活に支障が出ていますが、当時は桁違いだったわけです。
 
 
戦争で日本は焦土となり、日本にはモノがないわけですよ。
 
そんな時に軍人や軍属700万人に退職金を支払いました。
さらに日本に戻ってきた引き揚げ者600万人の人が増えたわけです。
 
 
軍人さんだった人に退職金を支払い、さらに人が増えたらどうなるでしょうか。
 
人はモノを求めますし、お金があるならモノを買いたいですよね。
つまり莫大な需要が増えたわけです。
 
 
しかしながら、日本にはほとんどの需要を満たすもの(供給)が無いとなれば猛烈な物価上昇に見舞われます。
 
 
需要があるのに、供給するモノが少ないと簡単に物価は上昇するんですね。
 
 
なお、厚生年金の始まりは積立金での始まりましたが、猛烈な物価上昇のお陰でその積立金の価値もみるみる無くなっていき、厚生年金は崩壊の危機に陥りました。
 
 
ーーーー
2.選挙での強い関心事となった国民年金。
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さて、昭和26年あたりにようやく生活水準が戦前くらいに戻ってきたわけですが、その後には厚生年金が昭和29年に再建されました。
 
 
さらに、原爆被害者等の戦争被害者、身体障害者、母子家庭などの一般の生活困窮者に対する支援を差し置いて、軍人だった人の恩給の増額の動きや、それまで厚年に加入していた農業協同組合が新たな共済組合を作る動き、そして700万人の中小企業の被用者を厚生年金から脱退させて新たな年金を作る動きが出てきました。
 
 
また、朝鮮戦争以降の朝鮮特需に続き、昭和30年以降は日本の高度経済成長に入り、農業から工業化へと移り変わろうとしていました。
そうすると農業を出て、都会にどんどん田舎の労働力が移動するようになり、核家族化が促進されていく事になりました。
 
 
昭和30年になって今度は国民すべてに年金頼む!って声が強くなってきて、昭和33年に国民年金を作る事が公約されて総選挙があり、投票率も79.99%という戦後最大のものとなりました。
 
国民年金の創設はそのくらい強い関心事で、自民党が大勝して急いで国民年金が作られたわけです(創設は昭和34年4月)。
今現代は年金はよく叩かれますが、当時は多くの人々が国民年金を強く望んだわけです。
 
 
まあ、最初は当時の社会党が国民年金創設を掲げましたが、自民党も国民年金を作り昭和34年からの実施を目指す事を公約としました。
 
 
この時の選挙による社会党は昭和22年片山哲内閣の143議席よりも多い、177議席という歴代最高投票数でした。
 
 
その後は社会党(その後の社民党)は結局は、なんでも反対したり自衛隊が憲法違反とか日米安保を反対したりと、いろいろおかしな事言うし、実現不可能な事に終始するから信用を失くして落ちぶれていきました。
 
ちなみに社会党って日米安保反対と言い続けてきたのに、村山富市さんが内閣総理大臣になったら「日米安保は堅持する」と寝返って、社会党議員からの反発を招いてそこからバラバラになっていき、少数政党となりました。
 
 
▼
で、話を戻しますが本当は国民健康保険を先に優先のつもりが、たまたま昭和36年4月に国民年金創設と国民健康保険が当時適用されてなかった人に同時に適用される事になったんです。
 
だって、国民すべてに年金って言ったってそんな事してる外国は無いし参考となるものが無かったので、よくわからないからとりあえず先に国民健康保険から適用を拡大しようとしました(適用されてなかった3000万人の人に)。
 
でも国民年金を公言してしまった以上は出来ないのなんのって言ってられないから、選挙からたった1年で作ってしまいました。
 
 
この昭和36年4月1日に国民が皆、強制的に年金に加入する事になったから国民皆年金とよく呼びます。
20歳から60歳前月までの厚生年金や共済年金から外れてる人を強制加入としました。
 
そして、国民年金保険料納付した期間と免除期間が25年以上の人に65歳から支給する事になりました。
 
 
(ちなみに厚年は60歳(女子は昭和60年改正までは55歳支給)支給で、20年加入で貰えるのに国民年金は長すぎないか?と思われましたが、国民年金に加入する人の大半であった農家や自営業の人には退職という概念は無いので、ちょうどよいであろうと考えられていました)
 
 
 
ただし、サラリーマンや公務員の専業主婦は国民年金入らなくても夫が加入してる厚生年金や共済年金で守られてるし、また、学生は支払い能力が無いだろうからこの人達は強制的に国民年金に加入させず、加入したければ加入させるという任意加入にしました。
 
 
 
国民年金は出来たけど、その時は完全に税金で支給する形(無拠出制という)にするのか、保険料を納めて将来に備える(拠出制という)形にするのか意見が分かれました。
 
しかし、やはりあらかじめ自力で備える事は生活態度としては当然だし、日本社会は自己責任で自助努力の考え方に立つ事を基に成り立ってるから保険料を支払って将来に備える形になりました。
 
 
天は自ら助くる者を助くという言葉がありますが、社会保障も自ら助くる者を助くわけです。
 
 
 
当時から高齢化が進むと既に見込まれていましたので、完全に税金だけの「無拠出制」でやってしまうと後々巨額の税金が必要になってしまうし給付も微々たるものになり、しかも所得が高いなら支給しないという所得制限がかけられて何かと政府の事情が介入されてしまうので、やはりあらかじめ個人で保険料を納める事になりました。
 
支払った保険料が多ければ多い給付を受け、支払った保険料が少なければ少ない給付を受けるという給付と負担の関係が明確な社会保険方式を取りました。
 
 
 
