今までの年金額と記録訂正により増えた年金額の差額が支払われます。
普通は5年を超えた分は年金というのは時効にかかり5年より前の年金というのは支払われません。
ですが、記録漏れによるものは時効適用外です。
まず支払いは、直近5年分が支払われます。
次に5年超~受給権発生時点までの分が支払われます。
要するに2回に分けて支払われるわけです。
また、過去の年金が大幅に遅れて支給されることの補填の為(補填というか過去の年金額を今の現在価値に直して支払われるもの)、遅延特別加算金というものも併せて支払われる事があります。
ただ、記録漏れが発覚し年金額を訂正してもすぐに支払われるわけではなく、直近5年分の支払いと5年を超える分が支払われる際は合わせて1年くらいかかると見てよいでしょう(これでも早くなったほうかなぁ…(^^;;
訂正されると、訂正された年金証書や支給額変更通知書などが送られて来ます。
年金証書が送られてきて、受給権発生時点の年金額が表示されてる為、年金額が異常に下がってて驚かれる人もいらっしゃいますが、あくまで受給権発生時点の年金額なので気になさらないでください(^^;;
あと、直近5年分は税金の問題が発生する為(老齢給付に関するもののみ)、訂正された源泉徴収票も送られてくるので、税務署に問い合わせる必要があります。
社会保険料や個人住民税については市区町村へご連絡ください。
ところで、この記録漏れの遡り支払いはわりと時間がかかるため、受給者本人が生きている間に支払われない事が時々あります。
この場合は遺族に未支給年金として支払われます(もちろん手続きは必要)。
また、記録漏れが見つかったが逆に年金額が下がるまたは不利になる場合もあります。
記録訂正するかしないかは仮計算書(訂正した場合の年金試算結果を表したやつ)というのが必要なので、それに「年金訂正必要なし」を選択するといいです。
ただ、年金額が増えるという結果だけで判断すると危険な場合もあるので(月数増えて厚生年金月数が20年以上になっちゃって過去貰ってた配偶者の加給年金が過払いになるとか)、一度年金事務所で相談するといいでしょう。