これは、S氏が是非私の言葉で記録してほしいと、とてもお願いしてくるので、ちゃんと書きます。

 

CD発表記念演奏会から2日後。これまたとてもこのコロナ禍を象徴するような演奏会。

 

例の10月23日の文化活動関係者にとってきつめのコロナ対策が発表されてから、更に州ごとの個別の対策が各地でとられるようになり、例にもれずベルン州も「集客50人まで」の国の規制を更に強め「集客15人まで」とするように。

それに反応して、もしくはそれに反発して、はたまた居ても立っても居られなくてか、昨年から懇意にしているとある村の音楽学校校長が企画を立ち上げました。

 

その名もPerlenkonzert。Perlenは「珠玉の名曲」というときにも使うけれど、今回は「数珠繋ぎ」というダブルミーニングも?(聞いたわけではない)11月4日から24日まで毎日決まった時間に30分だけの短いコンサートをやろうというもの。当然お客さんは15人までなのだけれど、音楽の灯を消さないために、というコンセプト。

スイスアコーディオンあり、リコーダーあり、ギターあり、リートあり、オルガンあり、パンフルートあり、中世リコーダーあり色々な出し物。

なんだか、人徳と心意気を感じるなあ・・・(なんかコロナ関係このワード使いがち)

 

で、そんなコンサート、良かったら何か弾かない?というお誘いが来たのが、11月2日。

で、11月11日にはもう本番!!!!

ここのシェフと話しているといつもこのスピード感がすごく好き!!!とんとんとん、と話が進んでいくの。

 

私の提案したプログラムはこちら!

なんと結婚5年目にして初めてのデュオ演奏会!

この話をいただく数日前に「コロナだし、人に会うのも減らすべきだし、もうふたりでできる出し物でも考えておこうか?」と話していたのが、突然形になりました。

 

いつもながらプログラム案はおんぶに抱っこですが。。

第1部のオルティスセクションは、Gヴィオローネがアクティブにメインを張り、第2部では全曲音出しした中から台頭なデュオのお気に入りを。第3部では「友人たちのために」という名の2声の組曲。名前がオシャレ。バスガンバがメインヴォイスを担当してこちらは小気味よいバスを刻みました。短調から始まっていつの間にか長調に変わって終わる9楽章構成。和音楽器込みでも是非演奏してみたい。

 

実はとてもレアな図です。(本番の録画から切り出し。説教台のおかげでこっそり撮影成功)

昔に比べて小競り合いも減って(私が大人になりました)、コロナの演奏機会減少の鬱憤もあってか、楽しくリハーサル出来て自分で驚きでした。精度をあげてまたやりたいな。

 

前回のCD演奏会もあり、コロナのせいで、というかおかげで、ヴィオローネに集中しても差し支えない状況が続いているので、一気にテクニックの見直しも。S氏に辛抱強く指導してもらったうえで、結構理詰めにフォームとかを研究してほんの数か月前と比べても格段に良くなったと思います。(自分で言う)(動画で確認する限りものすごい変化)(実際コントラバス的な”深く掘る”だけじゃない音の選択の幅が増えた)(何より安定感)(楽器の構え方も)(弓の構え方も)

 

 

 

それにしても、やはり「大人数を避ける」という世の中の傾向を受けてか、Gヴィオローネの出番が急増しています。

第一波の受難節で記憶に刻まれたラクリメもヴィオローネでした。

古楽ではやはり16フィート楽器は必須ではない、ということなのですかね。なしでも色々できるし。

(つまりいると逆にその存在感に助けられる節もある)

なんだか、やっていて無駄になることって本当にないよな、としみじみ。

まだまだ緊張するけれど、ヴィオローネもヴィオローネでないと弾けない音楽も、好きです。