もし全額税で支払うとすれば、消費税10%どころか20%でも足りないくらいでしょう。
 
令和8年現在で約60兆円の年金支払ってるから(GDP比では10%程度なのでGDP比とすると日本の社会保障はもっとは充実させるべき)、消費税1%上がると大体2兆7000億くらい税収上がるのでやっぱり20%は超えますよね。
 
 
税を上げる事がいかに難しい事かっていうのは今までの歴史でわかってる話なのに、税方式に変えるべきという声があるのは不思議(こういう無理な事は野党が提案してひっかきまわしてきた)。
今はそんな話はほぼ消えましたけどね。
 
 
ただし、昭和36年4月1日時点で既に高齢の人(50歳以上の人)は保険料を納めれないまたは納める期間が短いから、この辺の人は完全に税金(無拠出制)で福祉年金を支給するしかありませんでした(当時は月額1000円)。
 
 
無拠出制の国民年金(70歳以上の人に支給される福祉年金と呼ばれた)は昭和34年11月から始まり、まず昭和35年3月3日に11月から2月までの4ヶ月分が支給されて、一般国民が国から少額ではあるけど年金が支給されるなんて思ってもみなかったから凄く喜ばれる出来事だったんですね。
 
このように国民年金が始まった当初はまず全額税金という形で入ったので、その後の昭和36年4月1日からは保険料取るという事に対して抵抗が強かったものです。
 
 
 (次回に続く)
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1.一昔前の人は年金が多く貰えるのか。
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一昔前の結構高齢の人は年金が多くもらえているという話があったりしました。

今の年金貰い始めの人や、これから貰う人よりも多く貰えてるからいいなあという声があります。

それは本当なのでしょうか?

まあ、たとえば厚生年金は過去の加入期間や過去の給与で決まるので、加入期間が長かった人は多く貰えるし、過去の給与が高かった人は多く貰えると言えます。

それ以外に要素はあるのでしょうか。

確かにあります。

それは計算式の内容が異なっているからです。


え?同じじゃないの?と思われたかもしれませんが、今の80歳以上の人…特に昭和21年4月1日以前生まれの人は計算式に使う数字の内容が異なる事があります。

それは昭和21年4月2日以降生まれの人よりも数字が高いのが使われているので、相対的に昭和21年4月2日以降生まれの人よりも高い年金になっています。

それはズルいじゃないか!と思われそうですが、これにはワケがあります。

厚生年金は昭和61年3月31日までの制度は、計算式に使う乗率が1000分の10でした。


今はよく使うのが1000分の7.125とか1000分の5.481ですよね。


これらは昔は1000分の10でした。


ところが昭和61年4月の改正からは、その数値を1000分の10から7.5まで下げていこうという改正に変わりました。

そのままの高い乗率だと、これから訪れる少子高齢化には耐えられなくなり、将来世代に莫大な負担を負わせる恐れがあったからです。

だから年金受給者の乗率を引き下げて、現役世代の負担を軽くしようとしたんです。


そのための乗率を1000分の10から7.5に引き下げるというものでした。


ちょうど4分の3に引き下げるという事ですね。


じゃあどの世代から引き下げるのか?

いきなり乗率を25%も引き下げたら年金受給者は生活に困窮しますし、これからそろそろ年金を貰おうって思ってた人たちには寝耳に水となります。


いきなり引き下げずに、徐々に年代ごとに20年かけて引き下げるという事になりました。


昭和61年4月1日時点ですでに60歳だった昭和元年4月1日以前生まれの人はもう貰う人だから、乗率の引き下げは無しとします。

ではその時点で59歳、58歳、57歳(昭和4年度生まれ)…の人はどうするか?


少し年金もらうまで余裕があるから少しだけ乗率を引き下げさせてもらいますねと。


そうすると、たとえば9.8、9.6、9.4…とかに引き下げる。


では20年後の昭和21年4月2日以降生まれの人は昭和61年4月1日時点で40歳です。

その時点で40歳の人はまだまだ60歳まで20年もあるから、7.5まで引き下げますねとなりました。


これにて20年かけて乗率の引き下げが行われました。


よって、昭和元年度から昭和20年度生まれの人では乗率が異なっています。



じゃあ今は7.5ではなく7.125となっているけどそれはなぜかというと、平成12年改正の時にさらに年金受給者の給付を引き下げて、現役世代の負担を軽くするために、乗率を7.5から5%下げた7.125を使う事にしました。

その後、平成15年度になると賞与からも保険料が徴収されるようになり、年金額にも反映するようになりました。


ところが、賞与を反映させるとその分年金額は上がる事になりますよね。


平成15年度前の期間は月給与(標準報酬月額)からしか徴収してなかったのに、賞与からも徴収したら年金額が平成15年度前後で変化する事になってしまう。

平成15年度前の期間が多かった人の方が、年金額が低くなってしまう。


それは不公平になるので、賞与による年金増額分が1.3倍と見込まれたので、その1.3倍分を7.125から除しました。

その額が7.125÷1.3=5.481です。

また、賞与からも取るようにしたのは、給与からだけ保険料を徴収していた頃は、給与を不当に引き下げてその給与から保険料を徴収し(給与が低いと徴収する保険料も低く抑えられる)、賞与はその分多く支給して、保険料負担を軽くしようという抜け道があったからです。

企業は保険料を少しでも払いたくないからですね^^;こういう抜け道を使われたりしていたようです。


というわけで話を戻すと、やや高齢の人は今の年金計算よりも有利になっていたりする事があるのです。


そのため、加入期間や過去の給与が対して変わらないのに、年金額は明らかに違うという事が起こったりするわけですね。
 
ーーーー
2.国民年金にも違いはあるのか。
ーーーー
 
では逆に国民年金額には違いはあるのでしょうか?
 
