FT.com 6月29日記事 <http://news.ft.com/cms/s/7995d6ee-e8c1-11d9-87ea-00000e2511c8.html >

読むのをさぼっていたので詳細をまだ把握していないが、アメリカがインドと "defense pact" を締結したそうだ。この記事にはその全体像が書いてないが、「相互に兵器輸出入を行える関係構築」と書かれているので、アメリカ製兵器の対印輸出は何らかあるのだろう。インドではどちらかというとソ連製の兵器が長い間幅を利かせていたが、今後は変わってくるのかもしれない。

3月に Condi Rice がインドを訪問したのも、この準備行動だったのかもしれない。

アメリカが中共政権と対する上で、インドの存在には一定の価値がある。アメリカの覇権下にある日本としても意味がある。東南アジア諸国にとっても、中印のバランスがとれている方がありがたいだろう。

7月18日のシン首相訪米には注目しておこう。

朱斑羽(シュハンウ)さんのサイト「月刊核武装論」をブックマークに追加しました。

mattは「(現時点で)核武装すべきだ」とは考えていませんが、このサイトにはなかなか考えさせられる要素があると感じ、リンクさせていただくこととしました。

映画の話ではない。

FT.com 6月30日記事 <http://news.ft.com/cms/s/9020ee9e-e98e-11d9-ba15-00000e2511c8.html >

印、中、日、豪の宇宙開発、特に月探査計画について書いてある記事なのだが、ひとつ目を引く記述がある。

中国は、月面の化学的組成分析に重点をおいており、特にヘリウム3に注目しているというのだ。

ヘリウムの原子核は通常、「陽子2個+中性子2個」からできているが、ごくまれに中性子が1個少ないヘリウム3が存在する。

このヘリウム3と重水素の原子をぶつけると、中性子線がほとんど出ない核融合反応を起こすことが理論上はできる。クリーンなエネルギー源として可能性が指摘されている物質だ。

おまけに、この核融合反応で放出されるエネルギーは理論上はその大半(8割以上だったと思う)を電気エネルギーとして取り出すことができるので、現在の原子力発電や火力発電と異なり、理論上とりだせるエネルギーの電気エネルギーへの変換効率が非常に高い。電気エネルギーへの変換効率が上がると、熱エネルギーへの変換率を下げることができるから、地球を熱で汚染する心配も少なくできるという、夢のようなエネルギー源だ。

ヘリウム3は地球上にはほとんど存在しない。しかし、月面の地表・地下には(地球と比べると)豊富に存在する可能性が指摘されている。重水素は地球にたくさんあるから、月を(軍事的に)支配すれば、ヘリウム3と重水素による核融合エネルギーを支配できることになる。

もっとも、ヘリウム3と重水素原子を使う核融合反応は要求される圧力と温度がとても厳しい条件らしいので、現在研究中の重水素と三重水素を使った核融合反応すら安定的に実現できない現時点ではとても実現不可能だから、すぐにどうのこうのいう話ではない。

中国にも「ずっと遠くを見ている人たちがいる」ということを書いておきたかっただけだ。

地主・自作農の家庭では、男の子が小さいときから官僚の選抜試験に合格するのを目指して勉強していた。

選抜試験の内容は、現代風に言うと、「哲学・政治学・文学・歴史(+宗教学)」だった。儒教的教養を備えているかどうかをテストする試験だったからだ。ただし儒教的教養をつむためには故事を学ぶ必要があるので結果的に歴史学っぽい内容も含むし、詩文を書けることが重要視されてもいたので、文学的要素もあった。

文学と言っても、小説は重要視されていなかった。はっきり言うと、見下され差別されていたと言うべきだろう。儒教的価値観ではフィクションは重要視されていないからだ。詩は、伝統シナ社会では、志を述べるものなので、小説と異なりノンフィクション扱いだ。

小さい頃から受験勉強して、「天からこの世を託されたただ1人の皇帝(天子)が徳をもってこの世をあまねく支配する。男子たるもの皇帝に全力で仕え、経世済民に心を砕くべし」という考え方で世の中染まっていたわけだ。

tonyeisnerさんの通貨市場関連ブログ「市場は踊る」をリンク先に追加しました。

昨日は「中国の国営企業は、共産党が支配し続けている企業だ云々」と書いた。

しかし一方で、共産党が少なくとも表面的には「共産党支配色を薄める」努力を一生懸命してきているのは事実である。

(1)政府が直轄していた企業を制度上株式会社とする。

(2)株式の過半数を当分の間、政府が所有する。

(3)残りの株式を上場する。重要な企業はNYや香港など外国の取引所に上場し、西側の会計基準・企業統治にさらす。

というステップを踏んできている。

さらに、「政府が所有する株式を一般に売却する」方向性を中国政府が公言するようになってきている。もし本当にそうなると、あとは共産党が介入せずに株主総会が取締役(董事)を選ぶようになれば、国営企業(或は元国営企業と言うべきか)を共産党政権に繋ぎとめる手段は、企業内にある共産党委員会と労働組合だけになる。

