ロバート・秋山竜次は昔から好きな芸人だ。

福井から出てきた兄弟シンガーの地方CMソングシリーズは最高。

笑いのツボが完全にハマってしまった。

 

なり切りオリジナルキャラシリーズも好評の秋山が、あの喪黒福造に扮し、脚本をクドカン、マギーらが担当するというので期待を込めて見てみたが、、、、

 

なんとなく思っていたほどではなかった。

期待値が高すぎたのだろうか。いや、何か違う。何か違和感がある。

MATT程度のドラマウオッチャーでは、その違和感が何かはわからない。

 

ある時ネットで見た記事にその答えがあった。

もともと、アニメ版の「笑ゥせぇるすまん」は10分そこそこの尺だった。

しかし配信ではそこまで短くはできない。20数分になったドラマは、尺を増やすためにどうしても間延びしてしまう。

 

なるほど。。。。

 

確かに、意味不明なカットやテンポ悪い演出が目についたのはそのせいだったのか、と納得。

出ている俳優陣は一流だし、秋山演じる喪黒福造は形態模写が完璧である。

でも、思ったほどのインパクトはない。

尺を10分程度にしたらテンポの良いブラックユーモアが楽しめたかもと思うと少し残念だ。

 

でも俳優陣はそれぞれのエピソードで、喪黒福造に地獄に叩き落されてしまう哀れな人々を活き活きと演じており、ドラマ自体の出来は決して悪くはない。

 

1話 山本耕史、松澤一之、大河内浩、坂東希

2話 斉藤由貴、千葉雄大、前野朋哉

3話  本郷奏多、あの

4話 黒島結菜

5話 夢グループの石田重廣(本人役)、 保科有里(本人役)
6話  井桁弘恵、 吉田ウーロン太

7話  髙嶋政伸、大水洋介(ラバーガール)

8話 中川大志

9話 仲間由紀恵、野間口徹

10話 國村隼、小沢真珠、皆川猿時、マギー、池田良

11話 勝地涼、本多力、長谷川朝晴、平野綾

12話 濱田岳、橋本マナミ、小日向文世、でんでん、笹野高史

 

なかなかの俳優陣だ。

中でも山本耕史の相変わらずの怪演、斉藤由貴の女優魂を感じさせるすっぴんでの演技、「トリック」でデビューし20代の頃からずっとファンの仲間由紀恵のマダム然とした安定感、國村隼や勝地涼の演技力、そして12話のおじいちゃんキャラのレジェンド3人たち。

(個人的にはおじいちゃんキャラは、平泉成を外さないでほしかった・・・)

個性的な配役で、ドラマファンとしては十分楽しめた。

 

日本にはまだまだ新旧問わず、コンテンツとして豊富な漫画原作がある。

今後もあっと驚くドラマが世に出てくるのが楽しみだが、今回の「笑ゥせぇるすまん」のように、原作の良さを最大限引き出すためのひと手間は、忘れないでほしい。