 
実は国民年金にも計算の違いはあり、昭和16年4月1日以前生まれの人に関しては、計算の数値が異なっています。
 
 
たとえば今大半の人の年金額を計算する時の計算式は以下のようになります。
国民年金加入期間360ヶ月とする(昭和31年4月1日以前生まれの人とする)。
 
昭和30年度生まれの人とします。
 
・老齢基礎年金→844,900円÷480ヶ月(分母)×360ヶ月=633,700円
 
 
となります。
 
 
では例えば昭和14年度生まれの人はどうでしょうか。
 
・老齢基礎年金→844,900円÷456ヶ月(分母)×360ヶ月=667,026円
 
 
 
上記のように、同じ加入期間なのに、後者の年金額が多くなってしまいました。
どうしてそのような違いが起こったのでしょうか。
 
それは分母の違いに着目してみましょう。
 
昭和30年度生まれの人は国民年金に強制加入となる20歳に到達する、昭和50年度から60歳に到達する平成27年までの40年間(480ヶ月)加入して国民年金保険料を納める事ができます。
 
 
では昭和14年度生まれの人はどうでしょうか。
 
20歳になるのは昭和34年ですが、ここから国民年金に加入して60歳までの40年間加入するのでしょうか?
 
実はこの人は昭和34年時点では国民年金にはまだ加入できません。
 
 
なぜなら国民年金は昭和34年時点ではまだ始まっていないからです。
 
始まったのは昭和36年4月1日なので、ここから国民年金の加入となります。
 
 
昭和14年度生まれの人は昭和36年度に22歳となり、そこから60歳までの38年間加入して国民年金保険料を納めます。
 
昭和14年度生まれの人は40年ではなく38年間が加入の限度なんですね。
 
そうすると昭和30年度生まれの人よりも加入期間が少ないから、年金額は昭和14年度生まれの人の方が本来なら少なくなってしまいます。
 
でもそうすると不公平になるので(加入できるかどうかは生まれた年度による違いなので本人には責任はない)、加入期間をあくまでも加入限度の期間を分母にして計算する事で年金額が不当に下がらないようにしています。
 
 
よって、生年月日が昭和16年4月1日以前生まれの人は国民年金が始まった昭和36年4月1日時点では20歳を超えてしまっているので、計算に使う数値が異なっています。
 
 
このようにやや高齢の人は年金額の計算に違いがあり、年金額も不思議に高めになっているので気を付ける必要があります。
 
 
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(記事の前半のみ)
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1.配偶者加給年金はなぜ付くのか。
ーーーー

厚生年金期間が20年以上ある場合で、65歳になった時に65歳未満の生計維持している配偶者がいると配偶者加給年金(令和8年価額423,700円)が付く事があります。

いつまで付くかというと、配偶者が65歳になるまでか、配偶者が20年以上の期間がある厚生年金を受給し始めるまで付きます。

配偶者加給年金は金額が多いのでできるだけ20年以上の厚生年金期間を目指しましょうと案内する時もあります。

しかしなぜそのような加算が付くのでしょうか?


加給年金の歴史を遡ると昭和29年改正に辿り着くのですが、この時に厚生年金は世帯をひっくるめて面倒を見る年金である事が示されました。

よって、配偶者が存在する家庭では配偶者加給年金を支給して、その費用を補う事になっています。


なお、今の加給年金は配偶者が65歳になるまでの有期年金ですが、昭和61年3月31日までの旧制度はそうではありませんでした。

配偶者加給年金は一生涯、加算されるようなものでした。

昔は夫が外で働いて厚生年金保険料を納め、妻は家の事をやるという性別役割分担が濃い時代でした。


夫が全て厚生年金保険料を支払うので、年金は夫が全て受給して、その年金で夫婦の老後を生活していってねというのが当時の一般的な流れでした。

配偶者加給年金は妻の分の費用を鑑みて支給され続けるものでした。

妻の生活費は夫の厚生年金に含まれる形だったので、サラリーマンの妻は国民年金には強制加入させないという任意加入の制度でした。


どうせ夫の厚生年金+加給年金に妻の生活費分が含まれているというものだったので、わざわざ妻を国民年金に加入させる必要はないよねって事ですね。


しかし昭和61年4月になるとそのような妻も国民年金に強制加入という形になりました。

年金は夫にだけ支給されると、もし離婚した時に妻には何も年金が支給されないという欠点があったのです。
あと、妻が障害になっても障害年金が支給されない危険性もあった。

よって、昭和61年4月からはそのような妻にも年金に強制加入させて、将来は自分自身の名義で老齢基礎年金を受給できるものになりました。


妻は自分の名義で年金を65歳から受給できるようになるので、配偶者加給年金は一生涯夫に支給しなくても良くなり、ここからは配偶者加給年金は妻が65歳になると消滅するという仕組みになりました。

まあ、妻が自分の年金を受給できるからですね。


ですが、昭和61年4月からは妻も国民年金に強制加入するようになったと言っても、そこから60歳まで加入しても年金額が少ない人がいます。

たとえば昭和25年度生まれの妻が昭和61年4月から強制加入になったとします。

そうすると昭和61年度時点で36歳になりますので、60歳まで加入しても24年間しか加入できません。


国民年金は40年間加入して満額の847,300円が貰えるのに、24年じゃ50万円程度にしかなりません。


特に昭和61年3月までの制度ではサラリーマンの専業主婦は国民年金には強制加入させないという制度でした。

別に加入してもしなくてもいいというものだったのです。


たとえば昭和28年度生まれの人は20歳になる昭和48年から昭和60年までの12年間はサラリーマンの専業主婦だったとすると昭和61年4月から残り28年間しか加入する事ができません。

そうすると65歳からの老齢基礎年金額が低くなりがちなので、65歳になった時に夫についていた配偶者加給年金の一部を振替加算として支給して、老齢基礎年金の額を高める制度が設けられました。

この制度は昭和41年4月1日以前生まれの人が対象となっています。


どうして昭和41年4月1日以前の人に限るのでしょうか?


