個人型確定拠出年金(iDeCo)が来月からほぼ全員に拡大!老後の年金を増やそう! | 年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座

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知れば知るほど奥深い年金制度!
僕も日々勉強ですが、一人でも多くの方に年金の事を知って欲しいと思います。
年金は…正確に書くように努めてはいますが、少しでも年金の事を知っていただければ幸いであります。
一緒に年金について考えてみませんか?

おはようございます!
年金アドバイザーのhirokiです!


来月からいよいよ個人型確定拠出年金がほぼ全員加入可能になります。
今までは公務員や第3号被保険者の専業主婦(主夫)は加入不可だったんです。



最近はこの個人型確定拠出年金にiDeCo(イデコ)って愛称がついちゃったりして親しみを持ってもらおうという動きもありました。
確定拠出年金はよく、DCと呼ばれます。





さて、確定拠出年金は何かというと、簡単に言ったら老後の為に資金を積み立てるものです。
積み立てながら、自分が選んだ金融商品で運用しつつ老後の資金を自分で増やしていくんです。



確定拠出年金は最近できたものではなく、もう平成13年10月からある年金制度です。
割と昔からあるんですよ(^^;;





でも、個人型確定拠出年金は15年間も経つのに未だ27万人程度の利用者数(企業型は580万人くらい)。


あんまり知られていなかったからですね。
あと、投資が絡むから何となく敬遠されていたのかもしれません。


で、金融機関としても普通に投資信託売るよりも利益にならないからあんまし確定拠出年金を知らせる事に力を入れてなかったようですしね。

ていうか、資料請求してその書類の多さにイヤになってたのかも。
ズッシリ来るもんね…




さて、確定拠出年金は積み立てではありますが、単なる積み立てじゃないんです
びっくり




特に税金の面で凄くお得なものなんですね。



厚生年金や国民年金がなかなか上がりにくくなる今は、やれるならやっていて損は無いものでしょう。

ただ、老後の為の資金なので60歳まで引き出す事はほぼ不可





個人型確定拠出年金(iDeCo)は、自営業のように国民年金第1号被保険者は月の掛金限度が68,000円(年816,000円)。
来月から専業主婦(主夫)のように国民年金第3号被保険者は月の掛金限度23,000円(年間276,000円)。


公務員は月の掛金限度額12,000円(年間144,000円)。


掛金は5,000円以上1,000円単位。




また、個人型確定拠出年金は今までは①企業が確定拠出年金を導入していたり②何らかの企業年金(企業が確定拠出年金を導入しているが他に確定給付年金とか厚生年金基金みたいな企業年金)を導入していたら個人型確定拠出年金に加入する事は出来ませんでした。



しかし、来月から会社が規約で定めていれば、①であれば最大で月の掛金20,000円で個人型確定拠出年金に加入出来て、②だったら最大で月の掛金12,000円まで個人型確定拠出年金に加入する事ができるようになります。


企業型の確定拠出年金は会社が掛金払ってくれるから、個人的に所得税や住民税を安くする事は出来なかったけど、個人型確定拠出年金で自ら掛金を支払えるようになると、所得税や住民税を下げる事ができる。



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さて、個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入して掛金を支払うと普通の積み立てと違ってどうメリットがあるのか。




まず支払った掛金が全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)に使えます
結構この辺をいろんな所で強調されますが、国民年金保険料や厚生年金保険料も全額所得控除(社会保険料控除)に使えてますよ(笑)




例えば、40歳の自営業の人が掛金50,000円(年間600,000円)を積み立てしていて売上1000万だったらどうなるか。
必要経費600万。
基礎控除38万円
青色申告特別控除65万円
社会保険料控除50万円
としてみます。


あー社会保険料控除低すぎたかな…(^^;;




売上1000万で確定拠出年金の掛金を払ってなかったら1,000万円➖必要経費600万➖基礎控除38万➖青色申告特別控除65万円➖社会保険料控除50万=247万円(課税所得)



①247万✖️10%➖97,500円=149,500円の所得税
※注意
復興特別所得税(所得税率×102.1%)は除いています。




②住民税は基礎控除額とかちょっと異なりますが、10%取られるとして247,000円。

税金総額396,500円。







じゃあ確定拠出年金の掛金600,000円を所得控除に加えたらどうなるか。


①247万➖60万=187万(課税所得)
187万✖️10%➖97,500円=89,500円(所得税)