よってmattはこう思っている。

「中国共産党の幹部連中も、長い目で見て共産党政権が続くとは思っていない。資本主義経済と議会制民主主義を導入する努力を(彼らなりの)全力で行う。ただし、自分たちが現在持っている特権はできる限り存続させ享受し続けたい、と考えている」

ということだろうと思う。

議会制民主主義を導入する努力は、例えば農村における秘密投票による首長選挙や代議士選挙(郷・鎮レベルの)の実施に見られる。限定的ではあるが、自らの権力基盤を壊しかねない改革をできる範囲で共産党自らが実施しているふしがある。

個人的な意見だが、鄧小平は1979年当時すでに気づいていたのではないかと思う。いずれ共産主義を捨てなければならないことを。そう考えないと、「社会主義市場経済」なんて理論的な説明の不可能なことを無理押しした説明がつかない。

ところで、議会制民主主義の導入に成功した国がその導入時点(直前)に革命等の権力の移譲がおこったとき、普通は流血がおこる。旧体制側の人間が結局なかなか権力をあきらめ切れない。日本は武士階級が特権をあっさり捨ててくれたので、19世紀と古い時代にしては流血が少なくて済んだ方だと思う。(それでも、特権をあきらめ切れなかった者は西南戦争を起こした)

で、シナ大陸の歴史を振り返ると、「権力の移譲に際して流血が少なくて済む」と簡単に考えるわけにはいかない。以前書いたが、数千万単位の死者が結構簡単に出る。資本主義と議会制民主主義という2点セットがシナ社会においてもある程度概念として浸透してきているようなので、20世紀前半までの革命のような暴力的なものにはならない可能性が以前よりは上がっているとは思うが。

シナ大陸の場合、流血が多くなるか少なくなるかは、農民と少数民族、それから軍隊の動向にかかっていると思う。

6月24日 FT.com 記事 <http://www.ft.com/cms/s/ebef88fc-e3ee-11d9-a754-00000e2511c8.html >

FTがCNOOCによるUnocal買収ニュースを特集に格上げしてきた。

今はそうではないが、就職した年度からほぼ6年間、mattは勤務先の中国向け輸出事業に関与していた。顧客の大半は国営企業で、貿易商社あるいは製造業だった。輸出代金支払い督促などの過程で、銀行関係者に会ったこともある。もちろん銀行も国営だった。

そのときの経験から言えるのは、「国営企業は官僚機構の下部組織だ」ということだ。政府が方針を決めないと締結された契約の履行が滞ってしまうことが起こり得る。もちろん、政府が決断すれば、西側では考えられないくらい早く事業が進むことも(たまには)あり得る。要するに、政府の意思決定にかかっている、ということだ。

注意しなければならないのは、この場合政府とは「共産党政権」のことだということだ。

今の中国では一見影が薄くなっているが、「共産党政権」は基本的には「資本家を倒すためなら何をしてもいい。労働者や農民に被害が及ぼうが、資本家とその支配するところの政府を打倒できれば、すべては正当化される」という考え方の持ち主だと認識すべきだ。これは歴史的に見て本当だ。共産主義はそういう思想だ。

例えば、ロシア革命前にスターリンは「党の活動の一環として」銀行強盗をしている。経済活動が滞れば、長い目で見て工場労働者や農奴にも悪影響が及ぶであろうことは十分予想できると思うし、農奴のようなもともと生活水準の低い人々に経済的悪影響が及べば極めて悲惨な状況に陥る可能性が高いが、そういうことは全く無視してよい、という思想であることがこれで分かる。

ロシア革命後、ソ連は英ポンドなどの偽札を大量にヨーロッパにばらまいた。これも「資本家が支配する政府の基盤を破壊するため」の破壊工作だ。その国の経済が破綻したら、まっさきに困るのは金の無い人たちなのだが、そういうことはどうでもいいわけだ。

第一次大戦前までは、ヨーロッパでは国境における immigration control は緩やかだったのだが、秩序を破壊する工作をソ連が容赦なく実行してきたため、パスポートを制度化せざるを得なくなった。(現代では海外旅行時パスポートを所持するのは当たり前だが、第一次大戦までそういう制度は無かった)

