レモングラスというハーブをご存じ?

 

その名が示す通り

草や茎を切るなどの刺激を強く与えると

レモンを思わせる柑橘系の香りを放つハーブで

東南アジア地域原産の多年草です。

 

気候帯区分だと熱帯(熱帯モンスーン)~北部亜熱帯で

年間を通して高低の気温差が少なく高温多湿・・・

 

その気候風土の影響を受けている植物が

四季のある日本の気候風土で育てるとなると

最大の難関となるのが

前年晩秋から翌年早春にかけての越冬時期です。

 

暑さに強いということは相反する寒さには弱いとうもの

徐序に気温が下がるといっても

急激に気温低下が到来することもあります

植物はおおむね

長く育てていくと土壌を含め周辺の気候風土などに対し

環境適応性を発揮するといっても

許容範囲をこえてはどうにもなりませんね。

 

ですが・・・

稀に両極端環境にも動じない植物もありますけどね。

 

この写真は

昨年夏に撮影した自家管理畑で育つレモングラスの様子です。

一株植えただけで三年ほど経過すると

ブッシュ状態になるまでに生長します。

 

ただ・・・このままでは地上部が寒さに晒され枯れます

原産地では常緑の状態が年中続くわけです(;^_^A

 

では・・・

寒さに弱いレモングラスを越冬させる方法とは?

 

 

  レモングラスの地植え越冬

地植えのまま株を掘り返さず、

無難に越冬させるにはいくつかの注意点があります

・冷たい風や霜が降りる前に手当てする

・越冬養生は念入りに施すこと

・地際から15㎝程度株を残し刈り取る

※気温が高い時期に刈り取り(切り戻し)処理すると

 切り口から新しく芽吹いてくるのでタイミングに注意

 

越冬の手順は以下の通り

1.寒さを感じて葉の変色を確認したら

  地際から15cm程度の部分で刈り取り、

  刈り取った葉や茎は株元の被覆に利用する

 

2.株元を確認し土痩せがあれば土寄せし

  土寄せ部分も枯草・枯葉なとで被覆する

 

3.寒波・積雪の兆候を予測して

  被覆した株元を不織布で覆いつつ、

  その上から寒冷紗で二重に覆い防寒対策を施します

  または

  支柱を立ててトンネル状態でも構いませんが、

  防寒対策のすべては春芽吹いてきたら取り除く。

 

 

  株の掘り返し仮植え越冬

レモングラスの株を根元から掘り起こし

プランターなどに仮植えして暖かい環境に置き越冬させます。

 

手順は以下の通り

1.株分かれしたレモングラスを地際から15cm程度で切り戻す

 

2.根を切らないように土ごと掘り返し

  間髪入れずに仮植えする容器に植え付ける

 

  この場合、仮植え容器次第で増し土する場合は、

  園芸基本用土・改良土で補うといいかも

 

  ※園芸基本用土・改良土(腐葉土・赤玉・鹿沼土)

  ※地植耕土を使うと仮植えした容器自体が重くなり

   持ち運びや移動が難しくなります。

 

3.仮植え容器ごと大きな温度変化を避ける工夫を施し、      

  寒い冬を過ごして暖かくなってきたら、

  仮植えから地植えに切り替える。

  地植えにする際は

  古い根を切り落しながら小苗に株分けして植え付けます。

 

 

  株分け越冬

短く切り戻すのは前述した2通りの越冬管理と同じですが、

株分かれした大株の土をきれいに取り除き

古い根と元株を切り落としつつ、

新しく株が分かれた部分だけを回収します。

 

古い株から株分かれが始まている苗は、

強引に分離しなくても自然と小苗単位に分けられるので、

それ以上無理に小さく分けなくてもいいです。

 

古い株元と切り分けるときは

新しい株元から下へ2cm程度の部分で切り詰めます。

※上記画像参照

その際は、

小枝用か剪定ハサミを入れて切り落とすのdすが、

株元部分は意外と硬いので摘果ハサミでは非力です。

 

切り落とした新しい株は

裸苗(写真参照)の状態で越冬管理します。

 

乾燥に弱いため

バケツの底から3~5cmの深さで水を張り

裸苗の根元部分を浸しておきます。

苗を入れたバケツを温かい場所に置いたままにすると

水が濁りはじめ苗が傷みます。

※容器に張る水は冷水を使いこまめに入れ替えるといいです。

 

水を入れ替える際は

濁ってきたら早めに水を入れかえつつ、

苗の根元を軽く水洗いしてから容器に戻します。

 

根元から発根の兆候を確認したら

ポット苗に仕立てるかプランターに裸苗を仮植えします。

 

暖かい環境(25℃以上)に一定期間置くと生長を始めるので、

生長が緩慢になる温度(15~20℃以内)に置くといいかも

 

越冬用裸根の選別基準

・茎が太く締まっていること

・比較的細くても芯が固ければ栽培苗に利用できます。

・茎を輪切りした断面を見て色素変化がないもの

※中心部分が茶色くなっていれば苗傷みの兆候です。

 

以上のことは

これまでレモングラスの越冬管理を通しての経験則です

参考になれば幸甚です。

 

あ・・・今年も裸根の販売を

メルカリ&メルカリShopならびに

BASEの自社ショップにて販売予定にしています。