もし昭和41年4月2日生まれの人であれば昭和61年4月1日時点でちょうど20歳になって強制加入により、60歳まで完璧に国民年金に加入する事ができます。

ですが昭和41年4月1日以前生まれの人は昭和61年4月1日前に20歳になってしまっているので、昭和61年4月1日以降に強制加入にしても完璧には60歳まで強制で納める事はできません。

よって、昭和41年4月1日以前生まれの人までの人を加給年金から一部を振り替えて、振替加算というものを老齢基礎年金に付けます。


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2.縮小されゆく加給年金。
3.妻に加給年金が加算されていた。
4.65歳から夫の老齢基礎年金に振替加算。



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こんにちは!
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精神的なのもだと思うんですが、だんだん頑張りがきかなくなり、ちょっと自分でも情けなさを感じています。

いくら寝ても疲れが取れない感じというか…^^;
 

 

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1.どうしても女性の年金が少なめなのは…
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熟年離婚が話題になってからもう随分年月が経ちますが、時々心配になるんですけど離婚後の奥様のその後ですね。

年金に限って言えば、どうしても女性の年金は低い事が多い。


低いってどのくらい?というと男女で多少違うのではなく、かなり金額的に違う事が多い。


夫婦合わせて年金額を考えれば、なんとか生活するだけならやっていける金額ではあっても、一人になるとかなり厳しい金額になる。
特に女性は。


まあ、死別の場合は遺族厚生年金が残された妻に支給される事が多いので、死別の際の心配は離婚時ほどではないです。



しかし、離婚すると離婚した夫が死亡しようが、遺族年金なんて貰う権利は発生しない。


離婚すると遺族年金は発生する事は無いというのは常識的ではありますが、18歳年度末未満の子供がいるとなると話は変わってくる事があるので家族の状況の聞き取りは大事。




さて、離婚すると特に女性の生活が厳しくなってしまう危険性があるのですが、どうして女性は年金の面で不利になる事が多いのか。


戦後以降、昭和の日本は劇的な経済成長をしてきたわけですが、この昭和の時代って女性が厚生年金に加入して働くという事自体がかなり少数派だったんです。

何回か話してきたとは思うんですが、昭和61年3月31日までの厚生年金って細かい事は省くと20年以上の期間が無いと貰えない制度でした。



就職して働くのは主に男性でしたから、将来厚生年金が貰える人の割合としては男性は約70%の人は貰えるけど、女性はせいぜい10%くらいの人しか貰えなかっただろうとだいぶ昔の資料で見た事があったんですけどね^^;



確かに女性で20年以上の厚年期間がある人は、特に今の70代以上くらいの人では見かける事は男性に比べて圧倒的に少なく感じます。


なぜそんなに女性は厚年期間が少ないのかといえば、昭和って男は外で働いて、女は家の事をするっていうそういう考え方だったんですね。

で、女性が寿退社するとその後に再就職なんて考えられない時代でした。



なぜ再就職が考えられない事だったのかというと、あまりにも家事が重労働だったからです。



今現代は便利な家具がいっぱいあってボタン一つでほとんどの事をこなしてくれますよね。

ところが昭和30年代あたりですかね。
ちょうどその頃から洗濯機、冷蔵庫、白黒テレビなんかが出てきました。


これを三種の神器と呼ばれました。



洗濯機と言っても基本的に手動なのでなかなか体力的に重労働でしょうし、冷蔵庫も大きな氷入れて冷やすみたいな感じでしたけどね。
冷蔵庫が出来てビールを冷やすと美味しい事がわかって、それ以来ビールの人気が高まってきます。


それでも洗濯機が出てきたおかげで、今まで全部手で洗ってた頃よりはマシになったところでしょうか。


お米なんかはかまどで薪とか、紙なんかを燃やして火を起こして炊いていたから今みたいな便利すぎる炊飯器のようにはいかないですよね。

とにかく家事が忙しすぎてとてもじゃないけど働きに出れるような時間なんて無かったわけです。


そういえば掃除機も無かった時は箒とか雑巾がけですよね^^;今は掃除機で楽ちんですけども(笑)


便利なモノが流通するようになってきて、家事に対する負担が少なくなってきたから少しずつまた働きに出ようとする女性も増えていきました。


よって、便利になっていくまでは男は外で働いて、女性は家事労働で1日がほぼ潰れていたわけです。

その間の女性に対する年金の保障はどうしたかというと、今までの記事でもお馴染みとなってきたサラリーマンや公務員の専業主婦は国民年金には強制的に加入させませんでした。


なぜかというと、夫が厚生年金を貰うようになれば、将来は妻の分の生活費は夫の厚生年金に加給年金として支給して(本来は一生支給するものだった。妻が65歳になっても関係なかった)保障する。


もし、夫が死亡すれば夫が貰っていた厚生年金の半分(今は報酬比例の4分の3)を妻に遺族年金として老後保障するから大丈夫だろうから専業主婦に国民年金に強制加入させる必要は無かったと考えられていました。



