2022年2月にブログにupし、その後10月にもリブログでup。
そして、3年後の今回更にリブログするという、リブログのドロステ効果みたいになってしまった。。。
約1時間の尺がある第1話を除いて30分そこそこの作品なので、在宅のお昼休みに観るにはちょうどよい。好きで何度も観ている1話以外の7つのお話を、もう一度見返してみた。
何度も観ると、それなりに発見もある。
各話のオープニングは有村架純のマネジャー役の野間口徹と、TVプロデューサー役の黒田大輔のゆる~いやり取りが絶妙。たった数分のシーンで、二人とも持ち味をいかんなく発揮している。
第2話「女ともだち」は、ペヤンヌマキの脚本のキレがいい。今泉力哉監督とのタッグで、伊藤沙莉と有村架純の二人の女の友情が活き活きと描かれている。二人が本当の友人のように見えてしまうのは、監督・脚本・役者の三拍子揃ったらこうなるという良い例かも。若葉竜也の出過ぎないのに、しっかりクソ男らしさを見せる演技も〇。
第3話「人間ドック」は、前回ブログでは是枝監督のエロスが爆発と書いたが、腹部エコーのシーンで、有村架純が関西弁で話しかけると、笠松蒋が最初は標準語だったのに、少しずつ関西弁になっていくやり取りが、すごく良いと気づく。
かつて恋人同士だったのか、お互いに付き合うまではいかないが好き同士だったのかわからないが、密室でゆるやかにお互いの距離を詰めていく様がエロティック。
わかりやすい腹エコーのシーンに騙された。。。
クリニックの婦長役で松岡依都美が出ていたことにも気づく。
第4話「死ぬほど寝てやろう」は、柳楽優弥と有村架純のカップルが意外にハマっていて新鮮な発見に。この話の有村架純の女子っぷりがとても可愛くて良い。
夢の中の夢がホラーに転じていく展開もまずまず。古本屋のオヤジは村松利史だったのね。
この4話と8話の監督を担当した山岸良太は、「忘却のサチコ」の 脚本・演出、「tourist ツーリスト 」1話の監督、「時をかけるな、恋人たち」の監督もやっている。いい作品を撮っている。
第5話「ふた」は、今回観てちょっと評価が変わった。この話の有村架純はかなりメンヘラなアブナイ女子だ。そんな有村架純はなかなか見られないので貴重。
彼女が夕刻の公園で、ただただひたすら自転車を漕ぐラストシーンはファンタジーであり、印象派のフランス映画のようでもある。監督の横浜聡子は「季節のない街」や「ひとりキャンプで食って寝る」など、面白い作品を撮っている。
第6話「好きだから不安」は好きな話だが、渡辺大知と元カノ役の徳永えりは「恋のツキ」でも恋人同士、「ボクたちはみんな大人になれなかった」では、ほんの一瞬カップル役で出演。ともに監督が森義仁ということでセルフオマージュなのだろうか。
この話の有村架純が、もっとも本人像からは遠いかなと個人的に思う。
第7話「母になる(仮)」の有村架純が、もっとも表情豊かで魅力的だ。子役の福島星蘭との間に流れる時間が、映画の一シーンのように奥行きがある。脚本もよい。
最後に出てくる父親が岩谷健司だったが、子供の年齢のわりにはちょっと年を取りすぎなように見える。別れた妻とは歳の差婚だった?
第8話「バッティングセンターで待ちわびるのは」は、全8話の中で唯一起承転結らしいものが見られるストーリー。だんだんキャラが変わっていく有村架純が面白い。前野健太とのやり取りもしっくりきていて、ラストのほんわかとした雰囲気までバランスが良いストーリー。
エンディングの竹内アンナ「RIDE ON WEEKEND」はポップで作品のイメージにぴったり。
オープニングや作品内のBGMも有村架純の持つ、アンニュイな感じにすごくマッチしている。特にオープニングはBGMとしてヘビロテしたいくらいに好きだが、音楽は七尾旅人が担当していたと、今回初めて知る。。。。笑
有村架純ファンにとって、何度見ても楽しめるドラマとして永久保存版といえよう。