「この大根役者!」
昔から売れない役者(=下手な役者)の代名詞でした。
でも…なぜ大根なの?
大根は、料理のバラエティーが豊富な上に、調理・加工方法に拠れば保存が利くので、野菜のナンバーワンの異名を持ち、どんな食べ方をしても食中りしません。
故に、「中らない(食中りしない)」に「当たらない(流行らない)」をかけて、「大根!」と囃し立てた訳ですが、大根にしてみれば中らないのは名誉なことですが、喩えられるのはいい迷惑ですよね♪
余談ですが、大根の栽培歴史はとても古くて、古代エジプトでは既に栽培されていたようで、日本では「日本書紀」に於朋泥(オホネ)と言う記述で出てきます。
やがて、江戸時代に入ると品種改良や栽培技術が進歩し、名前も「大根」と呼ばれるようになり、「享保・元文諸国産物帳」という文献には、品種数が最も多い野菜として記されています。
近代になると、1974年頃に栽培された地方品種の中から、病気に強い品種が生まれ、甘く・柔らかく・大きすぎないなどの利点と、葉の根元が青いという特徴から”青首”と呼ばれ、大根の栽培に拍車がかかりました。