国民年金に加入しなければ将来は自分の名前で年金が貰える事は無く、年金保障は夫頼みという事になりますよね。


ところがここで問題視されたのは、離婚時でした。

夫には夫婦ひっくるめた金額の年金を夫に独占して支給してるから、そうすると離婚してしまうと年金のお金はすべて夫が独占してしまう事になる。

離婚しなくても、亭主関白とか性格悪い夫だとなかなか妻にお金を渡さないという恐れもありますよね。



なので将来的な事を考えたら妻にも個人名義で年金を貰えるようにした方がいいという事も課題だったので、昭和61年4月1日の基礎年金導入時にどんな人でも国民年金に加入し、65歳になるとみんな共通の年金として国民年金から老齢基礎年金が支給されるという制度に変わりました。

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2.国民年金第3号被保険者は叩かれる事が多いが…
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しかし、妻は国民年金第三号被保険者と呼ばれる被保険者になりまして、個別に国民年金保険料を納める必要は無かったです。
妻の年金のための保険料は夫が支払う厚生年金保険料に含まれるという形だからです。


この事に関して平成になってから、これは不公平だ!って随分批判されるようになってきて、できるだけ短時間労働者でも厚生年金に加入させようという動きに令和現在は変わっています。


保険料支払わないで年金貰えるなんてとんでもない事だ!許さん!って言われるけども、実際は不公平な制度というわけではないです。
この記事ではまた簡単に説明で留めますが、不公平ではない理由はこうです。


先ほども話したように、昭和って夫は外で働いて、妻は家の事をするという時代でしたよね。
そして将来に年金が支払われる時は夫に夫婦2人分の保障を考えた年金を夫にすべて支払っていました。


それで夫婦の老後生活はやっていってくださいよと。

つまり、働きに出てる時は夫が厚年の保険料を全部負担して年金の取り分は夫が100で妻が0という事ですね。
それで夫婦の生活を保障するものだったから、世帯型の年金という事です。



ところが、昭和61年4月1日以降はどうなったかというと、妻にも個人名義で年金が受け取れるようにしたいですよね。
じゃあ今まで夫が保険料を全部支払って、年金の取り分100を夫が貰ってたのを、妻に基礎年金分を分けてやるといい。


というわけで、例えていうなら夫が取り分60として妻は取り分40にしようと。


そうすると、昭和61年4月前後と変わらずに、夫から全部厚年の保険料は取るけども取り分を夫婦で分けたような形にしてるんですね。

今まで夫が年金の取り分100持っていってたのを、夫婦で分けるような形にしたから別途妻に保険料を支払ってもらう必要は無いから、サラリーマンや公務員の専業主婦はそのまま保険料を負担する必要は無かった。



なので昭和61年4月前後の制度の違いを知ってもらわないと、不公平ではないんですよって言ってもわかってもらえないので「永久に不公平だ!」って言われ続ける事になります^^;


この事情を説明する場合は過去の年金制度を知らないといけないからですね。



というわけで昭和61年4月1日からは専業主婦にも年金が個人名義で貰えるようになりました。


貰えるようにはなりましたが、それまで厚生年金や国民年金にさえ加入してきた期間が無かった人が多いので、どうしても将来的な年金額は女性は不利ですよね。

しかも働いてたとしても女性の賃金は男子よりも随分低いものでした。



昭和61年に男女雇用機会均等法が出来て雇用に対する男女差別も禁止されるようになったし、徐々に社会進出していく女性が増えていくという変化が出てきて厚年に加入する女性が増えてはきましたが、まだまだ女子の賃金は男子よりも低めな事が多いといわざるを得ません。

 

 

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8月5日の第462号.世間の平均的給与や平均的な期間で働いた場合と、国民年金期間が主な人の年金額。

8月12日の第463号.令和10年度からの遺族厚生年金が5年有期になる場合と、ならない場合。

8月19日の第464号.65歳前の在職老齢年金による停止と、65歳以降の停止と年金額の移り変わり。

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1.厚年加入中の死亡は遺族厚生年金が手厚い。
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遺族厚生年金を請求しようとする場合にはまず死亡という条件が絶対条件ですが、死亡した日が一体どういう状況なのかというのがまず大切です。

一番オーソドックスなのが厚生年金加入中の死亡です。

この時は遺族厚生年金が発生する契機となりやすいですが、それはまず第一段階です。

次に死亡日までの前々月までに国民年金の被保険者期間がある場合はその3分の2以上が未納以外である事が必要です。
あまり過去に未納にしている期間が多いと請求自体が行えない事になります。
これを保険料納付要件といいます。

保険料納付要件を満たしたら、死亡時点で生計を維持していた遺族の範囲を見ます。

生計を維持していた遺族というのは、簡単にいうと死亡時点で本人と同居していて、死亡当時に850万円未満の収入(または655.5万円未満の所得)だった事を言います。

遺族の範囲は配偶者と子、父母、孫、祖父母の順で最優先順位者が請求者となります。


ほとんどの場合で配偶者が受給する事が多く、その中でも妻が圧倒的多数を占めます(大体受給者の9割くらい)。

父母以下の遺族が受給者となる事はかなり少数派となります。


次に年金額ですが、遺族厚生年金は死亡者の過去の給与記録に左右されるので、人によってまちまちです。

ただし、厚生年金加入中の死亡の場合は年金加入期間が最低でも300ヶ月として計算されます。

年金記録の月数があまりない若い時に死亡した場合には、年金額が非常に低額になってしまう事があるため、それでは生活保障としての年金の役割が保てないから最低でも300ヶ月が保障されます。

