尾野真千子が主演とあれば、観ないわけにはいかないだろう。

原田マハの原作。タイトルはキリスト教で「罪深い女」として知られる「マグダラのマリア」からだろう。

 

撮影の舞台となった北海道の寿都町。どこにあるのかと調べたら北海道のあの細いところ、札幌と函館の間。決して最北や最東端ではないのだけど、大きな街の外れにある小さな町で、人生に疲れた人たちが行きつきそうな雰囲気は感じる。

 

4話で構成されるお話の前半部は、藤原季節や坂東龍汰ら若手実力派俳優が熱のこもった演技で魅せてくれる。正直、ストーリーはとても切なくやるせない。藤原演じる有名老舗料亭で修行していた及川紫紋と坂東演じる後輩の浅川の物語は、あまりに残酷で胸に迫るものがある。助けを求めていた大事な人を自分の欲望を優先させることで見殺しにしてしまった紫紋。ちょっと精神状態が不安定な時には見たくない話しだ。藤原季節と坂東龍汰の二人のストレートな感情をぶつける演技が素晴らしい。

 

そして中盤から尾野真千子演じる有馬りあが登場。自ら命を絶とうとして最果ての地にたどり着いた紫紋を自分が営む定食屋に誘い、ご馳走をする。無償の愛ともいえる暖かいぬくもりに触れた紫紋は、生きる決意をする。

 

物語はりあが身の回りの世話をする、病に臥せった高齢女性・桐江怜子(岩下志麻)の登場で二人の関係や何故、りあがこの最果ての地で一人定食屋を営んでいるのか、などの謎が深まっていく。そして3話以降、斉藤陽一郎演じる与羽誠一の登場で、りあの壮絶な過去が明らかになってくる。(今気づいたけど、与羽は「ヨハネ」なのね)。

 

与羽が高校教師時代の教え子がりあだった。りあの家庭は奔放な母と、性的虐待を繰り返す継父の存在で荒れており、りあ自身も心身ともに追い込まれていた。そんなりあを、荒んだ家庭から文字通り無償の愛で救い出したのが与羽だった。だが、その関係はやがて教師と生徒の禁断の関係に、、、、、 まさに「高校教師」の世界だ。

二人の関係は与羽の妻・杏奈(前田亜季)に知られ、激高した妻との騒動の結果、妻の自殺、りあの自殺未遂という最悪の結末を迎える。そして、りあは与羽と別れて杏奈の母親である桐江怜子の住む北の町にやってきて、罪を償うために定食屋を継ぎながら怜子の世話をすることになった。

 

どこまでも果てしなく暗い物語だったのだが、最期の時を迎えた怜子から「もうとっくにあなたを許している、これからは自分の人生を生きなさい」と伝えられ、二人で抱き合うという最終話は感動的で、死ぬためにやってきたこの町で生きる希望と力を得た紫紋が母の待つ東京に戻ることを決め、りあに見送られながら去っていくラストも暗いトーンだった物語に、一筋の光が差すようで心地よい。

 

共演者は、近藤公園、中島ひろ子、田中隆三、中嶋朋子、馬淵英里何、六角慎二、大原梓、尾美としのり。

手堅いキャスティングはNHKの魅力である。

 

最後に、共演者美女を探せのコーナー(ひさしぶり)

りあの高校生時代を演じた、川口真奈。

川口春奈と間違えそうな名前だが、もし「高校教師」をまたドラマ化するのであれば彼女に二宮繭(桜井幸子、可愛かったなあ・・・・)をやってもらいたい。そう感じさせるほどピュアで純真な雰囲気が絶品でした。今後に期待。

 

厨房で料理を作る尾野真千子を見ていたら、彼女が結婚して住む沖縄の居酒屋に行ってみたくなった。。。。

 

ここのお魚定食がどれも美味しそうでたまらん。。。