マメ科の自家採種

昨年の秋にタネを蒔くか苗を植えて育てたマメ科は

春の極端な寒暖差が和み温かさが増す今後ごろ・・・

暦でいうと4~5月下中までかな?

株が衰弱して来ると共に着果率が低下し

やがて枯れますね。

 

中でもエンドウは

株も枯れれば莢も後追いで枯れてきますので

枯れた莢が割けて豆が飛び散らないうちに回収ですね

 

  エンドウの自家採種

エンドウの自家採種は比較的簡単です

収穫せずに莢を充実していくのを待てば

莢に内包する豆も追熟していきます

 

 

順調に追熟していけば

写真のように莢が枯れて乾燥していきます

 

内包する豆は莢1つ辺り平均して5~6粒程度

 

ただ莢が枯れているとしても

中で育った豆が柔らかいときがあるので

硬化するまで追熟します。

 

 

  自家採種の注意点

莢から取り出したとき豆が膨らんでいても

更に追熟したことで収縮が始まりシワが浮き出てきます

 

ただ・・・

 

収穫最盛期に選抜していた莢と収穫晩期に選別した莢では

粒のそろいや大きさとか

追熟後の収縮状態など差が出てきます

 

写真右:最盛期に選抜して取り出した栽培用の豆

写真左:晩期に選抜して取り出した栽培用の豆

 

来季の栽培を楽にするとなれば

はやり自家採種用に選抜しつつ莢を選抜しておくと

粒がそろい充実した豆(タネ豆)が確保できます

 

莢の選抜は株の中ほどの開花(着果)数が多い部分で

色形が均等に揃い病虫害がないもの

 

選抜から除外するのは

株全体から見て表土に近い下の部分や

生長点付近など上に実る莢は

追熟を待たず莢ごと食べられるタイミングで収穫します。

 

この適度な間引きで採種用に残した莢が充実します

 

 

  自家採種後の還元

自然農法の自家採種であれば

自家採種後の莢殻は廃棄とかの処分はしないで

畑に還元します。

 

簡単に砕けてなじむので畝の土が柔らかくなります

が・・・すぐに漉き込まず

畝肩や畝間または株間に散らしておいて

腐植が始まるのを待ってからすき込んだりしています。

 

何でもない些細なことですが

この「腐植を待つ」ことは

本来土中に常在している菌類の分解活動に任せるという事です。

 

過剰に菌類を増やすことなく常在菌の活性化を手助けする

これだけの還元で土壌はリフレッシュしていくので

自家採種することは圃場にとっても野菜にとっても

有り難く優しいと思うのですがね