また、18歳年度末未満の子がいた場合は、国民年金から遺族基礎年金が遺族厚生年金と共に支給される事があります。

基礎年金は定額であり、令和8年度価額で847,300円となっています。
子1人につき243,800円が加算され、3人目以降は81,300円となっています。


なお、子がいない場合でも本人死亡時に妻が40歳以上であった場合は中高齢寡婦加算(635,500円)という非常に大きい加算が加算される事があります。
本人死亡時に40歳未満であったとしても、遺族基礎年金を受給していて、その基礎年金の受給権を40歳時点で持っていた場合は遺族基礎年金が消滅した後は中高齢寡婦加算が支給される事になります。

夫を亡くした中高齢の女性が就労して十分な所得を得る事が難しかったから昭和60年改正で設けられた制度です。

さて、これを見てみると厚生年金加入中の死亡の場合は給付が手厚くなっています。


よって今回は一番オーソドックスである厚生年金加入中の死亡による遺族年金の場合を見てみましょう。

 
 
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2.厚年加入中に死亡し、妻と子が残された。
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◯昭和54年7月3日生まれのA男さん(令和8年は47歳)

・1度マスターしてしまうと便利!(令和8年版)何年生まれ→何歳かを瞬時に判断する方法。
https://ameblo.jp/mattsu47/entry-12952308425.html

・絶対マスターしておきたい年金加入月数の数え方(令和8年版)。
https://ameblo.jp/mattsu47/entry-12953285949.html

 
18歳年度末である平成10年4月から平成15年3月までの60ヶ月間は国家公務員共済組合(第2号厚生年金被保険者)の組合員でした。
この間の平均標準報酬月額は35万円でした。
 
(20歳になるのは平成11年7月なので45ヶ月間が老齢基礎年金に反映)
 
平成15年4月から平成23年6月までの99ヶ月間は未納。
 
平成23年7月から平成30年8月までの86ヶ月間は国民年金全額免除(将来の老齢基礎年金の2分の1に反映)。
 
 
平成30年9月から令和8年7月までの95ヶ月間は厚生年金に加入していました。
この間の平均標準報酬額は48万円とします。
 
A男さんは厚年加入中の令和8年8月15日に急病で亡くなりました。
 
 
さて、A男さん厚生年金加入中の死亡時に残された遺族は同居していた妻(45歳で収入は700万円)、子は16歳、14歳、8歳の3人でした。
死亡時に同居していて、妻の年収が850万円未満(または所得が655.5万円未満)なので生計維持関係ありとします。
 
 
また過去の保険料納付状況を見なければならないのですが、死亡日の前々月までに国民年金の被保険者期間がある場合はその3分の1(33.33%)を超える未納があってはいけません。
 
平成10年4月から令和8年6月までの339ヶ月までに、未納が99ヶ月あるので未納率は29.20%なので保険料納付状況(保険料納付要件)はクリア。
なお、この3分の1をクリアしていなくても、死亡日の前々月までの1年間(令和7年7月〜令和8年6月)に未納がなければそれでもいいです。
 
よって、遺族厚生年金が受給できます。
18歳年度末未満の子がいるので、国民年金から遺族基礎年金も支給されます。
 
また、所得が「4,794,000円」を超えているとして遺族年金生活者支援給付金の支給は無しとします。
 
 
妻に支給される年金額は以下のようになります。
 
 
・遺族厚生年金→(35万円×7.125÷1000×60ヶ月+48万円×5.481÷1000×95ヶ月)÷155ヶ月×300ヶ月(最低保障)÷4×3=(149,625円+249,934円)÷155ヶ月×300ヶ月÷4×3=580,005円
 
過去の国家公務員共済の期間分は、死亡時に加入していた厚生年金制度(日本年金機構)からまとめて支給されます。
 
・遺族基礎年金→847,300円(定額)+子の加算金243,800円×2人+3人目81,300円=1,416,200円
 
 
よって、令和8年8月15日受給権発生の遺族年金総額は遺族厚生年金580,005円+遺族基礎年金(子の加算含む)1,416,200円=1,996,205円(月額166,350円)
 
 
ーーーー
3.受給後の年金額の変化。
ーーーー
 
その後、子が18歳年度末を迎えるごとに年金額は減少していきます。
 
上の子が18歳年度末を迎えると、子の加算81,300円が抜けて1,914,905円になり、2番目の子の243,800円が抜けると1,671,105円になります。
 
3番目の子が18歳年度末を迎えると遺族基礎年金が消滅して遺族厚生年金580,005円のみとなりますが、妻はA男さん死亡時に40歳以上だったので遺族基礎年金消滅以降は65歳まで中高齢寡婦加算635,500円(令和8年度定額)が加算されます。
 
なので、遺族基礎年金消滅後の年金額は遺族厚生年金580,005円+中高齢寡婦加算635,500円=1,215,505円となります。
 
 
さて、中高齢寡婦加算は妻65歳までの給付ですが、65歳以降の遺族厚生年金はどのような支給になるのでしょうか。
 
 
まず、妻の65歳からの老齢厚生年金は60万円(他に1000円の差額加算)で、老齢基礎年金は70万円とします。
 
65歳以降の遺族厚生年金は、妻の老齢厚生年金分を超えた場合に差額として支給されます。
 
580,005円<60万円なので差額は発生しません。
 
よって、妻は自分の老齢の年金のみ総額1301000円を受給する事になります。
 
 
▼
ただし、遺族厚生年金と老齢厚生年金にはもう一つの計算式があるので、それを計算してみましょう。
 
 
夫の遺族厚生年金580,005円÷3×2+妻の老齢厚生年金601,000円(差額加算含む)÷2=687,170円(遺族厚生年金)
 
