スウェーデンのガレージロック・リバイバルといえば、The HivesとMando Diaoの二組が代表的。
そもそも北欧にメタル以外の音楽があるのかよという人も多いと思うけど、掘ってみるといい音楽がたくさん出てくるから穴場だと思う。
北欧のバンドはまた米英にない感性があって、なかなか幅も広い。例えばThe Radio Dept.とかKashmirのドリームポップ系だったり、スウェーデンのU2ことKentは国際的には知名度がないものの北欧ではレジェンドですし。ここらへんはすごく面白い。ローカル局の番組見てるみたいで飽きませんですの。
話が逸れた!
それでさっきの話に戻るけど、この二組はとにかく犬猿の仲で、最近はそんなことないだろうけど全盛期はバチバチでして、主な原因(?)はMando Diaoの絶対的アイドルGustaf Norénさんの発言でございます。まあすごく負けず嫌いらしくて「ハイヴスなんて、(音が)薄ぃよ」的なこと言ってました。しらんけど。
そんなこんなでこの2強は対立していました。
世論ではハイヴスが勝ってるらしい。当時のことは知らないけどたしかに彼らは国際的にも成功していたし、スターの座を掴み取ったのは紛れもない事実。ちょっと前に復活して今年は日本にも来るし。
Spotifyのリスナー数をくらべても倍の差がある。
ハイヴス好きですよ。CDでアルバム持ってるし、ライブがめちゃくちゃおもろいし。完璧なエンターテイメントを提供してくれるので。
でも私はMando Diaoが好き。
しかし思うでしょう。「だってあのグスタフがいるからそうでしょうね。あなたは面食いですねこのクソガキが」と。
これが「あの」グスタフ・ノリアンさん
いや違うんだ。たしかに超絶ハンサム高身長完全完璧ロックスターのグスタフ・ノリアンさんのことは大好きだが、決して顔からファンになったんじゃないんだ。
Mando Diao(以下マンドゥ)といえば、00年代をリアルタイムで体験した方にとっては懐メロだと思う。
なんでか知らないけど日本ではその界隈でめちゃくちゃ人気だったらしい。
CDの帯を見ても、今の若手海外バンドの来日頻度と客入りからは想像がつかないほどの公演数だし、ライターの方々や音楽好きの方の中でもよく名前が挙がっている印象がある。
私が初めて聴いた曲はファーストアルバムの一曲目で、彼らの代名詞といっても過言でない、あの最強のメロディを有する名曲「Sheepdog」。
どこか懐かしいような感じもするし何よりこの勢いの良さとポップさ。日本人が大好きなやつ。
まあ何回もリピートしていた。そもそもBring 'em Inが名盤すぎる。
このジャケ見てるとなんかアイツラを思い出すんだよな…
ごめんなさいまた話が逸れました。
それで、私が顔ファンであることを否定する証拠なのだけど…そんなものあるわけないだろ
で、でも、私いつもSpotifyで音楽を聴いていて、作業中に聴いてたりすると流してるだけだから曲名とかアーティスト名とかジャケとか見ないんですよ。それでたまたまマンドゥと出会ったから、まさかこんな全員北欧ハンサムボーイだとは思ってなかったんです。
もちろんブラーは顔から入りましたよ。Song 2のミュージックビデオでデーモンに一目惚れしてハマりました。ごめんなさい。
ただ、私は思うんです。たまたま好きな音楽つくってる人の顔がいいだけで顔ファン扱いするのはどうなんでしょうか!!!!!じゃあなんですか。もしかしたら私がピクシーズの顔ファンかもしれないじゃないですか。それを否定できる証拠はありませんよね?黙れ
え?
じゃあお前がずっと話してるホラーズはどうなんだよって?
正直最初はキモいと思ってましたよ
だってこれだもん
音楽も変だし
…まあそんなアーティストの見た目なんて二の次三の次だし。ビジュアルの話ばっかりしてるけど私は本来音楽が大好きなんです。それだけでここまでオタクをしてきたんだからいまさら引き返せない。
話がまた脱線しています。くたばれ並木(嫌いだった英語の教師)
マンドゥの好きなアルバムは、基本的にHurricane Barと答えたいですが、それぞれのアルバムに魅力があるのでこれだ!と一つに絞るのは難しい。あれ、このセリフすべてのバンドに言ってない?
