トマトやナスなど果肉や水分が多い野菜は 、
タネだけを取り出すという作業が ちょっと面倒になってきます。
腐りにくいトマトは完熟~超完熟でも、
雑菌を入れないで上手に醗酵させさえすれば、
果肉の醗酵時はフルーテイーな香りがします。
<トマトの自家採取方法>
トマトの場合は完熟していても、
果肉の中心部にあるゼリー状のワタに覆われて、
そこから種を取り出さなければなりません。
それというのも、
このゼリー状のワタには発芽抑制効果があり、
タネは全体が薄く細かい毛に覆われてます。
そのおかげでワタの水分を纏わせているので、
ゼリー状の液体を綺麗に拭わない限り、
播種しても発芽しにくいことになります
【醗酵分離法】(←私的に命名して呼称してます)
ゼリー状の果肉を液状になるまで醗酵させて、
種とワタを分離させる方法です。
この醗酵によりトマトが持つ抗生物が活性して、
種子が原因の病気(斑点細菌病、斑葉細菌病、カイヨウ病など)に、
効果があるといわれています。
[準備するもの]
・熟したトマトの実
・密閉保存容器(煮沸消毒済み)
・器具(ミニ包丁・小スプーン)…要煮沸消毒
[自家採取の手順]
1.タネの取り出し
トマトのヘタを取り縦半分に切り、
ゼリー状のワタを取り出して容器に直接投入し、
ゼリー状のワタ全部を入れ終えたら蓋を閉じます
2.醗酵と分離
概ね夏場なら3~5日ほど常温に置いていると、
ゼリー状のワタが液化してタネと分離します。
分離した液体とタネを笊や茶濾しなどで受けて
濾してタネだけ残して水洗いします。
3.乾燥と保存
水洗いした後のトマトのタネを、
新聞紙やキッチンペーパーに広げて、
日陰干しで乾燥させます。
トマトのタネ(乾燥後)
乾燥が終われば保存容器に入れます 。