よって、遺族厚生年金687,170円ー老齢厚生年金60万円=87,170円(遺族厚生年金)+老齢厚生年金60万円+老齢基礎年金70万円=1,387,170円となります。
 
 
年金計算では、こちらの金額の多い方を支給します。
 
 
※追記
どうして夫の遺族厚生年金の3分の2+妻の老齢厚生年金の2分の1の計算式なんでしょうか。
 
夫の遺族厚生年金は元は夫の老齢厚生年金を4分の3にしたものなので、そこからさらに3分の2にすると夫の老齢厚生年金の2分の1になります。
そこに妻の老齢厚生年金の2分の1を加えたものを遺族厚生年金として支給しましょうねという事。
 
この計算式は平成6年改正に登場したものですが、この計算式ができるまでは夫の遺族厚生年金を選ぶか、自分の老齢厚生年金を選ぶかの2択しかありませんでした。
 
 
例えば夫の遺族厚生年金が90万円で、妻の老齢厚生年金が40万円なら、遺族厚生年金を選んだ方が圧倒的に得なので自分の老齢厚生年金を諦める事はできます。
 
しかし、男女雇用が一般的になってきて女性の雇用が伸びていく時代にありました。
そうすると夫の遺族厚生年金は90万円で、妻の老齢厚生年金は80万円だったらどうでしょうか。
 
まあ、遺族厚生年金を選んだ方が、かろうじて有利ではありますが、妻が80万円分もの老齢厚生年金のために働いてきたのに、それを完全に手放す事になります。
80万円も加入してきたのに、一体何のために働いてきたのだろう…って思いますよね。
 
そこで、夫の老齢厚生年金と妻の老齢厚生年金の半分ずつを遺族厚生年金にして、少しでも妻の老齢厚生年金を反映させようという事で、この計算式が導入されました。
 
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8月26日の第465号.年金の手取りに大きく影響する社会保険料の天引きと、その徴収のやり方。

 

(発行済み)

8月5日の第462号.世間の平均的給与や平均的な期間で働いた場合と、国民年金期間が主な人の年金額。

8月12日の第463号.令和10年度からの遺族厚生年金が5年有期になる場合と、ならない場合。

8月19日の第464号.65歳前の在職老齢年金による停止と、65歳以降の停止と年金額の移り変わり。

 

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8月19日の第464号.65歳前の在職老齢年金による停止と、65歳以降の停止と年金額の移り変わり。

 

(以後の予定)

8月26日の第465号.年金の手取りに大きく影響する社会保険料の天引きと、その徴収のやり方。

 

(発行済み)

8月5日の第462号.世間の平均的給与や平均的な期間で働いた場合と、国民年金期間が主な人の年金額。

8月12日の第463号.令和10年度からの遺族厚生年金が5年有期になる場合と、ならない場合。

 

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1.2年で元が取れるよく話題になる付加年金。
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今日は久しぶりに付加年金の話を。
 
65歳になると国民年金から老齢基礎年金が支給され始めますが、それにくっついて支給される年金です。
 
 
小さな年金なのであまり話題になる年金ではないんですが、これはよくお得だお得だと言われる。
 
 
なぜかというと、今まで納めてきた保険料に対していざ年金を貰うようになったら2年で元が取れてしまうから。
 
 
たとえば、付加保険料というのは月々400円納めないといけませんが、仮に20歳から60歳までの最大480ヶ月間の付加保険料を納めたとします。
 
 
となると納めてきた保険料は400円×480ヶ月=192,000円
 
 
 
で、これを付加年金として貰う時は200円×480ヶ月=96,000円となる。
 
 
年間96,000円だから、2年間支給されたら今まで納めた保険料額と一致する。
 
 
その後はひたすらトクになる。
 
 
 
おおお!なんてお手頃でおトクな年金なんだ!じゃあ早速、市役所か年金事務所行って付加保険料とやらを申し込むぜ!…ってちょっと待った!
 
 
 
この付加保険料は国民年金保険料(令和8年度月額17,920円)を完璧に納めた上での上乗せ年金なんです。
 
 
だから国民年金保険料を納めないのであれば付加保険料も納めれない。
 
国民年金保険料は納めたくないけど、付加保険料だけ納めるというのは不可なのです。
 
 
そして、サラリーマンや公務員のような厚生年金に加入してる人や、厚生年金加入者の扶養に入ってる人(国民年金第三号被保険者)、そもそも国民年金保険料を免除や未納にしてる人は付加保険料を納める事が出来ない。
 
 
つまり、自営業とかフリーターのような国民年金第1号被保険者と呼ばれる、自ら定額の国民年金保険料を納めるという人のみが付加保険料を納める事ができます。
 
 
 
こういう制限もあるからなかなか知られた年金にはならないのかなと思います。
真面目に国民年金保険料を納める人のための制度かもしれませんね^^
 
 
ところで、付加年金はいつから始まった制度なのかというと昭和45年10月からです。
 
 
始まった当初は350円の保険料でしたが、昭和49年1月から400円になってその後現在に至るまで保険料額に変わりがない。
 
また、年金額も200円×付加保険料を納めた期間というように昭和49年1月から変化なし。
 
これは今の年金制度のように現役世代の保険料を年金受給者に仕送る形ではなく、保険料を積み立てる積立方式の年金だから。
 
 
さて、月々の保険料を納めるタイプの国民年金制度が始まったのは昭和36年4月からでした。
 
 
しかし国民年金というのはどんなに人によって所得が違おうが定額の保険料を納めるものだったため、将来の年金額も納めた期間が同じなら平等というものだった。
 
つまり所得に比例しない。
 
 
よって、国民年金は定額の保険料と定額の年金額という形だったから、少しでも将来の年金額を多くしたいという要望に応えるために付加年金という制度が作られました。
つまり報酬比例の年金の変わりとして上乗せの年金を作ったのですね。
 