まず初心者を殺したいので、InfrusetからAelitaを聴いてください。死んでください。
冗談です。
無難にファーストから順番に聴いていくと良いですよ。
それには理由があって、先程初心者を殺すために挙げたアルバムはマジで初期のガレージロックの原型がないからです。
Infrusetに関してはスウェーデン語で歌われているし。何いってんだこいつ状態になります。まあ英語もわからんのですけど
ちゃんとしたロック(というのも個人で違うでしょうけど)を求める人なら、多分Give me fireあたりから雲行きが怪しいなと感じるでしょう。
だから、そういうのを想像したまま中期後期のをいきなり聴くとびっくりして内臓が破裂しちゃうかもしれないんです。
あとAelitaをリリースした翌年にグスタフ王子は脱退しています。グスンタフ…(泣)
これ多分脱退した直後とかなのかな、何言ってるかわからんけどめちゃくちゃ悲壮感漂ってて途中慰められてた多分
自動翻訳つけて見ました
これ以来正式にバンド活動には戻っていないですけど、どうやらビョルン(グスタフ's bestie。ボーカル。クソ歌が上手い)と歌ったらしい(?)ので和解はしてるんすかね。
だから彼の歌声は17年のアルバム以降は聴けないわけです。
ビョルンはめちゃめちゃ歌が上手いし声が最高にかっこいいんですよね。グスタフはどっちかというと、ビートルズでいうところのジョンみたいな感じ。違うかな、どうだろう。でもそんなかんじ。
そうそう、ビョルンとグスタフの出会いにはビートルズがかかわっている。メンバーはみんなビートルズが大好きなのだ
彼らの地元、スウェーデンのボーレンゲ(ボルレンゲとも書かれる)は田舎(とはいえストックホルムからはそれなりに近いのかな)で、北欧だから当然みんなバンドを組むとなったらメタル。ヘヴィメタ。みんなこれ↓
ビートルズ大好き少年は誰ともバンドが組めない。そんな中、運命的な出会いをした二人は大親友に。
そして楽器ができるやつをかき集めてできたのがマンドゥ・ディアオだったわけ。
ボーレンゲで純粋なロックをやっているのは当然彼らしかいないので、エビサンドに乗って滑るかのごとく人気を拡大していった。そしてあっという間にロックスターになったってワケ。と本人は語る。(語っていない)
ビョルンは自分たちの「ポップミュージック」に誇りを持ち、いつも本気のエネルギーでギターを掻き鳴らし、汗水垂らして歌う。なんてかっこいいの。
彼らはアメリカ人と違って(非常に失礼だし偏見)真面目に演奏するのでライブが上手い。それも魅力の一つだ。
パン食い競争のごとく一つのマイクを奪い合うように二人が歌う姿も良い。これに関してはほぼリバティーンズですから、同じ光景を想像していただけると幸いです。
あとなにより作曲センスがマジでエグい。これはどのパートにも言える。ポップロックに必要なものをすべて持っている。
それでもって表現の幅もある。だから飽きない。
Give Me Fireに収録されている、彼らの代表曲の一つであるDance With Somebodyはディスコミュージックとロックが融合したような面白い曲で、死ぬほど踊れるしライブなら大盛りあがり。当時ちょっと流行ったニューレイヴという言葉も当てはまるのだろうか。
このアルバムはこんな感じの色で統一されている。初期とだいぶ変わってるから好き嫌いは分かれると思う。ダンスパンクとか好きなら絶対聴くべきである。
同アルバムはバンドの転換期にもなった。
ここから音楽性が右往左往する。後期はだいぶ迷走から解き放たれたが、中期はだいぶ面白いことになっている。
初心者殺しセットとして挙げたアルバムがそれ。私は大好きなので他のアルバムと同じくらいに聴いているけど、ここでファンがふるいにかけられた感がある。
印象に残る曲をたくさん作ったあと、ネタ切れで解散、なんてバンドが7割かそれ以上ある中で生き残っている彼らはすごいと思う。何様だよって感じだけど本当にそう思う。
それに最近ビョルンはソロで曲を出した。どんだけやるんだよこのおっさん元気だな。俺もがんばろ…
そしてもう一つおすすめしたいのがこれ。このときの方向性が意味わからないので本当に愛している。
…なんか紹介する順番を大いに間違えている気がする。
まあいいや
最後に、必ず聴いてほしい曲をひとつ
これは世界一いい曲です。この方の和訳好きなので乗せときます。
葬式に流してくれ
まあとりあえず私は腐っても蘇ってもマンドゥ派です。おわかりいただけたでしょうか。
ハイヴス派の方はそちらの方から出ってってください。エビサンド食ってろ。
これがスウェディッシュエビサンドRäkmackaだ。北欧のナントカサンドはオープンサンド式が基本だぜ。Han glider på en räkmacka
引用元↓