今年のTBS新春スペシャルドラマだった。

野木亜紀子脚本、土井裕泰演出、主演に松たか子、多部未華子、松阪桃李。

これだけで、観る価値あるドラマと思えたので、とっておいたのだが、、、、、

残念ながら、MATTにはあまり刺さらなかった。

 

最近のヒューマンドラマは、一人で生きる、自分を大切に、寂しさを乗り越える、、、、

などのテーマが多いと思う。

本作は、幼いころに両親、祖母を事故で一気に失った兄弟の物語。

姉の渋谷葉子(松たか子)が母親代わりのようになり、都子(多部未華子)、潮(松阪桃李)と共に生きてきた。

それぞれが自分の人生を生きることになるが、兄弟の絆がそれを邪魔することになる。

お互いを想いあう兄弟の愛、愛し合うがゆえに、新たな人生を歩むことになって兄弟が離れ離れになる寂しさとの葛藤など、3人の想いが交錯する脚本は、さすが野木亜紀子だ。

 

だけど、2時間でそれをまとめるとなると、やや舌足らずになったろうか。

この辺が民放ドラマの限界なのだろうか。

同じような短編ドラマで、最近、NHKで放映した「地平線のうた」があった。

こちらは前後編100分で、しっかりとした感動のドラマとなっている。

NHKが最近、ドラマで独り勝ちなのがわかる。

 

 

俳優陣が豪華なのが、またちょっと残念感を増加させる。

 

星野源、リリー・フランキー、古館寛治、松本穂香、井浦新、池谷のぶえ、菅原大吉、倉悠貴、宇野祥平、中村優子ら。

都子の幼少期の役で、毎田暖乃が出演。

多分、NHKであればここまで有名な役者をキャストしなかったろう。

効果的だったか、というと疑問に思えるからだ。

 

ストーリーよりも、美しい鎌倉の風景、都子が移住する釜山の街並みと、懐かしい韓国料理屋、そして、盆石という伝統的な芸術表現が興味深かった。

 

盆石。

室町時代に足利義政によって確立。風雅だ。

 

楽しみにして観ただけに、少し残念だった。。。