しかしなぜ国民年金は所得に関係なく定額の保険料で、定額の年金にされたかというと国民の所得の把握が困難だったからです。
 
 
サラリーマンとかならともかく、昭和30~40年代というのは農業のような第一次産業の人が全就業者の40%くらいを占めていました。
現在は4%もいかない。
 
 
だから所得の把握が困難だったのです。
 
 
よって国民年金は定額の保険料となり、将来受け取る時も所得に関係なく定額とされています。
 
まあ、保険料納めた分には比例しますが。
 
 
 
なお、昭和36年の国民年金の強制加入が始まる頃、国民年金を支払う対象とされた3300万人中650万人ほどしか所得税を納税できていなかったとされています。
 
多くの人が住民税の均等割すら支払う事が困難な人達だったため、国民年金保険料が支払えない人に対しては保険料の免除という道が設けられたという経緯があります。
 
 
話を戻しますが今回はその付加年金はどのようのもので、年金額はどうなるかの中身を見ていきましょう。
 
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2.付加年金保険料を納めた期間がある年金記録。
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◯昭和27年11月5日生まれのA夫さん(令和8年は74歳)

・1度マスターしてしまうと便利!(令和8年版)何年生まれ→何歳かを瞬時に判断する方法。
https://ameblo.jp/mattsu47/entry-12952308425.html

・絶対マスターしておきたい年金加入月数の数え方(令和8年版)。
https://ameblo.jp/mattsu47/entry-12953285949.html

 
20歳になる昭和47年11月から昭和50年3月までの29ヶ月は昼間大学生だった。
 
この大学生の期間は国民年金には強制加入ではなく任意加入だった。
任意加入しなければ、年金を貰うために必要な年金受給資格期間10年以上に含むカラ期間になるだけ。
 
 
なぜ学生が国民年金強制加入対象外だったかというと、学生は所得が低くて支払える能力が低いだろうと考えられたから。
 
だから任意の加入として扱われた(平成3年4月からは強制加入)。
 
 
昭和50年4月から昭和56年2月までの71ヶ月は厚生年金加入。
この間の平均給料(平均標準報酬月額)は23万円だったとします。
 
 
昭和56年3月から自営業となり、平成22年10月までの356ヶ月は国民年金保険料を納めた。
ついでに市役所で付加年金加入を申込んで付加保険料を納めてきた。
 
 
ところが、国民年金保険料の納付期限はその月の分は翌月末までですが、平成20年12月に11月分の国民年金保険料と付加保険料を納めるのをうっかり忘れてしまった(督促状が来たから後で滞納分を納めた)。
 
 
平成20年12月末までの期限に納めれなかった為、付加年金からは自動的に脱退したものとみなされた(平成26年4月からはこの自動脱退が無くなって、国民年金保険料の時効である過去2年以内の分は遡って納めれるようになった)。
 
 
よって付加保険料納付期間は昭和56年3月から平成20年10月までの332ヶ月。
 
 
 
平成22年11月から平成23年6月までの8ヶ月は国民年金保険料全額免除にした(老齢基礎年金の2分の1に反映)。
 
 
で、平成23年7月から60歳前月の平成24年10月までの16ヶ月間は国民年金保険料をまた完璧に納めた。
 
 
 
その後の平成24年11月の60歳到達月分から国民年金保険料を納める義務は無くなりますが、一応65歳(この男性なら平成29年10月までの60ヶ月の間に最大加入できる480ヶ月まで)までなら国民年金に任意で加入する事により年金を増やす事が出来る。
 
 
平成27年5月に国民年金任意加入と共に付加保険料の申し込みをしたが、滞納してしまって督促状の期限までに支払えずに平成27年8月までの4ヶ月間を未納にしてしまった。
 
 
任意加入は督促状の期限までに納付できないと、任意加入の資格を喪失してしまう。
 
 
 
でも国民保険料の時効が2年だし、付加保険料も過去2年の時効が平成26年4月から認められたので平成29年に納めて未納の4ヶ月間は国民年金保険料納付済期間(付加年金あり)となった。
 
 
さて、年金記録を整理します。
・カラ期間→29ヶ月
・厚年→71ヶ月
・国民年金保険料納付→356ヶ月(うち332ヶ月が付加保険料納付)+16ヶ月
・任意加入→4ヶ月
・全額免除→8ヶ月

 
 
A夫さんの現在貰っている年金額はいくらになるか。
 
 
・老齢厚生年金→23万円÷1000×7.125×71ヶ月=116,351円
 
 
・老齢基礎年金→847,300円÷480ヶ月×(厚生年金期間71ヶ月+国民年金保険料納付済期間372ヶ月+任意加入期間4ヶ月+保険料全額免除期間8ヶ月÷2)=796,109円
 
 
・付加年金→200円×336ヶ月=67200円
 
 
 
さらに、20年以上の厚生年金または共済組合、または両方で20年以上ある厚生年金を貰ってる妻(昭和27年2月生まれとします)が居たとすると、A夫さんの老齢基礎年金に振替加算74,632円(令和8年度価額)も付く。
 
 
 
よって、現在のA夫さんの年金総額は老齢厚生年金116,351円+老齢基礎年金796,109円+付加年金67,200円+振替加算74,632円=1,054,292円(月額87,857円)
 
 
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