さて、この日は一風変わった場所で演奏会がありました。


その名もSchweizerisches Militärmuseum。軍事に関する博物館です。
当然演奏会をするための施設ではないため、演奏会場の様子はこちら・・



完全に包囲されております。
ここに写っているのは、全員スイス人。男性は基本的に全員兵役があるからまあ知った感じなんでしょうかね。
私はスイスにやってきた当初は迷彩服の青年たちに驚いて何か起こるんじゃないかとビクビクしていたものでしたが、だいぶ慣れました。週末になれば帰宅するために電車でたむろしてビール飲んで澤出たりするし、銃背負ったままスーパーのレジに並んでるし。

しかし、今回のこの博物館を通してスイスという国には正直またまたびっくりさせられました。なんというか、意識の違いも。
第二次大戦では、中立国として連合国とも枢軸国とも戦った(なんてったって面している国がドイツ・イタリア・フランス・オーストリア)し、その時の大将は民間防衛の本を書いて今でも政府が一般家庭に配布しているという。

驚いたのは、その内容だけではなく。
ここの博物館に行くのに、最寄りの鉄道駅はドイツとの国境駅コブレンツ。コブレンツという町はラインを挟んで二つの国にまたがっているのですが、もちろんスイス側。
そこからバスで向かうのですが、途中の景色はこんな典型的なスイス風景。



で、写真取り損ねたのですが、この何秒後かに原子力発電所が見えたんですよね。
それでさらに何分後かに、ミリタリーミュージアム到着。

会場について一通り博物館を見学したあと、別館の戦車のみを展示してある建物に移動しようと外に出たら爆撃音が・・・!そう先述の兵役の若者の訓練所が、ここから見えている山の向こうか山の中かにあるようです。姿はもちろん見えないけど。

良し悪しは別として、国境近くのこの狭い範囲これらすべてがあるということ。
なんだかこの国の別の部分というか、生きざまというかを垣間見たような気がします。気がしただけなんだろうけど。理解したくともわからないことのほうが多い!

別の話ですが、
一緒に弾いていたヴァイオリンのカナダ人は10代の頃に志願して軍隊で訓練していたそうで、私の後ろにあった戦車に乗っていた!懐かしい!とかミュージアムショップでカナダ軍の型落ちの制服を見つけて懐かしい!!!とか、大興奮しておりました。



その一環で撮ってた写真wカナダ軍は第一次大戦では「どう戦うのか?」も「なぜこうするのか?」の浸透が行き渡っていなかったために無駄死にが多かったからそれを反省して第二次大戦では犠牲が減った、とかそんな話を演奏会前に珈琲飲みながらしていました。

なんだか音楽以外に思うところのいろいろな演奏会でした。演奏は、意外にアコースティックがよかったためw気持ちよくできました。