中国共産党が政権奪取後に何をしたのかは、もう言う必要は無いだろう。大躍進・文化大革命ともに、権力闘争に勝つためには、根拠薄弱でも敵対する相手を「ブルジョア」と決めつけて粛清することが許されたわけだ。

北朝鮮が日本人や韓国人を拉致したり、偽札や麻薬を在外公館経由でばらまくのも、以上の延長線上のことに過ぎない。共産主義者にとっては、実行するのが当たり前のことであって、別に目新しいことでもなんでもない。

こういう話を今すると「もう、そういう感覚は古い。中国は変わった」と言う人がいるかもしれない。敢えて声を挙げよう。

確かに中国社会は全体としては変わってきている。しかし政権が共産主義を掲げている状態はまだ変わっていない。従い、「共産主義を掲げて、敵対する勢力を粛清にかかることを実行する選択肢を、いつでも留保している」という状態だということだ。

「中国は変わった」と言うのなら、mattは、中国人にこう宣言してほしい。「我々は共産主義を捨てた。共産党政権はもう不要だ。秘密選挙(註)による議会政治をこれからは行う。人には政府を選ぶ権利がある」と。これを言わないから、信用できないのだ。

もっと言うと、メディアの側がこういうことをはっきり言わないから、新聞やTVの中国関連報道にも十分に注意せざるを得ない状態が続いている。

さて、CNOOCの記事に戻る。FTにせよ、日経にせよ、他の(西側)メディアにせよ、「中国の国営企業は共産党が支配している企業だ」ということを、かなり忘れている。「共産党が支配している」ということは、西側の民間企業とは全く異なり、「共産党の政治目的を達成するために、(法律に明確に規定していなくても)CNOOCを動員する」という事態を想定しておかなければならない、ということだ。

極論すれば、中国人民銀行がガンガン札を刷り、すぐにCNOOCに貸し付け、CNOOCが油田を買いまくる、ということも中共政権が望めばいつでも実行可能だ。だから、エネルギー産業の重要性に基づく反対の声がアメリカで上がるのは、当然のことだ。

だんだんエネルギー争奪戦っぽくなってきた。だから、残念ながら、インフレと戦争の足音が少しずつ近づいているということだと思う。これから10~20年くらい、覚悟が必要だと思う。

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註: 投票する人が投票用紙に名前を書かない形式の選挙。無記名選挙。

今度は Sankei Web/Yahoo! Japan のニュースより。

長江から引く水が途中で汚染され、北京に届く水は汚水になってしまうのだそうだ。

陝西省南部に漢水という河川が西から東へ流れている。上流の方は「漢中」と呼ばれる場所で、秦を倒した後項羽に屈服した劉邦が一時期根拠地を置いていたところだ。

漢水は汚染がひどく、この水が運河に流れ込み、そのまま北京へ供給されるのだそうだ。

さて、中共さん、どうする?

EUR/USDは6月24日(金)の東京時間に一瞬1.2000を割れたが、1.2100近辺まで上昇して引けた。

今週の売買: none
現在のポジション: EUR/USD 平均@1.2509 売り
週末の市況: EUR/USD @1.2102近辺 | USD/JPY @109.01近辺  (05:50 JST)

今朝の日経国際面の一番右上の記事について。

USの国防副長官が Gordon England になっていることが分かった。mattにとって、これはニュースだ。

リンク先「週刊アカシックレコード」では、2001年9月11日「同時多発テロ」について、「加速する米軍改革」というシリーズを組んでいる(註)。そこで Gordon England について次のように書いてある。

・ペンタゴンの海軍長官室に、飛行機が突っ込んだ。

・当時の海軍長官は Gordon England だった。

・Gordon England は、事件の瞬間は海軍長官室にいなかった(ので、生き残った)。

・Gordon England は、NASA宇宙開発に従事した後、General Dynamics という航空機メーカーに転職した経歴の持ち主。海軍長官としては異例の経歴。(General Dynamics はF-16を開発した会社)

その彼が、Pentagon の第二の人物になった。MDを本当に推進する気に違いない。

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註: 原文を読みたい方は以下の手順で「アカシックレコード」の記事にアクセスされたし。

1.このブログのブックマークの「週刊アカシックレコード」をクリックする。

2.「アカシックレコード」のトップページが出てきたら、下の方へとスクロールする。

3.ページの右側の方に「米中枢同時テロ~戦争特需はありえない」が出てくるので、それをクリックする。

4.出てきたページの一番上まで上がって、上から順に読まれたし。