本日、確定拠出年金の改正で適用者拡大!その背景にあるものは… | 年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座

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知れば知るほど奥深い年金制度!
僕も日々勉強ですが、一人でも多くの方に年金の事を知って欲しいと思います。
年金は…正確に書くように努めてはいますが、少しでも年金の事を知っていただければ幸いであります。
一緒に年金について考えてみませんか?

皆さまこんばんはー
年金アドバイザーのhirokiです(^-^)/


今日、確定拠出年金が改正されました。

来年1月から専業主婦・主夫(第3号被保険者)930万人くらい、公務員430万人くらいが個人型確定拠出年金に加入できるようになります。


掛金額は専業主婦(主夫)が月額上限23,000円(年間276,000円)、公務員は掛金月額上限12,000円(144,000円)です。



確定拠出年金は掛金の拠出(支払う)が確定しているだけで、その積み立てていく掛金の運用は自己責任でやっていくもの。
金融商品を自分で選び、個人で運用していく。



そして、老後の為に構築していく年金だから60歳以上にならないと引き出せない(障害給付金や死亡一時金もとりあえずある)。



でもとてもメリットがある年金でもあり、今後目減りしていく公的年金を補完する上ではかなり重要になってくる年金なので拡大されてるんですね~



確定拠出年金の何がメリットかと言ったら、
①掛金全部が所得控除(小規模企業共済等掛金控除)になる➡︎企業型確定拠出年金は会社が掛金払うから普通は所得控除に使えない。
②運用益が非課税(普通なら20%くらい税金で持ってかれる)
年金受取の時は公的年金等控除が使えるし、一時金で受け取ったら退職所得控除が使えて税金がかなり抑えられる。


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ただ、個人型確定拠出年金は利用者が現在25万人くらいだからかなり少ないです。
あんまり知られてないし、自分で運用しないといけないもんね~(^^;;




でもメリットは大きい。




例えば所得税が5%で、住民税が10%だったら、掛金120,000円だったら120,000円×15%=18,000円節税になる。
払う税金無けりゃ節税効果無いですよ(^^;;




単純に運用利回りだけで見たら、18,000円÷120,000円×100=15%と同じようなものやね…



でも第3号被保険者って年間収入を130万円未満に抑えないといけないから所得控除のメリットはあんまし大きくはないかもですね。



うーん…掛金毎月10,000円(掛金の拠出は下限5,000円の1,000円単位)としたら、年間120,000円の所得控除だからどうなるかな。

ざっくりですが…
(1,300,000円➖給与所得控除650,000円➖基礎控除380,000円)×5%=13,500円の所得税


(1,300,000円➖給与所得控除650,000円➖基礎控除330,000円)×10%=32,000円+均等割5,000円で37,000円の住民税


所得控除120,000円使ったら、それぞれ120,000円×5%=6,000円を所得税から、120,000円×10%=12,000円を住民税から引けるから支払い所得税は7,500円で、住民税25,000円…


あ、それなりに税金低くはなりますね(^^;;




あと、運用にかかる費用は重要ですね。

投資信託なら購入時の販売手数料(2~3%くらい)と、運用中はずっとかかる信託報酬(毎年1.5%くらい。でも確定拠出年金用は大体半分以下の安さ)、解約時に0.2%くらい?費用(信託財産留保額)がかかるからあんまり費用がかからないのを選びたいとこですね。


でも、確定拠出年金用なら販売手数料や解約手数料は基本的には取らないのが多い。



だから運用中ずっとかかる信託報酬が安いところを見つけ出すといいかもしれませんニコニコ



金融商品の運用は、高い手数料払えば良いってわけでもないですもんね…


まあ収益性の高い商品は信託報酬が高くはなりますが。

かと言って、せっかく運用益に税金かかんないのに、恐ろしく金利の低い預金や保険みたいなもんで運用するのもなんだか寂しい気がします(^^;;

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あと、企業型確定拠出年金も中小企業が加入しやすいように簡易型確定拠出年金も導入される事になります。




企業型確定拠出年金はあんまし、中小企業には馴染みの薄い企業年金でした。

企業型確定拠出年金を導入してる会社は厚生労働省HP見ると22,000社くらいで加入者は550万人くらいですが、100人以下の企業は0.6%くらいしか導入されてない。
1000人以上の企業が40%くらい占めてます。
割と大きい企業がやってるキョロキョロ



だからめんどくさい手続きを大幅に緩和して100人以下の中小企業の加入を促すわけです。




まあ、いろいろ確定拠出年金の動きが盛んになってるのは冒頭で言ったように年金が目減りしていくから。



物価や賃金が上昇してもそれより年金が上がらないようにされてる。
それに企業年金で有名だった厚生年金基金ももうとっくに新規設立禁止だし、いっぱい解散していったし、これからもどんどん減る。
今晩は、メルマガ発行しますがあんまり乗り気じゃなかったですが厚生年金基金の事も書きました(^^;;
いや、書かざるをえず…


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ところで、今の年金が男性の平均月収348,000円(平成26年年金財政検証当時)として、それに対し夫婦の年金月額がどのくらいの割合になるのかっていう所得代替率というのがあります。
厚生労働省のHPに年金のマンガあるんでこれ見てもらうと面白いかもですニコニコ




そこでモデル年金世帯っていうのがあって、夫が厚生年金加入して40年間働いたとしてボーナス込みの平均給与が428,000円、妻が40年間専業主婦(今時そんな世帯はほとんど無いとツッコミたくなるけど…)だった場合の夫婦合わせた年金月額が平成26年の財政検証の時に218,000円とされて、それだと348,000円に対して218,000円は62.7%で、この所得代替率が50%くらいになるまで調整されていくんです


その50%くらいになるのが平成55年度とされてます。
この時に50.6%になる見込み。
だいぶ先の話なのでどう変わるかわかりませんが、とりあえず50%よりは下げない事になってます。



だから、厚生年金基金も無くなっていくし、年金が上がらなくなっていくしで確定拠出年金がとても注目されているわけですね~



自助努力の時代(^^;;



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