②住民税187,000円。


税金総額276,500円。




税金が120,000円安くなりました。


つまり120,000円戻ってくるわけですね。

単純に個人型確定拠出年金の掛金600,000円✖︎20%=120,000円節税になるって事。


コレって、運用益を出せなくても、税金が戻る事で20%の運用益出したのと同じ効果びっくり



しかし、税金が戻るという面では、来月から加入可能になる専業主婦(主夫)はあまりメリットが無いかもしれない。






次に積み立てた掛金の運用時。


普通は金融商品で運用益出したら20%は税金で持って行かれちゃうんですが、確定拠出年金を増やす為に使う金融商品で利益出しても税金が全く掛かりません。
だから複利効果が高い。


ちょっと優遇しすぎやね〜(;´∀`)




ただ、投資信託で運用している場合は信託報酬という手数料が保有している間ずっとかかるので注意(商品によって手数料率はバラバラ)。まあ普通に投信買うより確定拠出年金に使う投信はかなり安い。
また、、投資信託はリスク商品なので元本割れリスクがある。





で、最後に確定拠出年金を受け取る時もまたお得。
普通は年金として受け取りますが、一時金としても受け取れます。


一時金として受け取ったら、退職所得控除が使えて凄く税金が安くなる。


例えば、自営業の人が60歳まで30年間で1800万円の確定拠出年金を貯めた場合、退職所得控除が800万円➕70万✖️(30年➖20年)=1500万円

(1800万円➖退職所得控除1500万円)÷2=150万円(退職所得)

150万円×5%=75,000円(所得税)
150万円×10%=150,000円(住民税)




年金として受け取るなら、公的年金等控除というのが使える。


例えば60歳から確定拠出年金が年間90万円で、老齢厚生年金50万円の合計140万円貰うなら公的年金等控除額最低70万円(65歳以上なら120万円)が使える。
この場合は収入が140万円だから、公的年金等控除額は140万円×25%+375,000円=725,000円。

140万円➖公的年金等控除額725,000円=675,000円

基礎控除が38万円あるし、他に配偶者控除38万円とか社会保険料控除使って引いたりすると税金は0円になる。




ただし、確定拠出年金を年金として受け取る場合は年金振込のたびに毎回432円の手数料がかかる
だからあんまし、受け取り回数増やさないほうがいいかも。




また、個人型確定拠出年金に加入する際は、初回に2,777円の手数料が引かれます。

そして、国民年金基金連合会に毎月の口座管理料月額103円毎月の事務委託先金融機関手数料(財産を預かってる信託銀行とかに払う手数料)月額64円支払う必要があります(どこの金融機関で個人型確定拠出年金をやっても同じ)。



重要なのは加入する金融機関(運営管理機関)への手数料がバラバラなので、自分の好きな金融商品があって手数料が安い金融機関を探すといいですね。



にしても、扱ってる所が201社くらいあるのでイデコナビってサイトで調べるのがオススメ。
※iDeCoナビ



細々とした手数料はありますが、節税効果が高いので、運用益がなかなかうまくいかなかったとしても税金が戻ってきたりするのでプラスのほうが大きいでしょうね…。


なお、確定拠出年金の受け取りは基本的には60歳からですが、加入歴が10年未満だと加入期間により61〜65歳に繰り下げられてしまう。

ちなみに70歳まで貰わないで運用をやり続ける事は可能(掛金支払いは不可)。
70歳以降になっても受け取らない場合は強制的に一時金支払いとなる。


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※追記
個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛金は自分の口座から毎月掛金支払う、または、会社の給与天引きです。
引き落としは毎月26日。


なお、国民年金保険料を未納にしてたり免除してると加入出来ません。
加入中に未納とか免除にしてしまうと掛金を支払えず、一旦後で遡って掛金を支払う事も出来ません。

それに国民年金保険料みたいに1年分まとめて掛金支払う前納はありません。



さ、昨日全巻大人買いしたコミックを読破します♪( ´▽`)たのしみー


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