多分、なのだが、最近いくつかのドラマの脚本を書いて活躍している大林利江子の作品は、MATTには合わないのだろう。

 

小野花梨が主演なので、これは観ないととチョイスしたが、彼女の演技はさすがと思ったものの、物語には最後までどっぷりと入っていけなかった。

 

本作を「記憶喪失系」と敢えてカテゴライズしてみる。昨年あたりから目立つように最近時人気のテーマなのだろうか。

イントロダクションから飛ばし気味の展開も、今風と言えば今風なのだがシニアにはやや早すぎる(笑)し、ちょっと色々と盛り込み過ぎて盛り上がる前に、ハイ次が、、、という感じ。

 

そんなストーリー展開なので、小野花梨の安定の演技力もなんだか嘘っぽくなってしまっていて、ちょっと残念。

アカン、めったにこんな風にネガティブな感想を書かないのだけど、本当に書くことが無い。。。

サスペンスでは同時期にテレ東系で放映されている「家政婦クロミは腐った家族を許さない」の方が設定がぶっ飛んでいて、むしろリアリティあるのではと錯覚してしまう良作だ。

こちらが予想以上に面白かったので、正統派の本作が霞んでしまったというのもあるかも。

 

共演は馬場ふみか、渋谷凪咲。

女性の友人関係の心理的複雑さを上手く演じていて、小野花梨との絡みも緊迫感があり良かったと思う。

また小池徹平のサイコパスで偏執狂な男っぷりも、ああいうシュッとしたイケメンだからこそで、良いキャスティングだった。

 

そのほか、渋谷謙人、内藤秀一郎、兵頭功海、山口まゆ、萩原聖人、酒井美紀。

石黒健は最近ヤバい人物の役が多い。三浦友和もそうだが、かつての爽やかイケメンは晩年はこういう役が増える傾向なのか。

朝加真由美、大西礼芳らも出演、直江喜一が(ほんとに)ちょい役で出ていた。

 

物語は小野花梨演ずる芽衣と、馬場ふみか演じる翠の友情を中心に描かれる。

それほど驚きの展開もどんでん返しもなく進んでいくが、ラストシーンはまさかの翠が記憶喪失に?という終わり方で、モヤモヤ感が残って仕方ない。

 

なんとなく、小野花梨の無駄遣いなドラマだったが、毎シーズン多く見る中でひとつふたつはこういうドラマがあるのは仕方ない。

やっぱ主演女優で選ぶのも限界かな。これからはもっと脚本とストーリーにも注目して選ぶかな。。。