私たちが管理している二か所の農園

自宅から近い菜園は「採種場」といって

主に野菜の自家採種という役割があります

平たく言えばタネをや種芋にする野菜を育てていますね

 

・・・とはいっても

 

全部が全部というわけにはいかないので

「沢山の土が必要だ」とか「ある程度の広さが必要」な作物

 

つまり・・・

 

じゃがいもやサツマイモのような根菜穀物や

少量では加工に満たない小麦

蔓を広く這わせるカボチャやスイカなどは

近場にある菜園では狭すぎて

ほかの作物が植えられません。

 

一時期はそれ等も

種芋確保のために育てていましたが

広い土地と多くの土が確保できる新規圃場に

作付けを委譲することで狭い圃場を有効活用しています。

 

もっぱら近間の菜園は

鱗茎を形成する玉葱・葱・韮・辣韭・分葱・大蒜とか

アブラナ科葉物野菜からウリ科・茄子科などの実物野菜

人参・大根・ゴボウ・山芋などの根菜類などなど・・・

 

これらを近場で育てて栽培用のタネとか鱗茎を採種し

交配しそうな野菜は別々の圃場に育てることで

交雑回避の最大効果である隔離栽培が可能になりました。

 

その中でも

昨年植え付けた大蒜の収穫が始まりました

 

品種は「嘉定種」という聞きなれない名前ですが

原種に近い品種といわれています。

原産地は中国で国内では栽培者数が非常に少ない

 

なんせ原種に近いがゆえに

大蒜独特の香りがとても強いです。

栽培していてもいざ収穫となると

掘り出した途端に強烈な香りを放ちます。

 

そのため

モグラもトンネルのルートを大きく迂回するほどで

綺麗に大蒜のルートを避け隣の作物との畝間を

一直線に進んでいました

 

嘉定種の特徴は

香りの強烈さに加え

原種に近い品種にだけ現れる赤い班ですかね

 

収穫した大蒜は

その場で根を切り落とし「根止め」処理を行い

根の生長を止めます

 

後は鱗茎を切り落とすのですが

茎付きのまま日陰干しにて乾燥させ(=追熟)

茎が完全枯れてから鱗茎を切り落とします

 

追熟を終えた大蒜

 

食材用に選別した鱗茎

 

追熟を終えた鱗茎の中から

比較的大きく肥大した鱗茎を選抜して

次期栽培用の鱗茎として保存し

選抜から漏れたものは食材・加工品素材として利用します

 

栽培用に選抜した鱗茎

 

鱗茎若しくは鱗片が小さいと

次期栽培しても然程大きく肥大することがないため

できるだけ大きく肥大した鱗茎を選んているわけです。

 

 

この品種は

トマトケチャップ・バジルソースなどの

デップ・ソース・ドレッシング加工に必要な素材なので

これで仕込むソースは格別と自負しています。